205 / 434
【R-15】鈴音編 第2章
第203話 悪夢の再来 その1
しおりを挟む
コートの男は取り出したナイフを、俺の横腹に目掛けて無言で刺してきた!?
「うぁ!!」
俺はコート男を意識していたので、ギリギリの所で交わし無傷で終えるが……
「チッ!」
コートの男は舌打ちをする。
この男の中では、俺を刺せると思っていたのだろう……
(この男……以前道端で、俺に企業の場所を聞いてきた男だ!!)
(どうして、こんな事をする!?)
(俺が企業の場所を知らなかっただけで、何で報復され無ければ成らない!)
「どうしましたか!?」
「比叡さん!!」
俺が体を急に避けたのと声を上げたので、鈴音さんも異変に気付く。
「あの男が……俺を刺そうとしてきた!」
「貴様、通り魔か!!」
俺はコートの男に指を差すと……
男は無言で……ナイフを力強く握りしめて、俺に向かって今度は突進して来た!?
「きゃ~~~~」
その姿を見た鈴音さんが悲鳴を上げる!
鈴音さんの悲鳴で、付近の通行人も俺達に意識を向け始めるが、まずはこの突進して来る男を避けなければ!!
(避けると言っても大通りだけ有って、人通りは多いから逃げるスペースが無い!)
(小型のナイフだが、場所によっては致命傷には十分に成りうる)
(このまま……素直に刺される訳には行かない!!)
「ごめん! 鈴音さん!!」
俺は持っていた、雑貨類の入った袋をコートの男に向けてぶん投げる!
雑貨と言っても、陶器類が入っているから、上手く当たれば相手はよろめくはずだ!
「うぁぁぁ!!」
『ガチャン~~!』
農業の御陰で体が鍛えられたのか、俺が投げた雑貨類の入った袋は、コートの男に見事命中をする。
音の感じからして、陶器類は割れただろう。
男はその衝撃でナイフを地面に落とし、体は後ろに倒れ込む!
「やった!」
「一か八かだけど……まさかの大成功だ!!」
「クソッタレ~~」
倒れ込んだコートの男は、同時にサングラスも弾き飛ばされた様だが……
「素直に……刺し殺されとけば良いのに~~」
俺はこの怒り声で気付く!?
コート男に向かって言う。
「まさか……山本さん!?」
「出所していたんだ!!」
俺がそう言うと……コートの男。やはり山本さんは、俺を睨み付けながら言う。
「ぬけぬけと暮らしやがって……ゴミ野郎が…」
「てめえの人生をあっさりと終わりにするつもりが~~」
怒りを露わにしながら、山本さんは言う。
「僕の鈴音を奪い、僕を社会的に抹殺した、青柳比叡だけは絶対に許さない!!」
山本さんはそう言いながら、先ほど地面に落ちたナイフを回収する!?
まだ、諦めないつもりか!? 普通の人なら逃げ出すのに!!
『おい! 誰か警察を呼べ!! 警察!!』
付近の野次馬達も事の重大性を認知したのか、そんな声が聞こえて来る。
今……山本さんが捕まれば、殺人未遂に成る可能性が高いだろう。
「僕が……今まで、どれだけ惨めな生活をしていたのか、比叡君には分かるか…?」
「……判る訳は無いだろうがな!」
最後の言葉は、吐き捨てる様に言う山本さん。
「それは…、山本さん自身から出た身の錆でしょ!」
「脅迫や暴力で、物事が解決する時代は終わったのです!!」
「……お前みたいな無能に、言われる筋合いは無いよ!」
「保育士を完全に諦めて、土いじりをしている低脳君の癖に……」
(この人……完全に頭がおかしいよ!?)
(何故……素直に自分の過ちに気付かない!!)
(これ以上、罪を増やしたら……一生刑務所もんだぞ!!)
「孝明さん!」
「農業を馬鹿にする発言は止めてください!!」
「農業は土いじりで、出来る物では有りません」
「全てが計算されて、農作物は育っているのです!!」
何と、鈴音さんが此処で加勢をする!?
