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【R-15】鈴音編 第2章
第192話 進路変更 その2
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「鈴音さん…」
「俺と稀子からの意見を聞いて、鈴音さん的にはどう感じましたか?」
「正直に言ってください!」
「鈴音さんが嫌なら、俺は真理江さんにこの件は断ります!」
「……」
鈴音さんは言葉を出さずに悩んでいた。
保育士を諦めた翌日に農業だから、鈴音さんの中でも混乱はしている筈だ。
「……私的には、比叡さんの将来を指図するつもりは有りません」
「『どうぞ』と言いたいのですが、稀子さんからの話を聞くと、比叡さんにやり抜く力が本当に有るかが、疑問に感じます…」
(うん…)
(鈴音さんの言う通りだ)
(俺に根性等がきちんと有ったら、保育士資格取得を諦めてはいない!)
(やはり……普通のサラリーマンが、俺にはお似合いか…)
「けど、比叡さん!」
「私との将来を本当に考えているなら、その道に進んでください!」
(あれ?)
(反対して、終わりじゃ無いの!?)
(鈴音さんは反対の振りをして賛成なの!?)
「鈴音さん…。鈴音さん的にそれで良いのですか?」
「俺が農業の道に進んで、鈴音さんと家庭を作るで……」
「今の段階では、良いも悪いも有りません!」
「お母様も比叡さんを心配したからこそ、この様な道を紹介したのです!!」
「私は農業のつらさを身で感じた事は有りませんし、その辺の知識も殆ど有りません」
「プランターや鉢物も家には有りましたが、私がした事が有るのは水を上げるだけです。後の事はお手伝いさんがしてくれていました」
(鈴音さんの中では、農業を理解し切れていない)
(今のルートは法人ルートだが、就農ルートと成った場合、鈴音さんと二人三脚でやって行くのは厳しい訳か…)
(まぁ……就農するにも土地が無いし、その辺はどうにも出来ないけど、この道に進んで本当に良いのかな…?)
俺が頭の中で悩んでいると、鈴音さんが質問をしてきた。
「比叡さんはどうして、農業の道に進もうと考えたのですか?」
「お母様から言われたから、母親の言う事を聞く感じで、受け入れるのですか?」
「鈴音さん…。半分はそんな感じです」
「今の俺にはやりたい職業も無いし、鈴音さん達の元から離れて、新天地に向かう度胸やお金も無い」
「農業自身は少し興味を持っていたので、その道も悪くは無いかなと思って…」
「……比叡さんは、その様に考えて決断した訳ですか」
「稀子さん…。比叡さんは農業を出来そうですか?」
鈴音さんだけでは判断は出来ないと感じたらしく、稀子にも意見を求めている。
「本当に作物に依るけど……この地域の農業は見た感じ、水稲や麦・大豆が中心そうだから、比叡君がトラクターとかの農業機械を乗りこなせる様に成れば、出来るんじゃ無い!」
「勿論、体力の要る仕事だけど、比叡君は倉庫屋さんでアルバイトをしているからその辺は問題無いし、野菜や果樹と比べれば、こっちの方が遙かに敷居は低く成る!」
「それに、職業訓練で基礎は教えてくれると思うから、その辺をしっかりと学べは多分大丈夫だと思う!」
稀子は鈴音さんにそう言う。
「稀子さんがそう仰るなら、私も比叡さんの道を応援します!」
鈴音さんは力強く言うが……
「だけど、比叡君!」
「本当にこの道で食べて行こうとしたら大変だよ♪」
「この世界は変化が激しいからね♪」
「一番の理想は就農する事だけど……鈴ちゃんが居るしな」
「……私の所に来て貰っても良いけど……それだと私が我慢出来なくなる…」
最初の方ははっきりと喋っていた稀子だが、後半は小声に成って上手く聞き取れない……
俺には言いにく事なのか?
「稀子」
「俺も就農が理想だが……就農出来たとしても、直ぐには食っては行けないだろう」
「うん……まぁ、そう」
「指導員の下で育成されながら、自立を目指す感じだね!」
「法人だと、その辺が最初からきちんと手順化されているから」
「じゃあ、やっぱり、法人で下積みを積んでから、就農するのが理想な訳か」
「そうなるかな……」
「法人で実績を積めば、営農センターに相談や農地を借りやすくなるし、決済事も有利なるからね」
「もしかしたら、法人さんが自立(就農)を促してくれるかも知れない!」
「真理江さんは其処まで考えて、俺に話を持って来たのかな?」
「私(稀子)には其処まで分かんないけど、比叡君を心配していたのは事実だよ」
「鈴音さん、稀子」
「明日の午後にでも、ハローワークに行って職業訓練の申し込みをしてくるよ!」
「私は比叡さんに付いて行きます!」
鈴音さんはそう言い……
「今度こそ、選考試験に受かってね。比叡君!」
稀子は軽いプレッシャーを掛けてきた!?
