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愛し合う夫婦1 ☆

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 大きな手がスルリとアリアの頬を撫で、親指で唇の柔らかさを確認してから唇が触れ合う。

「ん……っ」

 顔の角度を変えて、ルーカスはアリアの唇を何度もついばむ。

 はむはむ、と唇が唇を食み、下唇を軽く噛まれると甘い痺れがズン……と体に伝わってゆく。

 思わず吐息をつくと、それすらも吸い込んでまた次の唇が訪れる。

 柔らかな感触を味わうたびに、アリアはどんどん気持ちがフワフワして現実を忘れてゆくのを感じていた。

「ルーカスさま、もっと……。キス、ください」

「ふふ、アリアはキスが好きだな」

 妻の可愛らしいおねだりに、ルーカスは小さく笑うとちゅっちゅっと音をたててキスをする。

 唇だけでなく頬や額、目蓋や鼻先にも唇を落とすと、アリアはくすぐったがって小さく笑う。

 そのあいだにもルーカスの手はアリアの胸をまさぐり、ポヨポヨともてあそんではその柔らかさを楽しんでいた。

「アリア、君の体はどこまでも柔らかいな」

「ルーカスさまは、たくましくて……すてきです」

 互いに褒め合い、それからまたちゅっとキスをする。

「君は手が小さいな。指が細くて長いのに……、ほら。俺よりもずっと手が小さい」

 アリアの手に自分の手を合わせ、今になって気付いたというようにルーカスが確認した。

「私はルーカスさまの手の大きさに、いつもドキドキしていました」

「手の大きさに? 他の部分にはドキドキしないのか?」

 意外、という顔をするルーカスに、アリアはクスッと笑った。

「きっと、女性は自分にないものにときめくのだと思います。ルーカスさまの……、手の甲のこの浮き出た骨とか、血管とか、指の関節が少し出ているところとか……。私にはないもので、見ているととってもドキドキします。ずっと触っていたくなります」

