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妊娠・出産 編

俺たちを煽る天才 ☆

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「何でも言う事聞くからな。絶対に無理はするなよ? 獣じゃないから途中でストップできる。つらいと思ったらすぐに言えよ?」

 私の胸を揉んでいた慎也が言う。

「僕が『したい』って言ったから優美ちゃんは応えてくれた。でも怖い思いを抱えていた事については、申し訳なく思う。でも、多分優美ちゃんは『謝る必要はない』って言うと思う。だから『ごめんね』とは言わないようにするね。いずれまた、こうやって愛し合う時はくると思っていたし」

 その通りなので、私は「うん」と頷く。

「けど、慎也の言った通り、優しいセックスにしてほしいとか、細かい注文があったら何でも言って。可能な限り応えるから」

「ありがとう」

 会話に一区切りついた頃、私の蜜洞はすっかり正樹の屹立を受け入れ馴染んでいた。

「そろそろ、お願い。最初はゆっくりね」

「うん、分かった」

 セックスするのに注文をつけるっていうのも、快楽に貪欲な人に思われないか抵抗はある。
 けれどこの二人は、セックスに希望を述べたところで、私を笑う人じゃない。

 いわばこれは、夫婦として愛し合う行為というより、出産後にまた元の関係に戻れるための、リハビリなんだと思う。

 だからきちんと〝お願い〟をして、彼らにも応えてもらい、すりあわせをしていく。

 何より夫婦にとって、大切な行為だ。

 正樹は私の体の両側に手をつき、ぐちゅ、ぐちゅ、とゆっくり腰を突き上げてくる。

「はぁ……っ、あ、……っん……」

 硬い亀頭にポルチオ付近を押し上げられ、吐息が漏れる。
 正樹は私の様子を真剣に観察して、浅い場所で抜き差しを始めた。

「んっ! あ、そこ……っ」

 Gスポットの辺りを執拗に雁首で擦られ、私は身をくねらせる。

「気持ちいい?」

 安心したように正樹が微笑み、私のお腹を撫でてきた。

「うん、気持ちいい……」

 うっとり頷いた私の胸を、慎也が力を入れすぎないように気をつけて揉んでくる。
 指の腹でスリスリと乳首を弄られ、そこから直接子宮へズン……と悦楽が伝わっていくのを染み入るように感じた。

 蜜壷では正樹の肉棒がヌルヌルと出入りして、久しぶりに感覚に全身が総毛立つ。

 ――もっとほしい。

 体はそう求めるものの、私は必死に理性を総動員させ、〝ゆっくり、少しずつ〟を優先する。

 けれど体の奥底から「もっと気持ちよくなりたい」という欲があふれ出て、勝手に腰が動いて彼の動きに合わせてしまう。

「優美ちゃん?」

 正樹が私を軽く睨む。

「ご、ごめん。そういうつもりじゃなかったんだけど……っ、ぁ、あ……っ」

 太くて硬いモノに擦られるのが気持ちよく、私は顔を真っ赤にして性急に腰をカクカク動かして押しつけてしまう。

「~~~~、あぁ、もう……っ。痛かったら言ってね」

 正樹は激しい熱と欲を宿した目で私を見つめてから、少しずつ腰の動きを早め、ストロークを深くしていった。

「あぁ、あ……っ、きもち……っ、ぁ、あ……っ」

 膣襞をぞろぞろとさざめかせて、正樹の肉棒が前後する。
 私のアソコはピッタリと吸い付いて、密着したままさらに奥へと呑み込もうとした。

 まるで蜜壷だけが別の生き物になったかのように、強烈に正樹の肉棒を包み吸い上げる。

「すっご……っ、気持ちいい……っ」

 正樹は呼吸を荒げ、自分の欲望に負けないように歯を食いしばりながら、気を遣って丁寧に腰を動かし続けた。
 私のために我慢してくれている様子が、堪らなく愛おしくて、申し訳ない。

「ごめんね……っ、う、動いて、……いい、から……っ」

 正樹の苦しそうな表情を見て、私はつい申し訳なさから負けてしまった。
 けれど彼は額に汗を浮かべ、真剣な顔で私を見つめてくる。

「……っ、駄目だよ……っ、せっかく優美ちゃんの体を気遣ってしようって決めたんだから。快楽に負けたら、駄目」

 はぁっと乱暴な息をつき、正樹は汗に濡れた前髪を掻き上げる。

「優美は俺たちを煽る天才だもんな」

 その様子を慎也がクスクス笑って見守っている。

 彼は私の横に座って乳房を撫でるように優しく揉み、時に乳首をスリスリと指の腹で擦ってくる。
 触れられているだけだけれど、正樹に突き上げられながらだと、一人とセックスしている以上に感じる。

 不意に視界に慎也の屹立が入り、彼を放置していた事に今さらながら気付いた。

 やっぱり、三人でする感覚というか、今までの感覚が鈍くなっている。

「慎也……っ、ごめん、ね」

 手を伸ばし、私は彼の肉竿に触れる。

 キュッと握って手を上下させ始めると、慎也が頭を撫でてきた。
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