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番外編1義息子の劣情:二十歳の企み2
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「どこのご令嬢? 姫君? んもう、オーガストったら何も教えてくれないんだから」
「まずは明日の戴冠式と誕生祝いを終えてしまいましょう。そのとき妻となる女性を発表しますから、母上にはその時に……」
「もう、焦らすのね」
ぷりぷりと可愛らしく怒る姿も、オーガストにとっては可愛くて堪らない。
「きっと母上が納得する、素晴らしい女性(ひと)ですよ。俺は彼女以上の女性を知りません」
「まぁ……。そうなの。とても大事にしているのね、安心したわ」
自分がまったく知らないところでオーガストが女性に会っていたと知り、リディアの胸にじわりと黒いものが生まれる。
だがその感情は直視してはいけないものだと、リディアは分かっていた。
彼と二人きりの家族になり、十年間。
そのあいだにオーガストのなかに『男』を感じたシーンは多々あった。だがそのたびにリディアは「自分は母なのだから」と強い理性で自分の感情を押し殺す。結果、自分でも息子依存症なのでは、と不安になるような母親ができあがってしまった。
――それがオーガストの目論見通りとはつゆ知らず。
「私、良い義母になれるよう努力するわ」
「母上以上にすてきな母親像など、俺は知りませんよ」
リディアの手をとると、ワインでほんのり赤くなった手の甲に口づけた。
彼女は宝石のような目をきょとんとまるくし、そのあと恥ずかしそうに視線を落とす。
はにかんで、一言。
「……ありがとう。オーガストにそう言ってもらえることほど、私にとって嬉しいものはないわ」
この場で強く抱き締めたくなるのをグッと堪え、オーガストは余裕のある笑みを浮かべた。
「母上、あなたから俺に祝福がほしい」
「額へのキスなら喜んでおくるわ」
立ち上がったリディアはほろ酔いのまま、オーガストが座っている椅子の肘掛けに腰掛けた。
だが彼がリディアのワイングラスに手を伸ばしたのを見て、「ん?」と目を瞬かせる。
「口に含んで」
しかしオーガストが意図することを察し、リディアは「駄目よ」と立ち上がりかける。その前にオーガストがぐっとリディアの腰を抱き締めた。
「どうして? ワインは豊穣の神が与えた恵みの飲み物だ。神の血とも呼ばれるそれで、俺に祝福を与えてくれ。あなたの唇からなら、より威力がある気がするんだ」
「だ、だってあなた、明日王妃様になる方をお呼びするのでしょう? お母様とキスをするだなんて、国王陛下となる方がいけません」
口移しでワインを飲ませてほしいと願うオーガストに、リディアは毅然とした態度をとる。
だがオーガストはリディアより何枚も上手だ。
「お母様、息子からの最後のお願いです。子供の頃のように、キスをして」
ほんの少し子供っぽい声を出し甘えれば、リディアはすぐにうろたえだす。
「で、でも……。未来の王妃様になんて言い訳をすれば……」
「この場だけ。二人だけの秘密です」
リディアを抱き寄せ彼女の耳元で囁くと、ひくんと体を震わせ彼女が葡萄の香りの吐息をつく。
潤んだ目が息子を見て――。
「……これで、本当に最後のキスですからね」
「分かっています」
――独身最後のキスですね。理解していますとも。
心のなかで呟き、オーガストは目を閉じた。
リディアの視線が自分の顔に注がれているのを感じ、オーガストは彼女に身を委ねる。
「……本当に、大きくなって……」
小さな手が息子の髪をなで、精悍な顔の輪郭をたどる。
「これでおしまいよ。私だけの小さなオーガスト」
囁いて、リディアは白ワインを口に含むとオーガストに唇を重ねた。
