115 / 1,550
第四部・婚約 編
祖父母
しおりを挟む
(なんか……、心臓に悪いな……)
双子は佑と遜色ない身長があり、背の高い彼らに埋もれる形で自分がいる。
おまけに双子からは官能的な薔薇の匂いがする。
薔薇の香水と言えば女性がつける物というイメージがあるのに、この香りは二人にぴったりだと思った。
密着した状態で歩いていて、非情に歩きづらい上に美形に挟まれて緊張する。
(うう……)
自分の頭上で、双子は「久しぶりに蕎麦かうどん食べたいね」など、日常会話をしている。
チラッと助けを求めるように佑を振り返ったが、彼はムスッとしながらも、久しぶりに会った従兄の我が儘をある程度は聞くつもりらしい。
今の自分の状況について、どことなく頭に浮かんだのは『人間に捕まったリトルグレイ』というタイトルだ。
そんな事を考えながら歩いて行った先には、百八十センチメートルは超えていそうな老紳士と、身長そのものは香澄とあまり変わらなさそうな、けれどスラリとした印象の日本人の老婦人がいる。
品のいい老婦人は空港だというのに、きっちりと着物を着ていた。
「凄い……」
思わず呟いた香澄に、アロイスとクラウスがニカッと笑った。
「オーマ、すごいでしょ。ドイツにいても一年中着物だよ。こっちに嫁いではきたものの、ヤマトナデシコ魂は絶対に忘れるもんかっていうのを、外見からビンビン伝わるでしょ」
あはは、とアロイスが笑い、その時になってようやく香澄を解放してくれた。
「オーパ、オーマ! これ、カスミ!」
クラウスが香澄の背中に手を当てたまま、ブンブンと祖父母に手を振る。
「クラウシー、人様の事を〝これ〟なんて言ったらいけません」
祖母は孫を叱る声も柔らかくおっとりとしていて、実に品がいい。
「初めまして。佑さんとお付き合いさせて頂いております、赤松香澄と申します」
ペコリとお辞儀をし、緊張しつつ顔を上げると、柔和に微笑んだ彼女と目が合った。
「初めまして、香澄さん。私は節子(せつこ)です。よく佑を選んでくれたわね。佑の祖母として香澄さんを歓迎するわ」
好意を向けられ、香澄はパァッと笑顔になった。
「ありがとうございます!」
二人が会話をしていると、老紳士――佑の祖父アドラーが話しかけてきた。
「Sind Sie Kasumi?(君が香澄さんか?)」
「Ja.(はい)」
アドラーがドイツ語で話す事を望んでいると知り、香澄はあまり自信がないながらも返事をする。
背の高い彼は、鼻が高くて彫りが深く、目の色も双子と同じように青い。
若い頃はさぞ美男子でモテただろう外見をしていて、加えてあのクラウザー社の会長だというので一気に緊張する。
「Mein Name ist Adler.(私の名はアドラーだ)Während dieses Aufenthalts möchte ich wissen, wer Sie sind.Ich bin gespannt. (今回の滞在で君の事を知りたいと思っている。宜しく頼むよ)」
「Ja, ich freue mich auch, Sie kennenzulernen.(はい、宜しくお願い致します)」
簡単な言葉でも彼らの国の言葉で返事ができたからか、それまで厳格な表情だったアドラーが優しく微笑んだ。
「宜しく、香澄さん」
今度は流暢な日本語で言われ、右手を差し出された。
「宜しくお願い致します!」
受け入れられたと察した香澄は、嬉しくなって両手でアドラーの手を握った。
「さあさ、挨拶が終わったのなら、ご飯を食べましょうか。私、和食がいいわ」
節子が希望を言い、アンネが応える。
「そう言うと思って、レストランを押さえてあるわ」
「流石ね。あなたが選んだ店ならきっと美味しいから、楽しみにしているわ」
節子は微笑んでトン、とアンネの腕を叩き、先に歩き始めた。
「まず、第一段階クリアだな」
隣に来た佑が囁き、香澄は笑顔を見せる。
「うん、良かった」
その後、空港から車で都内に行き、アンネが予約していた料亭に行き、節子は満足いくまで高級和食を食べ、上質な日本酒を飲んだ。
アドラーと双子もいけるクチらしく、「美味い美味い」と言って旺盛な食欲を見せ、日本酒を浴びるように飲んでいた。
「さて、明日は温泉に向かうから、今日は早めに寝かせてもらいましょうか」
アンネが会計に向かっている間、緑茶を飲んで節子が言う。
「うちは綺麗に片付けていますから、ご安心ください」
衛が義母に微笑みかけ、同居している澪はお婆ちゃん子なのか、彼女の隣に座ってニコニコしている。
「こないだ買った帯が可愛いから、家で見てくれる?」
