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第七部・双子襲来 編

第七部・序章2 私の全部をあげる ☆

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「えぇ? 明日起きるの遅くなるよ?」
「したい」
「もぉ……。仕方ないんだから」

 ギプスが取れて嬉しい香澄は、まんざらでもない顔をして佑を受け入れる。
 ちゅ、ちゅ、とキスをした後、佑がすぐに屹立をしごき挿入してきた。

「ン……」

 ぐぷっと太いモノが入り込み、香澄が甘い声を出す。

「ぁ……佑さん……っ」
「香澄、気持ちいい」

 ギプスが取れたので、脚に負担が掛からないよう気を付けつつも、普通に両脚を抱えての正常位ができる。
 腰の下に枕を入れてガンガン突き上げれば、香澄の弱い場所に当たってすぐにおかしくなってしまう。

 佑は律動に合わせてプルプルと震える胸を見下ろし、うっとりとした目をする。
 佑の頭の中は香澄で一杯になり、香澄もまた佑で一杯になっていた。

「すき……っ、好きっ、佑さんっ、ぁ、あぁっ」

 ギュウッと佑を抱き締め、香澄は彼の腰に脚を巻き付けた。
 深い場所まで肉棒が入り込み、ヌチュグチュと前後する。

 真っ赤になった顔でハァハァと息を乱し佑を見れば、彼も欲にまみれた目で自分だけを見てくれる。

 幸せで幸せで仕方がない。

 草津で味わった悔しい思いも、もうほとんど気にならなくなっていた。
 悔しいとか怒りよりも、佑が与えてくれる喜びや楽しさの方がずっと上回っている。

 彼といると些細な事が気にならなくなるし、自分も以前と比べて少し度量が大きくなった気がした。
 そんな沢山の幸せと感謝をくれた佑に、自分は何ができるのだろう。

「あのね……っ、あのねっ、佑さん……っ」
「ん……?」

 腰を打ちつけながら、佑は顔に掛かった髪を掻き上げ自分の唇を舐める。
 その姿に香澄は「なんて色っぽいんだろう」と心震わせ、新たに蜜を吐き出した。

「わた、私……っ、佑さんに何もお礼ができな……っ、からっ、ぜんぶ、……っ、わたしのっ、ぜんぶっ、あげるね……っ」

 あまりに幸せで、佑への感謝が尽きなくて、香澄はポロポロと涙を零す。
 佑は眉を寄せて困ったように笑い、「参ったな」と口元で呟いた。
 グイッと腕と腰に掛かった手に引っ張られ、対面座位になって深いキスをされる。

「んっ、ぅー……、ん、ふ……」

 自重で一番奥まで亀頭が届き、香澄はキスをしながらビクビクと震えて達してしまった。
 身を震わせてしがみつき絶頂を味わっている間も、佑は後頭部やお尻を撫でてくるので優しい快楽にゾクゾクする。
 一通り香澄の唇を味わったあとも、佑は顔を傾けたままちゅ、ちゅ、と香澄の唇をしつこく愛していた。

 銀糸を引いてやっと唇が離れる頃には、香澄は自ら腰をくねらせ更なる快楽を求めていた。

「香澄はそんな風に思わなくていい。俺が香澄が好きなのも、色々しているのも、全部俺の勝手な気持ちだ。時に余計な時もあるだろうけど、俺は香澄をとことん甘やかしたいんだ」

「そんな事ないの……。全部、ぜんぶ……っ、本当にありがとうって、いっぱい、いっぱい、言い表せないぐらい感謝してるの」

 どうしたらこの気持ちが伝わるだろう。

 幸せすぎる涙を流し、香澄は心を込めてもう一度キスをした。

「ん、じゃあその気持ちは受け取っておくよ。香澄の全部をくれるっていうのも、ありがたくもらう。俺は香澄の人生をまるごと、預かって大事にするから」

 よしよしと頭を撫でられ優しく微笑まれて、幸せすぎてどうにかなりそうだ。

「……すき」

 とうとうセックスの最中だというのに、香澄は佑にしがみついてべそべそと泣き出してしまった。

「こら、香澄。泣くんじゃない」

 ちゅ、ちゅ、と額にキスをされ、涙も唇で吸い取られる。

「ん……」

 今彼を悦ばせるためには、行為を続ける事だと思い、ゆっくり腰を上下させた。
 下腹部に力を込め、ねっとりと彼を吸い上げる。

 佑がハァ……と気持ち良さそうな吐息を漏らすのを聞くだけで、香澄のナカがきゅんと締まる。

「佑さん、好きだよ……。すき……」

 喉元でコクッと唾を飲み込むと、香澄は佑の顔を抱き寄せ胸元に導いた。
 彼が好きでいてくれる乳房に顔を埋めさせ、自ら積極的に腰を上下させる。

「ん……ぷ、香澄……っ」

 佑の顔にEカップの胸がタプンタプンと打ちつける。
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