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第六部・社内旅行 編

動いて ☆

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「んっ、んっ、……んぅっ」

 肉厚な佑の舌が香澄の口腔を探り、前歯の裏側や歯列をなぞってくる。
 戸惑っている香澄の小さな舌を舐め、上下左右を舌先で擦ってからぐるりと舌全体をねぶってきた。

「んぅ……っ、んふ……っ、う……んむぅっ」

 二人分の唾液をゴクッと嚥下した時、佑が香澄の腰を抱え上げ、ズッズッと奥へ突き入れてくる。

「んぅーっ!」

 最奥の狭い場所をミチミチと押し開き、佑の亀頭が子宮口に届こうとしていた。
 じんわりと痛いような気がする……けれど、とても気持ちいいし充足感がある。

 気がつけば香澄は佑の舌を思いきり吸いながら、彼を下の口でも吸い上げて迎え入れていた。

 最奥にトン……と彼の先端が届いたあとも、二人はジュルジュルと音をたてていやらしいキスを続ける。
 おまけに少し体を浮かせた佑は、両手で香澄の乳首をフェザータッチで攻めてきた。

「んぅ……、ん……、んんぅ……っ」

 しばらく刺激から解放されて柔らかくなっていた乳首は、指の腹で優しくクルクルと撫でられると、すぐ切なく勃ち上がる。
 その先端を指の腹で撫でられ、香澄の体の奥に言い知れぬ掻痒感が駆け回った。

 体の奥に熾火のような熱があり、佑が動いてくれさえすれば一気に解放される。
 なのに佑は相変わらずキスと指先とでじれったい刺激を与えたまま、「おあずけ」をしてくるのだ。

 何度も口内に溜まった唾液を嚥下したあと、香澄は堪らず自ら腰を揺らし始める。

 ぎこちなく腰を揺すると、結合部からクチックチッと小さな音がした。
 いつも佑に遠慮なく突き立てられている音に比べれば、微々たる音だ。

 それが自分と佑の力の差のように思え、香澄の中で被虐心が増してゆく。

(どうして動いてくれないの……っ。ね、早く……っ)

 舌を動かしキスに応え、香澄ははしたないおねだりを続ける。
 そのうち両膝で佑の腰をギューッと挟むと、香澄は彼の背中を拳でポカポカと叩いた。

「ふ……、ははっ」

 やっとキスを終わらせてくれた佑は、濡れた唇を舐めてから悪戯っぽく笑う。

「もう……」

 じれったくて少し怒っているのに、そんな彼が愛しくて堪らない。

「動いて」

 佑の頭を抱き寄せて耳元で囁くと、香澄の膣内で彼の分身がヒクッと震え、より質量を増した。

「まったく……。香澄は俺を煽るのが上手だな」

 隠しきれない欲望を籠めた目で香澄を見下ろすと、佑はもう一度チュッとキスをしてからゆっくりと腰を動かし始めた。

「ん……、あ……っ、ぁ……あ」

 ちゅく、ちゅく、と小さな音がし、佑の屹立が静かに出入りする。
 香澄はそれに合わせて腰を揺らすが、まだまだ求めている刺激には至らない。

「あ……っ、た……すく、さん……っ」

 甘い声で彼を呼び、香澄は自身の唇を舐めながら目で訴える。

「ん? どうかしたか? 香澄」

 しかし佑は逆に尋ね返し、香澄に恥ずかしい言葉を言わせようとする。

 ――分かってるよ。

 キュウッと香澄のお腹の奥が、切なく疼く。
 二人だけの時間だからこそ、恥ずかしいおねだりを彼は望み、自分も言って許される。

 だから、口を開き望みを言った。

「ん……っ、も、もっと……突いて……っ」

 恥ずかしいけれど自身の手で陰唇を引っ張り、香澄は彼の目を見つめておねだりをした。

「よく言えました」

 ご主人様のように鷹揚に微笑むと、佑は香澄の腰を抱え上げ、少し腰を引いてから一気にどちゅんと突き上げてきた。

「んぅっ!」

 子宮口を潰されるような感覚に香澄は身悶え、口腔に溜まった唾を嚥下し、ビクビクと震える。

「香澄は激しくされるのが好きなんだよな? 分かってるよ」

 そこからグップグップと粘ついた音をたて、佑は縦横無尽に香澄を突き上げてきた。
 焦らしに焦らされた香澄は、一気に押し寄せた快楽の波濤に耐えきれず、蜜壷をひくつかせ達してしまった。

「っひ――、ぁっ、あっ、……っ、ん、…………ぁっ」

 後頭部を枕に押しつけ、ザリザリと髪を乱してもんどり打つ。
 両手は佑の手首を掴むが、その手すら震えてろくな抵抗になっていない。

「もう達ったのか? 早いぞ」
「や……っ、だって……っ、だってぇっ」

 自分の意志とは関係なく最奥がひくつき、佑の肉棒に絡みついては吸い付く。

 その動きこそ香澄の本性なのだと自分の体に言われている気がして、いよいよ体も顔も熱くなっていった。
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