100 / 198
三章 破滅のタルタロス
タルタロスからの退却
しおりを挟む
その話をじっくり聞いた後、自分はイシュリア王に問いかける。
「イシュリア様、異界を滅ぼす手段は……ありますか?」
その言葉を聞いて、イシュリア様は複雑な表情をしながら首を横に振る。
「私達は撃退する力を持っていても、世界を消滅させる知恵を……力を知らない。案内屋さん。貴方にそのアテはあるの?」
視線を自然と案内屋に移す。しかし、その案内屋も首を横に振った。
「イイヤ。僕の記憶にあるのは王と奪った影の記憶と……異邦人の記憶ダケ。だから、知らナイ」
「……そう、ですか」
そう言われると皆で考え始める。そもそも知恵と力があればイシュリアはやろうと思えば撃退ではなく最初から敵の異界を消滅させられたはずだ。だから本当にその知識がないのだろう。勿論自分が知るわけもない。
「……ソレヨリも、早く帰った方がイイ。今からこの結界を解ク。その瞬間に影ヲもう一つ生み出してクレ。ソレを葬る事で……一時的にでも、王を誤魔化シテ見せよう」
確かに来てから数時間……というより夕方、下手したら夜。そろそろ帰らないとイシュリアが大混乱に陥る可能性もある。その提案に頷くと、闇の魔力を使って三人とも影をもう一人作り出す。
「ヨシ、では結界を解クヨ。……確かに託シタヨ。強きヒカリを持つ異邦人……」
その瞬間に結界が割れ、案内屋が偽の影を殺す。そして同時にアグラタムが門を開き、急いで飛び込んでイシュリアへと帰還したのであった。
最後に振り返る。案内屋は、ただただ微笑んでいた。
「……すっかり夜ね。兵を労う時間もないわ。アグラタム、私は急ぎの仕事……何て、言い訳じゃなくなったわね。タルタロスを完全に消滅……もしくは侵攻が再び起きない方法を探すわ。軍だけでなく、研究員達にもその方法を探すことを命令しなさい。……勿論機密事項で」
影の姿を解除し、外を見る。窓から見える月はタルタロスには無かった美しさだ。それだけに心が痛む。
(……この光を。美しき月も、輝く太陽も、案内屋は……記憶でしか知らなかったんだ)
そんな事を考えるがサラッと機密事項を知る同士になってしまったので、どうしたものかとポリポリ頭を掻きながら時間を確認する。
「夜八時。……ん?夜……八時?」
「ええ、師よ。夜八時です。……あ。丁度……魔術学院のご飯の時間が……」
直感的に理解した。マズいと。これはマズい。またシアに問い詰められる事になる。
「か、帰ります!自分の方でも……何か手がかりが無いか探ってみますが成果は期待しないでください!」
そう言い残して急いで門を開いて自分の部屋に戻る。その門が閉じた後、アグラタムとイシュリアはポツリと漏らす。
「……案外、そう言った子は何かしら手がかりを持って帰ってくるのよね」
「王よ……流石に期待しすぎです。まだ彼は一学年の身分なのですよ。とにかく、城の文献を漁るところから始めましょう」
「……レテ君?今度はどこに行ってきたの?」
門を開いて自室に帰ると、そこに待っていたのは満面の笑みを浮かべたシアでした。
「……あ、いや、まぁ……野暮用?」
「朝早くからこんな夜遅くまでかかる野暮用?……なーんか、怪しいなぁ。あ、ご飯は机の上ね」
じっくりと顔を見られながらご飯を食べる。
「……うん。美味しい」
久しぶり、というより数時間ぶりに美味しい物を食べた。そのままモグモグと食べ続ける。
「……」
その様子を見ながら、シアが唐突に顎を肩に乗せてきた。
「……ふぉうふぃふぁふぉ?」
「食べ終わってからでいいよ、もう……。そんなにお腹空いてたの?」
そりゃもう。軍用の食糧は腹に溜まるが味が感じられなかった。だから美味しいご飯を食べるのはとても嬉しかった。
だから、うっかり言ってしまった。
「うん。あっちの世界では食べ物の味がしなかったからね。やっぱりオバチャンの料理は美味しいよ……」
「……あっちの世界、って?」
「……あっ」
(すみませんイシュリア様。機密事項の末端が即バレしました。軍用食糧の味の改善を早めにお願いします)
どう誤魔化そうかと考えていると、さらにグイッと肩に顎の重力がかかる。
「あた、あいたたた……」
