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第1章
第2話 石蛇の魔女④
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「あー、やっぱり騒いでる」
魔女が消えてから数分経った頃、町の中央で何かが騒いでいる。状況で考えてみれば、あの魔女の仕業しかない。
なんであのまま逃げないのよ。あそこで終わってほしかったと走りながら思う。
ジャンヌとアキセは逃げていく町人たちと反対に町の中央へと入ってくる。
「うわ、あんなブサイクな魔女とデートしていたんだ」
3階建物よりも大きい魔女が暴れている。
大きい蛇の髪。下半身が蛇。体中には目がいくつかあった。その一つが目と合ってしまう。
ジャンヌは、咄嗟に家の陰に隠れる。逃げ遅れた町人は、石像に変えられていた。
「うわあ、どうやら石化する効果があるのか」
ジャンヌの後にいたアキセだった。
なにげに逃げているし。
「手伝いいる?」
アキセがジャンヌに尋ねる。
「手伝ってくれるの」
ジト目で見つめる。
「嫌か。作戦も考えてあるけど」
ジャンヌは溜息を吐く。
魔女は、辺りの屋台や建物、石像に変えた周囲の町人を壊していた。
ジャンヌは屋根から飛び、魔女の腕の目玉の一つを光の刃を作ったロザリオで刺す。痛みを感じたのが、巨大な手がジャンヌに近づいてくる。近くの建物の屋根に飛び込み、巨大な手を避ける。
「それが本性。醜い魔女だこと」
ああと低い声を出し、振り向く魔女。大きな一つ目が鋭く見つめる。
「あんたの『呪い』たっぷりの脱皮をあの獣人に着かせただけで騙せると思ったわけ」
「あれくらいで騙されるようでは未熟な聖女なこと」
魔女は言う。
「そうね。勉強不足だったわ。あんたみたいな醜い魔女もいるってことにね」
「醜いって言ったな」
それが彼女のコンプレックスなんだろう。
美に敏感な魔女もいる。自身の美を極めたい魔女がいれば、醜いことを認め、自身より美しい者を殺す魔女もいる。今回は後者に当たる。
「お前も醜くして殺してやる。この石蛇(せきへび)の魔女メドゥーサ・ゴルゴンが相手にしてやる。小娘!」
メドゥーサの手が伸びてくる。
ジャンヌは横に避け、すかさずメドゥーサの手を切るが、切口から大量の蛇が現れる。
向かってくる蛇に白い炎を放ち、浄化させる。
「やっぱり、このやり方はダメか。まるごと浄化しないと…」
魔女の体を分解し、『呪い』の浪費を狙ったが、的は外れた。『呪い』の濃度が高く、浄化しきれず、切口から蛇が現れる。外傷の攻撃では倒せない。体内を狙うしかない。
今は曇りで月からの『光』を吸収できない。
この巨大で一気に浄化するにも『光』が大量にいるから使えない。
それに先ほどから、蛇の目から出る石化が攻撃している。『光』の効果で石化はまぬがれているが、『光』が消耗する一方だった。
これ以上の長期戦は避けたい。
そのために目をどうにかしたかった。
――何、時間かかっているのよ。
と思った矢先だった。
灯りが消えていった。月明かりがなく、真っ黒に染まった。暗くなったと当時にジャンヌは屋根の陰に隠れる。悟られないように息を殺す。
「灯りを消しただけで勝てると思うな!」
メドゥーサは叫ぶ。ジャンヌを探しているだろう。
「そこが!」とメドゥーサが叫んだ瞬間だった。
光が轟轟しく光出す。
「ああああああああああああああああああああああああああ」
メドゥーサの悲鳴が聞こえる。どうやら効いたようだ。
「作戦が成功したようね」
ジャンヌは作戦を思い出す。
「あいつを石化させた方が早いんじゃないのか」
石化させる敵の対処方法は、鏡を見せて、自分を映し出すこと。よくある対処法だ。しかし。
「それも考えていたけど、たぶん効かないわ」
「ほう」
「あんなに体中に目があるのよ。鏡を見ずにできないと思う。うっかり鏡を見て、石になっちゃったって、そこまで魔女はばかじゃないし」
「じゃあ、どうするんで?」
「どうしようにも、目が厄介なことには変わりがないでしょ。できれば一斉に目を潰したいところだけど・・・」
「知ってるか。蛇の生態」
「急に何よ」
「蛇の目は、視界が暗くても相手の体温で位置を確認できるんだ」
「つまり」
「それを利用して、この爆弾を使う」
アキセの手にどこから出したのか分からない円柱の箱を持っていた。
「それ、ただの爆弾じゃないよね」
「察しの通り。この爆弾は、『光』を調合した爆弾だ。結構強力でな。爆発した発光を浴びた『呪い』を持つ者は焼かれるっていう代物だ。目を潰すくらいならこれで十分だろう」
「それで?」
「俺の作戦は、周囲を暗くし、この爆弾に一点に集中させてドカーンと爆発して目を焼かすっていうことだよ」
「それだと爆弾に熱持たないとやれないんじゃないの」
「ランプと一緒に投げれば問題ない。この爆弾もピン抜いて投げるだけだ」
「ふ~ん」
「この作戦を成功するにも時間稼ぎしてほしい人がいるんだけどな」
アキセが見つめてくる。
時間稼ぎは、灯りを消す時間を指す。アキセの作戦は悪くないが、信用ができない。今は他の作戦を考える余裕がなかった。尺だか、その作戦にのるしかなかった。
溜息を吐く。
「分かった。その作戦にのりましょう」
「賢明な判断で助かります」
「作戦が上手くいったら、魔女は痛みで暴れるから、魔術とかで動きを封じて。止めは私がやるから」
「期待に応えるようにやりますよ」
「裏切るなよ」
ジャンヌは念を押す。
「はいはい、分かってるって。灯りが一斉に消えたら合図だ」
爆発の光を目に浴びたメドゥーサは、痛みに耐えられず、周辺の建物を手や尾で破壊する。轟音の中、銃撃の音が混じる。メドゥーサの周辺に光り出したのは、円形の陣だった。アキセが銃で魔術を打っているだろう。
魔術は指飾りの他に、実戦向けに作られた銃型の杖が存在する。銃で打った陣から生まれた土の槍がメドゥーサの体にある目を刺し通す。
アキセは建物にも銃を撃ち、浮かび上がった陣から土の槍が伸びる。メドゥーサの頭を貫通させる。
メドゥーサが完全に動きが止まる。メドゥーサの頭か貫通し、大きい口が開く。
この瞬間を待っていた。
ジャンヌは手に白い炎を蓄える。手の中には徐々に『光』が増していく。
「消えな」
白い炎の球をメドゥーサの口の中へと飛ばす。
メドゥーサの悲痛な叫びが響く。
体内に直接に光を注げば、抗体があっても過剰に与えれば、効かないはずがない。メドゥーサの体から黒い塵状になって徐々に消えていく。
消えると分かっていても、まだ安心はできない。止めにロザリオで白い炎を向けようとした時だった。
メドゥーサが消えていく中、にらみつける。
「このまま死ねるか!」
メドゥーサは、最後の足掻きに口から大量の蛇を吐き出す。
――悪あがきをしやがって。
咄嗟に大量の蛇に向かって白い炎を放つ。蛇の呻き声を上げるが、白い炎の中から大蛇が抜けてくる。予想外のことで後ろへ下がり切れず、大蛇はジャンヌの右足に噛まれる。
「ぐぅ!」
すぐにロザリオで大蛇の頭を切り払う。切った蛇は、消えることもなかったため、普通の毒蛇だった。あの蛇たちは、使い魔だけでなく、『光』を効かない普通の毒蛇を召喚していた。
最後まで小賢しいことを。
意識がとぼける。急に体に力が入らなくなった。
あの蛇は、毒を持っていた。『呪い』で作られていない。蛇が本来ついていた能力だ。
ジャンヌは、バランスを崩し、屋根から落ちてしまう。
意識が朦朧としている中、重い瞼を開ける。
屋根から落ちたはずが、体に痛みがなく、衝撃もない。考えようにも頭が回らない。
噛まれた足に誰かの手が当てていた。傷口から紫の液体が手の中に吸い取られるように集まっていた。紫の液体は、小石ほどの大きさの塊へと変わり、ぐっと握る。相手を確認しようと視線を変える。相手は、アキセだった。声を出そうにも出せず、目を閉じてしまう。
