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第7章 個別ルート 三國虹心編

第594話 母親が遂に動いたが……!?

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 ……

 近い内に、小鞠ちゃんが俺との復縁を望むために、三國家に遊びへ来るが……その事を知った母親は、その前日の夜更け頃。
 急に母親が俺を呼び出した!

 その日の家族団らんも何時も通りに終わり、解散と成って各自が自室に戻った後。
 電話で態々わざわざ母親に呼び出された!!

 俺を呼ぶ時に、電話で呼び出したのは多分初めてだ。

『武蔵……大事な話が有るから、今からリビングに来て』

『ピッ』

 と、手短に言うと、母親は直ぐに電話を切った。

(どうせ、小鞠ちゃん絡みだな…)
(今度こそ、幸せにしろとか言い出すのかな!?)

(以前は、二村と二股をかけた疑惑で、結構怒られたからな!///)

 母親が俺を急に呼び出す理由は、それしか無いと俺は思った。
 それ以外に心当たりは無いし、進路の事とかでも母親と2人っきりで話す事は無いからだ。

 口頭で呼び出すと虹心が、それに当然気付くし、母親の中で虹心を絡ませたくは無いのだろう?
 俺はそう感じながら、再び母親が居るリビングに戻った。

『ガチャ!』

「……」

『ゴォ~~~♪』

 俺がリビングのドアを開けると、母親はソファーの定位置に座っていた。
 さっき消された暖房も再び付いており、短時間で終わる話では無いことを確信させる。

 俺がリビングに入って来たのを見た母親は、澄ました表情で話し始める。

「武蔵……来たね」

『パタン』

 俺はリビングのドアを閉めながら、俺も澄ました表情で母親に話し始める。

「……電話で呼ぶとは初めてだね」
「それで、なに?」

「……」

 俺はそう言いながらソファーの定位置に座るが、母親は俺が座るまで言葉を切り出さない。
 俺がソファーに座ったのを確認してから、母親は急に真面目な表情で話し始める。

「……武蔵」
「私は今から、あなたにとても大事なことを話す」

「……急にどうしたんだよ(汗)」
「母さん///(汗)」

 母親が急に真面目な態度で話すから、俺は思わず身構えた表情に成り、引き気味の口調で母親に話す。
 けど、母親はその表情で言葉を続ける。

「明日…。本当に久しぶりと言う言葉が使えるぐらい、津和野こまりさんが家に遊び来るそうだけど……その事情は有る程度虹心から聞いている」

「!!///」

(彼奴は本当に包み隠さず、母親に報告するな!///)

「私としても、あんたが再び津和野さんと仲良くはして貰いたいのだけど……虹心とも最近いちじしく仲が良いよね!」

 最後の文節は、俺を睨み付けながら話す母親。
 虹心の親玉だから当然気付くよな!///

 だが、母親は真面目の表情に戻って、まだ言葉を続ける。

「……これは、何時か話そうと思っていた事だけど……出来ればまだ話したくは無かった」
「あなたはまだ学園生だし、未成年だから……」

「だけど……虹心も本気のようだし、私としても公平に、津和野さんか虹心を選んで貰いたい!」
「そうしないと……あなたは能動的に津和野さんを選ぶから」

「??」

(母さんは、何を急に言い出した!?)
(小鞠ちゃんか虹心を選ぶ!??)

(兄妹でも良いから、俺は虹心と結婚しろとでも言うの!?///)
(それとも何だ。虹心は義妹ぎまいでしたとでも言うの!??///)

 母親の言葉で俺の脳内は混乱するが、虹心が出て来たことで……俺はまさかと思う。
 俺か虹心どちらかが、実の子どもでは無いことを……

「……気付いたようだね」
「武蔵……」

 母親は、澄ました表情と冷静な口調で俺に話す。
 間違いなく、どちらかが真の三國家の子どもでは無い。

「……母さん」
「それは一体どっちなんだ…?」

「……」

 俺は眉をひそめながら母親に言う。
 母親は俺の言葉で目をつぶり、軽い溜め息を吐いた後。ゆっくりとした口調で話し始める。

「航平や虹心を見ていて、武蔵は他の2人とは違うと気付いているよね……」
「そのままだよ……」

「!!!///」

 直接は言わなかったが、俺は三國家の実子じっしでは無かった!///
 虹心の態度から見て、薄々は勘づいていたが……まさかそれが本当で有ったとは……
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