「勿論よ」
会話を聞くからに、澪も着物を着るようだ。
(きっと節子さんから、着物好きが伝わってるのかな……)
そんな事を思いながら膨れたお腹をさすっていると、節子に微笑みかけられた。
「香澄さんも今度、一緒に呉服屋さんに行きましょうか」
「えっ?」
満腹なのもあり完全に油断していたので、香澄は思わず大きな声を上げてしまう。
彼女の反応にクスクス笑い、節子は言葉を続けた。
「香澄さんは澪とも陽菜さんともタイプが違うから、色々楽しめそうね」
その様子を見て、翔が香澄に笑いかけた。
「オーマは気に入った女の子に着物を着せるのが大好きだから、諦めて着せ替え人形になるしかないよ」
翔は性格が似ているらしい双子の隣にいて、食事中も楽しそうに会話をしていた。
「あ、そ、そんな……」
「俺も香澄の着物姿、見てみたいな」
何とか断ろうとしたのだが、隣にいる佑がなんと節子に加勢しだした。
「えっ、ええぅ、そんな……」
あわあわと返事に困っていた時、アロイスが佑に問いかける。
「ねぇ、タスク。今日泊まらせてくれるよね?」
「え?」
香澄に向かって微笑みかけていた佑の顔が、ピシリと固まった。
「なんでだ?」
「だって、タンテの所に泊まるのは、オーパとオーマだけだし」
「そう。僕ら宿なし」
双子はケロリとして図々しい要求をしてくる。
佑はすさまじい顔をしたあと、口元で何かを呟く。
恐らく何か罵り言葉なのだろうが、そのあとに気を取り直し弟を見た。
「翔の所に泊まったらいいだろう。お前ら、仲良しだろ」
「いやー、翔のトコはマンションでしょ? 俺たち大の大人だし、セットで行ったら迷惑になるし」
「……よもやお前らの口から〝迷惑〟なんて言葉が出てくると思わなかった」
心底……という様子で溜め息をついた佑に、双子が追い打ちをかける。
「それに引き換え、タスクの所は部屋が余ってるからいーじゃん!」
「そうそう! もともと、いつ僕らが集団で来てもいいようにって、無駄にでかい家を建てたんでしょ?」
「無駄にって言うな」
思わず佑が突っ込む。
「お前ら、いつも泊まってるホテルがあるだろう」
「いやいや、久しぶりに従弟殿に会ったんだし、一緒にいたいじゃん?」
「何だかんだ言って、あのでかい家を建てた理由が親戚のためっていうのは事実だろ? 俺たちの事、大好きなんだろ? ツンデレ?」
双子がうざ絡みをし、佑は疲れ切った表情で大きな溜め息をついた。
「勝手にしろ」
「「やったー!!」」
双子は歓声を上げハイタッチをする。
そんな従兄を呆れた目で見やり、佑は申し訳なさそうに香澄に顔を寄せてきた。
「……という事になった。三階に泊まらせるけど、香澄は今日は俺と一緒に寝て安全を確保して」
「分かった」
(そこまで危険視しなくても……)
いくら双子が変わった人たちでも、従弟の恋人に問題が生じるような手の出し方をすると思えない。
けれど一番彼らを知っているだろう佑がそう言うのなら、大人しく従っておこうと思った。
その後、アンネが戻って来て全員が店を出て、一旦別れを告げてめいめいの家に向かった。
佑と香澄は小金井が運転する車に乗り、双子たちは彼らの車に乗って移動した。
本拠地はドイツなのだが、頻繁に東京にも来るので、東京にある駐車場に車を複数台置いて、いつでも自由に移動できるようにしているようだ。
途中で佑は自宅に連絡を入れて、双子を受け入れるための客間の準備を整えさせていた。
帰りの車の中で佑は何度も溜め息をついて不安げだったが、香澄はそのたびに「大丈夫だよ」と彼を励ました。
**
――――――――――――――
双子イメージの香りは、ヴェルヴェットローズ&ウードです
双子は佑と遜色ない身長があり、背の高い彼らに埋もれる形で自分がいる。
おまけに双子からは官能的な薔薇の匂いがする。
薔薇の香水と言えば女性がつける物というイメージがあるのに、この香りは二人にぴったりだと思った。
密着した状態で歩いていて、非情に歩きづらい上に美形に挟まれて緊張する。
(うう……)
自分の頭上で、双子は「久しぶりに蕎麦かうどん食べたいね」など、日常会話をしている。
チラッと助けを求めるように佑を振り返ったが、彼はムスッとしながらも、久しぶりに会った従兄の我が儘をある程度は聞くつもりらしい。
今の自分の状況について、どことなく頭に浮かんだのは『人間に捕まったリトルグレイ』というタイトルだ。
そんな事を考えながら歩いて行った先には、百八十センチメートルは超えていそうな老紳士と、身長そのものは香澄とあまり変わらなさそうな、けれどスラリとした印象の日本人の老婦人がいる。
