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初夜4 ☆
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「……は……、はぁ……」
顔を真っ赤にしてクタリと脱力しているリディアを、オーガストが陶然と見下ろす。
その手は己の昂ぶりに添えられ数度しごいた後、クッションの数を減らしリディアの腰の高さを調節した。
「リディア、もう我慢できない。俺があなたを女にする」
感極まったオーガストの顔も赤くなっていた。目は微かに潤み、リディアの腰を押さえている手も僅かに震えている。
「……オーガスト……」
まだ白く霞む世界に意識を浸らせつつ、リディアは腕を伸ばしてオーガストの黒髪を撫でた。彼が幼い頃にしていたように、優しく愛情を込めて。
「リディア、初めてだから痛むかもしれない。たっぷり濡らしたけれど、もし痛かったら迷いなく俺の体にしがみついて爪を立てていいから」
「……あなたの体に傷を付けられないわ」
この期に及んでもオーガストを気遣うリディアに、彼は心からのキスを贈る。
そして先端を蕩けきった蜜口に宛てがい、ゆっくりと腰を進めた。
「ん……、ぁ、――あぁ……っ、――いた、……んン……」
大きな先端がクプンと侵入に成功した後、野太い竿が続いてメリメリとリディアの処女肉を味わってゆく。
疼痛に苛まれリディアは眉間に皺を寄せ、唇を一文字に引き結ぶ。小鼻が動いて懸命に呼吸をしているのに気付き、オーガストはリディアの唇に指を挿し入れた。
「リディア、我慢しなくていい。ほら、手はこっち」
初めて味わった女の体は、十一年間焦がれ続けた女性(ひと)のものだった。
あまりの喜びにオーガストの声は掠れ、目に涙が溜まっている。リディアの目にも同様に透明な雫が滴っているのを認め、彼は指先で拭ってくれた。
敷布を両手で掴んでいるリディアの手を、オーガストが己の背中に導く。すぐに細い指が立てられ渾身の力が込められるが、その痛みすらオーガストにとっては誉だった。
「リディア、痛いか?」
優しい指がスリスリと頬を撫でてくる。気遣わしげに顔の輪郭を辿り、耳や唇に触れてくる。その気持ちが嬉しくて、リディアは薄らと笑っていた。
「……大丈夫よ、オーガスト。……あなたは? 気持ちいいの?」
ゆっくりと処女肉の中を進んだ屹立は、あと少しで最奥に先端を届かせるところだった。
けれどオーガストは女性の最奥は、慣れると感じるけれど最初は痛むだけだと学んだので無理に入れようとしない。
「とても気持ちいい。リディア。……あぁ、やっぱりあなたは最高だ」
陶酔した声が応え、オーガストは体を重ねるようにしてキスをしてくる。ちゅ、ちゅ、と唇を啄み、先ほどのように舌を差し入れて互いを探り合い――。
挿入しただ愛しむオーガストを、リディアは更に気遣う。
「動かなくていいの? 経験はないけれど、噂では寝台が軋むほど動くものだと聞いたわ」
するとオーガストがフッと年相応の笑顔を見せた。
「あなたはどこからそんな情報を仕入れてくるんだ? 侍女あたりか? 慣れれば激しくして快楽を得られるが、処女にそんな真似をしたらナカを傷めてしまう。俺はあなたとの最初の一回を大事にすると決めているんだ。あなたが変な事を気遣う必要はない」
「た、確かに侍女だけれど……。けれどそうなのね。……オーガストが望むようにしてくれればいいわ。私はさっき十分に気持ち良くさせてもらったから」
胎内にみっちりとオーガストを感じつつも、リディアはまだ疼痛を手放せていない。
それでも気持ち的には、オーガストが気持ちいいのなら動かれて痛んでも構わないとすら思っている。
「だからあなたは……。気持ち良くなるのは一緒でなければ嫌だと言っているだろう」
