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第十一部・スペイン 編

いちゃいちゃしたい ☆

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「一か月……会いたかった」

「うん。俺も」

「…………お、……思い出して、……じ、…………自分で触っちゃいそうになった時もあった……」

 小さな声で白状すると、また額にキスをされる。

「俺も香澄をおかずにしようと思った」

 言われて、ドキッと胸を高鳴らせた。

「……しなかったの?」

「やっぱり本物がいいから、おあずけしてた」

 佑は愛しげに笑い、またちゅっと額にキスをし、鼻先にも触れるだけのキスをくれた。

「私も……、佑さんが……、ほし、……かった」

「ん」

 親密な雰囲気に、胸がどんどん高鳴ってくる。

「観光も……、したいんだけど……」

 香澄が過ごし方を提案しようとしていると知り、佑は「何でも言ってごらん」という目で返事をする。

「うん」

 恥ずかしさが極限までこみ上げ、それでも「言わないと」と思って伝えた。

「……いちゃいちゃしたい。佑さんのもとに帰ってきたって実感したい。たくさん、抱いてほしい。……めちゃくちゃに、して。……ほしい」

 最後はポショポショと小声になった。

 声が小さくなったのは羞恥もあったが、お尻の下で佑の屹立が反応しているのに気付いたのもある。

「んー……!」

 恥ずかしくなった香澄は、喉の奥から声を漏らし、佑の胸元に顔を押しつけてぐりぐりと額を擦りつけた。

「なんで照れてるんだ? 素直に言えたの偉いじゃないか」

 ふふ、と佑が笑っているのも恥ずかしい。

「い……っ、淫乱でごめんなさいっ」

「俺限定で淫乱なら大歓迎だけど」

 背中を撫でる手が、ゆっくりお尻へと下りていく。

 香澄の体の深部で雌の本能が震え、その先にある快楽を期待していた。

「出張なのにごめんなさい」

「謝らなくていいよ。香澄を抱いたぐらいでへばる体じゃない」

 妖艶に笑った佑の指先が、お尻の割れ目に到達した。
 スリスリと尾てい骨の辺りを撫でられ、香澄は吐息を漏らしながら腰を揺らす。

「でもやつれてるし」

 香澄は彼の頬に手を当て、以前より幾分シャープになった輪郭をたどった。

「側に香澄がいてくれるから、ちゃんと食べるし寝る。体重もすぐ戻るから心配なし。OK?」

「ん……っ」

 佑の指が後孔に触れてクリクリと撫で回し、香澄が嫌がってお尻を振ると、ツルッと花弁のほうへ滑っていった。

「……あぁ……」

「もうヌルヌルしてる」

 蜜が溢れているのを確認するように、佑の指が何度も秘唇を往復する。

「……そういう風に言わないで……」

 恥ずかしくて弱々しい声で抵抗したが、佑はそれが感じている意味での「いや」と同じだと分かっている。
 だからさらに香澄の羞恥を煽るために、耳元で囁いてきた。

「まだ何もしてないのに、期待して欲しがって、いやらしい体」

「…………っ」

 艶やかな低音でいやらしい言葉を囁かれ、香澄の下腹部がヒクンと疼く。

 ――そう。私は佑さんにだけ、いやらしい女。

 体の中で熱がうねり、香澄を大胆にさせていく。

「私ね、佑さんにだけやらしくなるの」

「ん、知ってるよ」

 佑の指がつぷ……と蜜孔に入り、香澄は背筋を震わせて深く息を吸い込んだ。

「佑さんを見るだけで、女として反応しちゃう。手とか、喉元とか、体とか見て……、色々想像するの。服を着ていてもその下の体を知ってるのは、私だけって思うと、自分が特別に思えて気持ち良くなっちゃう」

 香澄は佑の腰を跨いで向かい合わせになり、熱の籠もった声で囁く。
 手を伸ばして彼の屹立に触れると、先ほどよりずっと硬く張り詰めていた。

「いやらしい事を言っていいのは佑さんだけだし、私も言える。おねだりだって、佑さんだから恥ずかしいのを我慢できる」

 囁きながら、香澄は彼の屹立を撫でていた。

 手の中でそれはどんどん質量を増し、ずっしりと張り詰める。

 佑は無言で香澄の言葉を聞いていたが、肉棒が大きく硬くなっている事から、彼が興奮しているのは一目瞭然だ。
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