品のいい老婦人は空港だというのに、きっちりと着物を着ていた。
「凄い……」
思わず呟いた香澄に、アロイスとクラウスがニカッと笑った。
「オーマ、すごいでしょ。ドイツにいても一年中着物だよ。こっちに嫁いではきたものの、ヤマトナデシコ魂は絶対に忘れるもんかっていうのを、外見からビンビン伝わるでしょ」
あはは、とアロイスが笑い、その時になってようやく香澄を解放してくれた。
「オーパ、オーマ! これ、カスミ!」
クラウスが香澄の背中に手を当てたまま、ブンブンと祖父母に手を振る。
「クラウシー、人様の事を〝これ〟なんて言ったらいけません」
祖母は孫を叱る声も柔らかくおっとりとしていて、実に品がいい。
「初めまして。佑さんとお付き合いさせて頂いております、赤松香澄と申します」
ペコリとお辞儀をし、緊張しつつ顔を上げると、柔和に微笑んだ彼女と目が合った。
「初めまして、香澄さん。私は節子(せつこ)です。よく佑を選んでくれたわね。佑の祖母として香澄さんを歓迎するわ」
好意を向けられ、香澄はパァッと笑顔になった。
「ありがとうございます!」
二人が会話をしていると、老紳士――佑の祖父アドラーが話しかけてきた。
「Sind Sie Kasumi?(君が香澄さんか?)」
「Ja.(はい)」
アドラーがドイツ語で話す事を望んでいると知り、香澄はあまり自信がないながらも返事をする。
背の高い彼は、鼻が高くて彫りが深く、目の色も双子と同じように青い。
若い頃はさぞ美男子でモテただろう外見をしていて、加えてあのクラウザー社の会長だというので一気に緊張する。
「Mein Name ist Adler.(私の名はアドラーだ)Während dieses Aufenthalts möchte ich wissen, wer Sie sind.Ich bin gespannt. (今回の滞在で君の事を知りたいと思っている。宜しく頼むよ)」
「Ja, ich freue mich auch, Sie kennenzulernen.(はい、宜しくお願い致します)」
簡単な言葉でも彼らの国の言葉で返事ができたからか、それまで厳格な表情だったアドラーが優しく微笑んだ。
「宜しく、香澄さん」
今度は流暢な日本語で言われ、右手を差し出された。
「宜しくお願い致します!」
受け入れられたと察した香澄は、嬉しくなって両手でアドラーの手を握った。
「さあさ、挨拶が終わったのなら、ご飯を食べましょうか。私、和食がいいわ」
節子が希望を言い、アンネが応える。
「そう言うと思って、レストランを押さえてあるわ」
「流石ね。あなたが選んだ店ならきっと美味しいから、楽しみにしているわ」
節子は微笑んでトン、とアンネの腕を叩き、先に歩き始めた。
「まず、第一段階クリアだな」
隣に来た佑が囁き、香澄は笑顔を見せる。
「うん、良かった」
その後、空港から車で都内に行き、アンネが予約していた料亭に行き、節子は満足いくまで高級和食を食べ、上質な日本酒を飲んだ。
アドラーと双子もいけるクチらしく、「美味い美味い」と言って旺盛な食欲を見せ、日本酒を浴びるように飲んでいた。
「さて、明日は温泉に向かうから、今日は早めに寝かせてもらいましょうか」
アンネが会計に向かっている間、緑茶を飲んで節子が言う。
「うちは綺麗に片付けていますから、ご安心ください」
衛が義母に微笑みかけ、同居している澪はお婆ちゃん子なのか、彼女の隣に座ってニコニコしている。
「こないだ買った帯が可愛いから、家で見てくれる?」
「勿論よ」
会話を聞くからに、澪も着物を着るようだ。
(きっと節子さんから、着物好きが伝わってるのかな……)
そんな事を思いながら膨れたお腹をさすっていると、節子に微笑みかけられた。
「香澄さんも今度、一緒に呉服屋さんに行きましょうか」
「えっ?」
満腹なのもあり完全に油断していたので、香澄は思わず大きな声を上げてしまう。
彼女の反応にクスクス笑い、節子は言葉を続けた。
「香澄さんは澪とも陽菜さんともタイプが違うから、色々楽しめそうね」
その様子を見て、翔が香澄に笑いかけた。
「オーマは気に入った女の子に着物を着せるのが大好きだから、諦めて着せ替え人形になるしかないよ」
翔は性格が似ているらしい双子の隣にいて、食事中も楽しそうに会話をしていた。
「あ、そ、そんな……」
「俺も香澄の着物姿、見てみたいな」
何とか断ろうとしたのだが、隣にいる佑がなんと節子に加勢しだした。
「えっ、ええぅ、そんな……」
あわあわと返事に困っていた時、アロイスが佑に問いかける。