いけないことをしている。という甘くて苦い罪悪感を胸に抱きながら――。
「……ん、く」
甘口のワインが喉を通っていったあと、オーガストは腕に力を入れ自分の膝の上にリディアを乗せた。
「っんぅ!?」
肘掛けの上から引きずり下ろされたリディアは、混乱したまま仰向けに唇を貪られる。
「あっ……ん、ふ……ぁっ、あ、……んむ、ぅ」
戸惑っているうちにオーガストの舌がリディアの口腔に侵入し、歯列や口蓋をねっとりとなぞった。堪らず溢れた唾液をチュウッとオーガストが吸い込み、彼の喉元でゴクンと音が鳴るのを聞いた。
抵抗しなければと思う前に、あまりのキスの気持ちよさに何もかもが蕩けている。
ネグリジェごしに胸を揉まれているのも気付かず、リディアはただ心地よさの波にさらわれていた。
同時に貞操帯に守られた下肢が、あさましく蜜を吐き出すのも感じる。
「……あぁ、美味しかった」
リディアを膝の上に乗せたまま覆い被さっていたオーガストが、ようやっと屈強な体をどけた。
薄布一枚を纏ったままのリディアは、深いキスに翻弄されたまま豊かな胸を上下させている。ワインもあいまって熱くなった体は、ドキドキとなる鼓動で更に火照っている気がした。
「オ……ガスト……」
潤んだ目がぼんやりと息子を見上げ、ゆるゆると首を振る。
「これで『子供の我が儘』は卒業します。息子としてあなたを困らせることは、金輪際しません」
――夫としてなら、するかもしれませんが。
オーガストの内心の言葉を知らず、リディアはゆっくりと起き上がった。
「……その言葉を信じます。いい加減母離れをしなければ。……私も息子離れをします」
「そうですね。お互い新しい伴侶に向けて、気持ちを新たにすべきだと思います」
熱烈なキスをされたあとにそのようなことを言われ、リディアの心がズグンと痛む。
「……そう、ね。あなたの言う通りだわ」
敏感な場所が貞操帯の真珠に当たり、疼く。
この六年疼きに苛まれた側にいたのは、オーガストだ。幾度その若い肉体に触れたいと思ったか分からない。
息子への愛情を、恋慕と勘違いしそうになり、何度も己を律した。
気持ちが昂ぶった時はオーガストで心が一杯になり、感情的になって泣いてしまった夜もある。
それも、今宵で終わりなのだ。
「私も、新しい夫となる方を探すために、カルヴィンに相談します」
「それは必要ない。あなたの新しい夫は、俺がもう考えていますから」
すでに計画しているという口ぶりに、リディアはもっと落ち込んだ。
こんな風に勘違いするほどべったり甘えられていると思っても、しょせんは自分は政略結婚に使われる立場なのだ。
「……あなたを信じて、ガーランドが良い方向に向かうお相手と添い遂げます」
「期待は裏切らないと思いますよ」
リディアのシルバーブロンドを撫で、オーガストは彼女を自分の胸板にもたれさせた。
「……オーガスト……」
突き放したかと思えば、恋人のように優しくする。
リディアはオーガストが何を考えているのか、まったく分からない。
「……もう、休みます」
「気分を害しましたか?」
膝の上からおりるリディアに声をかけると、立ち上がった彼女は寂しそうに微笑んだ。
「いいえ。母として最後まであなたの言うことを聞けたのは、嬉しいわ。ちょっとやりすぎだと思うけど」
ワインを飲む前に例のハーブティーを飲んだからか、リディアの足元はフラフラしている。
「母上、足元が危ない。寝台まで連れて行きます」
ぐいっとリディアを抱き上げると、オーガストはしっかりとした足取りで寝台まで彼女を運ぶ。
毎日目にしている寝台に彼女を横たえ、髪を撫でた。
「今日は国王になる前日の特別な日ですし、久しぶりに共寝をしていいですか?」