「……心配。確かにレテ君は強いよ。間違いないよ。でも……別の世界でも通用するかと言われたら私には分からないよ。ねぇ、何が……ううん。どこに行ったの?」
シアの問いにグッと歯を噛む。協力者は多い方が良い。だが……。
「……ごめん。言えない。これはイシュリア様とアグラタムとの……機密事項だから」
「余計に心配だよ。……でも、もしも。私……ううん。レテ君の為なら他の皆も協力してくれる。だから、手伝える事があったら……言って?」
そう言うと顎が離れ、代わりに背中から抱きついてくる。スキンシップなのか、それとも自分が安全な事を確認したいのか。何はともあれ、心配させた事は事実だ。
「また、心配かけたね」
「……そう思うなら心配かけないように行動してほしいかな?」
そう言ってシアはお皿下げるねーと言って自分の食べ終わった皿を下げに降りていった。その間に考える。
(タルタロスを消滅させる方法。一番簡単なのは、王と住人、その他共々消し去る方法だが……それでは何かの拍子に蘇った時に混乱が巻き起こる。……城の文献はアグラタムとイシュリア王が調べてくれる、と言っていたな。何か良い方法は無いものか……)
考え込んでいると、ガチャりと扉を開けてシアが戻ってくる。
「また明日から授業だね。ここ二日間、濃い時間を過ごしたよ」
「……そうだね。異界からの侵攻もあったからね。……あれ?シアは何をしていたんだ?」
濃い時間、というならばシアもそれなりに今日何かやっていたはずだ。疑問に思って聞くと、少し頬を染めながら笑う。
「秘密!」
「……自分も秘密を隠してるからこれ以上追求するのはやめるよ、うん」
これ以上突くとやぶ蛇になりそうだ。そう感じて風呂へと向かう準備をする。
(全てを破滅へと導くタルタロス王。そのティネモシリ様に捧げた狂愛は自分が恐らく特異能力で受け止められるが……果たして、それでいいのか?)
無限にループする考えをリセットするために、風呂へと向かうために扉を開ける。
「あ、今から女子も入るから鉢合わせしないようにね」
「……」
シアの言葉に別の苦悩も抱えながらも、とりあえずイシュリアへ帰ってきた事を実感したのだった。
「イシュリア様、異界を滅ぼす手段は……ありますか?」
その言葉を聞いて、イシュリア様は複雑な表情をしながら首を横に振る。
「私達は撃退する力を持っていても、世界を消滅させる知恵を……力を知らない。案内屋さん。貴方にそのアテはあるの?」
視線を自然と案内屋に移す。しかし、その案内屋も首を横に振った。
「イイヤ。僕の記憶にあるのは王と奪った影の記憶と……異邦人の記憶ダケ。だから、知らナイ」
「……そう、ですか」
そう言われると皆で考え始める。そもそも知恵と力があればイシュリアはやろうと思えば撃退ではなく最初から敵の異界を消滅させられたはずだ。だから本当にその知識がないのだろう。勿論自分が知るわけもない。
「……ソレヨリも、早く帰った方がイイ。今からこの結界を解ク。その瞬間に影ヲもう一つ生み出してクレ。ソレを葬る事で……一時的にでも、王を誤魔化シテ見せよう」
確かに来てから数時間……というより夕方、下手したら夜。そろそろ帰らないとイシュリアが大混乱に陥る可能性もある。その提案に頷くと、闇の魔力を使って三人とも影をもう一人作り出す。
「ヨシ、では結界を解クヨ。……確かに託シタヨ。強きヒカリを持つ異邦人……」
その瞬間に結界が割れ、案内屋が偽の影を殺す。そして同時にアグラタムが門を開き、急いで飛び込んでイシュリアへと帰還したのであった。
最後に振り返る。案内屋は、ただただ微笑んでいた。
「……すっかり夜ね。兵を労う時間もないわ。アグラタム、私は急ぎの仕事……何て、言い訳じゃなくなったわね。タルタロスを完全に消滅……もしくは侵攻が再び起きない方法を探すわ。軍だけでなく、研究員達にもその方法を探すことを命令しなさい。……勿論機密事項で」
影の姿を解除し、外を見る。窓から見える月はタルタロスには無かった美しさだ。それだけに心が痛む。
(……この光を。美しき月も、輝く太陽も、案内屋は……記憶でしか知らなかったんだ)
そんな事を考えるがサラッと機密事項を知る同士になってしまったので、どうしたものかとポリポリ頭を掻きながら時間を確認する。