俺の中でも勿論不安は有るが、これ以上みんなには迷惑は掛けられないと思った……
「俺と稀子からの意見を聞いて、鈴音さん的にはどう感じましたか?」
「正直に言ってください!」
「鈴音さんが嫌なら、俺は真理江さんにこの件は断ります!」
「……」
鈴音さんは言葉を出さずに悩んでいた。
保育士を諦めた翌日に農業だから、鈴音さんの中でも混乱はしている筈だ。
「……私的には、比叡さんの将来を指図するつもりは有りません」
「『どうぞ』と言いたいのですが、稀子さんからの話を聞くと、比叡さんにやり抜く力が本当に有るかが、疑問に感じます…」
(うん…)
(鈴音さんの言う通りだ)
(俺に根性等がきちんと有ったら、保育士資格取得を諦めてはいない!)
(やはり……普通のサラリーマンが、俺にはお似合いか…)
「けど、比叡さん!」
「私との将来を本当に考えているなら、その道に進んでください!」
(あれ?)
(反対して、終わりじゃ無いの!?)
(鈴音さんは反対の振りをして賛成なの!?)
「鈴音さん…。鈴音さん的にそれで良いのですか?」
「俺が農業の道に進んで、鈴音さんと家庭を作るで……」
「今の段階では、良いも悪いも有りません!」
「お母様も比叡さんを心配したからこそ、この様な道を紹介したのです!!」
「私は農業のつらさを身で感じた事は有りませんし、その辺の知識も殆ど有りません」
「プランターや鉢物も家には有りましたが、私がした事が有るのは水を上げるだけです。後の事はお手伝いさんがしてくれていました」
(鈴音さんの中では、農業を理解し切れていない)
(今のルートは法人ルートだが、就農ルートと成った場合、鈴音さんと二人三脚でやって行くのは厳しい訳か…)
(まぁ……就農するにも土地が無いし、その辺はどうにも出来ないけど、この道に進んで本当に良いのかな…?)
俺が頭の中で悩んでいると、鈴音さんが質問をしてきた。
「比叡さんはどうして、農業の道に進もうと考えたのですか?」
「お母様から言われたから、母親の言う事を聞く感じで、受け入れるのですか?」
「鈴音さん…。半分はそんな感じです」
「今の俺にはやりたい職業も無いし、鈴音さん達の元から離れて、新天地に向かう度胸やお金も無い」
「農業自身は少し興味を持っていたので、その道も悪くは無いかなと思って…」
「……比叡さんは、その様に考えて決断した訳ですか」
「稀子さん…。比叡さんは農業を出来そうですか?」
鈴音さんだけでは判断は出来ないと感じたらしく、稀子にも意見を求めている。
「本当に作物に依るけど……この地域の農業は見た感じ、水稲や麦・大豆が中心そうだから、比叡君がトラクターとかの農業機械を乗りこなせる様に成れば、出来るんじゃ無い!」
「勿論、体力の要る仕事だけど、比叡君は倉庫屋さんでアルバイトをしているからその辺は問題無いし、野菜や果樹と比べれば、こっちの方が遙かに敷居は低く成る!」
「それに、職業訓練で基礎は教えてくれると思うから、その辺をしっかりと学べは多分大丈夫だと思う!」
稀子は鈴音さんにそう言う。
「稀子さんがそう仰るなら、私も比叡さんの道を応援します!」
鈴音さんは力強く言うが……
「だけど、比叡君!」
「本当にこの道で食べて行こうとしたら大変だよ♪」
「この世界は変化が激しいからね♪」
「一番の理想は就農する事だけど……鈴ちゃんが居るしな」
「……私の所に来て貰っても良いけど……それだと私が我慢出来なくなる…」
最初の方ははっきりと喋っていた稀子だが、後半は小声に成って上手く聞き取れない……
俺には言いにく事なのか?
「稀子」
「俺も就農が理想だが……就農出来たとしても、直ぐには食っては行けないだろう」
「うん……まぁ、そう」
「指導員の下で育成されながら、自立を目指す感じだね!」
「法人だと、その辺が最初からきちんと手順化されているから」
「じゃあ、やっぱり、法人で下積みを積んでから、就農するのが理想な訳か」
「そうなるかな……」
「法人で実績を積めば、営農センターに相談や農地を借りやすくなるし、決済事も有利なるからね」
「もしかしたら、法人さんが自立(就農)を促してくれるかも知れない!」
「真理江さんは其処まで考えて、俺に話を持って来たのかな?」
「私(稀子)には其処まで分かんないけど、比叡君を心配していたのは事実だよ」
「鈴音さん、稀子」
「明日の午後にでも、ハローワークに行って職業訓練の申し込みをしてくるよ!」
「私は比叡さんに付いて行きます!」
鈴音さんはそう言い……
「今度こそ、選考試験に受かってね。比叡君!」
稀子は軽いプレッシャーを掛けてきた!?
俺の中でも勿論不安は有るが、これ以上みんなには迷惑は掛けられないと思った……
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