「……もう。さっきのこともそうだけど、あなたは見かけによらず甘えん坊よね? いいわ、いらっしゃい。お母様が抱き締めてあげる」
枕に頭を乗せたリディアは、もう半分夢の世界にいた。
オーガストが服を脱ぎ、トラウザーズ一枚どころか全裸になっても気付かない。
そのまま彼が羽布団の中に潜り込むと、リディアから息子を抱き締め背中をポンポンと撫でてきた。
「……おやすみなさい。私の大事なオーガスト……」
それきりリディアの言葉は途切れ、すぐに深い寝息が聞こえてくる。
「愛しいリディア。あなたは俺と生活して、自分の倫理観すら壊されてしまったのにも気付いていないんだろうな。可愛い人だ」
リディアのシルバーブロンドを梳り、オーガストは彼女の耳元で囁く。
「明日俺はあなたを抱く。俺が長年ほぐしたその蜜壷に、成長した逸物を入れて激しく前後させ……。あなたの奥深くに子種を出して着床させる」
静かな声は、この十年で育てきった情熱と欲望、期待にかすれていた。
「あなたは『母』の役割の他に、新しく『妻』、『女』も得るんだ。リディア」
何度も何度も彼女の髪を撫で、オーガストは猫なで声で言い聞かせる。
「いずれあなたは自ら俺の逸物に奉仕し、喉の奥に精液を飲み込むようになるだろう。俺の愛なしに生きられなくなり、淫らな行為に耽溺し、後孔まで俺に差し出すまで育ててあげるよ、母上」
ねろりと彼女の耳を舐めると、微かにリディアが身じろぎする。
「今日ばかりは、ネグリジェをはだけたまま目覚めさせても大丈夫かな。あなたはぼんやりしているから、隣に俺がいるから暑くて自ら胸元を開けてしまった、と言っても信じそうだ」
クツクツと喉の奥で笑い、オーガストはリディアのネグリジェのボタンを外した。
ゆさっと出てきた大ぶりな果実は、熟れに熟れて重たげだ。
「あぁ……。母上。愛しています」
陶酔した声を上げ、オーガストは義母の胸に顔を埋めちゅうちゅうと吸い始めた。
それは、毎夜繰り広げられる二人だけの淫戯。
翌日、二人は夫婦になり、オーガストは長年の恋を成就させ本懐を遂げた。
完
「まずは明日の戴冠式と誕生祝いを終えてしまいましょう。そのとき妻となる女性を発表しますから、母上にはその時に……」
「もう、焦らすのね」
ぷりぷりと可愛らしく怒る姿も、オーガストにとっては可愛くて堪らない。
「きっと母上が納得する、素晴らしい女性(ひと)ですよ。俺は彼女以上の女性を知りません」
「まぁ……。そうなの。とても大事にしているのね、安心したわ」
自分がまったく知らないところでオーガストが女性に会っていたと知り、リディアの胸にじわりと黒いものが生まれる。
だがその感情は直視してはいけないものだと、リディアは分かっていた。
彼と二人きりの家族になり、十年間。
そのあいだにオーガストのなかに『男』を感じたシーンは多々あった。だがそのたびにリディアは「自分は母なのだから」と強い理性で自分の感情を押し殺す。結果、自分でも息子依存症なのでは、と不安になるような母親ができあがってしまった。
――それがオーガストの目論見通りとはつゆ知らず。
「私、良い義母になれるよう努力するわ」
「母上以上にすてきな母親像など、俺は知りませんよ」
リディアの手をとると、ワインでほんのり赤くなった手の甲に口づけた。
彼女は宝石のような目をきょとんとまるくし、そのあと恥ずかしそうに視線を落とす。
はにかんで、一言。
「……ありがとう。オーガストにそう言ってもらえることほど、私にとって嬉しいものはないわ」
この場で強く抱き締めたくなるのをグッと堪え、オーガストは余裕のある笑みを浮かべた。
「母上、あなたから俺に祝福がほしい」
「額へのキスなら喜んでおくるわ」
立ち上がったリディアはほろ酔いのまま、オーガストが座っている椅子の肘掛けに腰掛けた。
