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庭園の獣2 ☆

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「まだ小さいな。たっぷり感じられるように、育ててあげるから」

 親指の腹に当たる真珠はまだ包皮に守られていて、ルーカスは悪戯っぽく目を光らせるとヌルヌルと真珠をなで回した。

「ん……っ、んん! うぅっ、んーっ!」

 敏感な場所を弄られ、アリアは必死に声を殺す。

 ルーカスの指は小さく円を描くだけだはなく、たまにコリコリと指を立てて刺激してきた。

 その度にアリアは鋭く息を吸い込み、悲鳴を上げそうになるのを堪える。

「アリア、とっても可愛い」

 妻しか見えていない顔でうっとりと言い、ルーカスは挿入する指をもう一本増やした。

「ん……っ、あ」

 入り口を拡げられているのが分かり、アリアは困ったように夫を見上げる。

 が、ルーカスは笑みをたたえたまま、口元で「大丈夫」と言い聞かせただけだった。

 アリアの蜜は量を増し、静かな庭園にジュプジュプと淫らな音が響き渡る。

 目に涙を溜めてガゼボの天上を見上げていたアリアは、ふとベンチに置いた帽子で顔を隠したいと思った。けれど同時に、夫がそれを許さないとも思う。

「アリア、気持ちいいか?」

「はい……っ、ぁ、……あっ、き、もちい……っ、ですっ」

 トロトロになった頭でぼんやりと応えると、褒美を与えるように真珠への刺激が強くなった。

「あっ! あぁあっ、……っく、……ぅー」

 鼻に掛かった声を上げたかと思うと、アリアは膝を合わせて達してしまう。

 気持ちよさそうな顔で脱力する妻を見下ろし、ルーカスは蜜をまとった指をちゅっちゅっと音をたててしゃぶっていた。

「アリア、君の蜜はとても甘い」

 ルーカスがアリアに夢中になる理由は、彼女の香りだけでなく蜜にもあった。

 人の体液ともなれば、多少のしょっぱさがあってもおかしくないのに、アリアの蜜はそれを感じさせない。

 他の女性のことは知らないが、きっとアリアは特別なのだと思うと、ますます妻が愛しく離したくなくなる。

 力の抜けている脚を広げると、淫靡に光った花弁がほどけていた。

 地面に膝をつくと目の前に可愛らしい花弁があり、ルーカスはもう一度その香りを嗅いでから舌を這わせる。

「ん……っ」

 下肢からピチャピチャと音が聞こえ、柔らかなものに愛撫されている。

 それに気付いたアリアは、とっさにルーカスの黒髪を押し返していた。

「だっ、駄目です! そこは……っ」

 抵抗しようとするも、今度は蜜口に舌をねじこまれてアリアは言葉ごと息を吸い込んだ。

 指とも屹立とも違うモノが、アリアを暴き、犯してゆく。

 たまにジュルッとはしたない音で蜜を吸われると、羞恥で失神しそうになった。

「ルーカスさまっ、お願いです、そこは駄目なんですっ、おねが……っ」

 グスグスと鼻を鳴らして哀願しても、ルーカスは舌での愛撫をやめない。

「こんな美味しい蜜を垂らす俺だけの蜜蜂がいるのに、愛でないでどうするんだ」

 濡れた口元をペロリと舌で舐め、ルーカスは妖艶に笑う。

 そしてぽってりと腫れ上がった真珠にチュッとキスをすると、また指を二本挿し入れた。

「ひっ! ぁ」

 これ以上なく敏感になっている真珠への刺激に、またアリアの腰が浮く。

 ナカで指がクニクニと暴れ、ルーカスの舌は膨れた真珠をチロチロと舐めまわした。

「いやぁっ! やぁああぁっ、それっ、やっ、――っぁ……っ!」

 とどめと言わんばかりの刺激に、アリアはあっという間に達してしまう。

 ナカで指がピンポイントな場所に当たり、同時にプシャッと透明な汁が弾けた。

「…………」

 端正な顔から雫が滴り、匂い立つそれをルーカスは舐めとる。

 羞恥の飛沫すらも、ルーカスにとっては愛しい妻の一部だ。

 砂漠の中で貴重な水を飲むように、長い指が顔の雫を拭い、あますことなく口に含む。

「……っは、……ぁ、……あ」

 いっぽうアリアは弛緩したまま、自分の深部がビクビクと痙攣しているのを感じていた。

「アリア、君を穿ちたい」

 耐えがたい欲情は、トラウザーズの形を変えるほどに主張している。

 前をくつろがせ、片手で軽く握るようにして姿を現した屹立は、ただひたすらにアリアを求めていた。

「旦那さま……」

 目を潤ませたアリアは、この上なく色っぽい表情で夫を誘う。

 恥じらいながら脚が開かれ、指が少し迷ってから濡れた花びらを拡げた。

「……本当に君は……。美しくて清らかで……、妖艶で、淫らだ」

 かすれた声のなかに、声が震えるほどの興奮がある。

 アリアもそれを感じ、赤面したままそっと顔をそらせた。

「……旦那さまにだけ、です」
「……くそ、可愛いな」

 アリアに聞こえないようにボソッと呟くルーカスは、興奮も相まって顔が赤い。

「入れるぞ、アリア」
「……はい」

 妻の意思を聞いてから、ルーカスは先走った欲を垂らしている先端を押し当てる。

 優しく包み込まれる予感を感じながら、ついルーカスはアリアを焦らそうと腰を前後させた。

「やっ……、やぁ! ルーカスさまっ」

 熱がほしいのに、先端はヌルヌルと花弁を滑り、なかなか刺激を与えてくれない。

「お願いっ、早く……っ、くださいっ」

 腰をくねらせてねだると、ルーカスは艶然と笑った。

「今、あげる……よ」

 最後の言葉と同時にヌプンッと先端が入り込み、アリアが「あっ」と小さく歓喜の声を上げる。

 濡れた隘路を太いものが押し入り、こじ開けるようにしながら進んでゆく。

「ん……っ、ん……、ぅ、あ」

 ――愛しい人が、入ってくる。

 その喜びに打ち震えていると、自然とナカがキュウキュウと締まってしまう。

「アリア……っ、すごい締め付けだ」

 陶酔した表情でルーカスが囁き、先端が最奥まで届いて二人は同時に息をついた。

「ルーカスさま……、キス、ください」

 たおやかなアリアの腕が夫を求めて揺れ、その手をルーカスはギュッと握る。

「は……っ、ん、……む」

 アリアに覆い被さるようにしてルーカスはキスをし、何度も何度も妻の唇を愛した。

 そのたび、妻が応えるようにナカを締めてくる。

「ルーカスさまの……、私の中で大きくなっています」

 質量を増した屹立を感じ、アリアは頬を染めて夫に囁く。

「……君が魅惑的だからだ」

 優しく温かく、けれどきつく締め付けるアリアの体は最高だ。

 両手で胸を優しくこね上げると、アリアがはぁっと気持ちよさそうに吐息を漏らす。

「昨晩、乳首でいったな」

 初夜の痴態を思い出し、ルーカスは意地悪そうに唇をつり上げた。

 そしてそのまま、コリコリとアリアの先端を弄り出す。

「あっ……、ぁ、あ……、や……、んん、……ぅ」

 下腹部を大きな楔で穿たれ、上半身の感じる場所を執拗に刺激される。

 いやでも気持ちが高まり、アリアは黒髪を乱していやいやと頭を振った。

「もう一度、胸でいってみないか?」
「やぁ……っ」

 指先で胸の先端を弄りながら、ルーカスは腰を動かしだす。

 ギュウッときつく喰い締める秘肉を感じながら、押しては引いての抽送を繰り返した。

「あっ、ぁ、あ、あぁっ、やぁあんっ!」

 熱い蜜が噴き出すのを感じ、アリアが悶える。胸からの刺激はジンジンと体を支配し、自然と体が揺れ動く。

「アリア、胸が色づいてまるで咲こうとしている花のようだ。美しい」

「やぁっ! いやですっ」

 恥じらうアリアの胸は、ルーカスの言うとおり蕾を膨らまそうとしている花のようだ。

 花芯は薄紅色に色づき、もっと触れてと夫に訴えている。

