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完結篇

第7話 対決④

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 マズイ。
ジャンヌの元に銃を持ってジルが近づく。このままだと殺される。
 なぜこんなに殺すことに執着している。
 さっきまで我が物にしようとしたこくえんの魔女が一変にして殺しにかかっている。魔女は気まぐれだからだろうが、これ以上理由を考えるつもりはない。
攻撃をさせる隙を作らず、こくえんの魔女は黒い剣を振るう。
 だったらここで使う。
 残っていたよかった。
 指輪が手に戻れば、使える。魔道具だったら入れることすらできない。指輪はコルンの発明品。浄化されずに直接入れることも転送できる。
 浄化はできないが、時間を稼ぐくらいならできる。
 指輪の中に入っていたエンジェライトをありったけこくえんの魔女の頭に転送する。


アガタはヴァルキリーと剣撃が続いている。
 早く羽を取り戻さなければ、ジャンヌは呪病に侵されて死ぬ。
 だか、ヴァルキリーの力は伊達じゃない。
 ヴァルキリーは最強の聖女になる実力はある。アガタ以上に。手加減できるほどの相手ではない。やはりヴァルキリーを。
 その時ヴァルキリーが白い羽に触れる。
 一瞬動きが止まる。
「う・・・」
 ヴァルキリーの動きが鈍った。
 その隙にアガタは手を伸ばし、白い羽をつかみ取る。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
 叫び声。
 アキセと戦っていたこくえんの魔女が叫ぶ。
 叫び声でヴァルキリーが動き、白い羽の1羽を奪い取られる。だか、2羽を取り戻せた。
「ジャンヌ!」
 黄色の刃を結晶化し、白い羽のペンタントをくっつけさせる。
 黄色の刃ごと白い羽を飛ばす。


 ジルが引き金をかける。
 殺したい相手が目の前にいるのに、呪病で体が動けない。このままでは一発の弾で殺される。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
 叫び声。
 その時、銃声。それはアキセが撃った弾だった。
 弾はジルの銃に当たり、銃が弾ける。
「ジャンヌ!」
 アガタの声。
 その時白い羽がついている黄色の刃が床に刺す。
 ジャンヌは白い羽を掴む。
 白い羽に触れた途端に体が軽くなり、力がみなぎる。呪病が浄化された。
 ジャンヌはロザリオでジルの腕を切る。さらに切った腕にロザリオが刺しこむ。
「俺が死ぬとヴァルキリーが爆発する」
 腕を切られてもジルの冷静さはなくならない。
「死ななければいいだけだ!」
 腕の周りを結晶化させる。
「安心しろ。止血はしてやるから。簡単には死なせない」
 ジャンヌは見下ろす。
 ヴァルキリーを解放する方法はまだ聞いていない。それに今までの聖女のために簡単には殺さない。楽に死なせない。
「だったら自分で殺す」
 ジルは短剣を首に向けるが、止まった。
 それはアレイスターが左手で頭を掴んでいた。
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