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46.俺の妻に何してるんですか?

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初めてのキスはキースとしたかったな。
こんなことになるって分かっていたら、昨日寝ている間にこっそりとキースにキスしちゃえば良かったよ。
まぁ、今更もう遅いけど。

割と本気で後悔しつつ、諦めかけた俺の目の前に突然大きな手のひらが現れた。
何事かと驚いて確認したところ、手のひらの主はキースだった。
そのままキースはリリオ王の手を俺から振り払う。

「俺の妻に何してるんですか?」

キースの声色からひどく怒っているのが伝わってくる。

これって俺のためだよな?
あれほど俺に無関心だったのに助けにまで来てくれた。
一体どうしちゃったんだ?

キースのいつもとは全く異なる言動に俺が戸惑っている間にリリオ王付きの執事やメイドがぞろぞろと大急ぎで室内に駆け込んできた。

「申し訳ございません!我が王の無礼をお許し下さいませ!」

執事長らしき高齢の男性が俺とキースに深々と頭を
下げながら謝罪した。
彼の額からダラダラと大量の汗が吹き出しており、目は泳ぎまくっている。
外交問題に発展しかねないこの状況に相当焦っているのが窺える。

その後ろではまだ飲み足りないと叫び、手足をバタつかせて暴れるリリオ王を慣れた手つきで執事とメイドが数人がかりでベッドまで運んでいった。
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