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出会い編
第22話 稀子はお母さん!?
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昨夜は中々寝付けなかった俺だが、明け方には眠りに就く事が出来た。
しかし……
「起きろ~~」
『バフっ』
声を上げながら、誰かが俺が寝ている場所に乗掛かって来る!
俺はその衝撃で嫌でも目を覚ます……
「稀子ちゃん……。もう少し寝かせて、昨日は眠れなかったの…」
「あっ、そうなの…?」
「ごめん、ごめんと言いたい所だけど…」
「?」
「比叡君……。時計を見てごらん!」
俺は渋々、ベッドに置いて有る目覚まし時計を見ると、午前8時を過ぎた所だった。
「まだ、朝の8時過ぎた所だけど…?」
「比叡君。学園の始まる時間は覚えている?」
「?」
「……8時30分位かな?」
「うん!」
「まあまあ、それ位!」
「じゃあ…、この時間に起きて、学園に間に合うかな?」
稀子は次の質問をしてくる。
「……ギリギリか、遅刻決定だね」
この子は、何が言いたいのだろうかと思いながら稀子の質問に答える。
「……昨日の朝は、比叡君の生活スタイルが良く分らなかったから遠慮していたけど、私が居る間は最低でも、この時間には起きて貰うからね!」
「はぁ…」
起きろと言われれば起きるけど……まだ、彼女に成っていない稀子にもう尻を敷かれている。
でも…、頭が“ぼーっと”しているため、怒る気力も沸いて来ない。
俺は稀子の言う通り起きる事にした……
……
冷たい水で顔を洗って、何とか目を覚まして、稀子が作ってくれた朝食を頂く。
ちなみに今朝のメニューは、大根の味噌汁、納豆、白菜の漬け物で有った。
俺は朝から味噌汁なんて作らないし、朝食自体を食べない事も多い。健康的な生活だと感じる自分がそこに居た。
朝ご飯を食べて、一息を付いていると稀子が突然言い出す。
「比叡君!」
「私。比叡君の人生のお手伝いをするよ!」
「えっ!」
「急にどうしたの?」
「比叡君には今回、色々助けて貰ったし、更に数日お邪魔するから恩返しだよ♪」
「あっ、そうなの……」
どうせ……恩返しをして貰えるなら、稀子のまだ幼そうな、そのからゴフン、ゴフン……いや、気にしないでくれ。
「気持ちは嬉しいけど……具体的に、どの様にお手伝いしてくれるの?」
「んっとね。私なり考えたのだけど、比叡君は今、無職でしょ!」
「うっ、うん…」
「私が、比叡君に合いそうな職業を一緒に探すの♪」
「あ~~」
「そうなの……」
「何、ふまん!?」
稀子は俺をジト目で見つめてくる。
「い、いや……本当に気持ちは嬉しいけど、これは俺自身の問題だし…」
それを言うと、稀子は畳み掛けるように言って来た。
「比叡君だけで、解決は本当に出来るの?」
「私以外に、相談出来る人は比叡君に居るの?」
「今、此所で頑張らなければ何時頑張るの?」
稀子が一瞬、俺の母親と被った……
稀子は昨日の山本さんみたいに、正論を押し付けてくる。
この子も正義感が強い子なのだろう……。だから、山本さんと気が合ったのかも知れない。
「じゃあ、じゃあ……少しだけ助けて貰おうかな?」
「そう、来なくては!」
「私に掛かれば、比叡君もエリート街道まっしぐらだよ!!」
稀子はにっこりと笑顔で言う。
こうして…、朝食の後は日常の家事を済ませて、稀子と俺の仕事探しをする事に成った。
……
俺と稀子は家を出て、徒歩で駅に向かって駅から電車に乗って、電車を数駅乗って在る駅で降りて、また徒歩で歩いて行くと、とある施設が見えてきた。
そう、その名は……ハローワーク(公共職業安定所)で有る。
ハローワークは、求職者に対する求人紹介や失業保険に関する業務、事業者向けの業務を行っている。
求人の紹介は、ハローワークの職員から発行される紹介状と言うのが有り、それを貰って、企業に書類選考の書類を郵送したり、企業に面接に行くのが、ハローワークのやり方で有る。
ハローワーク内には、求人検索用のPCが多数用意されており、誰もが無料で利用出来る。
もちろん、PCによる求人検索のみならハローワークの求人登録も必要無い。
稀子の提案で、俺と稀子はハローワークに来る事に成ってしまった。
ハローワークの求人なんて“自主規制”の所ばかりなのだが、学園によってはハローワークを新卒採用の窓口として扱っている学園も有るようだ……
稀子の口から、ハローワークの言葉が出て来たのは恐らく学園の影響だろう。
稀子も来年は最高学年に成るが、稀子はもう進路は決めているのだろうか?
それとも、就職をするのだろうか?
そして……俺の新しい仕事先は、ここで見付かるのだろうか?