俺はてっきり、哀れみの言葉を掛けると思っていた……
「……鈴音は完全に、無能君に洗脳されてしまった様だな!」
「比叡だけを殺せば良いと思っていたが、鈴音もついでに死んで貰うか!」
「元々は……鈴音の裏切りが全てだからな!!」
山本さんは、俺から鈴音さんに意識を変える。
俺は最悪の事が有っても仕方無いが、鈴音さんだけは守らなければ!!
「孝明さん!」
「目を覚ましてください!!」
「私と比叡さんを傷つけても、それは只の自己満足ですよ!!」
鈴音さんは、山本さんの説得を試みているが……
「自己満足の何処が悪い。鈴音!」
「お前だって、己の満足のために、比叡の所に行っただろうが!!」
「!!!」
鈴音さんに向けて、怒鳴り散らす山本さん!!
残念ながら付近に警察官はいない様で、危険な状態が続いている……
「僕の自己満足のために……君達には死んで貰うよ」
「鈴音だけは懺悔の意味で生かそうと考えたが、予定変更で鈴音にも死んで貰うよ!」
「地獄でも、2人仲良く交われば良い…」
山本さんは俺達を見据えて、腰を低くして攻撃態勢に入った……
「うぁ!!」
俺はコート男を意識していたので、ギリギリの所で交わし無傷で終えるが……
「チッ!」
コートの男は舌打ちをする。
この男の中では、俺を刺せると思っていたのだろう……
(この男……以前道端で、俺に企業の場所を聞いてきた男だ!!)
(どうして、こんな事をする!?)
(俺が企業の場所を知らなかっただけで、何で報復され無ければ成らない!)
「どうしましたか!?」
「比叡さん!!」
俺が体を急に避けたのと声を上げたので、鈴音さんも異変に気付く。
「あの男が……俺を刺そうとしてきた!」
「貴様、通り魔か!!」
俺はコートの男に指を差すと……
男は無言で……ナイフを力強く握りしめて、俺に向かって今度は突進して来た!?
「きゃ~~~~」
その姿を見た鈴音さんが悲鳴を上げる!
鈴音さんの悲鳴で、付近の通行人も俺達に意識を向け始めるが、まずはこの突進して来る男を避けなければ!!
(避けると言っても大通りだけ有って、人通りは多いから逃げるスペースが無い!)
(小型のナイフだが、場所によっては致命傷には十分に成りうる)
(このまま……素直に刺される訳には行かない!!)
「ごめん! 鈴音さん!!」
俺は持っていた、雑貨類の入った袋をコートの男に向けてぶん投げる!
雑貨と言っても、陶器類が入っているから、上手く当たれば相手はよろめくはずだ!
「うぁぁぁ!!」
『ガチャン~~!』
農業の御陰で体が鍛えられたのか、俺が投げた雑貨類の入った袋は、コートの男に見事命中をする。
音の感じからして、陶器類は割れただろう。
男はその衝撃でナイフを地面に落とし、体は後ろに倒れ込む!
「やった!」
「一か八かだけど……まさかの大成功だ!!」
「クソッタレ~~」
倒れ込んだコートの男は、同時にサングラスも弾き飛ばされた様だが……
「素直に……刺し殺されとけば良いのに~~」
俺はこの怒り声で気付く!?
コート男に向かって言う。
「まさか……山本さん!?」
「出所していたんだ!!」
俺がそう言うと……コートの男。やはり山本さんは、俺を睨み付けながら言う。
「ぬけぬけと暮らしやがって……ゴミ野郎が…」
「てめえの人生をあっさりと終わりにするつもりが~~」
怒りを露わにしながら、山本さんは言う。
「僕の鈴音を奪い、僕を社会的に抹殺した、青柳比叡だけは絶対に許さない!!」
山本さんはそう言いながら、先ほど地面に落ちたナイフを回収する!?
まだ、諦めないつもりか!? 普通の人なら逃げ出すのに!!