 蜜壷をこすられて体の深部は甘く痺れ、ルーカスの言葉と指とでアリアは意識が裏返ってしまいそうだ。

 体を揺さぶられてグチュグチュと濡れた音がし、耳を犯す。胸の先端をつままれる度にアリアの世界がぼやけていく。

「だめぇ……っ、だめですっ、だめっ、だめっ……っ、ぁ、あ――!」

 とうとう、アリアはギュウッと体をよじらせて達してしまった。

「っく」

 きつく締め付けられてルーカスは眉根を寄せ、吐精してしまいそうになるのを必死に堪えた。

「上手に……、いけたな」

 放心しているアリアにキスを落とすと、彼女は呆けた顔で僅かに頷く。

「じゃあ次は、下でいこうか」

 嬉々とした顔でルーカスは腰を動かし、アリアの蜜壷を遠慮なくえぐった。

「うっ、あっ、ぁ、あぁっ、やぁぁっ、はげし……っ、旦那……っ、さまっ」

 達したばかりの体に強すぎる刺激は、アリアの思考も判断力も奪ってゆく。

 そこが外だということも忘れ、腰がぶつかる激しい音と一緒にアリアは声を上げた。

 大きなモノに貫かれ、圧迫感を感じて体が苦しいと悲鳴を上げている。

 けれど、アリアの女としての部分はその圧迫感すら、快楽として捉えていた。

「あぁっ、あん、んぅっ、あぁっ、やぁあっ、きも……ち……っ」

 言葉にならない声で気持ちよさを訴え、愛しい人に愛されて一つになれているのが嬉しくて堪らない。

 自分が人を愛せて、こうして蜜を垂らして誰かを受け入れ「気持ちいい」と感じられているのが、何より嬉しかった。

 またアリアの体から花の香りが匂い立ち、夫を狂わせてゆく。

「アリア……っ」

 ルーカスの舌が自分の唇を舐め、その間から乱れた呼吸が漏れる。

 目の前で愛しい妻が乱れ、自分が突き上げるたびに白い双丘が踊る。

 なんとも淫靡な光景を見下ろし、ルーカスはただ腰を振りたくった。

「や……っ、やぁっ、――や」

 切れ切れの声をあげるアリアの結合部から、ピュッと蜜が弾けた。

 同時にまた彼女は達し、最奥がピクピクと痙攣してルーカスを締め付ける。

「うっ、ぁ、アリアっ」

 自分ももう達してしまいそうだと感じたルーカスは、テーブルに片足をかけてズンズンとアリアを突き上げた。

「やぁああっ! いやぁっ、ゆるして……っ、――ぁっ」

 連続して達し、またアリアは飛沫をあげる。

 ドロドロに溶けた意識のなか、アリアはただルーカスのことしか考えられなかった。

 体も心も何もかもルーカスで一杯のはずなのに、庭園のどこかで鳥が羽ばたく音が聞こえた気がした。

 ガゼボの屋根越しに昼前の太陽が感じられるような気がして――。

 熱い。

 そう思ったのは、庭園に降り注ぐ日差しの反射なのか。

 それとも汗をかいた自分の熱なのか。

 ――それとも、胎内に遠慮なく注がれたルーカスの熱かもしれない。

「っは、……はぁっ、はぁっ」

 どちらからともなく荒い息が漏れ、繋がったままルーカスはアリアの上に倒れ込んだ。

「ん……っ」

 荒々しくキスをされ、アリアは何もかも押し流されそうだ。

 外気で少し冷えた乳房を、ルーカスの手が優しく揉む。

 その先端をまた弄られると、ルーカスを咥えたままアリアのナカがヒクンと震えた。

「アリア、寝所で続きをしよう。ここでは君が体を痛めてしまう」

「えっ……?」

 これで終わりと思ってぐったりしていたのだが、ルーカスは部屋に戻って続きをしたいと言ってくる。

「君はまだ大丈夫だな?」

 愛しそうに微笑み、期待一杯という顔で尋ねられては、アリアも断ることができない。



 結局そのまま、服を整えるのももどかしく二人は離宮の寝所に戻った。

 そして昼食も忘れ、窓の外が残光に満たされる時刻まで、アリアは夫に体を貪られた。
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