そんな事を思いながらハローワークに入ろうとしていた。
しかし……
「起きろ~~」
『バフっ』
声を上げながら、誰かが俺が寝ている場所に乗掛かって来る!
俺はその衝撃で嫌でも目を覚ます……
「稀子ちゃん……。もう少し寝かせて、昨日は眠れなかったの…」
「あっ、そうなの…?」
「ごめん、ごめんと言いたい所だけど…」
「?」
「比叡君……。時計を見てごらん!」
俺は渋々、ベッドに置いて有る目覚まし時計を見ると、午前8時を過ぎた所だった。
「まだ、朝の8時過ぎた所だけど…?」
「比叡君。学園の始まる時間は覚えている?」
「?」
「……8時30分位かな?」
「うん!」
「まあまあ、それ位!」
「じゃあ…、この時間に起きて、学園に間に合うかな?」
稀子は次の質問をしてくる。
「……ギリギリか、遅刻決定だね」
この子は、何が言いたいのだろうかと思いながら稀子の質問に答える。
「……昨日の朝は、比叡君の生活スタイルが良く分らなかったから遠慮していたけど、私が居る間は最低でも、この時間には起きて貰うからね!」
「はぁ…」
起きろと言われれば起きるけど……まだ、彼女に成っていない稀子にもう尻を敷かれている。
でも…、頭が“ぼーっと”しているため、怒る気力も沸いて来ない。
俺は稀子の言う通り起きる事にした……
……
冷たい水で顔を洗って、何とか目を覚まして、稀子が作ってくれた朝食を頂く。
ちなみに今朝のメニューは、大根の味噌汁、納豆、白菜の漬け物で有った。
俺は朝から味噌汁なんて作らないし、朝食自体を食べない事も多い。健康的な生活だと感じる自分がそこに居た。
朝ご飯を食べて、一息を付いていると稀子が突然言い出す。
「比叡君!」
「私。比叡君の人生のお手伝いをするよ!」
「えっ!」
「急にどうしたの?」
「比叡君には今回、色々助けて貰ったし、更に数日お邪魔するから恩返しだよ♪」
「あっ、そうなの……」
どうせ……恩返しをして貰えるなら、稀子のまだ幼そうな、そのからゴフン、ゴフン……いや、気にしないでくれ。
「気持ちは嬉しいけど……具体的に、どの様にお手伝いしてくれるの?」
「んっとね。私なり考えたのだけど、比叡君は今、無職でしょ!」
「うっ、うん…」
「私が、比叡君に合いそうな職業を一緒に探すの♪」
「あ~~」
「そうなの……」
「何、ふまん!?」
稀子は俺をジト目で見つめてくる。
「い、いや……本当に気持ちは嬉しいけど、これは俺自身の問題だし…」
それを言うと、稀子は畳み掛けるように言って来た。
「比叡君だけで、解決は本当に出来るの?」
「私以外に、相談出来る人は比叡君に居るの?」
「今、此所で頑張らなければ何時頑張るの?」
稀子が一瞬、俺の母親と被った……
稀子は昨日の山本さんみたいに、正論を押し付けてくる。
この子も正義感が強い子なのだろう……。だから、山本さんと気が合ったのかも知れない。
「じゃあ、じゃあ……少しだけ助けて貰おうかな?」
「そう、来なくては!」
「私に掛かれば、比叡君もエリート街道まっしぐらだよ!!」
稀子はにっこりと笑顔で言う。
こうして…、朝食の後は日常の家事を済ませて、稀子と俺の仕事探しをする事に成った。
……
俺と稀子は家を出て、徒歩で駅に向かって駅から電車に乗って、電車を数駅乗って在る駅で降りて、また徒歩で歩いて行くと、とある施設が見えてきた。
そう、その名は……ハローワーク(公共職業安定所)で有る。
ハローワークは、求職者に対する求人紹介や失業保険に関する業務、事業者向けの業務を行っている。
求人の紹介は、ハローワークの職員から発行される紹介状と言うのが有り、それを貰って、企業に書類選考の書類を郵送したり、企業に面接に行くのが、ハローワークのやり方で有る。
ハローワーク内には、求人検索用のPCが多数用意されており、誰もが無料で利用出来る。
もちろん、PCによる求人検索のみならハローワークの求人登録も必要無い。
稀子の提案で、俺と稀子はハローワークに来る事に成ってしまった。
ハローワークの求人なんて“自主規制”の所ばかりなのだが、学園によってはハローワークを新卒採用の窓口として扱っている学園も有るようだ……
稀子の口から、ハローワークの言葉が出て来たのは恐らく学園の影響だろう。
稀子も来年は最高学年に成るが、稀子はもう進路は決めているのだろうか?
それとも、就職をするのだろうか?
そして……俺の新しい仕事先は、ここで見付かるのだろうか?
そんな事を思いながらハローワークに入ろうとしていた。
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