601 / 653
第7章 個別ルート 三國虹心編
第601話 小鞠と和解 その2
しおりを挟む
三國家の台所……
俺は今。虹心と一緒に、小鞠ちゃんのおもてなし準備をしている。
虹心が紅茶の用意をしている中、俺は虹心が焼いた、ホットケーキが盛られた各皿をお盆に乗せている。
お皿に盛られたホットケーキは2枚で有り、ホットケーキの上には小分けされたバターも乗っている。
ホットケーキシロップは各自でかけるため、市販のホットケーキシロップもお盆に乗せる。
俺と虹心は分担して作業をしているが、虹心は自分の作業をしながら、俺に穏やかな表情で話し掛けてくる。
「兄ちゃん!」
「小鞠ちゃんが謝ったら、直ぐ素直に許してあげるんだよ!!」
「絶対、余計な事や変な事は言わないでね」
「前回の様に拗らせるとまた厄介だから…」
「……分かっているよ。虹心」
俺は『参ったな』の表情で、虹心に返事をする。
俺は一度小鞠ちゃんに謝っているが、あの時は余計な言葉を小鞠ちゃんに発し、小鞠ちゃんを激怒させ、形式上の仲直りしか出来ていない。
本来なら、俺も再度謝るべき何だが……最終的に裏切ったのは小鞠ちゃんで有る。
小鞠ちゃんは木付の告白を受け入れるかを迷っていたが、俺の失言で小鞠ちゃんは木付の告白を受け入れた。
俺も作業をしながら、虹心に困った表情で話し掛ける。
「しかし……虹心!」
「さっきのは参ったよ(汗)」
「俺を見た瞬間。小鞠ちゃんは完全に固まってしまうし、挨拶も返してくれない///」
「そんなのに後ろめたいのかな~~?」
俺が虹心にそう言うと、虹心は困った微笑み表情で俺に話し始める。
「……そりゃあ、後ろめたいよ。兄ちゃん」
「兄ちゃんに軽いお仕置きのつもりで、小鞠ちゃんは木付さんと関係を持ったけど、木付さんは本気恋した上での、突然の行方不明だからね!」
「これを、後ろめたくないと言える人は、余程の大物か何も考えていない人だよ!!」
「言われてみれば……そうか。虹心」
「木付一家が蒸発していなければ、小鞠ちゃんは今でも木付と付き合うしか無いもんな」
「でも、どうして木付一家は突然の失踪をしたのだ?」
俺は納得した表情で呟き、最後の文章は尋ねる表情で虹心に聞く。
木付一家が蒸発したのは知っているが……よく考えればその理由までは聞いていなかった。
でも、虹心は『知らない』の表情で俺に話し始める。
「その辺はよく分からないんだ」
「小鞠ちゃんも知らないと言っていたし、私も自分の足で少し調べて見たけど、私が得た情報は、木付さんの所は父子家庭と言う情報だけ」
「親子2人で暮らしていたみたい。母子では無く父子で有るから……色々有るんじゃ無い?」
「会社が突然倒産したり、若しくは会社で大失敗をして辞めさせられたりとか……」
「ふ~ん」
「木付の所は父子家庭か」
俺は態々虹心に尋ねたのに、興味のない返事をする。
これにドラマ性が有るのなら、俺も違う反応もするのだが、それだけの情報では驚きようも無い。
……
台所での準備を終えた俺と虹心は、それぞれがお盆を手に取って、台所からリビングに向う。
『ガチャ!』
「!……」
リビングのドアは俺が開けて、虹心を先に入らせる。
その方が、小鞠ちゃんが安心出来るからだ。
小鞠ちゃんの方も身構えていたらしく、虹心の姿を見ると安堵の表情をする。
『パタン!』
俺はリビングのドアを閉めて、ソファー周りに置いてあるテーブルに向う。
先に入った虹心は、一足先に紅茶の配膳を始めていた。
「はい。小鞠ちゃん!♪」
「ありがとうございます。虹心ちゃん!♪」
虹心が笑顔で小鞠ちゃんの元にティカップを置くと、小鞠ちゃんも笑顔で虹心に返事をする。
虹心の後。俺も笑顔で小鞠ちゃんの元に、ホットケーキが盛られたお皿を置くが……
「はい。小鞠ちゃん!♪」
「あっ…………///」
小鞠ちゃんは少し驚いた表情で『あっ』と、言うだけで有り、その後の言葉を発しない!?
小鞠ちゃんは俺との和解宣言をするまでは、徹底的に話さないつもりなんだろうか!??
