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【R-15】稀子編 第2章
第313話 膨らみすぎた、稀子もち!?
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ピアノレッスンの後片付けと言う程では無いが、鈴音さんの後片付けを俺は手伝っている。
稀子は後片付けには参加せずに、無言でリビングのソファーに座り、何かを考えている感じだった。
後片付けも終わり、鈴音さんに挨拶をしてから俺はリビングを出る。
今日は昼食を誘われては居なかったし、鈴音さんも午後から予定が有る。
余り長居はしては駄目かなと思い、俺は自分のアパートに戻る事にした。
『ドタ、ドタ、―――』
俺が玄関まで来た所で、稀子が追い掛ける様にやって来た!
その時に稀子の表情を見るが案の定、怒っている感じだ。
それなら、俺がリビングを出た時に声を掛ければ良いのに、時間差を掛けて来た。
(鈴音さんに探られない為だろうか?)
(これは……お小言タイムの開催かな…!)
「じゃあ、稀子!」
「俺は、一旦戻るから!!」
稀子が不満なのは知っているが、俺がそれを言うと墓穴を掘る事に成るし、稀子を逆撫でする事にも成る。
ここは、稀子が見送りに来たと言うシチュエーションで、俺は演技をするが……
「……鈴ちゃんと、さぞかし楽しい時間でしたね!」
「比叡君!!!」
稀子は怒りMAXの表情で、俺を睨み付けながら言って来た!!
やっぱりな……
「稀子…。楽しい時間では無いよ。ピアノレッスンだよ…」
「それにどうして、そこまで怒っているのだ……」
俺は、自ら鈴音さんと仲良くしていた訳では無い。(俺の中では!)
ピアノレッスンの都合上、鈴音さんと仲良くしていただけだ!(あくまで、俺の中では)
「うそだ!!」
「比叡君、ずっと“デレデレ”だったよ!!」
「私が側に居るのに、ずっと鼻の下伸ばして!!」
「そんなに鈴ちゃんが良いのかい!!」
稀子は普段から感情で動く子だが、今日の場合はいつもと違った。
今日の場合は、感情が剥き出しで有った。
本当の冗談抜きで、怒っている様だ!
感情が抑えられないのか、続けて稀子は言う。
「私は比叡君を応援している!」
「だからこそ、私は比叡君をお助けしている!!」
「ピアノ練習も試験に必要だから、静かに見ていた!」
「でも、鈴ちゃんと仲を深めるのは別問題だ!!」
稀子は普段より大きな声で言う。稀子の声が玄関中に響く。
この声は恐らく、外まで聞こえているだろう。
近所の人に聞かれていたら、只の恥だ。
(こりゃあ、参ったな)
(どうにかして、稀子を落ち着かせないとな…)
俺はそう思い、稀子の感情に訴えやすい言葉を選んで、稀子に話し掛ける。
「……稀子の気持ちも分かるよ」
「でも折角、丁寧に教えてくれている鈴音さんに、ぶっきらぼうな返事や態度では鈴音さんが困るだろ…」
「そっ、そりゃあ……そうだけどさ///」
「でっ、でも、少しは節度を守って欲しいな!///」
(おっ、稀子が1歩引いた!)
(これ以上、事が大きく成ると、鈴音さんや山本さんが玄関の方に来そうだし、早く稀子と仲直りしてしまおう!)
「鈴音さんは優しくて美人だし、気が回る素晴らしい女性だけど、俺の中では一番稀子が好きなんだよ!!」
「稀子の中では、俺が嬉しそうに鈴音さんと話している様に見えたけど、俺の心の中では『稀子…。ごめんよ……』と、謝罪しながら鈴音さんと話していたんだよ///」
「……///」
稀子の表情が一気に代わる!
バツが悪そうな表情に代わった。稀子!
(やっぱり単純だな。稀子は……)
(こんな言葉で、罪悪感を感じちゃって……)
(俺だから良いけど、これが半グレ彼氏だったら、稀子の財産を貢いだり、風俗の世界に落とされるぞ!)
(多分……)
「だから、稀子。ごめんな…」
「俺の将来の為とはいえ、稀子の前で嫌な者を見せて……」
「うっ、ううん///」
「比叡君がそこまで、私の事を思っていてくれる何て知らなかった//////」
「ごめん! 比叡君!!」
「鈴ちゃんに、気が有るのかなと疑ってしまって!///」
(うん!)
(完璧な作戦だ!!)
「稀子が謝る事では無いよ…。俺にも非が有るからさ……」
「比叡君!!」
「本当にごめんね!!//////」
稀子はそう言いながら、俺に抱きついてきた!?
思い付きでは有るが、稀子は俺の作戦に完全に引っかかってしまった。
少しやり過ぎたかな……
稀子は後片付けには参加せずに、無言でリビングのソファーに座り、何かを考えている感じだった。
後片付けも終わり、鈴音さんに挨拶をしてから俺はリビングを出る。
今日は昼食を誘われては居なかったし、鈴音さんも午後から予定が有る。
余り長居はしては駄目かなと思い、俺は自分のアパートに戻る事にした。
『ドタ、ドタ、―――』
俺が玄関まで来た所で、稀子が追い掛ける様にやって来た!
その時に稀子の表情を見るが案の定、怒っている感じだ。
それなら、俺がリビングを出た時に声を掛ければ良いのに、時間差を掛けて来た。
(鈴音さんに探られない為だろうか?)
(これは……お小言タイムの開催かな…!)
「じゃあ、稀子!」
「俺は、一旦戻るから!!」
稀子が不満なのは知っているが、俺がそれを言うと墓穴を掘る事に成るし、稀子を逆撫でする事にも成る。
ここは、稀子が見送りに来たと言うシチュエーションで、俺は演技をするが……
「……鈴ちゃんと、さぞかし楽しい時間でしたね!」
「比叡君!!!」
稀子は怒りMAXの表情で、俺を睨み付けながら言って来た!!
やっぱりな……
「稀子…。楽しい時間では無いよ。ピアノレッスンだよ…」
「それにどうして、そこまで怒っているのだ……」
俺は、自ら鈴音さんと仲良くしていた訳では無い。(俺の中では!)
ピアノレッスンの都合上、鈴音さんと仲良くしていただけだ!(あくまで、俺の中では)
「うそだ!!」
「比叡君、ずっと“デレデレ”だったよ!!」
「私が側に居るのに、ずっと鼻の下伸ばして!!」
「そんなに鈴ちゃんが良いのかい!!」
稀子は普段から感情で動く子だが、今日の場合はいつもと違った。
今日の場合は、感情が剥き出しで有った。
本当の冗談抜きで、怒っている様だ!
感情が抑えられないのか、続けて稀子は言う。
「私は比叡君を応援している!」
「だからこそ、私は比叡君をお助けしている!!」
「ピアノ練習も試験に必要だから、静かに見ていた!」
「でも、鈴ちゃんと仲を深めるのは別問題だ!!」
稀子は普段より大きな声で言う。稀子の声が玄関中に響く。
この声は恐らく、外まで聞こえているだろう。
近所の人に聞かれていたら、只の恥だ。
(こりゃあ、参ったな)
(どうにかして、稀子を落ち着かせないとな…)
俺はそう思い、稀子の感情に訴えやすい言葉を選んで、稀子に話し掛ける。
「……稀子の気持ちも分かるよ」
「でも折角、丁寧に教えてくれている鈴音さんに、ぶっきらぼうな返事や態度では鈴音さんが困るだろ…」
「そっ、そりゃあ……そうだけどさ///」
「でっ、でも、少しは節度を守って欲しいな!///」
(おっ、稀子が1歩引いた!)
(これ以上、事が大きく成ると、鈴音さんや山本さんが玄関の方に来そうだし、早く稀子と仲直りしてしまおう!)
「鈴音さんは優しくて美人だし、気が回る素晴らしい女性だけど、俺の中では一番稀子が好きなんだよ!!」
「稀子の中では、俺が嬉しそうに鈴音さんと話している様に見えたけど、俺の心の中では『稀子…。ごめんよ……』と、謝罪しながら鈴音さんと話していたんだよ///」
「……///」
稀子の表情が一気に代わる!
バツが悪そうな表情に代わった。稀子!
(やっぱり単純だな。稀子は……)
(こんな言葉で、罪悪感を感じちゃって……)
(俺だから良いけど、これが半グレ彼氏だったら、稀子の財産を貢いだり、風俗の世界に落とされるぞ!)
(多分……)
「だから、稀子。ごめんな…」
「俺の将来の為とはいえ、稀子の前で嫌な者を見せて……」
「うっ、ううん///」
「比叡君がそこまで、私の事を思っていてくれる何て知らなかった//////」
「ごめん! 比叡君!!」
「鈴ちゃんに、気が有るのかなと疑ってしまって!///」
(うん!)
(完璧な作戦だ!!)
「稀子が謝る事では無いよ…。俺にも非が有るからさ……」
「比叡君!!」
「本当にごめんね!!//////」
稀子はそう言いながら、俺に抱きついてきた!?
思い付きでは有るが、稀子は俺の作戦に完全に引っかかってしまった。
少しやり過ぎたかな……
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