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浜崎&五十嵐トラブル 編
泥仕合
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「お金がなかったら、あんたみたいに自慢しいで自己中な短小早漏と結婚しようなんて思わなかったけど」
うわっ!
すっご……!
私は五十嵐さんの豹変ぶりに、目を見開いた。
「どうなってるの? これ」と、慎也と正樹を見たけど、彼らは呆れたように笑い、肩をすくめるだけだ。
「黙って見てろ」っていう事か……。
「あー、そーですか! 俺だって乱交大好き淫乱女は願い下げだよ! 知らない男の精液を飲んだ口に、キスをしたってだけで吐き気がこみ上げる!」
……………………マジですか……。
あ、いや。他人様の事を言っちゃ駄目なやつだ。
私は絶句した気持ちを改める。
……私だってハプバーで慎也とやっちゃったもんな……。
今だって三人の関係を持っている。
何も知らない人が聞けば、淫乱って思われても仕方がない。
きっと五十嵐さんにも事情が……。
「はぁ? 巨根大好きでエッチが大好きで何が悪いんですか? パンチラした私に引っ掛かったあんたは、そういう女を求めていたんでしょ? あんたが気持ち良くしてくれないから、私はセフレと遊んでるの。そんな風にすぐキレて被害者ぶるから、勃たない情けなさで恋人の悪評を広めたんでしょ? 私の〝友達〟は性格がいいから、エッチで恥を掻いて女のせいにする事なんてないの。あんたとは違うのよ」
あの……。
そこ、肯定しちゃうんですか。
「セフレと乱交してるって認めるんだな! このド淫乱!」
「若くて綺麗なうちに楽しまなくてどうするの? みんな私を可愛いって言ってくれてるし、やりたいって言うならやらせてあげるのが、姫の義務でしょ?」
ひめ?
私は五十嵐さんが口にした言葉が分からず、目を点にして思考を停止させる。
「あー、分かった。お前、整形前はドブスだったから、チヤホヤされて、抱かれる事で承認欲求満たしてるんだろ。お前程度のツラなら、穴ぐらいしか価値がないもんな。お前みたいな女、誰が本気になるんだよ。遊びなら穴さえあればいいけど、結婚相手に乱交好きの中古女なんて選ばないよな? 生まれてくる子供も可哀想だ!」
浜崎くんの罵声に、五十嵐さんの顔が引き攣った。
「てめぇの子なんて頼まれても産まねぇから、安心しろよ! この短小!」
えええ! さらに五十嵐さんの口調が変わった!
最初のゆるふわ女子はどこにいったの?
彼女の豹変ぶりに、私はただ驚き、ビビった。
五十嵐さんの友達二人も、ドン引きした顔だ。
すっごい泥仕合だな……。
かくいう私も、ドン引きしている。
――と、正樹が手を上げて二人を制した。
「そこまで。必要なのは優美への謝罪だ。ここで汚い罵り合いをしてくれなんて言っていない」
彼がそう言った時、五十嵐さんが怒りでギラギラした目で私を睨んできた。
そして、嘲笑する。
「あんた、デブだったんだって?」
昔を知っているらしい五十嵐さんを、私はまっすぐ見つめ返す。
彼女はこの窮地において、隠し持っていた切り札を出したという顔をしていた。
勝ち誇り、自分のほうが上だと思っている、――ただただ醜悪な顔。
「そうだけど、それが何?」
相手が私をバカにしてるのに、丁寧に接する必要はない。
そう判断した私は、タメ口で彼女に返事をする。
「ざんっねんだねぇ。私は整形したけど、デブではなかったもの。きっと脂肪で目が細くなって、汗臭くて周りから嫌われるデブだったんでしょ? かわいそー。それで今は副社長にも、デブだったってバラされてる。信頼されてなくて、どうでもいいって思われてる証拠でしょ」
五十嵐さんは私の傷口に刃物を差し込み、グリグリと広げている。
そんなつもりでいるんだろう。
けれど私は何とも思っておらず、とても凪いだ気持ちだ。
「太ってたとか外見がよろしくなかったとか、そんなに大切な事かな?」
「は? デブが何を言ってるんですかー? デブに人権あるとでも思ってるんですかー?」
何だかなぁ、もう。
ここまでくると、いっそ面白くなってきたというか……。
ヤバイ、一歩間違えると笑いそう。
その気持ちをグッと堪え、私はまっすぐ伝える。
「私は太ってた過去を後悔してないよ?」
「は?」
五十嵐さんが眉を寄せる。
うわっ!
