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番外編

第47話 長女が頼ってくる!? その1

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 その後の我が家は、いつも通りの団らん時間に戻る。
 咲子は母さんとテレビを見ているし、真央はスマートフォンを触っている。

 咲子の機嫌もすっかりと直っていて、母さんとテレビを楽しんでおり、真央にも普通に話し掛けている。
 真央も咲子に対して怒っている雰囲気では無い。本当に何時も通りの団らんの時間に戻った!
 宮子も1人で日本酒を楽しんでいるが、有る所で……、宮子が俺に珍しく質問をしてくる!?

「ねぇ?」
「あなたって……PCパソコンに詳しい?」

「PC?」
「まぁ、有る程度なら……」

(宮子はこの時期に、新しいPCでも買うのだろうか?)

「なら、丁度良いわ!」
「最近。私のノートPC、調子が悪いのよ!」

(なんだ! もう、持っているのか…?)

「……調子が悪い?」
「宮子…。それは、どの様に…?」

 俺が宮子にそう聞くと、具体的な症状は言わずに宮子は話し始める。

「何て言うか……簡単言えば…、電源を入れてから、使える様に成るまで時間が掛かるのよ。非道い時は、5分位待たされる!!」
「後……動作も“もっさり”する時が多いのだよね」

「あ~~、成る程ね!」

 俺は宮子から聞いた話で、大体何処が原因なのか直ぐに解る。

「宮子」
「そのノートPCのメモリRAMはどれ位だ?」

「メモリ!?」
「そんなの知らないわよ!!」
「買ってからそのまま……ずっと使っているけど、そんなの調べた事なんか無いわ!」

 宮子は少し怒りながら言う。
 宮子は、こっち分野は得意では無いのか?

「…宮子。そのノートPCは何処で買った?」
「家電量販店か?」

「えぇ、そうよ!」
「大学のレポート作成で、私専用のPCが欲しいから買った!」

「……量販店か」
「俺に相談してくれれば……と言いたいが、あの時の宮子では絶対に無理だな…」

 宮子と関係が改善したのは、本当に先月だ!
 あの時……交戦状態で有った宮子が俺に、ノートPC購入相談なんか絶対にしない!!

 我が家のリビングにもノートPCが1台有るが、誰も積極的に使う人が居なかったし、そもそもOSのサポートがもう切れている。元は俺のノートPCで有った。

 OSのサポートが切れるのを理由に、俺は節約大臣かあさんに頼み込んで、月々5,000円の小遣い、1年減額を条件に、新品ノートPCを買って貰った。
 これは俺の私物に当るので、今は単身赴任先のアパートに置いて有る。

 母さんは、PC関連知識には疎かったので『メーカーオプションで買うより、通販やショップの方が安い!』と、母さんを丸め込んで、メモリRAMやSSDへの換装予算を母さんから支給して貰った!!

 母さんはスマートフォンには興味が有るが、PCには興味が無い。
 家計簿もスマートフォンアプリで付けている。レシート等の読み取り機能が有って便利らしい。
 スマートフォンも俺以外は、ピーチ製のスマートフォンを使っている。
 女性の間では、ピーチ製のスマートフォンで無いと、色々と不具合が有るらしい!?
 そのため、リビングに置いてあるノートPCは置物化していた……

「宮子……」
「今、聞いた話で直ぐに思い付いたのは、メモリと記憶装置が足を引っ張っている可能性が高いな」

「じゃあ、どうすれば良いの?」

「そのノートPCの規格に有った、増設メモリ買って増設すれば良い」
「まさか……増設出来ないオンボード品では無いよな!」

「HDDからSSDの換装は、簡単に出来るのと出来ないのが有るから、現物を見ないと判らないな!」

「そんな専門用語使われても、私は判んないよ!」
「今から持ってくるから、少し待っていて!!」

 宮子そう言いながら席を立ち、ノートPCを取りに行く……

「なぁ、母さん!」
「宮子は何時、ノートPCを買ったのだ?」

 俺はテレビを見ている、母さんに聞いてみる。

「うゆ?」
「私に聞いても、分かんないよ!」
「私は…、そっち方面全然ダメだし!!」

(案の定の答えが返って来たか…)
(まぁ……メモリを増設すれば、多少は使える様には成る筈だ!)

「咲子は、PCには興味を持たないのか?」

 俺は咲子にも話を振る。
 咲子位なら、興味を示すかなと感じたが……

「へっ……。PC!?」
「私も…、大学に行ったら必要になると思うけど……その時は、お父さんが選んでくれるのでしょ!」

「今は、PC要らないのか?」

「全然!」
「学校でもPCを使うのは『情報』の時間だけだし、殆どの事はスマートフォンで出来るから!」

「今は……スマートフォンの時代だからな」

 咲子を巻き込んで、ゲーム用PCを母さんに提案と……考えたが、呆気なく失敗で終わる。

(俺が若い時にPCブームが到来したが、今の時代はスマートフォンに取って代わられてしまった!)

 別に動画を見たり、SNSを利用したり、簡単なゲームをする位ならスマートフォンで十分で有る。
 俺がそんな事を思い出していると、宮子がノートPCを持って、リビングに戻って来た。
 まずは…、ノートPCのスペックを見てから判断をしよう!
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