「ねぇ、タスク。今日泊まらせてくれるよね?」
「え?」
香澄に向かって微笑みかけていた佑の顔が、ピシリと固まった。
「なんでだ?」
「だって、タンテの所に泊まるのは、オーパとオーマだけだし」
「そう。僕ら宿なし」
双子はケロリとして図々しい要求をしてくる。
佑はすさまじい顔をしたあと、口元で何かを呟く。
恐らく何か罵り言葉なのだろうが、そのあとに気を取り直し弟を見た。
「翔の所に泊まったらいいだろう。お前ら、仲良しだろ」
「いやー、翔のトコはマンションでしょ? 俺たち大の大人だし、セットで行ったら迷惑になるし」
「……よもやお前らの口から〝迷惑〟なんて言葉が出てくると思わなかった」
心底……という様子で溜め息をついた佑に、双子が追い打ちをかける。
「それに引き換え、タスクの所は部屋が余ってるからいーじゃん!」
「そうそう! もともと、いつ僕らが集団で来てもいいようにって、無駄にでかい家を建てたんでしょ?」
「無駄にって言うな」
思わず佑が突っ込む。
「お前ら、いつも泊まってるホテルがあるだろう」
「いやいや、久しぶりに従弟殿に会ったんだし、一緒にいたいじゃん?」
「何だかんだ言って、あのでかい家を建てた理由が親戚のためっていうのは事実だろ? 俺たちの事、大好きなんだろ? ツンデレ?」
双子がうざ絡みをし、佑は疲れ切った表情で大きな溜め息をついた。
「勝手にしろ」
「「やったー!!」」
双子は歓声を上げハイタッチをする。
そんな従兄を呆れた目で見やり、佑は申し訳なさそうに香澄に顔を寄せてきた。
「……という事になった。三階に泊まらせるけど、香澄は今日は俺と一緒に寝て安全を確保して」
「分かった」
(そこまで危険視しなくても……)
いくら双子が変わった人たちでも、従弟の恋人に問題が生じるような手の出し方をすると思えない。
けれど一番彼らを知っているだろう佑がそう言うのなら、大人しく従っておこうと思った。
その後、アンネが戻って来て全員が店を出て、一旦別れを告げてめいめいの家に向かった。
佑と香澄は小金井が運転する車に乗り、双子たちは彼らの車に乗って移動した。
本拠地はドイツなのだが、頻繁に東京にも来るので、東京にある駐車場に車を複数台置いて、いつでも自由に移動できるようにしているようだ。
途中で佑は自宅に連絡を入れて、双子を受け入れるための客間の準備を整えさせていた。
帰りの車の中で佑は何度も溜め息をついて不安げだったが、香澄はそのたびに「大丈夫だよ」と彼を励ました。
**
――――――――――――――
双子イメージの香りは、ヴェルヴェットローズ&ウードです
44
お気に入りに追加
2,552
あなたにおすすめの小説
社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~
けもこ
恋愛
高辻綾香はホテルグループの秘書課で働いている。先輩の退職に伴って、その後の仕事を引き継ぎ、専務秘書となったが、その専務は自分の幼馴染だった。
秘めた思いを抱えながら、オフィスで毎日ドキドキしながら過ごしていると、彼がアメリカ時代に一緒に暮らしていたという女性が現れ、心中は穏やかではない。
グイグイと距離を縮めようとする幼馴染に自分の思いをどうしていいかわからない日々。
初恋こじらせオフィスラブ
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
身分差婚~あなたの妻になれないはずだった~
椿蛍
恋愛
「息子と別れていただけないかしら?」
私を脅して、別れを決断させた彼の両親。
彼は高級住宅地『都久山』で王子様と呼ばれる存在。
私とは住む世界が違った……
別れを命じられ、私の恋が終わった。
叶わない身分差の恋だったはずが――
※R-15くらいなので※マークはありません。
※視点切り替えあり。
※2日間は1日3回更新、3日目から1日2回更新となります。
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。
『逃れられない淫らな三角関係』番外編 ヘルプラインを活用せよ!
臣桜
恋愛
『逃れられない淫らな三角関係』の番外編です。
やりとりのある特定の読者さまに向けた番外編(小冊子)です。
他にも色々あるのですが、差し障りのなさそうなものなので公開します。
(他の番外編は、リアルブランド名とかを出してしまっている配慮していないものなので、ここに載せるかは検討中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる