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第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第565話 俺を見限る真優美さん?

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(虹心はあんな妹で有るが、学年内では上位の可愛さに入ると以前、小鞠ちゃんが言っていたしな…)
(俺も今では虹心の事を、妹以上に好きで有るが……性行為をしたいなどの性的欲求までは、まだ起きていない!?)

(だが、それをしてしまったら近親相姦と成る)
(虹心は案外受け入れるかも知れないが(!?)、両親や兄は絶対に認めないだろう……)

 俺が心の中でそう思っていると、陽葵先輩は悩んだ表情で真優美さんに話し始める。

「そうかも知れないね……。お姉ちゃん」
「武蔵君の居る前で言ってはいけないけど、武蔵君は頼れる男性では無い!」

「……///」

(そうだけど……そう言われるとやはりショックを受けるな!)
(俺は名前だけの“武蔵”だし……)

 俺は陽葵先輩からの言葉で『参ったな』の表情に成ってしまう。
 けど、真優美さんは和やかな表情で、陽葵先輩に話し始める。

「まぁ、そう言う事だから。これで陽葵は武蔵君と、堂々の関係に成れそうだね♪」

「うっ、うん……そうかも知れないけど///」
「お姉ちゃん……///」

 真優美さんの言葉の後。陽葵先輩は頬を少し染めた恥ずかしい表情で、真優美さんに言う。
 陽葵先輩は真優美さんの言葉で、納得してくれた感じだ。

(これで、めでたし、めでたし……では無いよな)
(明日から、行き成り学園内で陽葵先輩を求めるのは時期尚早だけど、俺は陽葵先輩と本当の恋人関係に発展をさせないと……)

 俺と陽葵先輩の関係は、恋人関係とは言い切れない。
 ちゃんしたデートはまだしていないし、キスなどの行為もまだしていない。

 陽葵先輩と市立美術館に行った事は有るが、市立美術館で亜紀姉妹とばったり会ってしまい、その後は亜紀姉妹が乱入して来たので、陽葵先輩との初デート(?)は有耶無耶に終わっている。
 今の状態は、親友以上恋人未満で有るが、そもそも陽葵先輩は俺を異性としては見てくれてはいない。

 真優美さんが困った微笑み表情で、俺に話し掛けてくる。

「それで、武蔵君」
「今後は陽葵との関係はどうしたい?」

「しばらくすれば、学園でも陽葵と気軽に話せる関係へ成れるでしょうけど、陽葵と本格的交際に持っていきたいの?」

「……えっと、持っていきたいのが本音ですが、陽葵先輩の気持ちがまだ、俺を弟目線で見ているはずですので……///」

 俺は頬を少し染めた、恥ずかしい表情で真優美さんに話す。
 俺の言葉を聞いた後の真優美さんは、少し真面目な表情で陽葵先輩に尋ねる。

「陽葵。武蔵君は本気で陽葵を意識している感じだけど、陽葵の気持ちはどうなの?」
「この数ヶ月間の間で、陽葵も大分男性慣れをしたと私は感じているし、それに“ごっこ”なら、そろそろ終わりにしても良いかなと私は感じているの…」

「武蔵君も2週間に1回とは言え、店へ来る電車賃も馬鹿に成らないと思うし、陽葵も本気では無いのに付き合うのは大変でしょ」

「!?」

「……」

(やはり真優美さんは、俺と陽葵先輩との関係を本気で応援しているのでは無かったか!)
(真優美さんは、俺より虹心の事を気に入っていたし、陽葵先輩も同じ様なものだ)

(これは、陽葵先輩の回答次第では、この関係は今日で終わりを迎えそうだな……)

 真優美さんが行き成り最終通告を陽葵先輩に突き付けたが、陽葵先輩はどう答えるのだろうか……

 ……

 陽葵先輩は困った微笑み表情で話し始める。

『……うん。お姉ちゃんの言う通り。この関係は今日で終わらせる』
『本気で好きでも無い人からの求愛は、亜紀ちゃんでは無いけど疲れるし、これが良い機会だと私は感じる……』

『今まで、ありがとう。三國君!』
『三國君の様な心が優しくて、頼りがいの有る男性を探すわ!♪』

『そして、三國君も良い人が見付かると良いよね…///』

 ……

(何て、言わないよな……)
(だけど、陽葵先輩は今まで出会った女性の中では一番優しい人となる)

 俺は最悪の事態を意識しながら、陽葵先輩からの言葉を待った……
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