すっご……!
私は五十嵐さんの豹変ぶりに、目を見開いた。
「どうなってるの? これ」と、慎也と正樹を見たけど、彼らは呆れたように笑い、肩をすくめるだけだ。
「黙って見てろ」っていう事か……。
「あー、そーですか! 俺だって乱交大好き淫乱女は願い下げだよ! 知らない男の精液を飲んだ口に、キスをしたってだけで吐き気がこみ上げる!」
……………………マジですか……。
あ、いや。他人様の事を言っちゃ駄目なやつだ。
私は絶句した気持ちを改める。
……私だってハプバーで慎也とやっちゃったもんな……。
今だって三人の関係を持っている。
何も知らない人が聞けば、淫乱って思われても仕方がない。
きっと五十嵐さんにも事情が……。
「はぁ? 巨根大好きでエッチが大好きで何が悪いんですか? パンチラした私に引っ掛かったあんたは、そういう女を求めていたんでしょ? あんたが気持ち良くしてくれないから、私はセフレと遊んでるの。そんな風にすぐキレて被害者ぶるから、勃たない情けなさで恋人の悪評を広めたんでしょ? 私の〝友達〟は性格がいいから、エッチで恥を掻いて女のせいにする事なんてないの。あんたとは違うのよ」
あの……。
そこ、肯定しちゃうんですか。
「セフレと乱交してるって認めるんだな! このド淫乱!」
「若くて綺麗なうちに楽しまなくてどうするの? みんな私を可愛いって言ってくれてるし、やりたいって言うならやらせてあげるのが、姫の義務でしょ?」
ひめ?
私は五十嵐さんが口にした言葉が分からず、目を点にして思考を停止させる。
「あー、分かった。お前、整形前はドブスだったから、チヤホヤされて、抱かれる事で承認欲求満たしてるんだろ。お前程度のツラなら、穴ぐらいしか価値がないもんな。お前みたいな女、誰が本気になるんだよ。遊びなら穴さえあればいいけど、結婚相手に乱交好きの中古女なんて選ばないよな? 生まれてくる子供も可哀想だ!」
浜崎くんの罵声に、五十嵐さんの顔が引き攣った。
「てめぇの子なんて頼まれても産まねぇから、安心しろよ! この短小!」
えええ! さらに五十嵐さんの口調が変わった!
最初のゆるふわ女子はどこにいったの?
彼女の豹変ぶりに、私はただ驚き、ビビった。
五十嵐さんの友達二人も、ドン引きした顔だ。
すっごい泥仕合だな……。
かくいう私も、ドン引きしている。
――と、正樹が手を上げて二人を制した。
「そこまで。必要なのは優美への謝罪だ。ここで汚い罵り合いをしてくれなんて言っていない」
彼がそう言った時、五十嵐さんが怒りでギラギラした目で私を睨んできた。
そして、嘲笑する。
「あんた、デブだったんだって?」
昔を知っているらしい五十嵐さんを、私はまっすぐ見つめ返す。
彼女はこの窮地において、隠し持っていた切り札を出したという顔をしていた。
勝ち誇り、自分のほうが上だと思っている、――ただただ醜悪な顔。
「そうだけど、それが何?」
相手が私をバカにしてるのに、丁寧に接する必要はない。
そう判断した私は、タメ口で彼女に返事をする。
「ざんっねんだねぇ。私は整形したけど、デブではなかったもの。きっと脂肪で目が細くなって、汗臭くて周りから嫌われるデブだったんでしょ? かわいそー。それで今は副社長にも、デブだったってバラされてる。信頼されてなくて、どうでもいいって思われてる証拠でしょ」
五十嵐さんは私の傷口に刃物を差し込み、グリグリと広げている。
そんなつもりでいるんだろう。
けれど私は何とも思っておらず、とても凪いだ気持ちだ。
「太ってたとか外見がよろしくなかったとか、そんなに大切な事かな?」
「は? デブが何を言ってるんですかー? デブに人権あるとでも思ってるんですかー?」
何だかなぁ、もう。
ここまでくると、いっそ面白くなってきたというか……。
ヤバイ、一歩間違えると笑いそう。
その気持ちをグッと堪え、私はまっすぐ伝える。
「私は太ってた過去を後悔してないよ?」
「は?」
五十嵐さんが眉を寄せる。
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