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第六部・社内旅行 編

待ちに待った夜 ☆

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 七月二週目の週末から生理がきて、約一週間はキスだけで我慢した。
 それから一週間はまた佑の海外出張があり、バタバタとしていてイチャつく暇もなかったのだ。

 二人とも口に出さないながら、この旅行に向けて気持ちを高めていた節がある。

 香澄もとっておきの、フランスの高級下着ブランドの総レースの下着をつけてきた。
 いささか気合いが入りすぎかなと思ったが、こういう時にこそ見栄えのいい下着は存在していると思っている。

「……エロい」

 胸からお腹、そして腰を撫で回した佑は、白い総レースのパンティを見て呟く。

「んふふ。フランスのピコ・フルールっていうブランドの下着なの。可愛いでしょ」
「ピコ……あー」

 佑が生返事をする。

 よもやその会社が、佑の友人の会社だとは香澄も知らない。
 佑からすれば、友人――しかも男――が監修した下着を、婚約者がつけているという状況だ。

 顔が広すぎるのも時として徒になる。

「どうしたの?」
「いや、うん、可愛い。だから脱がせよう」
「ど、どうして『だから』なの?」

 スルリとすぐに下着がねじり下ろされ、香澄としてはやや不満である。

 せっかく繊細なレースの下着なのだから、その透け感などを楽しんでほしかった。
 佑も変態なので、肌の色が透けているレースは大好きだと思っていたのだ。

 むぅ、と唇を尖らせると、宥めるようにキスをされた。

「どんな格好をしても似合うし可愛いけど、やっぱりそのままの香澄が好きだから」
「うん……」

 そうやって言われてしまうと、まんざらでもない。

 浴衣も脱がされ、香澄は一糸纏わぬ姿となった。

 佑は両側から寄せた香澄の胸にキスをし、お腹、腰へと唇を下ろしてゆく。
 佑の両手はやんわりと香澄の太腿を左右に広げる。

 枕を一つ取って香澄の腰の下に挟むと、口淫するのに丁度いい高さになった。

「可愛い」

 何度見られても、恥ずかしい場所を褒められるのは慣れない。

「あの……、待って。いきなり舐めないで……、ぁ、……あ」

 微かな声で反抗しても、すぐにひたりと温かな舌が押し当てられた。

「んっ」

 香澄は後頭部をシーツに押しつけ、声を殺す。

 佑は唾液を纏わせた柔らかい舌で、何度も花弁をレロレロと舐めた。
 やがて舌と花弁とが馴染んだ頃、佑の舌は香澄の花びらを寛げ、小さな密孔に舌先を押し込んできた。

「んぅ、あ、……ぁ」

 舌を挿入される感触は、いつまで経っても慣れない。
 指や男根のように強く硬く攻めず、やんわりとした気持ちよさを与えてくる。

 ずっと優しく舐められているうちに、気持ちよくて脳が溶けてしまいそうな感覚に陥った。

 やがて佑はたっぷりと濡れた場所に唇をつけ、ジュズッとわざと音を立てて愛蜜を啜ってくる。

「んやぁっ、それやぁっ、やだっ」

 佑はこんな下品な音をたてる人ではない。
 それなのに、口淫をする時だけわざとはしたない音をたてる。

 恥じらわせるためなのか、自身を高めるためなのか分からない。
 香澄としては恥ずかしくて堪らないので、できるならやめてほしい。

 それなのに、羞恥を覚えながらも興奮してしまう自分がいるので始末に負えない。

 おまけに――。

「ぁ……、そこ、ダメ。そこはダメ……っ」

 舌先で肉芽をツンツンとつつかれ、香澄はいやいやと首を振る。
 しかし舌先で器用に包皮を剥かれるたかと思うと、さやから顔を出した陰核をチロチロと玩ばれた。

「んっ、――ひ、ぃっ、ぁ、……っあっ、あぁあっ」

 今までの優しい気持ちよさとは真逆の刺激に、香澄は舌を見せ悶える。
 陰核を舐められるだけでも一杯一杯なのに、濡れ孔に指が入り込み、彼女の感じる場所を執拗に擦ってきた。

「んぁっ、あ、あぁっ、ぁ……っ、た、……すく、さっ、――ん、んンっ」

 すぐに絶頂が迫るが、香澄は達ってなるものかと懸命に我慢する。

 しかし肉芽を口に含まれたかと思うと、レロレロと敏感な場所を舐められ、あっけなく絶頂する。

 その瞬間にグッと腰を突き出してしまったので、自ら彼の口淫を望んでいるような姿になってしまった。
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