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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編

第467話 クリスマスケーキ その2

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「もぐ、もぐ、―――」

(うん!)
(この前食べた時と同じ味だ!!)

「やっぱり、この素朴の味が良いよね~~」
「生クリームも、牛乳の風味を感じて美味しい~~♪」

 虹心はケーキを食べながら、笑顔で呟いている。
 すると、亜紀は不思議そうな表情をしながら虹心に話し掛ける。

 亜紀の中では、虹心は『撫子』のことも知らないし、新倉洋菓子店の存在も知らないと思っているのだろう……

「……虹心ちゃんは、このお店のケーキ知っているの?」

「はい…。知っていますよ。亜紀さん!」
「以前、このお店で苺のショートケーキを買ったことが有ります♪」

「あっ……そうなんだ!///」
「虹心ちゃんも、知っていたんだ…///」

 虹心は和やかな表情で亜紀に話すが、亜紀は少し驚きながら虹心へ話す。

「~~~♪」

 桃香ちゃんは亜紀や虹心への会話には参加せず、笑顔でケーキを食べている。
 自分の世界に入っているようだ。
 虹心は和やかな表情で、亜紀に話し始める。

「亜紀さんは新倉洋菓子店へ、ケーキを良く買いに行くのですか?」

「……」

 俺はケーキを食べながら、亜紀と虹心の会話を聞いているが心の中で思う。

(今日香ちゃんに関することだけは、絶対に出すなよ。虹心!///)
(虹心は賢い妹だから、そんな事を口走らないはずだと思うが…)

「……真優美さんのお店(撫子)が、新倉洋菓子店からケーキを卸して貰っているのは知っていたけど、お店に出向いて買ったのは今回が初めてだわ!」

「あっ、そうなんですか!」

「食べやすいケーキですね。亜紀さん♪」

 亜紀は穏やかな表情で虹心に話し、虹心は理解した表情で亜紀に言った後。笑顔で亜紀に話す。
 亜紀は和やかな表情で、虹心に話し始める。

「本当…。食べやすいケーキだわ!」
「しつこい甘さも無いし、素材も吟味している気がする!!」

「私がお店にケーキを受け取りに行った時。注文を受け付けたケーキ職人さんが不在らしく、代わりに虹心ちゃんぐらいの女性が応対してくれたけど、もしかしたら同じ葉月学園の、学園生かも知れないね!」

(亜紀は、今日香ちゃんを知らないのか!)
(そして、店の店員もして居ることも……)

(亜紀の家と今日香ちゃんの家(店)は離れているし、降りる駅も違うから接点がないか!)

(まぁ、それはそれで良いよな…!)
(もし、亜紀と今日香ちゃんに接点が有ったら、絶対に修羅場へ成るからな!///)

 そんな事を心の中で思いながら、俺はケーキを食べる。
 賢い虹心は今日香ちゃんに関する部分には触れず、笑顔でケーキを食べていて、亜紀も和やかな表情でケーキを食べている。

 大きなホールで有るクリスマスケーキで有ったが、クリスマスケーキの方は完食する。
 全員がお代わりして、綺麗に食べきる!

 やはり、素材が良いケーキだと飽きが来ないし、食べやすい味だからペロリと食べられる。
 亜紀や桃香ちゃん。虹心も満足の表情をしているし、俺も満足で満腹だ。

 俺は今日香ちゃんの関係で店に近付くことは出来ないが、良い跡継ぎが行われるのを俺は心の中で願った……

 ……

 クリスマスケーキを食べ終わった後は、これが本当のメインイベントになると思うが、プレゼント交換の時間がやって来る。

 俺は虹心の助言通り『図○カード 2,000円分』
 虹心も『マ○クカード 500円×4枚分』の金券で有るが、亜紀や桃香ちゃんは何を持って来たのだろうか?

 俺と虹心のプレゼントは、外装を見れば直ぐに金券とバレるので、とある場所に置いて有る。
 亜紀や桃香ちゃんのプレゼントは、手持ちの袋に入ってるそうなので、中身は分からない。

 プレゼント交換の方式は、シンプルに“あみだくじ”で決めることに成った。
 これは虹心からの提案で有り、反対意見も出なかったのでそれで行われる。

「~~~♪」

 虹心が現在。笑顔で“あみだくじ”を作っている。
 ……さて、俺は誰からのプレゼントを貰えるのだろうか♪
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