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しおりを挟む「ロラン様…」
ノアは怒りなのか悲しみなのか哀れみなのか不思議なのかもうよくわかんない感情が混在しているようだった。それもそのはず。婚約したばかりの女のドレスが破けた上、その胸の谷間に別の男が顔を埋めているのだから。おっぱいフェチのノアからしてみたらなんとも言えない感情なんだろう。
「ミズキ!怪我はないか!?」
「あたしは大丈夫。なんかこのスカートのやつも平気みたいだし、でも…」
「す、すまない!なんでこんなことになったのかっ」
なんで?それはここにいる3人が思っていることだ。やっぱりこの男にはラッキースケベの神がついているんではないだろうか。たかが転んだくらいで胸の谷間に顔をうずめたり、この前は股間に女が顔を埋めたり…あれ?あたしに憑いてる?ラッキースケベの神?いや、悪魔?
「とりあえず立って」
ノアに手を貸してもらって立つが、ロランは立たない。いや、立てないのだろう。別の場所が立って
「きょ、今日はお開き?でいい?」
「ロラン様、大丈夫ですか?立てますか?手をかしますか?」
ノアは空気が読めるのか読めないのか読まないことにしているのかわからないが、よくそんなことが言えるなと。男じゃないあたしがわかるのに、男のノアがわからないわけないだろ。案の定ロランが気まずそうにしているじゃん。手を貸しますかってなんだ。この状況の男にやめてあげて。
「このとんでもペチコートとってあげる。ロラン様見送ったら部屋に戻ろう?」
「いや…お前たちが先に戻るといい。俺は少ししたら殿下の護衛に戻るから」
「しかし…」
あたしの前で膝立ちになってペチコートをはずす男は下で立てない男を気遣っているが、それが気遣いではないといつ気付くのか。ノアは勃起しないの?いや、セックスするし普通にするわ。なに考えてるんだろうあたし。
しかしロラン、この男は騎士なだけあって思ったよりすぐおさまったらしい。あたしには男の勃起事情がわからないからどれだけ勃起持続するとかわかんないんだよね。あとでノアとジョエルに聞いてみよう。
「ではこれで」
「ありがとうございました」
カーテシーをするのはいいが足に力がはいらずよろけてしまう。むしろカーテシーをするのに両手を離したからまたブラジャー丸出し。前のめりになって転びそうになるのをまたロランが支えてくれると思いきや、なにを思ったのかノアがブラジャーのうしろをつかんで外れてしまった。あーやばい、なんて思う間もなくおっぱいは丸出し、目の前の人が支えてくれようとしたけど両手ががっつりおっぱいを包み込んでしまった。厳密に言えば手より大きいのではみ出していた。
「す、すまないっ!あとはノアール、任せた。これで失礼する!」
とんでもない勢いで出ていってしまったロランにおっぱい丸出しのあたしはただ呆然と立ち尽くすしかできなかった。
彼のラッキースケベ恐るべし。そもそもホックが外れただけでおっぱい丸出しになる?なぜこうも神がかったかんじでブラがあたしの首に挟まっておっぱい丸出しになるんだろうか?そして支えてくれようとしたはずなのに両手におっぱいが当たるなんて、やっぱり彼にラッキースケベの神様が憑いているとしか思えない。
「しまう前にちょっとだけ…」
このかわいい夫はおっぱいを目の前にしたらただのアホになってしまうようだ。腕から肩紐をはずしてブラを取り払って楽しそうにに揉んでいる。
「ねぇ、ノア?」
「なぁに?」
「部屋、戻ろう」
「うん。どこがいい?お風呂?寝室?」
リビング(応接間とか馴染まないからリビングに認定した)や衣装部屋の選択肢がないあたりヤる気満々だ。脱童貞のあとってこんなにも性欲が有り余って発散しなければならないの?思春期?19歳って思春期?全然わかんないけどノアの性欲が半端ないってことだけはわかる。
「ノアの好きでいいよ」
「じゃあ寝室」
ノアの首に腕を回せば膝裏に手を入れられお姫様抱っこにされた、と思えばもう寝室だった。
「ピアノは?」
「ふふっ、とめたよちゃんと。心配なのそこ?」
「当たり前じゃん。誰もいない部屋でピアノだけ鳴ってたら恐怖だもん」
「確かに」
ベッドの横で立たされ、見るも無惨な状態になったドレスを剥いでパンツも脱がされた。
「綺麗。本当に僕と結婚してくれるの?」
「今さら?当たり前じゃん。ノアがいいの」
「夢じゃない?」
「夢なら長すぎるし、夢かどうか聞きたいのはあたし。こんなに可愛い旦那様が出来るのに、元の世界に戻ったら理想高くなりすぎて結婚できるか不安」
「戻るの?戻っちゃいやだっ!!!!」
肩を押されてベッドに押し倒された。強引だなノア。ギャップ?やばいときめく
「なんで戻るとか言うの?やめてよ」
「いや、戻れるかってノアにかかってるんでしょ?だってノアが呼んだんじゃん」
「そうだけど!でも戻り方なんてなんにもなかった!」
おいおい、待て。戻り方なんてなかった?あたしの色打掛の夢は?成人式はすじいれて盛りまくったから今度はちゃんとした和髪でやりたかったのに。
「ごめんねノア。余計なこと言っちゃった」
「ううん…押してごめん。僕のこと嫌いになった?」
「なってないよ」
「戻り方わかっても教えてあげられるかわかんない。だってミズキとずっと一緒にいたいもん」
「わかったわかった。とりあえず泣くか怒るか勃起してるのどうにかするかどれかにしよ」
「…エッチする」
「ははっ!ノア本当にかわいい」
「じゃあちゅーして」
ちゅーすれば機嫌が直るのか本当にかわいい男だ。
「ねぇ、あたしが悪かったからノアにごほーし、してあげる」
「ご奉仕?」
「仰向けで寝て」
ノアと上下逆になってとりあえず猛りきってる股間にキスをしてから始める。
「どこが気持ちいいか教えてね」
「っ…ぜんぶ」
「知ってるけど1番気持ちいいトコ。オナニーのとき重点的にスルとこでもいいよ」
手で玉を弄びながら舌で下から上に舐めあげる。カウパーはダラダラ出てきているけど、おねだりされるまで鈴口には触れないでおく。
「んぅ…いじわる、しないで」
「いじわるじゃないって。ごほーし」
「ミズキ…」
仰向けになってってお願いしたのに上半身を起こしたノアはあたしが髪を耳にかけながら舐めてるのがたまらないのか息をのむ音が聞こえてくる
「先っぽ…あと裏筋も…おねがい、口にいれて」
「いーよ」
ペロペロはおわりですよと竿にキスしてから口に含む。この独特の味というか感触というか、個人的には嫌いではない。千差万別?そんなかんじ。そもそもジョエルとノアでちがうんだから同じのなんてあるはずない。
「もぉ、だめ…出ちゃうから、口、はなして」
「やーら」
「出しちゃうよ?いいの?」
口を離すのも勿体ないから頷いて肯定を伝える。ビクビクしてくるの本当にかわいい。別に我慢しなくてもいいのに、なんて思ってたら頭押し付けられて喉奥に当たった。これほんと苦手。吐きそうになる。けどノアはすぐイったから口にあったかいものが出されておわった。吐く!とか言ったら空気ぶち壊すかもしれないし。
とりあえずだされたものを舌に乗せてノアに見せてあげてから飲み込む。顔真っ赤にしちゃって本当にかわいい
「飲まなくてもいいのに」
「嬉しくない?」
「嬉しいけどちゅーするから複雑」
複雑とかいいながらもちゅーしてくれるところが好き。でも直前に口の中サッパリしたから多分あれ、浄化のやつかけてくれたんだとおもう。
「今日はノアが下ね」
「えー…」
「もうあたし準備できてる。早く欲しいんだもん」
騎乗位は恥ずかしいって言われたけどもう我慢できないからしちゃう。
「んあっ…きもちい」
「しめないでよミズキ」
「気持ちいいから勝手にきゅんきゅんしちゃうのっ」
疲れるからあんまり好きじゃないんだけど好きな男のためならできるね。
「はぁ、んっ…」
「おっぱい揺れてるの下から見るのすごくいいね。触りたいけど揺れてるのもみたいし」
「やあっ!摘ままないで」
「だってー、揉んじゃったら揺れてること見れない」
「んぁっ、やっ、だめえぇ」
休まず上下に動いてるとさすがに疲れる。衣装の調整もダンスも疲れたしさすがに体力がもう限界。
「ノアっ、もう、だめぇ」
「イくの?イく?」
「うん、っ…ノア、好きっ」
乳首強めにつねられてイってあーもう限界。ノアの胸に覆い被さったら体位変えられた。
「僕もうちょっとだから、がんばって」
「やぁ、イったばっかりだから」
「ほんとあとちょっとだから、ね?」
お尻を両手で掴まれて下からガンガン突き上げられる。もう口からはただ喘ぎ声がもれるだけだ。唾液を飲み込むこともできないから口の端からこぼれるしもう頭おかしくなるくらい気持ちいい。
ノアの手に力が入ったと思えば膣内に温かいものが出た感覚があるのでノアがイったんだなってわかる。
「ミズキ」
ノアの上に乗っていたけどいつのまにかベッドの上に横にしてくれた。
「ほしいものなんかある」
「冷たいビールが飲みたい…」
「エール?冷やすの?いいよ。ちょっとまってて」
「あとあたしのタバコ…バルコニー出るから」
「どっち先?」
「とりあえずタバコ。上はノアのシャツ貸して。あとパンツだけでいいや」
「じゃあエール用意してくるから待ってて」
ノアがビールを取りに行ってくれている間に一服。
そうかー帰れないのかー。まぁ人生長いしなんとかなるよね。向こうに戻ったときに何歳かだな。結婚できるかな?それともずっとこっちかな?お母さんは…元気だろうな。彼氏のトコ海外だしそのまま国際結婚かな?せめて連絡はしたいわ
「はぁ…」
タバコも残り少ないし。まぁ吸うペースかなり落ちてるからこのままやめられそうな気もするけど。葉巻?はよくわかんないしなー。そこまで依存はしてないと思う。お酒飲んだら絶対吸いたかったけど我慢できてるしこのまま禁煙かな。
まだ空も明るい。ほぼ陽は落ちてるけどまだ明るい。夕方かな?あったかいしノアのシャツ1枚でちょうどいい。そういえば季節ってあるのかな?日本だと夏だったけどここは?
「ふぅ…」
喉かわいたなーって下を見たら王子様御一行がこちらを見上げていた。夕方の散歩?とりあえず手だけでも振っておくか。
それよりなんでこうバッタリというかタイミングよくいるんだろう?王子様って仕事ないのかな?羨ましいと思ったけどあたしもここじゃ無職だし何者でもなかった。時間が出来たら古代文字なるものを読みに行こう。
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