 頬を染めてアリアは言うが、ルーカスはそれが『魅力』だと言われると心底分からない。

「君は不思議なものにときめくんだな」

 改めて自分の手をよく見てみて、掌と甲とをひっくり返して交互に見てみるが、やはりルーカスには自分の手の魅力など分からない。

 それならまだ、顔がいいとストレートに言われたほうが理解できるような気がする。

「あら、ルーカスさまだって私の……む、胸が好きだとおっしゃるじゃないですか。私だってこんなもの……、当たり前についているものです」

 そう言ってアリアが自分の胸を両手ですくい上げてみせると、ルーカスは驚いて眉を上げる。

「君のその素晴らしい胸が、当たり前だなんて……。あぁ、これは本当に男女差を感じずにいられないな」

 パフッとアリアの胸に顔を埋め、ルーカスは頬ずりをする。

 両側から胸の肉を集め、そのモチモチとした感触を顔で楽しむという遊びを始めた。

「も……っ、もうっ」
「気持ちいい……」
「ふふっ」

 ルーカスの意味不明な行動に困るアリアだが、きっとそれが子供が母性を求めるものに起因しているのだろうと思う。そう思うと、愛しくて堪らない。

 が、アリアはルーカスが彼女の谷間に屹立を挟んでみたいと思っているなど、知るよしもないのだった。

「アリア、吸わせてくれ」

 そう言ってルーカスはアリアの胸にしゃぶりつき、赤ん坊のようにちゅうちゅうと吸い始める。

「あっ……、あんっ……。もう、赤ちゃんみたいなんですから」

「世継ぎが生まれたら独り占めされるだろうから、その前に俺がたっぷり独占しておくんだ」

 まだ懐妊すら確認できていない赤ん坊に、嫉妬をして対抗心を燃やすルーカス。みんなが憧れる王子が、こういう人だということはアリアしか知らないだろう。

 それを思うと、愛しくて、嬉しくて、アリアは感じながらも小さく笑ってしまう。

「ですが……っ、あ、ルーカスさまの吸い方は、赤ちゃんの吸い方ではありません……っ」

 口の中で先端を転がし、チロチロと舐めまわしては、乳暈をなぞるように舌先がまるく移動する。

「当たり前だろう。子供が乳を吸って君が感じたら、俺はきっと激怒するぞ」

「もう……っ、ん、……ぅ」

 子供より子供のようなことを言うのかもしれない。と思いつつ、アリアはルーカスの頭をかき抱く。

 仕上げにちゅうっと吸い上げられると、アリアの先端は濡れて色づいていた。

 新芽のようにぷっくりと勃ち上がったそれを、ルーカスは満足そうに眺めている。

「胸で感じるようこの体を躾けてきたつもりだから、もう下はたっぷり濡れているだろう?」

「……っ」

 核心をつかれ、アリアは何も言えず赤面した。

 実際、彼女の花芯はトロリと潤って蜜を吐き出している。

 口にも出さず秘めていた体の事情なのに、どうしてこの夫にはすべて筒抜けなのか。

「しつける……だなんて」

 ごまかすように呟くと、サラリと頬を撫でられて視線が合う。

「夫が妻を――、昼は貞淑に、夜は淫靡に躾けるのは当たり前だろう?」

 が、そう言われてさらにアリアの頬の熱は増してゆく。

 誰か知らない男性に言われたら悪寒がはしるような言葉なのに、ルーカスに言われただけで体が淫靡に反応してしまう。

「じゃあもっと……、ルーカスさましか見られない体に、……してください」

 熱を持ってうずく体を、さらに自分で煽るようなことをアリアは言う。

「……あとで『待って』と言っても、聞けないからな」

 興奮して少しかすれた声で言うと、ルーカスはまたキスをする。

 同時にアリアの脚を抱え上げ、内腿をなで始めた。

「ん……っ、ん、……ぅ」

 ゾクッと震えがアリアの体を駆け抜けてゆく。

 さっきあれほど「すてき」だと言っていたルーカスの手が、自分を愛撫してくれている。

 ふと、女性が本能で性を感じる男性の部位は、そこに触れたい、触れて欲しいと思う欲求の表れなのかもしれないと思った。

 ヌロリと舌が口腔を蹂躙し、アリアの腰がビクッと震えた。

 内腿の薄い皮膚を撫でられ、それだけで最奥から蜜がトロリと漏れ落ちる気がする。

 ちゅっ……と濡れた音がして唇が離れ、ルーカスはじっとアリアを見つめながら彼女の恥丘をプニプニとつつく。

「んっ……あ、ル、ルーカスさま……っ」

 感じる部分を触れてほしいのに、ルーカスの指先は小さく盛り上がった土手をしつこくつつきまわす。

 焦らされてアリアは腰を揺らし、涙で潤んだ目で夫に訴えかけた。

「……触ってほしいか?」

 意地悪な顔をし、ルーカスが問う。

 それにアリアはコクコクと頷き、甘えているのかしきりに指先で唇に触れている。

「そうだな、もうこんなに濡らしていては、指でもなんでも欲しくなるな」

 指先でトロッと蜜をすくわれ、それだけの微かな刺激でアリアは歓喜した。

 ルーカスの指はすぐに水音をたてながらアリアの花弁をいじり、そのクチュクチュという音にアリアは顔を真っ赤にする。

 ルーカスに愛されるのは嬉しい。けれど、この淫靡な音だけは何回耳にしても慣れない。

「アリア、たっぷり濡れている。まるで滝のようだ。いやらしい妻だな」

「いやぁ……っ」

 ぬちっと長い指が奥へ入り込み、柔らかな肉を押しながら前後にすべる。

「ん……っ、ん、ぅ、あ」

 それに合わせてアリアのナカもキュッキュッと締まり、新たな蜜が溢れてはルーカスの指を濡らした。

「本当に……、柔らかくて温かくて……。君のここがとても気持ちのいい場所だと分かる」

「そんな……っ、やぁっ」

 言葉で攻められ、指で蜜壁をトントンとノックされると、アリアの脳天に快楽が駆け上がる。

「アリア、君のナカはとてもきつく締め付けてくる」

 よがる彼女をもっと見たい。そんな欲のまま、ルーカスは指の腹で蜜壁を押しながら、親指でぷっくりと膨れた真珠をなで始めた。

「ん! あぁっ、あ……っ、あ!」

 そのとたんビクッとアリアの腰が震え、快楽を隠すように膝が閉じられる。

「アリア、駄目だ」

 だが夫の声がし、アリアは支配されている悦びを感じながら、おずおずと脚を開いた。

「君が感じているところを、余すことなく全部俺に見せるんだ」

「は、はい……っ」

 痴態を夫に見られ、アリアは心も体も震えていた。

 心も体も、裸の部分を見せるとなると、殊更恥ずかしい。

 それが夫婦のあるべき姿だとしても、やはり本能で隠そうとしているものを暴かれるのは羞恥を誘う。

 クチクチと小さな音がし、自分の体の中で自由に動いている指の感触が感覚を狂わせてゆく。

 小さな真珠を撫でられ、押しつぶされる度に、アリアは高い声を上げる。

 その様子は、まるでルーカスの手によってアリアという楽器が奏でられているように見えた。

「あぁっ、あ、んっ、あぁあっ、……ぁ、――ぁあ!」

 真珠への刺激で快楽の高波に襲われたアリアは、キュウッと自分の体が切ない音をたてて絶頂を迎えようとするのを感じる。

 それを、声や反応からルーカスも察していた。

「アリア、いつものように蜜を弾けさせていけ」

 途端、グチュグチュとナカが激しくこすられ、あっというまにアリアは絶頂の裏側へ叩き落とされてしまう。

「うぁああぁっ、あっ、いやっ、あぁああぁあぁっ――!!」

 ルーカスの言葉通り、アリアの蜜口からピュッと透明な恥汁がはじけ飛ぶ。

 蜜道と真珠を二重に攻められ、ガクガクと体を痙攣させたアリアの白銀の髪も揺れた。

「……っあ、……ぁ、は……」

 ゆっくりと体が弛緩してゆき、頭の中がとろけたままアリアは意識も体も脱力させてゆく。
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