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第2章 学年一の美少女を巡る戦い

第94話 俺の家には般若が居る!? その1

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「じゃあね、お休み。三國君!」

 俺はさっきの意味を真優美さんに聞きたかったが、それを言う前に、笑顔で別れの挨拶を言われてしまう。

「あっ、ありがとうございます。真優美さん!///」
「気を付けて!!」

 俺は和やかな表情で言い終えると同時に、真優美さんは車を発進させた。
 真理江さんの車は、直ぐに次の曲がり角で曲がって、見えなく成った……

(……けど、さっきの意味は、どう解釈すれば良いのだ!?)
(居られる人なんて、心が満足出来る人の意味か!??)

 俺はしばらく道端で考えるが、これだと言った答えが浮かんで来ないので、さっきの意味は棚上げにする。
 長い一日が終わったと言いたいが、まだ全然終わりでは無い。(汗)

 ラスボス級で有る虹心が、家で待ち構えている!?
 きっと今頃、冗談抜きで何処かのモンスターのように、棍棒こんぼうを手に持って握り締めているかも知れない!!

(今日の出来事を全て、虹心に話さないと、虹心は納得はしないだろうな!)
(俺が嘘を付いても、100%虹心は嘘を見抜くし、頭が良すぎる妹も問題だよな!(汗))
(あ~~、今日は課題も有ったな……。今晩は色々と大変だ!?)

 これからの事を考えながら、俺は家に戻った……

 ……

 俺は今…。家の玄関前に居るが……

(本当に玄関を開けた時に、上がりかまちで虹心が仁王立ちしていたらどうしよう(汗))
(特に今晩は母さんや兄も居ない。最悪な日だ……)

 虹心を怒らせると、冗談抜きで色々と面倒くさい。
 俺は兄なのに、毒舌は遠慮無しに吐くし、ネチネチ嫌みや小言を言ってくる。
 非道い時は、料理にまでに嫌がらせしてくる!?

(以前怒らせた時は……、肉無しカレーを食べさせられたな…!)

 晩ご飯時に大幅へ遅れて帰って来るのは、これで二回目に有るが、今回は連絡を入れて有る。
 前回は連絡を入れなかったため、肉無しカレーを食べさせられた。
 あの時も、母親は夜勤で居なかった。

(温め直しが難しい料理だと、虹心が怒る気持ちも分かるが…)
(とにかく、家に入るか……)

 俺は静かに玄関ノブを下げて、玄関ドアを開けようとするが……

『ガツッ!』

(あっ……鍵を掛けられている!?)

 玄関ドアは施錠されており、ドアノブを下げてもドアは開かない。
 家の中には電気が付いているし、この時間帯から虹心が出掛けることはまず無い。

(俺が帰って来たことを知るために、ワザと鍵を掛けたな!)
(妹ながら、あっぱれな奴だ!)

 母親や兄が居ない、今晩見たいな日は防犯上の観点から、鍵を掛ける事も珍しくは無い。
 けど、俺が帰って来る事を知って居る上で、鍵を掛けているのだから、虹心には何か考えが有るのだろう。

(インターホンを鳴らしても良いが……今日は、きちんと鍵を持っている!)
(インターホンなんて律儀に鳴らしたら、スピーカーから罵声を浴びさせられるからな!!)

 たまに鍵を忘れる時も有るが、鍵を忘れても、俺が帰る頃には誰かが居る。
 俺は鍵を使って、施錠を解除し……再度、玄関ノブを下げて玄関ドアをひらけると……

『ガッチャン~~~!♪』

 玄関ドアは少し開いたが、その先はチェーンロックが掛けられていた!?
 其処までするか虹心!?
 俺はそれを知らずに玄関ドアを引いたので、途中で引っ掛かった衝撃と、衝撃音が周りに響く!?

『ドタドタ、―――』

 その音で、虹心が当然気付いたのだろう。大きな足音が玄関に近づいて来る!?
 玄関ドアの隙間越しから、般若のような表情で俺を睨み付けながら、虹心は高音口調で言う!!

「やっと、帰って来た!!(怒)」

「ただいま……虹心。遅く成ってしまった(汗)」
「……チェーンロックを外してくれないか? これでは家には入れない…」

 俺は虹心に申し訳ない表情で言う。

「外す前に、言うことが有るでしょう!!(怒)」

 ヒステリックな口調で虹心は言う。虹心は完全激怒しているようだ……
 料理が冷めたことで怒っているのか、それとも、俺が遊び呆けて居ることで怒っているのか……
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