密着していた体を離し、オーガストはリディアのなだらかな腹部を撫でる。ちょこんと窪んだ臍の周囲をくるりと指先で撫で、あえかに生えた銀色の茂みをサリサリと梳る。
「う……ん……」
恥丘のあたりを優しく圧迫されると、リディアは悩ましげな声を出して彼を締め付けた。
「ここを触っても気持ち良くない?」
ギュウギュウと締め付ける膣肉に耐えつつも、オーガストはどうしても挿入したままリディアに達してほしかった。
親指でまるく膨れた肉真珠を弾くと、目に見えるほどビクンッとリディアの体が跳ねた。
「っあぁ! ……っそこは、ダメっ」
重たい疼痛が支配する下腹部に、ジワンと快楽がない交ぜになる。痛いはずなのに続けてヌルヌルと肉真珠を虐められ、やがて蜜の量が増えていった。
「ダメ? 気持ち良くない?」
「……っ、きもち……っ、から、――ダメっ」
後頭部を敷布に押しつけ、狂おしく頭を振ると髪が擦れる音がする。
敏感な真珠を転がされ、いつの間にかリディアの口端からは透明な糸が垂れてしまう。
疼痛と快楽の狭間で意識がたゆたい、うっとりと細められた目はこの上なく美しいオーガストを見つめていた。
「ほら、リディア。もう一度達してごらん。そうしたらもっと気持ち良くなれるから」
耳朶をくすぐる低い声がし、リディアの快楽のみを追求する指がピチャピチャと真珠を擦り続ける。
「ん……っ、ン、んぁ、あ――、あぁ……っ、ん、――ぁっ」
ギュウッとリディアの締め付けが強くなり、オーガストを深くまで咥え込んだまま彼女が達した。
締め付けられたオーガストは、彼女の入り口がきつく喰い締め、オクがふわんと広がるのを感じる。同時にドッと蜜の量が増え、オーガストをぬるついた欲で包み込んだ。
「……っ、リディア、少し動く」
「ン……っ、いいわ……っ」
あくまでもリディアに丁寧なオーガストは、宣言をしてからゆるゆると腰を動かし出した。
食い千切られそうな締め付けの中、ほんの僅かに腰を揺らすだけで得も言われぬ快楽が訪れる。
リディアもまた、指や舌とは違うモノの感触に全身が総毛立った感覚を覚えた。
顔を真っ赤にしてクタリと脱力しているリディアを、オーガストが陶然と見下ろす。
その手は己の昂ぶりに添えられ数度しごいた後、クッションの数を減らしリディアの腰の高さを調節した。
「リディア、もう我慢できない。俺があなたを女にする」
感極まったオーガストの顔も赤くなっていた。目は微かに潤み、リディアの腰を押さえている手も僅かに震えている。
「……オーガスト……」
まだ白く霞む世界に意識を浸らせつつ、リディアは腕を伸ばしてオーガストの黒髪を撫でた。彼が幼い頃にしていたように、優しく愛情を込めて。
「リディア、初めてだから痛むかもしれない。たっぷり濡らしたけれど、もし痛かったら迷いなく俺の体にしがみついて爪を立てていいから」
「……あなたの体に傷を付けられないわ」
この期に及んでもオーガストを気遣うリディアに、彼は心からのキスを贈る。
そして先端を蕩けきった蜜口に宛てがい、ゆっくりと腰を進めた。
「ん……、ぁ、――あぁ……っ、――いた、……んン……」
大きな先端がクプンと侵入に成功した後、野太い竿が続いてメリメリとリディアの処女肉を味わってゆく。
疼痛に苛まれリディアは眉間に皺を寄せ、唇を一文字に引き結ぶ。小鼻が動いて懸命に呼吸をしているのに気付き、オーガストはリディアの唇に指を挿し入れた。
「リディア、我慢しなくていい。ほら、手はこっち」
初めて味わった女の体は、十一年間焦がれ続けた女性(ひと)のものだった。
あまりの喜びにオーガストの声は掠れ、目に涙が溜まっている。リディアの目にも同様に透明な雫が滴っているのを認め、彼は指先で拭ってくれた。
敷布を両手で掴んでいるリディアの手を、オーガストが己の背中に導く。すぐに細い指が立てられ渾身の力が込められるが、その痛みすらオーガストにとっては誉だった。
「リディア、痛いか?」
