上 下
523 / 653
第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第523話 俺の妙案

しおりを挟む
(こう考えると……俺は何だかんだで凄く、運が良いのだな…)
(亜紀さんは失ってしまったが、俺は陽葵先輩を求めることが出来る……)

 本当に、この部分は亜紀さんに感謝しないと行けない。
 亜紀さんと二村の代償で、俺は現在、陽葵先輩とこのような関係が構築出来ている。

 世の中、本当に分からない物だ!!

(……あっ、そうだ!)
(なら、この真優美さんバリアを使って、俺は陽葵先輩と関係を深めよう!!)

(亜紀さんの時だって、二村の暴走が無ければ、彼処までの事態には発展しなかった)
(幸い。二村の耳には俺と陽葵先輩の情報は入っていないし、亜紀さんも俺と陽葵先輩が恋仲に成っても、般若には成らないだろう!?)

 俺は妙案を心の中で思い付く!
 学園内で陽葵先輩と仲良くするから、ライバル達が俺に攻撃を仕掛ける。

 なら、学園内では一切陽葵先輩とは関わらず、真優美さんのお店で、俺は陽葵先輩と関係を深めれば良い!!
 俺は和やかな表情で、陽葵先輩に話し掛ける。

「陽葵先輩!」
「俺。今思い付いたのですが、学園で陽葵先輩と親交を深めるから、ライバル達は俺にやっかみを持ち、俺を追い詰めるのです!!」

「なら、今のように、陽葵先輩との交流は真優美さんのお店だけに留めれば、俺と陽葵先輩の関係が外部に漏れることは有りません!♪」

「……」

「……」

 俺の言葉を聞いている、真優美さんと陽葵先輩は『あ~~』の表情をしている。
 でも、この『あ~~』は感心より、どちらかと言えば“呆れ目線”での意味が強い『あ~~』で有った!///
 真優美さんが、困った微笑み表情で俺に話し始める。

「三國君…!」
「三國君のアイディアは決して悪くないけど、其処までしても三國君は、陽葵と関係を深めたいの?」

「……はい!」
「亜紀さんを失った今。俺には陽葵先輩しか頼れる人は居ませんから///」

 俺は、困った微笑み表情で真優美さんに話す。
 真優美さんは『やれやれ』の表情で、俺に話し始める。

「本当……。三國君の陽葵に対する情熱には負けるわ…!」

「陽葵は……この三國君の案を、どう感じ取っている?」

 真優美さんは俺への言葉の後。陽葵先輩に尋ねる表情で聞く。
 陽葵先輩は理解した表情で、真優美さんに話し始める。

「……三國君の言う通り。お店の中だけでの交流にすれば、外部に漏れることは少ない…!」
「現に学園内でも私と三國君が、親友関係で有ることを知られていない」

「けど、お店の中だけでの交流も、亜紀ちゃんには何処かで知られると思うし、二村さんも近くに住んでいるから、いずれはこの関係を二村さんに知られて、二村さんが学園内に拡散する可能性も捨てきれない」
「どちらにせよ、三國君が私と関係を深めるリスクは決して少なくは無い!」

「うん…。三國君が陽葵と店内で関係を例え深めたとしても、常連の亜紀ちゃんにはほぼバレるだろうし、彩織ちゃんにも何処かで必ず目撃される…」
「それに、その二人以外にも、この地域から葉月学園に通っている生徒は居るから、その人達からバレる可能性も十分に有る!」

 真優美さんは困った微笑み表情で、陽葵先輩に話す。
 その後。真優美さんはその表情で、俺に話し掛ける。

「三國君!」

「三國君の提案で、少しは陽葵と関係を深められるかも知れないけど、その分覚悟も必要だよ!」
「三國君に、其処までの覚悟が本当に有る?」

「真優美さん!」
「さっきも言ったように、もう、俺には陽葵先輩しか頼る人が居ないのです!!」

「俺と陽葵先輩の関係がバレた時は、亜紀さん以上の攻撃を俺は受けることになりますが、俺は亜紀さんの時のように耐えて見ます!!」
「あくまで、別れを切り出したのは俺では無く、亜紀さんからですから……」

 俺は、力強い表情で真優美さんに話す。
 真優美さんは理解した表情で、俺に向けて呟く。

「……んーむ」
「三國君は本気のようだね…!」

「亜紀ちゃんは進学のために、三國君を切ったが……陽葵の場合は内申も済んでいるし、願書も出願済みで有る…!」
「だから、陽葵の場合は亜紀ちゃんと比べれば、進学の問題より陽葵自信の問題となる!」

「陽葵!」
「あなたはどうする……三國君の気持ちを……」

 真優美さんは呟き終えた後。真面目な表情に変わって、陽葵先輩に問いかける。
 陽葵先輩は、俺の気持ちをどう答えてくれるのだろうか?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

3年振りに帰ってきた地元で幼馴染が女の子とエッチしていた

ねんごろ
恋愛
3年ぶりに帰ってきた地元は、何かが違っていた。 俺が変わったのか…… 地元が変わったのか…… 主人公は倒錯した日常を過ごすことになる。 ※他Web小説サイトで連載していた作品です

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について

ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに…… しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。 NTRは始まりでしか、なかったのだ……

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?

さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。 私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。 見た目は、まあ正直、好みなんだけど…… 「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」 そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。 「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」 はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。 こんなんじゃ絶対にフラれる! 仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの! 実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。 

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

処理中です...