「夜八時。……ん?夜……八時?」
「ええ、師よ。夜八時です。……あ。丁度……魔術学院のご飯の時間が……」
直感的に理解した。マズいと。これはマズい。またシアに問い詰められる事になる。
「か、帰ります!自分の方でも……何か手がかりが無いか探ってみますが成果は期待しないでください!」
そう言い残して急いで門を開いて自分の部屋に戻る。その門が閉じた後、アグラタムとイシュリアはポツリと漏らす。
「……案外、そう言った子は何かしら手がかりを持って帰ってくるのよね」
「王よ……流石に期待しすぎです。まだ彼は一学年の身分なのですよ。とにかく、城の文献を漁るところから始めましょう」
「……レテ君?今度はどこに行ってきたの?」
門を開いて自室に帰ると、そこに待っていたのは満面の笑みを浮かべたシアでした。
「……あ、いや、まぁ……野暮用?」
「朝早くからこんな夜遅くまでかかる野暮用?……なーんか、怪しいなぁ。あ、ご飯は机の上ね」
じっくりと顔を見られながらご飯を食べる。
「……うん。美味しい」
久しぶり、というより数時間ぶりに美味しい物を食べた。そのままモグモグと食べ続ける。
「……」
その様子を見ながら、シアが唐突に顎を肩に乗せてきた。
「……ふぉうふぃふぁふぉ?」
「食べ終わってからでいいよ、もう……。そんなにお腹空いてたの?」
そりゃもう。軍用の食糧は腹に溜まるが味が感じられなかった。だから美味しいご飯を食べるのはとても嬉しかった。
だから、うっかり言ってしまった。
「うん。あっちの世界では食べ物の味がしなかったからね。やっぱりオバチャンの料理は美味しいよ……」
「……あっちの世界、って?」
「……あっ」
(すみませんイシュリア様。機密事項の末端が即バレしました。軍用食糧の味の改善を早めにお願いします)
どう誤魔化そうかと考えていると、さらにグイッと肩に顎の重力がかかる。
「あた、あいたたた……」
「……心配。確かにレテ君は強いよ。間違いないよ。でも……別の世界でも通用するかと言われたら私には分からないよ。ねぇ、何が……ううん。どこに行ったの?」
シアの問いにグッと歯を噛む。協力者は多い方が良い。だが……。
「……ごめん。言えない。これはイシュリア様とアグラタムとの……機密事項だから」
「余計に心配だよ。……でも、もしも。私……ううん。レテ君の為なら他の皆も協力してくれる。だから、手伝える事があったら……言って?」
そう言うと顎が離れ、代わりに背中から抱きついてくる。スキンシップなのか、それとも自分が安全な事を確認したいのか。何はともあれ、心配させた事は事実だ。
「また、心配かけたね」
「……そう思うなら心配かけないように行動してほしいかな?」
そう言ってシアはお皿下げるねーと言って自分の食べ終わった皿を下げに降りていった。その間に考える。
(タルタロスを消滅させる方法。一番簡単なのは、王と住人、その他共々消し去る方法だが……それでは何かの拍子に蘇った時に混乱が巻き起こる。……城の文献はアグラタムとイシュリア王が調べてくれる、と言っていたな。何か良い方法は無いものか……)
考え込んでいると、ガチャりと扉を開けてシアが戻ってくる。
「また明日から授業だね。ここ二日間、濃い時間を過ごしたよ」
「……そうだね。異界からの侵攻もあったからね。……あれ?シアは何をしていたんだ?」
濃い時間、というならばシアもそれなりに今日何かやっていたはずだ。疑問に思って聞くと、少し頬を染めながら笑う。
「秘密!」
「……自分も秘密を隠してるからこれ以上追求するのはやめるよ、うん」
これ以上突くとやぶ蛇になりそうだ。そう感じて風呂へと向かう準備をする。
(全てを破滅へと導くタルタロス王。そのティネモシリ様に捧げた狂愛は自分が恐らく特異能力で受け止められるが……果たして、それでいいのか?)
無限にループする考えをリセットするために、風呂へと向かうために扉を開ける。
「あ、今から女子も入るから鉢合わせしないようにね」
「……」
シアの言葉に別の苦悩も抱えながらも、とりあえずイシュリアへ帰ってきた事を実感したのだった。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる