上 下
18 / 653
第1章 妹の幼なじみ

第18話 妹の気持ち その1

しおりを挟む
「……流石、虹心だよ。優秀な妹を持って兄ちゃんも鼻が高いよ…」
「虹心の言う通りだよ!」

 虹心の前で、下手な良い訳なんかは通用しないから、俺は正直に言う。

「……兄ちゃんは、小鞠ちゃんが好きなの?」

 虹心は落ち着いた口調で聞いてくる。
 虹心は少し怒っている感じはするけど、普段と比べて様子がおかしい……

「もちろん、好きな気持ちも有るが小鞠ちゃんと同じで、親友として関係を持ちたいと俺は思っている…」

「…そっか~~。お互いが両思いなんだ…」
「私、知らなかったよ///」

 虹心は俺と小鞠ちゃんに顔を背けて、哀愁あいしゅう口調で呟いた!!

「!!」

「!!」

 その言葉で、俺と小鞠ちゃんは仰天する!!
 虹心の言葉は、俺たちの関係を祝福している言葉では無く、諦めの意味を含ませた言葉で有るからだ!!

「私は……小鞠ちゃんに借りていた本を返そうと思って、小鞠ちゃんの家に来たけど、私の知らない間にそんな関係に発展していたんだ!」

 虹心はわざとらしく空元気で言った後……意気消沈する!?

(どうして、ここで虹心が意気消沈するのだ!?)
(意味が解らんぞ!!)

「はい……小鞠ちゃん!」
「借りていた本返すね…。後、兄ちゃんもよろしくね……」

 虹心は、作り笑顔で小鞠ちゃんに本を押し付ける様に返すと、小鞠ちゃんに挨拶もせずに家の方角に走って戻っていく。
 何がどう成っているのだ!!

「えっと、小鞠ちゃん…。じゃあね!」
「ちょっと、虹心と話をしてくる…」

「あっ、はい。気を付けて……」

 お互い、微妙な空気の中で別れの挨拶をする。
 俺は事態がさっぱり飲み込めんが、この問題は早期に解決させた方が良いと感じて、俺も虹心の後を追い掛けた……

 ……

 俺は虹心の後を追い掛けるが、足は虹心の方が速い。
 それに体力の方も、虹心はかなり有るらしい。
 途中で立ち止まること無く、虹心はずっと走っている。

 虹心はそのまま自宅に着いて、勢い良く家の中に入っていくが俺は普通に入る。
 今の家は、俺と虹心しかいないからだ。
 そのまま虹心は自室に入っていたので、俺は虹心の部屋のドアをノックする。

『ドン、ドン、ドン』

「虹心! 開けてくれ!!」
「黙って小鞠ちゃんと関係を持ったのは謝るから!///」
「なぁ、話し合いをしよう!!」

『カチャ……』

 俺が焦った声で、虹心の部屋ドアを叩きながら言っていると、直ぐにドアが開くが……

「…うぁっ!!」

 ドアが開いた瞬間。虹心は俺の腕を力強く引っ張って、強制的に部屋の中に入れさせられる!?

『ガチャ♪』

 俺を引きずり込んだ虹心は、直ぐに部屋の鍵を閉めた!?
 俺と兄の部屋にはドアに鍵は付いてないが、虹心のドアだけは特別に付いている。

 理由は、女の子だからの理由で有る。
 頭の黒いねずみが虹心の下着を荒らしたり、虹心の私物を物色させない為らしいが、今まで虹心は部屋に鍵を掛けている事は無かった…。(何故、知っている!?)

「兄ちゃん……なら、ゆっくりお話ししようか❤」
「お母さんもお兄ちゃんも居ないし、鍵も掛けたからゆっくりと、時間を掛けてお話ししようね~~♪」

 虹心は今までに見せたこと無い、ような表情をしながら俺に言う!?
 虹心の奴は何を考えているのだ!?

「!!!」

 俺が戸惑っている間に、虹心はいきなりパーカーを脱ぎだして、更にハーフパンツも脱ぐ!!
 久しぶりに見る、虹心の下着姿が俺の眼前に現れる!!

「兄ちゃん……私を見てどう思う?」

 虹心は落ち着いた口調で言う。
 虹心は恥ずかしくないのか??

 普段は大きめサイズのパーカーを着ているから気付きにくいが……、虹心の胸は意外に有りそうだ。
 水色を基調した可愛らしいジュニアブラからでも虹心の膨らみは、はっきりと確認出来る。

 更にブラジャーの右上に有る、ワンポイントも更に俺を刺激させる。
 ブラとショーツのセット物で有るから、色合いのバランスも良くて、にも成る虹心の下着姿だった……

 虹心は俺を誘惑してどうする気か!?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~

メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」 俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。 学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。 その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。 少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。 ……どうやら彼は鈍感なようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 【作者より】 九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。 また、R15は保険です。 毎朝20時投稿! 【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

目が覚めたら男女比がおかしくなっていた

いつき
恋愛
主人公である宮坂葵は、ある日階段から落ちて暫く昏睡状態になってしまう。 一週間後、葵が目を覚ますとそこは男女比が約50:1の世界に!?自分の父も何故かイケメンになっていて、不安の中高校へ進学するも、わがままな女性だらけのこの世界では葵のような優しい女性は珍しく、沢山のイケメン達から迫られる事に!? 「私はただ普通の高校生活を送りたいんです!!」 ##### r15は保険です。 2024年12月12日 私生活に余裕が出たため、投稿再開します。 それにあたって一部を再編集します。 設定や話の流れに変更はありません。

処理中です...