上 下
345 / 539
ハワイ 編

もうそろそろ、〝夫婦〟になってもいい? ☆

しおりを挟む
「……もうそろそろ、〝夫婦〟になってもいい?」

 熱を帯びた声で問われ、私は赤面する。

「ん……、うん」

 頷くと慎也の腕の中で体を反転させられ、優しいキスをされた。

「……一緒に風呂、入ろうか。それからゆっくり愛し合おう」

「……うん」

 新婚初夜で、冗談を言ってごまかせる雰囲気じゃない。

 慎也はずっとこの時を待ちわびていて、私もこの時が訪れるのを分かっていた。

 でも、彼には何回も抱かれたのに、夫婦になって二人きりで……となると、照れくさくて堪らない。

 自然と無言になってしまった私は、慎也と一緒に洗面所に向かった。

 彼がお風呂の準備をしてくれている間、私はメイクを落として歯磨きをする。
 洗面所はとても広く、大きな鏡を前にボウルが二つあり、空いたスペースには観葉植物も置いてあってゴージャス感を増している。

 二人して歯磨きを終えたあと、着替えの準備もしてシャワーボックスに入った。

 温かいシャワーが降り注ぎ、慎也が私の体に手を滑らせて洗ってくれる。
 慎也はボディソープを手に取って泡立て、私の体を隅々まで洗ってくる。

「当日じっくり言えなかったけど、ドレス姿すっげー綺麗だった」

「う……、うん。ありがとう。慎也も格好良かったよ」

「赤いドレスも良かったし、着物もグッときた」

「あ、ありがとう」

 褒めてもらえて本当はすっごく嬉しいのに、気持ちを伝えようとすると、どうしてこんなに語彙力がなくなってしまうのか……。

 私はクルッと体を反転させ、慎也に微笑みかける。

「自分でも気に入ったドレスだから、そう言ってもらえて嬉しい。ありがとね。それに慎也の紋付き袴もすっごい格好良くて――――」

 一生懸命気持ちを伝えようとしたけど、両手首を掴まれたかと思うと、壁に押しつけられてキスをされていた。

「ん……っ」

 ちゅっ、と一度唇をついばんだあと、慎也は熱の籠もった目で私を見て、顔を傾けてもう一度唇を塞いでくる。

 上唇に下唇と舐められ、軽く噛まれたあと、二人の吐息が交じり合う。
 慎也はハァッと吐息をつき、ヌルリと舌を差し込んできた。

「ん……、ぅ、う……っ」

 おしゃべりの途中だったので、気持ちがついていかなくてドキドキしている。

 いや、お風呂に入る時点でこうなるって分かっていたけど、どのタイミングか分からなかった。

 そもそも、ここずっとバタバタしていて、あまりそういう雰囲気にならなかった。

 昼間は指で達かされて、夜は抱かれると分かっていたのに……。

 なんだろ、私。
 本番に弱いというか……。

 グダグダ考えていたのも、慎也に激しく求められて押し流されていく。

 彼は私の唇を貪ったあと、顔を離して私の表情、反応を見てまたキスをする。
 その合間に見た熱を帯びた瞳が堪らなく色っぽかった。

「優美……」

 慎也は手首をいましめていた手を外し、私の腰から臀部にかけて撫で下ろす。
 お尻をムギュッと掴まれ、思わず私は口を大きく開いて吐息をつく。
 その隙を突いて、慎也は私の口内に舌を差し込んできた。

「ん……っ、ぅ、ん、ぅ……」

 とっさに彼の舌にしゃぶりつくと、まるでアソコに口淫しているかのように、舌をヌルヌルと前後させられた。
 その間に慎也の手は私の秘所に至り、キスだけでぐしょ濡れにしてしまったそこを指で撫でてきた。

「っは……。もうヌルヌルになってる」

「……っ、やだ……」

 はしたなく濡らしている場所に、慎也の指が抵抗なく呑み込まれた。

「んっ」

 すぐに膣襞を指の腹で撫でられ、私は腰を反らす。

「優美……。もっとやらしい声聞かせて」

 私の耳元で囁き、慎也はたっぷり潤った蜜壷をグチュグチュと指で掻き混ぜる。
 太腿の付け根には、ガチガチに硬くなった彼のモノが押しつけられていた。

「あ……っ」

 私は無意識に彼の屹立に手を添え、力のこもらない目で慎也を睨む。

「は……っ、その顔、いいね。もっととろけさせて、泣かせてやりたくなる」

 嗜虐的に笑った慎也は、指をもう一本増やして私の蜜壷をグチュグチュと暴いてくる。
 ペニスそのもののように指を突き入れたあと、柔らかくなった膣壁をぐぅっと押してきて、私は思わず背中を丸めて嬌声を堪えた。

 ――負けたくない。

 わななく唇に軽く派を立て、私は慎也の屹立を遠慮なくしごき立てる。

「あぁ……」

 慎也が気持ちよさそうな声を漏らし、私は少しいい気になる。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛

冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!

地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~

あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

処理中です...