上 下
16 / 59

15.謎の男ヴォルフヒルデ・サヴィル

しおりを挟む
(もっと過酷な任務を与えられるのかと思っていたが、何だ貴族の護衛か…。サヴィル候爵家といえば代々医学に精通した家柄だ。現在の当主は王都での職には就いてないから、領地の外へほとんど出ない。会ったこともないし、ましてや顔も知らないな。…ん?だとすると、俺がサヴィル領まで行かなきゃならないんじゃ…)

「そうそう。明日にはサヴィル領に出発してね!候爵にはソニアが行くって手紙も送ってるし!」
「えっ?」
「名目上はオメガであることを理由に冤罪をかけられたソニアがオメガへの差別防止兼軍内部におけるオメガの地位向上のために自ら医学・薬学への知識を深め、それを活かして後進育成に努めることを志願したってことになっているから!ちなみに密命について後々周りにバレないよう、ヴォルフからしっかり学んでくること!」
「はぁ…、分かりました」
「この一件が無事終了すればソニアのことを軍団長に昇進させるつもりだから。これはソニアにしかできないことだから頼んでるんだ。不貞腐れちゃダメだよ?」
「大丈夫です。ソニア・アンバー、王太子殿下からの密命を必ずやり遂げてみせます」
「うん、期待してるよ!」

複雑な胸中ながらも、敬愛するガーランドのためにソニアは奮起するのだった。

(それにしても、殿下直々の護衛命令とは…。ヴォルフヒルデ・サヴィル、一体何者なんだ…?)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】別れ……ますよね?

325号室の住人
BL
☆全3話、完結済 僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。 ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。

【本編完結】αに不倫されて離婚を突き付けられているけど別れたくない男Ωの話

雷尾
BL
本人が別れたくないって言うんなら仕方ないですよね。 一旦本編完結、気力があればその後か番外編を少しだけ書こうかと思ってます。

転生して悪役になったので、愛されたくないと願っていたら愛された話

あぎ
BL
転生した男子、三上ゆうきは、親に愛されたことがない子だった 親は妹のゆうかばかり愛してた。 理由はゆうかの病気にあった。 出来損ないのゆうきと、笑顔の絶えない可愛いゆうき。どちらを愛するかなんて分かりきっていた そんな中、親のとある発言を聞いてしまい、目の前が真っ暗に。 もう愛なんて知らない、愛されたくない そう願って、目を覚ますと_ 異世界で悪役令息に転生していた 1章完結 2章完結(サブタイかえました) 3章連載

どうも。チートαの運命の番、やらせてもらってます。

Q.➽
BL
アラフォーおっさんΩの一人語りで話が進みます。 典型的、屑には天誅話。 突発的な手慰みショートショート。

偽物の僕は本物にはなれない。

15
BL
「僕は君を好きだけど、君は僕じゃない人が好きなんだね」 ネガティブ主人公。最後は分岐ルート有りのハピエン。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

僕はあなたに捨てられる日が来ることを知っていながらそれでもあなたに恋してた

いちみやりょう
BL
▲ オメガバース の設定をお借りしている & おそらく勝手に付け足したかもしれない設定もあるかも 設定書くの難しすぎたのでオメガバース知ってる方は1話目は流し読み推奨です▲ 捨てられたΩの末路は悲惨だ。 Ωはαに捨てられないように必死に生きなきゃいけない。 僕が結婚する相手には好きな人がいる。僕のことが気に食わない彼を、それでも僕は愛してる。 いつか捨てられるその日が来るまでは、そばに居てもいいですか。

婚約破棄を傍観していた令息は、部外者なのにキーパーソンでした

Cleyera
BL
貴族学院の交流の場である大広間で、一人の女子生徒を囲む四人の男子生徒たち その中に第一王子が含まれていることが周囲を不安にさせ、王子の婚約者である令嬢は「その娼婦を側に置くことをおやめ下さい!」と訴える……ところを見ていた傍観者の話 :注意: 作者は素人です 傍観者視点の話 人(?)×人 安心安全の全年齢!だよ(´∀`*)

処理中です...