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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編

第429話 四人で遊ぶビデオゲーム その2

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「みんな!」
「準備出来たよ!!♪」

 虹心はテーブル上の物を一部片付けて、そのテーブルにゲーム機本体が置かれており、各コントローラも置いて有る。
 今から四人で遊ぶ、ポルカーパーティーの始まりで有った。

「コントローラは好きなのを選んでね。どれも綺麗だから!」

 虹心は和やかな表情で、俺たちに向けて言う。
 ブレーカー用のコントローラは、きちんと4つ有る。

 虹心がポルカーパーティーを買う前までは、2つしか無かったコントローラで有るが、虹心が兄を上手にねだって、兄のお金でコントローラが2つ追加された。
 虹心のおねだり上手は、本当に上手だ。

 俺も、虹心の“おねだり”にとことん負ける!
 きっと虹心にパ○活をさせたら……余計なことは考えないでおこう!///

 その理由は母親や兄も、ポルカーパーティーで遊ぶのが目的で有るが、実際は三人兄妹までのプレイで終わっている。
 母親は、ゲームには余り興味を示さないからだ。

 コントローラは4つ有るが、やはり新品に使い物から、使い込まれている物が有る。
 亜紀と桃香ちゃんからコントローラを選んで貰うが、当たり前と言って良いほど、綺麗なコントローラを選ぶ!

 そして……最後。俺が握るコントローラは、ほぼ俺専用に成ったコントローラを握ることに成る。
 使い込まれたコントローラの方が、操作性は良いのだがな!←武蔵の独りよがり

「じゃあ、みんなで楽しくポルカーをしよね♪」

 虹心の音頭で、四人で遊ぶポルカーパーティーが始まった……

 ……
 …
 ・

 四人で遊ぶ場合はミニゲームが中心に成るので、ワンプレイは短いが、有る程度のミニゲームが入っているので、遊びだしたら時間はあっという間に過ぎて行く……
 女性陣は“もふもふ”キャラクターで癒やされながら、ミニゲームを楽しんでいるが、唯一の男性で有る俺は、少々物足りないゲームで有る。

 当然。女性陣はポルカーパーティーを遊び慣れているので、俺より上手に操作して高得点を取っていく。
 虹心と遊ぶ時は虹心の圧勝でも我慢出来る(?)が、亜紀たちを含めた四人プレイと成ると、毎回ほぼビリでは腹立たしく成って来る!

 まぁ、それでも……俺以外の女性陣は、ポルカーパーティーを楽しんでいた。

 ちなみに、亜紀の腕前は中々の物で有り、常に虹心と接戦をしていた。
 虹心もかなりの時間。ポルカーパーティーをプレイしていたが、亜紀もかなり遊んでいた感じだ。

 ☆

 時間はあっと言う間に過ぎて、目で見て分かるように夕方の時間に成っていた。
 とあるミニゲームが終わった時。亜紀がリビング窓の方を見ながら、澄ました表情で呟く。

「……そろそろ、良い時間ね」
「大分遊んだわ!」

「では、パーティーはここまでにしますか!」
「みなさん!!」

 亜紀の言葉で、虹心は和やかな表情で言う。
 誰も反対意見を言わないので、これでポルカーパーティーは終わりと成る。
 俺はその時。リビング壁に掛かっている壁時計を見るが、時刻は16時45分で有った。

(やっぱりゲームをすると、一気に時間が経過するな!)
(亜紀の家は近所では無いし、後1時間もすれば母親や兄が帰って来る)

 亜紀はゲームコントローラをテーブルに置いて、俺に穏やかな表情で話し始める。

「武蔵君…!」
「みんなで楽しい時間も過ごせたし、そろそろ家に帰ろうかなと思う」
「良いかな…?」

「……うん!」
「『秋の日はつるべ落とし』だからね!」
「俺も、その方が良いと感じる…」

 俺は、穏やかな表情で亜紀に言う。
 母親や兄に、亜紀の正式紹介はまだ早いと自分自身でも感じるし、亜紀の方もきっと困るだろう!?

「とか、言っちゃって、兄ちゃん~~!」
「お母さんやお兄ちゃんに、亜紀さんを見られるのが嫌なんでしょ~~♪」
「特にお母さん。大喜びしちゃうからね!!♪」

 虹心は、茶化すように俺へ言う!
 俺をいじるのは構わないが、亜紀までは巻き込まないでくれ///
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