だが彼がリディアのワイングラスに手を伸ばしたのを見て、「ん?」と目を瞬かせる。
「口に含んで」
しかしオーガストが意図することを察し、リディアは「駄目よ」と立ち上がりかける。その前にオーガストがぐっとリディアの腰を抱き締めた。
「どうして? ワインは豊穣の神が与えた恵みの飲み物だ。神の血とも呼ばれるそれで、俺に祝福を与えてくれ。あなたの唇からなら、より威力がある気がするんだ」
「だ、だってあなた、明日王妃様になる方をお呼びするのでしょう? お母様とキスをするだなんて、国王陛下となる方がいけません」
口移しでワインを飲ませてほしいと願うオーガストに、リディアは毅然とした態度をとる。
だがオーガストはリディアより何枚も上手だ。
「お母様、息子からの最後のお願いです。子供の頃のように、キスをして」
ほんの少し子供っぽい声を出し甘えれば、リディアはすぐにうろたえだす。
「で、でも……。未来の王妃様になんて言い訳をすれば……」
「この場だけ。二人だけの秘密です」
リディアを抱き寄せ彼女の耳元で囁くと、ひくんと体を震わせ彼女が葡萄の香りの吐息をつく。
潤んだ目が息子を見て――。
「……これで、本当に最後のキスですからね」
「分かっています」
――独身最後のキスですね。理解していますとも。
心のなかで呟き、オーガストは目を閉じた。
リディアの視線が自分の顔に注がれているのを感じ、オーガストは彼女に身を委ねる。
「……本当に、大きくなって……」
小さな手が息子の髪をなで、精悍な顔の輪郭をたどる。
「これでおしまいよ。私だけの小さなオーガスト」
囁いて、リディアは白ワインを口に含むとオーガストに唇を重ねた。
いけないことをしている。という甘くて苦い罪悪感を胸に抱きながら――。
「……ん、く」
甘口のワインが喉を通っていったあと、オーガストは腕に力を入れ自分の膝の上にリディアを乗せた。
「っんぅ!?」
肘掛けの上から引きずり下ろされたリディアは、混乱したまま仰向けに唇を貪られる。
「あっ……ん、ふ……ぁっ、あ、……んむ、ぅ」
戸惑っているうちにオーガストの舌がリディアの口腔に侵入し、歯列や口蓋をねっとりとなぞった。堪らず溢れた唾液をチュウッとオーガストが吸い込み、彼の喉元でゴクンと音が鳴るのを聞いた。
抵抗しなければと思う前に、あまりのキスの気持ちよさに何もかもが蕩けている。
ネグリジェごしに胸を揉まれているのも気付かず、リディアはただ心地よさの波にさらわれていた。
同時に貞操帯に守られた下肢が、あさましく蜜を吐き出すのも感じる。
「……あぁ、美味しかった」
リディアを膝の上に乗せたまま覆い被さっていたオーガストが、ようやっと屈強な体をどけた。
薄布一枚を纏ったままのリディアは、深いキスに翻弄されたまま豊かな胸を上下させている。ワインもあいまって熱くなった体は、ドキドキとなる鼓動で更に火照っている気がした。
「オ……ガスト……」
潤んだ目がぼんやりと息子を見上げ、ゆるゆると首を振る。
「これで『子供の我が儘』は卒業します。息子としてあなたを困らせることは、金輪際しません」
――夫としてなら、するかもしれませんが。
オーガストの内心の言葉を知らず、リディアはゆっくりと起き上がった。
「……その言葉を信じます。いい加減母離れをしなければ。……私も息子離れをします」
「そうですね。お互い新しい伴侶に向けて、気持ちを新たにすべきだと思います」
熱烈なキスをされたあとにそのようなことを言われ、リディアの心がズグンと痛む。
「……そう、ね。あなたの言う通りだわ」
敏感な場所が貞操帯の真珠に当たり、疼く。
この六年疼きに苛まれた側にいたのは、オーガストだ。幾度その若い肉体に触れたいと思ったか分からない。
息子への愛情を、恋慕と勘違いしそうになり、何度も己を律した。
