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第2章 学年一の美少女を巡る戦い

第131話 兄思いの妹

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『タタタ―――!』

 私は急いで、旧校舎の昇降口まで走る。
 私が昇降口に到着すると由佳ちゃんも直ぐに、私の後を追い掛けてきて、驚いた表情で話し掛けてくる。

「急にどうしたの。虹心ちゃん!?///」

(……由佳ちゃんに、事情を話しても意味が無いし、それに早くしないと兄ちゃんがサンドバッグにされてしまう!!(大汗))

「ごめん! 由佳ちゃん!!」
「急用が出来た!!」

『ドサッ!』

「荷物ここに置くから……後は、本当にごめんだけど一人で部室まで運んで!!///」
「事情は明日、説明するから!!///(汗)」

 私は邪魔に成らない場所に、小道具が入った段ボール箱を置いて、由佳ちゃんに焦った表情で言う。
 勿論、私の言葉で由佳ちゃんは困惑する!

「えっ、えっ……意味分かんないよ?」
「虹心ちゃん…??///」

(本当はきちんと説明したいけど、今は由佳ちゃんより兄ちゃんの方が大事だ!)

『パン!』

「本当、ごめん!//////」

 私は由佳ちゃんに、両手を合わせながら謝罪の挨拶をして、挨拶を終えると急ぎ足で昇降口から出る!

「あっ! 虹心ちゃん~~!!」
「カバン、部室に置いたままだよ~~~!!///」

 由佳ちゃんは焦った表情で私に言うが、カバンを取りに行く時間すら今は惜しい。
 早く……兄ちゃんを助けないと……あの感じだと、ボコボコにされるからだ!
 私は走る……兄ちゃんを助ける為に!!

 相手が高等部の男子達だから、小学生時の様に私だけで、対峙はもう出来ない…
 高等部の先生に助けを求めたいが、私は高等部の職員室は分からない。
 まずは中等部職員室まで行って、其処で先生を連れてくるしか無いが、それまでの間に兄ちゃんが無傷だと言う確率は低いだろう!

 兄ちゃんが小学生時代の時に、苛めを受けていた時期が有った。
 あの時は、私一人でも兄ちゃんを助けることが出来たが、今では体力の違いが大きすぎる。

 勇敢に私一人で助けに行っても却って、私はそのまま人質にされるだろう!?
 彼処は人気が少ない場所だから……最悪私は、兄ちゃんの前ではずかしめを受けてしまうかも知れない!?//////

 私の初めてが強姦では、私の人生は全て終わりだ!
 それも一人で無く、複数男性と成ると、私の心も壊れるだろうし、兄ちゃんも……どうなるのだろう?

(こう成ったら先生では無く……誰か、高等部の人に助けを求めた方が良いかな?)
(でも、私が知っている高等部の人は、兄ちゃんの親友と演劇部の人しか居ないし……)

「!!!」

 私はそう思った所で、立ち止まる!!
 丁度其処は、自動販売機ゾーンで有った。
 演劇部部室から、かなり離れた所で私は気付く……

(そうだよ!)
(中等部職員室に助けを求めるのでは無く、演劇部に助けを求めれば良かったんだよ!!)
(あ~~~、私の大ドジ!!//////)

 私は『大バカ!///』の表情をしながら思う。
 久しぶりの、兄ちゃん苛め遭遇で私はパニックに成って、冷静さを完全に失っていた。

(うぁ~~~。中途半端な場所だな…)
(演劇部部室と中等部職員室の丁度、中間地点だ!)

(どっちに行くべきか……でも、演劇部や中等部の先生も、素直に動いてくれる訳では無い……)

 動かないは語弊が有るが、松田さん達が『じゃれ合っていただけ!』と、言われればおしまいで有る。
 兄ちゃんは仮に、松田さん達から殴られていても、ヘタレだから隠し通すだろうし……

(それに本来……中等部の先生は管轄外だ!)
(『高等部教員に言いなさい!』と、塩対応されるかも知れない!!)

(あぁ~~~、本当にどうしよう!///(汗))
(早く兄ちゃんを助けないと、五体不満足に成っちゃうよ~~!?)

「………!」

 私は心の中で焦る!!
 本当にどうしようと思いながら、周りを見ていると……有る人を見付けた!?
 その人は、校舎沿いに設置されているベンチに座って、休憩をしている感じで有った?

(……あの人って、確か岡谷さんだよね?)
(デブでは無い、お相撲さんの様ながっしりした体型……)

 面と向かって紹介はされてないが、クラス写真で『これが、兄ちゃんの親友!』と見せて貰ったことは有るし、町中まちなかで見掛けた事も有る。

(兄ちゃんの親友なら……兄ちゃんを助けてくれるよね…?)
(それに岡谷さんは強いと、兄ちゃんは言っていた……)

 岡谷さんは私の存在を知らないと思うけど、私はベンチに座って居る岡谷さんに近付いた……
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