魔女が消えてから数分経った頃、町の中央で何かが騒いでいる。状況で考えてみれば、あの魔女の仕業しかない。
なんであのまま逃げないのよ。あそこで終わってほしかったと走りながら思う。
ジャンヌとアキセは逃げていく町人たちと反対に町の中央へと入ってくる。
「うわ、あんなブサイクな魔女とデートしていたんだ」
3階建物よりも大きい魔女が暴れている。
大きい蛇の髪。下半身が蛇。体中には目がいくつかあった。その一つが目と合ってしまう。
ジャンヌは、咄嗟に家の陰に隠れる。逃げ遅れた町人は、石像に変えられていた。
「うわあ、どうやら石化する効果があるのか」
ジャンヌの後にいたアキセだった。
なにげに逃げているし。
「手伝いいる?」
アキセがジャンヌに尋ねる。
「手伝ってくれるの」
ジト目で見つめる。
「嫌か。作戦も考えてあるけど」
ジャンヌは溜息を吐く。
魔女は、辺りの屋台や建物、石像に変えた周囲の町人を壊していた。
ジャンヌは屋根から飛び、魔女の腕の目玉の一つを光の刃を作ったロザリオで刺す。痛みを感じたのが、巨大な手がジャンヌに近づいてくる。近くの建物の屋根に飛び込み、巨大な手を避ける。
「それが本性。醜い魔女だこと」
ああと低い声を出し、振り向く魔女。大きな一つ目が鋭く見つめる。
「あんたの『呪い』たっぷりの脱皮をあの獣人に着かせただけで騙せると思ったわけ」
「あれくらいで騙されるようでは未熟な聖女なこと」
魔女は言う。
「そうね。勉強不足だったわ。あんたみたいな醜い魔女もいるってことにね」
「醜いって言ったな」
それが彼女のコンプレックスなんだろう。
美に敏感な魔女もいる。自身の美を極めたい魔女がいれば、醜いことを認め、自身より美しい者を殺す魔女もいる。今回は後者に当たる。
「お前も醜くして殺してやる。この石蛇(せきへび)の魔女メドゥーサ・ゴルゴンが相手にしてやる。小娘!」
メドゥーサの手が伸びてくる。
ジャンヌは横に避け、すかさずメドゥーサの手を切るが、切口から大量の蛇が現れる。
向かってくる蛇に白い炎を放ち、浄化させる。
「やっぱり、このやり方はダメか。まるごと浄化しないと…」
魔女の体を分解し、『呪い』の浪費を狙ったが、的は外れた。『呪い』の濃度が高く、浄化しきれず、切口から蛇が現れる。外傷の攻撃では倒せない。体内を狙うしかない。
今は曇りで月からの『光』を吸収できない。
この巨大で一気に浄化するにも『光』が大量にいるから使えない。
それに先ほどから、蛇の目から出る石化が攻撃している。『光』の効果で石化はまぬがれているが、『光』が消耗する一方だった。
これ以上の長期戦は避けたい。
そのために目をどうにかしたかった。
――何、時間かかっているのよ。
と思った矢先だった。
灯りが消えていった。月明かりがなく、真っ黒に染まった。暗くなったと当時にジャンヌは屋根の陰に隠れる。悟られないように息を殺す。
「灯りを消しただけで勝てると思うな!」
メドゥーサは叫ぶ。ジャンヌを探しているだろう。
「そこが!」とメドゥーサが叫んだ瞬間だった。
光が轟轟しく光出す。
「ああああああああああああああああああああああああああ」
メドゥーサの悲鳴が聞こえる。どうやら効いたようだ。
「作戦が成功したようね」
ジャンヌは作戦を思い出す。
「あいつを石化させた方が早いんじゃないのか」
石化させる敵の対処方法は、鏡を見せて、自分を映し出すこと。よくある対処法だ。しかし。
「それも考えていたけど、たぶん効かないわ」
「ほう」
「あんなに体中に目があるのよ。鏡を見ずにできないと思う。うっかり鏡を見て、石になっちゃったって、そこまで魔女はばかじゃないし」
「じゃあ、どうするんで?」
「どうしようにも、目が厄介なことには変わりがないでしょ。できれば一斉に目を潰したいところだけど・・・」