優しい指がスリスリと頬を撫でてくる。気遣わしげに顔の輪郭を辿り、耳や唇に触れてくる。その気持ちが嬉しくて、リディアは薄らと笑っていた。
「……大丈夫よ、オーガスト。……あなたは? 気持ちいいの?」
ゆっくりと処女肉の中を進んだ屹立は、あと少しで最奥に先端を届かせるところだった。
けれどオーガストは女性の最奥は、慣れると感じるけれど最初は痛むだけだと学んだので無理に入れようとしない。
「とても気持ちいい。リディア。……あぁ、やっぱりあなたは最高だ」
陶酔した声が応え、オーガストは体を重ねるようにしてキスをしてくる。ちゅ、ちゅ、と唇を啄み、先ほどのように舌を差し入れて互いを探り合い――。
挿入しただ愛しむオーガストを、リディアは更に気遣う。
「動かなくていいの? 経験はないけれど、噂では寝台が軋むほど動くものだと聞いたわ」
するとオーガストがフッと年相応の笑顔を見せた。
「あなたはどこからそんな情報を仕入れてくるんだ? 侍女あたりか? 慣れれば激しくして快楽を得られるが、処女にそんな真似をしたらナカを傷めてしまう。俺はあなたとの最初の一回を大事にすると決めているんだ。あなたが変な事を気遣う必要はない」
「た、確かに侍女だけれど……。けれどそうなのね。……オーガストが望むようにしてくれればいいわ。私はさっき十分に気持ち良くさせてもらったから」
胎内にみっちりとオーガストを感じつつも、リディアはまだ疼痛を手放せていない。
それでも気持ち的には、オーガストが気持ちいいのなら動かれて痛んでも構わないとすら思っている。
「だからあなたは……。気持ち良くなるのは一緒でなければ嫌だと言っているだろう」
密着していた体を離し、オーガストはリディアのなだらかな腹部を撫でる。ちょこんと窪んだ臍の周囲をくるりと指先で撫で、あえかに生えた銀色の茂みをサリサリと梳る。
「う……ん……」
恥丘のあたりを優しく圧迫されると、リディアは悩ましげな声を出して彼を締め付けた。
「ここを触っても気持ち良くない?」
ギュウギュウと締め付ける膣肉に耐えつつも、オーガストはどうしても挿入したままリディアに達してほしかった。
親指でまるく膨れた肉真珠を弾くと、目に見えるほどビクンッとリディアの体が跳ねた。
「っあぁ! ……っそこは、ダメっ」
重たい疼痛が支配する下腹部に、ジワンと快楽がない交ぜになる。痛いはずなのに続けてヌルヌルと肉真珠を虐められ、やがて蜜の量が増えていった。
「ダメ? 気持ち良くない?」
「……っ、きもち……っ、から、――ダメっ」
後頭部を敷布に押しつけ、狂おしく頭を振ると髪が擦れる音がする。
敏感な真珠を転がされ、いつの間にかリディアの口端からは透明な糸が垂れてしまう。
疼痛と快楽の狭間で意識がたゆたい、うっとりと細められた目はこの上なく美しいオーガストを見つめていた。
「ほら、リディア。もう一度達してごらん。そうしたらもっと気持ち良くなれるから」
耳朶をくすぐる低い声がし、リディアの快楽のみを追求する指がピチャピチャと真珠を擦り続ける。
「ん……っ、ン、んぁ、あ――、あぁ……っ、ん、――ぁっ」
ギュウッとリディアの締め付けが強くなり、オーガストを深くまで咥え込んだまま彼女が達した。
締め付けられたオーガストは、彼女の入り口がきつく喰い締め、オクがふわんと広がるのを感じる。同時にドッと蜜の量が増え、オーガストをぬるついた欲で包み込んだ。
「……っ、リディア、少し動く」
「ン……っ、いいわ……っ」
あくまでもリディアに丁寧なオーガストは、宣言をしてからゆるゆると腰を動かし出した。
食い千切られそうな締め付けの中、ほんの僅かに腰を揺らすだけで得も言われぬ快楽が訪れる。
リディアもまた、指や舌とは違うモノの感触に全身が総毛立った感覚を覚えた。
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