(の訳ねぇよな……気まずいだけなんだろう)
俺はそう心の中で思いながら、ホットケーキの配膳を続けた。
俺は今。虹心と一緒に、小鞠ちゃんのおもてなし準備をしている。
虹心が紅茶の用意をしている中、俺は虹心が焼いた、ホットケーキが盛られた各皿をお盆に乗せている。
お皿に盛られたホットケーキは2枚で有り、ホットケーキの上には小分けされたバターも乗っている。
ホットケーキシロップは各自でかけるため、市販のホットケーキシロップもお盆に乗せる。
俺と虹心は分担して作業をしているが、虹心は自分の作業をしながら、俺に穏やかな表情で話し掛けてくる。
「兄ちゃん!」
「小鞠ちゃんが謝ったら、直ぐ素直に許してあげるんだよ!!」
「絶対、余計な事や変な事は言わないでね」
「前回の様に拗らせるとまた厄介だから…」
「……分かっているよ。虹心」
俺は『参ったな』の表情で、虹心に返事をする。
俺は一度小鞠ちゃんに謝っているが、あの時は余計な言葉を小鞠ちゃんに発し、小鞠ちゃんを激怒させ、形式上の仲直りしか出来ていない。
本来なら、俺も再度謝るべき何だが……最終的に裏切ったのは小鞠ちゃんで有る。
小鞠ちゃんは木付の告白を受け入れるかを迷っていたが、俺の失言で小鞠ちゃんは木付の告白を受け入れた。
俺も作業をしながら、虹心に困った表情で話し掛ける。
「しかし……虹心!」
「さっきのは参ったよ(汗)」
「俺を見た瞬間。小鞠ちゃんは完全に固まってしまうし、挨拶も返してくれない///」
「そんなのに後ろめたいのかな~~?」
俺が虹心にそう言うと、虹心は困った微笑み表情で俺に話し始める。
「……そりゃあ、後ろめたいよ。兄ちゃん」
「兄ちゃんに軽いお仕置きのつもりで、小鞠ちゃんは木付さんと関係を持ったけど、木付さんは本気恋した上での、突然の行方不明だからね!」
「これを、後ろめたくないと言える人は、余程の大物か何も考えていない人だよ!!」
「言われてみれば……そうか。虹心」
「木付一家が蒸発していなければ、小鞠ちゃんは今でも木付と付き合うしか無いもんな」
「でも、どうして木付一家は突然の失踪をしたのだ?」
俺は納得した表情で呟き、最後の文章は尋ねる表情で虹心に聞く。
木付一家が蒸発したのは知っているが……よく考えればその理由までは聞いていなかった。
でも、虹心は『知らない』の表情で俺に話し始める。
「その辺はよく分からないんだ」
「小鞠ちゃんも知らないと言っていたし、私も自分の足で少し調べて見たけど、私が得た情報は、木付さんの所は父子家庭と言う情報だけ」
「親子2人で暮らしていたみたい。母子では無く父子で有るから……色々有るんじゃ無い?」
「会社が突然倒産したり、若しくは会社で大失敗をして辞めさせられたりとか……」
「ふ~ん」
「木付の所は父子家庭か」
俺は態々虹心に尋ねたのに、興味のない返事をする。
これにドラマ性が有るのなら、俺も違う反応もするのだが、それだけの情報では驚きようも無い。
……
台所での準備を終えた俺と虹心は、それぞれがお盆を手に取って、台所からリビングに向う。
『ガチャ!』
「!……」
リビングのドアは俺が開けて、虹心を先に入らせる。
その方が、小鞠ちゃんが安心出来るからだ。
小鞠ちゃんの方も身構えていたらしく、虹心の姿を見ると安堵の表情をする。
『パタン!』
俺はリビングのドアを閉めて、ソファー周りに置いてあるテーブルに向う。
先に入った虹心は、一足先に紅茶の配膳を始めていた。
「はい。小鞠ちゃん!♪」
「ありがとうございます。虹心ちゃん!♪」
虹心が笑顔で小鞠ちゃんの元にティカップを置くと、小鞠ちゃんも笑顔で虹心に返事をする。
虹心の後。俺も笑顔で小鞠ちゃんの元に、ホットケーキが盛られたお皿を置くが……
「はい。小鞠ちゃん!♪」
「あっ…………///」
小鞠ちゃんは少し驚いた表情で『あっ』と、言うだけで有り、その後の言葉を発しない!?
小鞠ちゃんは俺との和解宣言をするまでは、徹底的に話さないつもりなんだろうか!??
(の訳ねぇよな……気まずいだけなんだろう)
俺はそう心の中で思いながら、ホットケーキの配膳を続けた。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
3年振りに帰ってきた地元で幼馴染が女の子とエッチしていた
ねんごろ
恋愛
3年ぶりに帰ってきた地元は、何かが違っていた。
俺が変わったのか……
地元が変わったのか……
主人公は倒錯した日常を過ごすことになる。
※他Web小説サイトで連載していた作品です
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる