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第十九章
19-26.回収
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「じゃあ、ちょっと行ってくるね」
日が暮れ始めた頃、仁は玲奈たちと一時別れ、一人ダンジョンへ赴く。ラインヴェルト城への移設に向け、ダンジョンを回収するためだ。
ダンジョン内に誰もいないことは玲奈に確認済みだったが、今日のダンジョンの受付を務めてくれていたというエクレアが既に持ち場を離れていることからも、仁はすぐにダンジョンを回収しても問題ないと確信を得た。
もっとも、中に誰かいる状態でダンジョンを消しても外に出されるだけなので、さしたる問題ではないのだが、経験値稼ぎや魔石、素材の回収の途中だと申し訳ない。
「と言っても、マスタールームで最終確認するから、本当に問題ないんだけど」
マスタールームにダンジョン内転移を行った仁が独り言を口にしつつ、ダンジョン核を操作する。特に気になることもなく、ダンジョンは今日も平常運転を続けていたようだった。
早速ダンジョンを回収してしまおうとした仁だったが、ハタと手を止めた。その脳裏に浮かぶは、耐毒の指輪。最近はラインヴェルト城との往復が多く、ほとんど挑戦できていないが、仁は10階層の隠し部屋ガチャで毒蛇王を引き当てられていなかった。
前回の恐るべき鉤爪との戦いでは、玲奈は小盾やそこから広がる魔力の傘で上手く毒霧を防いでいたが、いつでも万全な状態で受けられるとは限らず、耐毒の指輪があるに越したことはない。
「1回、行っておくか」
仁がダンジョン核を操作して確認すると、今現在、隠し部屋の罠は有効な状態になっていた。となれば、今後の玲奈の安全のためにも少しばかり挑戦してみようとなるのは自明の理だった。
玲奈の安全のため。その思いに嘘は微塵もないが、仁はそれだけではない気持ちを自覚し、頬を掻く。
仁は何より、単純に玲奈に指輪をプレゼントしたかった。
仁を守るために玲奈の命の身代わりとなって消滅した不死の指輪。その貴重なアーティファクトそのものは無理でも、代わりに耐毒の指輪を玲奈に渡そうと決めた誓いは未だ果たされていないのだ。
今度こそは。そう願いつつ、仁は10階層の隠し部屋に飛んだ。
「頼むぞ……!」
仁は罠の宝箱に手を合わせ、強く祈ってから勢いよく蓋を開けた。罠はすぐに発動し、宝箱が地面の中に消えていく。仁が即座に振り向き、左目の魔眼を発動させた。
「頼む!」
仁が意識のすべてを、魔物がせり上がってくるはずの割れた地面に集中させる。魔眼が魔物の種族名を表示するのと、頭頂部の赤い鶏冠が露わになるのは、ほとんど同時のことだった。
「闇霧」
遠隔魔法で生まれた黒い霧が、部屋の奥、魔物の出現位置の辺りに闇を齎す。間髪入れず、仁が腰を落とし、胸の前で組んだ腕のそれぞれの先から黒炎刀を生み出した。
「ハッ!」
仁はクロスした腕を素早く振り抜き、2振りの黒炎刀が斜め十字を描く。その刀身から赤黒い2つの斬撃が飛び出し、黒い霧を魔物の首ごと斬り抜けて背後の岩壁に大十字を刻み込んだ。
闇が晴れるのと同時に、魔物の首が落ちた。地面を転がる魔物の頭部は、間違いなく毒蛇王のものだった。
「やった!」
ついつい仁の口から歓喜の声が溢れ出るが、喜ぶのはまだ早い。仁は逸る気持ちを抑え、毒蛇王の死骸をアイテムリングに収納すると、部屋主の死で姿を現した真の宝箱に歩み寄った。
ゴクリと喉を鳴らしてから宝箱の蓋を持ち上げた仁の目に映ったのは、小ぶりの紫の宝石を頂く、小さな装飾品だった。
その後、仁は少々帰りの遅くなったことを玲奈に叱られつつ、リリーらメルニール組の何人かと一緒に夕食を取った。当初、仁はすぐにでも戦利品を玲奈に渡すつもりだったのだが、盛り上がる話の中でタイミングを計れず、また、何となくリリーらの前で玲奈に指輪を贈るのが躊躇われ、そのまま自身に宛がわれている部屋に戻ることになった。
仁は溜息を吐きつつ、明日ちゃんと渡そうと自身に言い聞かせるが、明日は明日でリリーは一緒で、更にガロンやヴィクターたちもいることに思い至る。ただでさえ婚約者だの何だのと言われているところで指輪を渡したら、揶揄われないわけがない。
仁はアイテムリングから先ほど入手した耐毒の指輪を取り出し、暫し見つめてからギュッと握りしめる。
今しかない。今ならまだ玲奈も起きているはずだ。仁はそう考えて部屋を出て、隣室に向かう。玲奈の部屋の前で深呼吸を繰り返すが、仁の心臓は早鐘を打つように高速のリズムを刻んだままだった。
いつまで経っても治まりそうにない胸の鼓動に見切りをつけ、仁は最後に1つ大きく深呼吸をしてから部屋のドアをノックした。
「はい」
「あ、えっと……仁だけど、ちょっといいかな」
「え。仁くん!? ちょ、ちょっと待ってね!」
部屋の中からバタバタと物音が聞こえる。その中に衣擦れのような音が混じっていたのは気のせいだろうかと、仁はどこか他人事のように思った。これから玲奈に指輪を渡すという事実が、仁の頭を沸騰させていた。
「ど、どうぞ……!」
仁は中から聞こえた少しだけ掠れた声に「失礼します」と返し、ドアを開けた。仁の目が見開かれる。仁を部屋に招き入れた玲奈は、思い出のネグリジェを身に着けていた。瞬間、仁の脳裏に、魔力操作の訓練の際にそのネグリジェの短い裾を捲ろうとしたり、肩紐をずり下ろそうとしたりした記憶が鮮明に蘇った。仁の顔が熱を持つ。
「ま、待たせちゃってごめんね。ちょうど体を拭いてたところだったから、慌てちゃって……」
「あ、そ、そうなんだ。ごめん」
「う、ううん。それで、何か用事があるんだよね?」
玲奈が両手で髪を撫でつけつつ、上目遣いで仁を見遣る。その頬はピンクに染まっていた。
仁は後ろ手にドアを閉め、玲奈に歩み寄る。ネグリジェの上部と下部からそれぞれ下着の色が透けて見え、仁は慌てて玲奈の瞳に視線を集中させた。澄んだ瞳に吸い込まれるかのように、仁と玲奈の距離が近付いた。
「じ、仁くん……?」
「玲奈ちゃん、これ……」
仁が右手を玲奈に差し出す。手のひらを上に向けて拳を解けば、一つの指輪が姿を現した。
「仁くん。これって……!」
玲奈が仁の手のひらに視線を向け、数度、目を瞬かせた。
「うん。耐毒の指輪。ようやく、さっき出て」
「あ。さっき少し帰りが遅かったのは、これが理由?」
真ん丸の目で見つめる玲奈に、仁は頷きを返す。
「ずいぶん遅くなっちゃったけど、前の指輪の代わりに、受け取ってくれるかな?」
玲奈が断るわけがないと思っているものの、仁の声は僅かに震えていた。仁は泳ぎそうになる目を意志の力で玲奈の瞳に固定する。玲奈の視線が一度、仁の目と指輪の間を往復した。その短い時間が、仁にはあり得ないくらい長く感じられた。玲奈は開きかけた小ぶりの口を閉じ、その代わりに左手を仁に差し出した。
「玲奈ちゃん……?」
手の甲を上向きに差し出された玲奈の左手。その向かって右から2番目の指の両側が、大きく広がっていた。
仁は細くて長い薬指を食い入るように見つめる。玲奈の口が何も言わずとも、その手と指が玲奈の意図するところを明白に語っていた。
仁が顔を上げると、頬のピンク成分を増した玲奈が、催促するように左手を僅かに仁に近付けた。仁が生唾を飲み込む。
仁は自身の右の手のひらの上の指輪を一旦左手で摘まんでから、右手に持ち直す。左手を玲奈の手の下に沿えると、玲奈の手がピクリと動いた。仁はビクッと思わず手を引きかけるが、玲奈の小さな手が仁の手と接触したままを維持されていることに気付き、その場に留める。
じわりと手のひらにも滲む汗が玲奈を不快にさせないよう祈りながら、仁は震える手で、指輪のリングを玲奈のすらりと伸びた薬指に通していく。一瞬、薬指ではなく小指だったのではないかという考えが仁の脳裏を過るが、鋼の意志でそのまま第二関節の向こうまで押し入れた。
仁が指輪からそっと手を離すと、紫の宝石が淡く輝き、リングの部分が玲奈の指に合わせて縮んでいく。仄かな光が消えたとき、指輪はそれ以外に居場所がないように、ピッタリと玲奈の薬指に嵌っていた。
仁が恐る恐る玲奈の顔色を窺う。自身の薬指の一点を真っ直ぐ見つめる玲奈の頬は、真っ赤に茹で上がっていた。玲奈が左手ごと、指輪を胸にかき抱く。
「ありがとう」
玲奈が、さも幸せそうに微笑んだ。仁はそんな玲奈に見惚れつつ、ぼーっとした頭で玲奈が左の薬指を差し出した意味を考える。
「これで、みんなお揃いだね」
そう続いた玲奈の言葉は、仁の疑問に一つの答えを提示していた。しかし、微笑みを、はにかみに転じた玲奈の胸中に、それ以外の答えが、想いがあるのか、仁に知る由はなかった。
日が暮れ始めた頃、仁は玲奈たちと一時別れ、一人ダンジョンへ赴く。ラインヴェルト城への移設に向け、ダンジョンを回収するためだ。
ダンジョン内に誰もいないことは玲奈に確認済みだったが、今日のダンジョンの受付を務めてくれていたというエクレアが既に持ち場を離れていることからも、仁はすぐにダンジョンを回収しても問題ないと確信を得た。
もっとも、中に誰かいる状態でダンジョンを消しても外に出されるだけなので、さしたる問題ではないのだが、経験値稼ぎや魔石、素材の回収の途中だと申し訳ない。
「と言っても、マスタールームで最終確認するから、本当に問題ないんだけど」
マスタールームにダンジョン内転移を行った仁が独り言を口にしつつ、ダンジョン核を操作する。特に気になることもなく、ダンジョンは今日も平常運転を続けていたようだった。
早速ダンジョンを回収してしまおうとした仁だったが、ハタと手を止めた。その脳裏に浮かぶは、耐毒の指輪。最近はラインヴェルト城との往復が多く、ほとんど挑戦できていないが、仁は10階層の隠し部屋ガチャで毒蛇王を引き当てられていなかった。
前回の恐るべき鉤爪との戦いでは、玲奈は小盾やそこから広がる魔力の傘で上手く毒霧を防いでいたが、いつでも万全な状態で受けられるとは限らず、耐毒の指輪があるに越したことはない。
「1回、行っておくか」
仁がダンジョン核を操作して確認すると、今現在、隠し部屋の罠は有効な状態になっていた。となれば、今後の玲奈の安全のためにも少しばかり挑戦してみようとなるのは自明の理だった。
玲奈の安全のため。その思いに嘘は微塵もないが、仁はそれだけではない気持ちを自覚し、頬を掻く。
仁は何より、単純に玲奈に指輪をプレゼントしたかった。
仁を守るために玲奈の命の身代わりとなって消滅した不死の指輪。その貴重なアーティファクトそのものは無理でも、代わりに耐毒の指輪を玲奈に渡そうと決めた誓いは未だ果たされていないのだ。
今度こそは。そう願いつつ、仁は10階層の隠し部屋に飛んだ。
「頼むぞ……!」
仁は罠の宝箱に手を合わせ、強く祈ってから勢いよく蓋を開けた。罠はすぐに発動し、宝箱が地面の中に消えていく。仁が即座に振り向き、左目の魔眼を発動させた。
「頼む!」
仁が意識のすべてを、魔物がせり上がってくるはずの割れた地面に集中させる。魔眼が魔物の種族名を表示するのと、頭頂部の赤い鶏冠が露わになるのは、ほとんど同時のことだった。
「闇霧」
遠隔魔法で生まれた黒い霧が、部屋の奥、魔物の出現位置の辺りに闇を齎す。間髪入れず、仁が腰を落とし、胸の前で組んだ腕のそれぞれの先から黒炎刀を生み出した。
「ハッ!」
仁はクロスした腕を素早く振り抜き、2振りの黒炎刀が斜め十字を描く。その刀身から赤黒い2つの斬撃が飛び出し、黒い霧を魔物の首ごと斬り抜けて背後の岩壁に大十字を刻み込んだ。
闇が晴れるのと同時に、魔物の首が落ちた。地面を転がる魔物の頭部は、間違いなく毒蛇王のものだった。
「やった!」
ついつい仁の口から歓喜の声が溢れ出るが、喜ぶのはまだ早い。仁は逸る気持ちを抑え、毒蛇王の死骸をアイテムリングに収納すると、部屋主の死で姿を現した真の宝箱に歩み寄った。
ゴクリと喉を鳴らしてから宝箱の蓋を持ち上げた仁の目に映ったのは、小ぶりの紫の宝石を頂く、小さな装飾品だった。
その後、仁は少々帰りの遅くなったことを玲奈に叱られつつ、リリーらメルニール組の何人かと一緒に夕食を取った。当初、仁はすぐにでも戦利品を玲奈に渡すつもりだったのだが、盛り上がる話の中でタイミングを計れず、また、何となくリリーらの前で玲奈に指輪を贈るのが躊躇われ、そのまま自身に宛がわれている部屋に戻ることになった。
仁は溜息を吐きつつ、明日ちゃんと渡そうと自身に言い聞かせるが、明日は明日でリリーは一緒で、更にガロンやヴィクターたちもいることに思い至る。ただでさえ婚約者だの何だのと言われているところで指輪を渡したら、揶揄われないわけがない。
仁はアイテムリングから先ほど入手した耐毒の指輪を取り出し、暫し見つめてからギュッと握りしめる。
今しかない。今ならまだ玲奈も起きているはずだ。仁はそう考えて部屋を出て、隣室に向かう。玲奈の部屋の前で深呼吸を繰り返すが、仁の心臓は早鐘を打つように高速のリズムを刻んだままだった。
いつまで経っても治まりそうにない胸の鼓動に見切りをつけ、仁は最後に1つ大きく深呼吸をしてから部屋のドアをノックした。
「はい」
「あ、えっと……仁だけど、ちょっといいかな」
「え。仁くん!? ちょ、ちょっと待ってね!」
部屋の中からバタバタと物音が聞こえる。その中に衣擦れのような音が混じっていたのは気のせいだろうかと、仁はどこか他人事のように思った。これから玲奈に指輪を渡すという事実が、仁の頭を沸騰させていた。
「ど、どうぞ……!」
仁は中から聞こえた少しだけ掠れた声に「失礼します」と返し、ドアを開けた。仁の目が見開かれる。仁を部屋に招き入れた玲奈は、思い出のネグリジェを身に着けていた。瞬間、仁の脳裏に、魔力操作の訓練の際にそのネグリジェの短い裾を捲ろうとしたり、肩紐をずり下ろそうとしたりした記憶が鮮明に蘇った。仁の顔が熱を持つ。
「ま、待たせちゃってごめんね。ちょうど体を拭いてたところだったから、慌てちゃって……」
「あ、そ、そうなんだ。ごめん」
「う、ううん。それで、何か用事があるんだよね?」
玲奈が両手で髪を撫でつけつつ、上目遣いで仁を見遣る。その頬はピンクに染まっていた。
仁は後ろ手にドアを閉め、玲奈に歩み寄る。ネグリジェの上部と下部からそれぞれ下着の色が透けて見え、仁は慌てて玲奈の瞳に視線を集中させた。澄んだ瞳に吸い込まれるかのように、仁と玲奈の距離が近付いた。
「じ、仁くん……?」
「玲奈ちゃん、これ……」
仁が右手を玲奈に差し出す。手のひらを上に向けて拳を解けば、一つの指輪が姿を現した。
「仁くん。これって……!」
玲奈が仁の手のひらに視線を向け、数度、目を瞬かせた。
「うん。耐毒の指輪。ようやく、さっき出て」
「あ。さっき少し帰りが遅かったのは、これが理由?」
真ん丸の目で見つめる玲奈に、仁は頷きを返す。
「ずいぶん遅くなっちゃったけど、前の指輪の代わりに、受け取ってくれるかな?」
玲奈が断るわけがないと思っているものの、仁の声は僅かに震えていた。仁は泳ぎそうになる目を意志の力で玲奈の瞳に固定する。玲奈の視線が一度、仁の目と指輪の間を往復した。その短い時間が、仁にはあり得ないくらい長く感じられた。玲奈は開きかけた小ぶりの口を閉じ、その代わりに左手を仁に差し出した。
「玲奈ちゃん……?」
手の甲を上向きに差し出された玲奈の左手。その向かって右から2番目の指の両側が、大きく広がっていた。
仁は細くて長い薬指を食い入るように見つめる。玲奈の口が何も言わずとも、その手と指が玲奈の意図するところを明白に語っていた。
仁が顔を上げると、頬のピンク成分を増した玲奈が、催促するように左手を僅かに仁に近付けた。仁が生唾を飲み込む。
仁は自身の右の手のひらの上の指輪を一旦左手で摘まんでから、右手に持ち直す。左手を玲奈の手の下に沿えると、玲奈の手がピクリと動いた。仁はビクッと思わず手を引きかけるが、玲奈の小さな手が仁の手と接触したままを維持されていることに気付き、その場に留める。
じわりと手のひらにも滲む汗が玲奈を不快にさせないよう祈りながら、仁は震える手で、指輪のリングを玲奈のすらりと伸びた薬指に通していく。一瞬、薬指ではなく小指だったのではないかという考えが仁の脳裏を過るが、鋼の意志でそのまま第二関節の向こうまで押し入れた。
仁が指輪からそっと手を離すと、紫の宝石が淡く輝き、リングの部分が玲奈の指に合わせて縮んでいく。仄かな光が消えたとき、指輪はそれ以外に居場所がないように、ピッタリと玲奈の薬指に嵌っていた。
仁が恐る恐る玲奈の顔色を窺う。自身の薬指の一点を真っ直ぐ見つめる玲奈の頬は、真っ赤に茹で上がっていた。玲奈が左手ごと、指輪を胸にかき抱く。
「ありがとう」
玲奈が、さも幸せそうに微笑んだ。仁はそんな玲奈に見惚れつつ、ぼーっとした頭で玲奈が左の薬指を差し出した意味を考える。
「これで、みんなお揃いだね」
そう続いた玲奈の言葉は、仁の疑問に一つの答えを提示していた。しかし、微笑みを、はにかみに転じた玲奈の胸中に、それ以外の答えが、想いがあるのか、仁に知る由はなかった。
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