「知ってるか。蛇の生態」
「急に何よ」
「蛇の目は、視界が暗くても相手の体温で位置を確認できるんだ」
「つまり」
「それを利用して、この爆弾を使う」
アキセの手にどこから出したのか分からない円柱の箱を持っていた。
「それ、ただの爆弾じゃないよね」
「察しの通り。この爆弾は、『光』を調合した爆弾だ。結構強力でな。爆発した発光を浴びた『呪い』を持つ者は焼かれるっていう代物だ。目を潰すくらいならこれで十分だろう」
「それで?」
「俺の作戦は、周囲を暗くし、この爆弾に一点に集中させてドカーンと爆発して目を焼かすっていうことだよ」
「それだと爆弾に熱持たないとやれないんじゃないの」
「ランプと一緒に投げれば問題ない。この爆弾もピン抜いて投げるだけだ」
「ふ~ん」
「この作戦を成功するにも時間稼ぎしてほしい人がいるんだけどな」
アキセが見つめてくる。
時間稼ぎは、灯りを消す時間を指す。アキセの作戦は悪くないが、信用ができない。今は他の作戦を考える余裕がなかった。尺だか、その作戦にのるしかなかった。
溜息を吐く。
「分かった。その作戦にのりましょう」
「賢明な判断で助かります」
「作戦が上手くいったら、魔女は痛みで暴れるから、魔術とかで動きを封じて。止めは私がやるから」
「期待に応えるようにやりますよ」
「裏切るなよ」
ジャンヌは念を押す。
「はいはい、分かってるって。灯りが一斉に消えたら合図だ」
爆発の光を目に浴びたメドゥーサは、痛みに耐えられず、周辺の建物を手や尾で破壊する。轟音の中、銃撃の音が混じる。メドゥーサの周辺に光り出したのは、円形の陣だった。アキセが銃で魔術を打っているだろう。
魔術は指飾りの他に、実戦向けに作られた銃型の杖が存在する。銃で打った陣から生まれた土の槍がメドゥーサの体にある目を刺し通す。
アキセは建物にも銃を撃ち、浮かび上がった陣から土の槍が伸びる。メドゥーサの頭を貫通させる。
メドゥーサが完全に動きが止まる。メドゥーサの頭か貫通し、大きい口が開く。
この瞬間を待っていた。
ジャンヌは手に白い炎を蓄える。手の中には徐々に『光』が増していく。
「消えな」
白い炎の球をメドゥーサの口の中へと飛ばす。
メドゥーサの悲痛な叫びが響く。
体内に直接に光を注げば、抗体があっても過剰に与えれば、効かないはずがない。メドゥーサの体から黒い塵状になって徐々に消えていく。
消えると分かっていても、まだ安心はできない。止めにロザリオで白い炎を向けようとした時だった。
メドゥーサが消えていく中、にらみつける。
「このまま死ねるか!」
メドゥーサは、最後の足掻きに口から大量の蛇を吐き出す。
――悪あがきをしやがって。
咄嗟に大量の蛇に向かって白い炎を放つ。蛇の呻き声を上げるが、白い炎の中から大蛇が抜けてくる。予想外のことで後ろへ下がり切れず、大蛇はジャンヌの右足に噛まれる。
「ぐぅ!」
すぐにロザリオで大蛇の頭を切り払う。切った蛇は、消えることもなかったため、普通の毒蛇だった。あの蛇たちは、使い魔だけでなく、『光』を効かない普通の毒蛇を召喚していた。
最後まで小賢しいことを。
意識がとぼける。急に体に力が入らなくなった。
あの蛇は、毒を持っていた。『呪い』で作られていない。蛇が本来ついていた能力だ。
ジャンヌは、バランスを崩し、屋根から落ちてしまう。
意識が朦朧としている中、重い瞼を開ける。
屋根から落ちたはずが、体に痛みがなく、衝撃もない。考えようにも頭が回らない。
噛まれた足に誰かの手が当てていた。傷口から紫の液体が手の中に吸い取られるように集まっていた。紫の液体は、小石ほどの大きさの塊へと変わり、ぐっと握る。相手を確認しようと視線を変える。相手は、アキセだった。声を出そうにも出せず、目を閉じてしまう。
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