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第7章 個別ルート 三國虹心編

第592話 最終目標 その2

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「まぁ、そんな兄ちゃんだけど……私は、それでも愛想は尽かしていないよ」

「ありがとう……虹心」

 虹心は微笑んだ表情で俺に話す。
 だが俺は、申し訳ない表情で虹心にお礼を言う。

 俺が頼れる異性は、本当に虹心だけだ。
 すると虹心が……少し頬を染めた嬉し恥ずかしそうな表情に成って、俺に言い始める!

「えっと……兄ちゃん///」
「兄ちゃんの彼女作りはほぼ失敗に終わってしまっているけど……秘密兵器が有るのは知っているよね///」

「とっておきの…!///」

「……///」

(自分のことを秘密兵器と言うな!?///)
(虹心!///)

 虹心が言いたいことを俺は既に分かっていた。
 陽葵先輩や真優美さんの説得をしてくれた虹心で有るが、自分が最終目標で有ることをと覚えていた……

「では……兄ちゃん///」
「今から、最終目標に切り替えようか!///」

「今度こそ、絶対に成功するよ!!///」
「100%ね……///」

 虹心は少し頬を染めた、嬉し恥ずかしそうな表情で俺に言う。
 俺はこのまま、虹心を受け入れれば良いのか……

「……///」

(虹心は実妹じつまいだ!)
(虹心と再び関係を深めても、実妹が義妹などには絶対変わらない!!)

 すると、虹心が目を細めながら俺に言い始める。
 虹心の頬は少し染まったままだ。

「兄ちゃんも男なんだから……言う事はと守ってよ!///」

「それとも、なに!///」
「最後の最後で私を裏切る気!!///」

「……裏切る気なんて無いよ。虹心……///」

 俺は少し頬を染めた、困った表情で虹心に言う。
 俺には虹心を受け入れる選択肢しか無いが、本当にこれで良いのだろうか。

 俺はその表情で、虹心に話し掛ける。

「……虹心はそれで良いのか?」
実兄じっけいと恋人同士に成っても、母さんや父さんは困惑するし、航平(兄)だって狼狽うろたえるだろう……」

 俺の言葉の後。虹心は『ジト目』表情に成って俺に言い始める。

「兄ちゃんは本当に……私と性行為がしたいの?」
「それさえしなければ、別に問題は無いよ…!」

「……///」

(俺の“ぞうさん”を、興味津々で見たくせに良く言うよ!///)
(おまけに態々わざわざ自宅で虹心はスクール水着を着て、俺を思いっきり誘惑させ、性行為手前までの行為をさせておいて!!///)

 俺は夏休み中に虹心と関係を深まったことから、虹心と模擬デートをしたり、模擬恋愛体験もしている。
 スクール水着姿の虹心を抱いた時は、本当に自分を抑えるのに苦労した!///

「……まぁ、兄ちゃんが私との関係を望まないのなら、私は諦めるけど……また兄ちゃんを無視する時代に戻すからね!」
「兄ちゃんは私を裏切る行為に出るのだから!!///」

 虹心は俺を睨み付けながら、低い口調で俺に言う!
 これで虹心まで縁が切られたら、俺の人生は本当にBADENDだ!!///

「わっ、分かったよ。虹心…///」
「当初の目標通り。最終目標に切り替えるよ!///」

 俺は『破れかぶれ』の表情で虹心に言う。
 もう、こう成ったら、近親相姦バンザイだ!?

 俺の言葉で虹心は尋ねる表情に変わり、俺に質問を始める。

「兄ちゃん。嘘では無いよね?」

「嘘では無いよ……虹心///」

『ガタッ!』

 俺は少し頬を染めた、諦めた表情に虹心に言う。
 俺の言葉の後。虹心は椅子から立ち上がり、笑顔に成って俺に飛び付いてきた!?///

『ガシッ!!』

「やっと、兄ちゃんが私を受け入れた~~❤」
「兄ちゃん。大好き~~❤❤」

 虹心は座っている俺を強く抱き締めながら、陽気な口調で言う。

「今までの不幸を、私が全部幸せに変えて上げるからね!❤」
「兄ちゃん!!❤」

『チュッ』

 虹心は笑顔で言いながら、俺の頬にキスをして来る!///
 俺のことが其処まで好きだったのか。虹心!!///
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