気持ちが昂ぶった時はオーガストで心が一杯になり、感情的になって泣いてしまった夜もある。
それも、今宵で終わりなのだ。
「私も、新しい夫となる方を探すために、カルヴィンに相談します」
「それは必要ない。あなたの新しい夫は、俺がもう考えていますから」
すでに計画しているという口ぶりに、リディアはもっと落ち込んだ。
こんな風に勘違いするほどべったり甘えられていると思っても、しょせんは自分は政略結婚に使われる立場なのだ。
「……あなたを信じて、ガーランドが良い方向に向かうお相手と添い遂げます」
「期待は裏切らないと思いますよ」
リディアのシルバーブロンドを撫で、オーガストは彼女を自分の胸板にもたれさせた。
「……オーガスト……」
突き放したかと思えば、恋人のように優しくする。
リディアはオーガストが何を考えているのか、まったく分からない。
「……もう、休みます」
「気分を害しましたか?」
膝の上からおりるリディアに声をかけると、立ち上がった彼女は寂しそうに微笑んだ。
「いいえ。母として最後まであなたの言うことを聞けたのは、嬉しいわ。ちょっとやりすぎだと思うけど」
ワインを飲む前に例のハーブティーを飲んだからか、リディアの足元はフラフラしている。
「母上、足元が危ない。寝台まで連れて行きます」
ぐいっとリディアを抱き上げると、オーガストはしっかりとした足取りで寝台まで彼女を運ぶ。
毎日目にしている寝台に彼女を横たえ、髪を撫でた。
「今日は国王になる前日の特別な日ですし、久しぶりに共寝をしていいですか?」
「……もう。さっきのこともそうだけど、あなたは見かけによらず甘えん坊よね? いいわ、いらっしゃい。お母様が抱き締めてあげる」
枕に頭を乗せたリディアは、もう半分夢の世界にいた。
オーガストが服を脱ぎ、トラウザーズ一枚どころか全裸になっても気付かない。
そのまま彼が羽布団の中に潜り込むと、リディアから息子を抱き締め背中をポンポンと撫でてきた。
「……おやすみなさい。私の大事なオーガスト……」
それきりリディアの言葉は途切れ、すぐに深い寝息が聞こえてくる。
「愛しいリディア。あなたは俺と生活して、自分の倫理観すら壊されてしまったのにも気付いていないんだろうな。可愛い人だ」
リディアのシルバーブロンドを梳り、オーガストは彼女の耳元で囁く。
「明日俺はあなたを抱く。俺が長年ほぐしたその蜜壷に、成長した逸物を入れて激しく前後させ……。あなたの奥深くに子種を出して着床させる」
静かな声は、この十年で育てきった情熱と欲望、期待にかすれていた。
「あなたは『母』の役割の他に、新しく『妻』、『女』も得るんだ。リディア」
何度も何度も彼女の髪を撫で、オーガストは猫なで声で言い聞かせる。
「いずれあなたは自ら俺の逸物に奉仕し、喉の奥に精液を飲み込むようになるだろう。俺の愛なしに生きられなくなり、淫らな行為に耽溺し、後孔まで俺に差し出すまで育ててあげるよ、母上」
ねろりと彼女の耳を舐めると、微かにリディアが身じろぎする。
「今日ばかりは、ネグリジェをはだけたまま目覚めさせても大丈夫かな。あなたはぼんやりしているから、隣に俺がいるから暑くて自ら胸元を開けてしまった、と言っても信じそうだ」
クツクツと喉の奥で笑い、オーガストはリディアのネグリジェのボタンを外した。
ゆさっと出てきた大ぶりな果実は、熟れに熟れて重たげだ。
「あぁ……。母上。愛しています」
陶酔した声を上げ、オーガストは義母の胸に顔を埋めちゅうちゅうと吸い始めた。
それは、毎夜繰り広げられる二人だけの淫戯。
翌日、二人は夫婦になり、オーガストは長年の恋を成就させ本懐を遂げた。
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