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4.浮気相手との邂逅
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「はぁ…、何か言ってやれば良かったよな…。うぅ…。でも何を言えばいいのか分かんねぇしな…。てゆーか俺はこれから一体どうすれば良いんだよ…」
婚約者の浮気現場に遭遇してしまった結果、休日の行き場を失ったソニアは執務室へ直行。
晴れて、101連勤を達成した。
「あの娘の様子だと、婚約者がいるって分かってても付き合ってる感じだったよなぁ…。それにしてもあの娘とどっかで会ったことがある気がする…。俺の名前も知ってた訳だし…」
オメガでありながら、建国以来史上最強と謳われる実力によって若くして役職付きとなったソニアには個室が与えられている。
そのため、幸いにも呟かれた独り言は他人に聞かれることはなかった。
「うーん、どっかのパーティーだったような…。あぁっ!」
あやふやな記憶を辿って、ソニアはようやく浮気相手の素性をはっきりと思い出した。
彼女はメイリン・ヴィッチ。
ソニアの上官である子爵令息フウ・ヴィッチの妹だ。
20歳で、ソニアとレイモンドよりも5歳下だ。
フウ自身はベータであり、軍人としても大した能力はない。
にも関わらず、プライドの高い性格で、貴族であることを鼻にかけている。
それゆえに仲間からの信頼は皆無だ。
しかし、女性の扱いには非常に長けており、3年前に国王の義理の娘であるフォリフィア王女の婿に収まったことで、軍団長にまでのし上がった。
いわゆる逆玉の輿だ。
だが、独身時代から事あるごとにオメガのソニアに言い寄っており、既婚者となった今でもそれは変わらない。
もちろん、ソニアは丁重にお断りはしているが。
メイリンとはしぶしぶ出席させられたフウの結婚お披露目パーティーで出会い、軽い挨拶をした程度の仲だった。
当時、貴族学校に通っていた彼女は同級生の貴族令息を幾人も取り巻きにしており、パーティーの中でも目立つ存在だった。
まるで主役の如くちやほやされていた一方で、周りの令嬢達からは男遊びの激しい女だと陰口を叩かれていたことが思い起こされた。
(レイモンドともどこぞの貴族のパーティーで知り合ったんだろうか…。あれだけモテてたんだから、わざわざレイモンドを選ばなくてもいいじゃねぇか…。俺の運命の番なのに…)
考えたところでどうしようもないことは理解していても、ソニアの心は落ち着かず、仕事も全く手に付かなかった。
婚約者の浮気現場に遭遇してしまった結果、休日の行き場を失ったソニアは執務室へ直行。
晴れて、101連勤を達成した。
「あの娘の様子だと、婚約者がいるって分かってても付き合ってる感じだったよなぁ…。それにしてもあの娘とどっかで会ったことがある気がする…。俺の名前も知ってた訳だし…」
オメガでありながら、建国以来史上最強と謳われる実力によって若くして役職付きとなったソニアには個室が与えられている。
そのため、幸いにも呟かれた独り言は他人に聞かれることはなかった。
「うーん、どっかのパーティーだったような…。あぁっ!」
あやふやな記憶を辿って、ソニアはようやく浮気相手の素性をはっきりと思い出した。
彼女はメイリン・ヴィッチ。
ソニアの上官である子爵令息フウ・ヴィッチの妹だ。
20歳で、ソニアとレイモンドよりも5歳下だ。
フウ自身はベータであり、軍人としても大した能力はない。
にも関わらず、プライドの高い性格で、貴族であることを鼻にかけている。
それゆえに仲間からの信頼は皆無だ。
しかし、女性の扱いには非常に長けており、3年前に国王の義理の娘であるフォリフィア王女の婿に収まったことで、軍団長にまでのし上がった。
いわゆる逆玉の輿だ。
だが、独身時代から事あるごとにオメガのソニアに言い寄っており、既婚者となった今でもそれは変わらない。
もちろん、ソニアは丁重にお断りはしているが。
メイリンとはしぶしぶ出席させられたフウの結婚お披露目パーティーで出会い、軽い挨拶をした程度の仲だった。
当時、貴族学校に通っていた彼女は同級生の貴族令息を幾人も取り巻きにしており、パーティーの中でも目立つ存在だった。
まるで主役の如くちやほやされていた一方で、周りの令嬢達からは男遊びの激しい女だと陰口を叩かれていたことが思い起こされた。
(レイモンドともどこぞの貴族のパーティーで知り合ったんだろうか…。あれだけモテてたんだから、わざわざレイモンドを選ばなくてもいいじゃねぇか…。俺の運命の番なのに…)
考えたところでどうしようもないことは理解していても、ソニアの心は落ち着かず、仕事も全く手に付かなかった。
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