『おい! 誰か警察を呼べ!! 警察!!』
付近の野次馬達も事の重大性を認知したのか、そんな声が聞こえて来る。
今……山本さんが捕まれば、殺人未遂に成る可能性が高いだろう。
「僕が……今まで、どれだけ惨めな生活をしていたのか、比叡君には分かるか…?」
「……判る訳は無いだろうがな!」
最後の言葉は、吐き捨てる様に言う山本さん。
「それは…、山本さん自身から出た身の錆でしょ!」
「脅迫や暴力で、物事が解決する時代は終わったのです!!」
「……お前みたいな無能に、言われる筋合いは無いよ!」
「保育士を完全に諦めて、土いじりをしている低脳君の癖に……」
(この人……完全に頭がおかしいよ!?)
(何故……素直に自分の過ちに気付かない!!)
(これ以上、罪を増やしたら……一生刑務所もんだぞ!!)
「孝明さん!」
「農業を馬鹿にする発言は止めてください!!」
「農業は土いじりで、出来る物では有りません」
「全てが計算されて、農作物は育っているのです!!」
何と、鈴音さんが此処で加勢をする!?
俺はてっきり、哀れみの言葉を掛けると思っていた……
「……鈴音は完全に、無能君に洗脳されてしまった様だな!」
「比叡だけを殺せば良いと思っていたが、鈴音もついでに死んで貰うか!」
「元々は……鈴音の裏切りが全てだからな!!」
山本さんは、俺から鈴音さんに意識を変える。
俺は最悪の事が有っても仕方無いが、鈴音さんだけは守らなければ!!
「孝明さん!」
「目を覚ましてください!!」
「私と比叡さんを傷つけても、それは只の自己満足ですよ!!」
鈴音さんは、山本さんの説得を試みているが……
「自己満足の何処が悪い。鈴音!」
「お前だって、己の満足のために、比叡の所に行っただろうが!!」
「!!!」
鈴音さんに向けて、怒鳴り散らす山本さん!!
残念ながら付近に警察官はいない様で、危険な状態が続いている……
「僕の自己満足のために……君達には死んで貰うよ」
「鈴音だけは懺悔の意味で生かそうと考えたが、予定変更で鈴音にも死んで貰うよ!」
「地獄でも、2人仲良く交われば良い…」
山本さんは俺達を見据えて、腰を低くして攻撃態勢に入った……
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
【完】前世で種を疑われて処刑されたので、今世では全力で回避します。
112
恋愛
エリザベスは皇太子殿下の子を身籠った。産まれてくる我が子を待ち望んだ。だがある時、殿下に他の男と密通したと疑われ、弁解も虚しく即日処刑された。二十歳の春の事だった。
目覚めると、時を遡っていた。時を遡った以上、自分はやり直しの機会を与えられたのだと思った。皇太子殿下の妃に選ばれ、結ばれ、子を宿したのが運の尽きだった。
死にたくない。あんな最期になりたくない。
そんな未来に決してならないように、生きようと心に決めた。
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
見捨てられたのは私
梅雨の人
恋愛
急に振り出した雨の中、目の前のお二人は急ぎ足でこちらを振り返ることもなくどんどん私から離れていきます。
ただ三人で、いいえ、二人と一人で歩いていただけでございました。
ぽつぽつと振り出した雨は勢いを増してきましたのに、あなたの妻である私は一人取り残されてもそこからしばらく動くことができないのはどうしてなのでしょうか。いつものこと、いつものことなのに、いつまでたっても惨めで悲しくなるのです。
何度悲しい思いをしても、それでもあなたをお慕いしてまいりましたが、さすがにもうあきらめようかと思っております。
大好きな騎士団長様が見ているのは、婚約者の私ではなく姉のようです。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
18歳の誕生日を迎える数日前に、嫁いでいた異母姉妹の姉クラリッサが自国に出戻った。それを出迎えるのは、オレーリアの婚約者である騎士団長のアシュトンだった。その姿を目撃してしまい、王城に自分の居場所がないと再確認する。
魔法塔に認められた魔法使いのオレーリアは末姫として常に悪役のレッテルを貼られてした。魔法術式による功績を重ねても、全ては自分の手柄にしたと言われ誰も守ってくれなかった。
つねに姉クラリッサに意地悪をするように王妃と宰相に仕組まれ、婚約者の心離れを再確認して国を出る覚悟を決めて、婚約者のアシュトンに別れを告げようとするが──?
※R15は保険です。
※騎士団長ヒーロー企画に参加しています。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる