69 / 198
三章 破滅のタルタロス
収束した夜
しおりを挟む
「レテ君……起きないね」
私がぽつりと言うとレンターが静かに答える。
「……思えば訓練中からずっと的を維持し、魔力を使い続けていたのです。幾ら彼とて、まだ自分より一つ下の友なのですから、ミトロの魔法を跳ね返す魔力が最後まで残っていたのが不思議なぐらいです」
「そうね……目覚めたら彼にはきちんと、謝らなくてはいけませんね」
皆が少しナイーブになっている中、コンコンとノックが鳴り響く。
「はーい?」
「……何か御用ですか?」
この屋敷での対応は基本的にファレスとフォレスに任せている。二人なら顔が利くし、話もスムーズに進むからだ。
「失礼します。夜遅くですので、お食事とお風呂、それにベッドの用意が出来ております。お食事はこの部屋で摂られますか?」
そう問われるとファレスが少し悩んで答える。
「……いえ、広間で摂ります」
「了解致しました」
その答えにショウが心配そうに言う。
「いいのか?目覚めた時誰もいなかったらレテだって悲しいだろ……多分」
「それはあると思うけど、きっと広間にはお父さん……レインお父様がいる。だから広間に行こう」
皆が納得したように頷いてベッドのそばに置いてくれた椅子から立ち上がる。
最後に私はまだ息の荒い彼の頬にそっと触れてから、大丈夫、と囁いて部屋を出た。
「……ふむ。彼はまだ目覚めない、と」
「はい。元々自分達の訓練中からずっと魔力を使い続けていたんです」
クロウがご飯を飲み込み、呼んでもらって広間に来たレイン様に答える。
「そう、それが不思議だったのだ。彼はどうやってここまで君達を導いたのだ?早馬に乗れる年齢でもあるまいし、ましてや早馬よりも明らかに援軍の到着が早い。どうやって来たのだ?」
そう問われて、どう答えようか迷っているとファレスとフォレスが答える。
「門……って言ってた」
「……軍の人と同じブレスレットをつけて、そこで何か話していたら門が開いた」
そう答えるとレイン様はふむ、と考え込む。
「ブレスレット……これかな?」
そういうと腕を捲り、ブレスレットが現れる。まさに彼が付けていたものそのものだ。
「はい。それで間違いありません」
私が答えると、難しい顔をして考え込む。
「……お父様、難しい顔をしてる」
「……ああ。元々このブレスレットはアグラタム様から賜った物ではないのだ」
「えっ?」
フォレスが問いかけ、ファレスが驚く。そのレイン様の言葉に皆が食事の手を止める。
「このブレスレットは広域通信が可能な魔法具でな。私のように領地を治める者、軍のように即時伝達が必要になる者のリーダー……簡単に言えば、『とても偉い人』にしか渡されない、イシュリア王が作り、渡される物なのだ」
「な……何でそんなものをレテ君が持っているの……?」
その驚きの言葉に皆が固まり、ニアがぽつりと呟く。
私は真実を知っている。だからこそ、振る舞わねばならない。彼の為にも、知らないフリを。
「……分からない。一つだけ言えるのは、君達のような子が盗みなどでも手に入れるのは困難。ましてや彼がそんな事をするとは思えない。となると、考えられるのは一つ。彼はどこかであのブレスレットを賜っているのだ。……理由は、分からない」
謎が深まる中、冷める前に食べてしまおうというダイナの言葉で皆がご飯に手を出した。
「マジこの部屋に泊まるのかよ、シア?」
「うん。だって目覚めた時誰もいなかったら可哀想でしょ?」
食事も風呂も終わり、寝る時間になった時。私はレテ君の部屋で座って待つことにした。
「止めは……しませんが」
ミトロが言うと、からかうようにクロウが言葉を発する。
「まぁいいじゃないか。元々相部屋なんだ。シアも何だかんだ寂しいんじゃないか?」
「なっ……寂しくなんてないかな!?一人で寝るのは慣れてるから大丈夫だけど、ただ彼が心配で……」
「あ、やっぱりレテ君に惚れちゃったの!?命懸けで皆を助けたラクザの英雄に!?」
「ニアーっ!違うってばー!もう……!」
皆でひとしきり笑うと、それじゃあ任せたよ、とダイナが言って皆出ていく。何だかんだ言って彼が心配なのだろう。
(……ありがとう、ラクザを守ってくれて。私達に守るための力をくれて)
そう思いながら、彼のそばでずっと座って手を当てていた。
「間に合え……間に合え……ッ!」
ブレスレットが緊急信号を発している。未だ燃える街の空を翔ける。
これは友が、シア達が危険にあるという救難信号だ。早く行かなくては。
辿り着いたそこは、既に門を通って一緒に来た人達はやられていて。
皆がジリジリと影に追い詰められている様子だった。
「待ってろ!今助け……ッ!」
そう言って光の剣を顕現させようとするも顕現せず、自分の周りに影が纏わり付く。
「離せ……自分は……友を……ッ!」
「マモレハシナイ……」
影が語りかける。
「キサマハナニモ、マモレハシナイ……」
「オノレノムリョクヲハジテ……ジゴクヘトオチヨ……」
そう囁かれる目の前で、皆が影の刃に刺されていく。
「クロウ!ダイナ!ショウ!レンター!しっかりしろ!」
そう呼びかけるも、彼らが立つことはない。影は追撃をかける。
「ニア!ファレス!フォレス!ミトロ!今助け……!ぐっ……」
金縛りにでもあったように身体が全く動かない。皆が倒れる中、シアが囲まれる。
「シア!?シア……!逃げろ……!」
その叫びも虚しく、シアが目の前で鮮血を撒き散らして、命を枯らした。
「シア……?皆……?あ、あ、あああ……!自分が、自分が連れてきたから……あ、あああ……!」
後悔の念が浮かんで消える。影から解放されて、皆の死体を見て。叫ぶ。
「ああああああああああああああ!!!」
「ああぁっ!」
叫びながらがばりと起きる。既に暗く、先程の燃え盛っていたラクザとは大違いだ。
「……レテ君」
「シア……シア、生きている、か?」
「うん。私も……皆、生きているよ」
シアが起き上がったばかりの自分にそっと椅子から立ち上がって顔を抱きしめてくれる。
「皆が……死んで……自分は……連れてくるべきじゃ……!」
「それは夢だよ。皆生きてる。レテ君に救われた人もいる。私もここに居る。……ありがとう、レテ君」
「あ、ぁぁ……ぅう……!」
シアが優しく抱きしめてくれる中、その胸を借りて泣き続けた。
ひたすらごめんと言い続ける自分に、レテ君だけが責任を感じることじゃないと言い続けてくれて。
ようやく、自分はラクザの戦果が収束した事を理解した。
私がぽつりと言うとレンターが静かに答える。
「……思えば訓練中からずっと的を維持し、魔力を使い続けていたのです。幾ら彼とて、まだ自分より一つ下の友なのですから、ミトロの魔法を跳ね返す魔力が最後まで残っていたのが不思議なぐらいです」
「そうね……目覚めたら彼にはきちんと、謝らなくてはいけませんね」
皆が少しナイーブになっている中、コンコンとノックが鳴り響く。
「はーい?」
「……何か御用ですか?」
この屋敷での対応は基本的にファレスとフォレスに任せている。二人なら顔が利くし、話もスムーズに進むからだ。
「失礼します。夜遅くですので、お食事とお風呂、それにベッドの用意が出来ております。お食事はこの部屋で摂られますか?」
そう問われるとファレスが少し悩んで答える。
「……いえ、広間で摂ります」
「了解致しました」
その答えにショウが心配そうに言う。
「いいのか?目覚めた時誰もいなかったらレテだって悲しいだろ……多分」
「それはあると思うけど、きっと広間にはお父さん……レインお父様がいる。だから広間に行こう」
皆が納得したように頷いてベッドのそばに置いてくれた椅子から立ち上がる。
最後に私はまだ息の荒い彼の頬にそっと触れてから、大丈夫、と囁いて部屋を出た。
「……ふむ。彼はまだ目覚めない、と」
「はい。元々自分達の訓練中からずっと魔力を使い続けていたんです」
クロウがご飯を飲み込み、呼んでもらって広間に来たレイン様に答える。
「そう、それが不思議だったのだ。彼はどうやってここまで君達を導いたのだ?早馬に乗れる年齢でもあるまいし、ましてや早馬よりも明らかに援軍の到着が早い。どうやって来たのだ?」
そう問われて、どう答えようか迷っているとファレスとフォレスが答える。
「門……って言ってた」
「……軍の人と同じブレスレットをつけて、そこで何か話していたら門が開いた」
そう答えるとレイン様はふむ、と考え込む。
「ブレスレット……これかな?」
そういうと腕を捲り、ブレスレットが現れる。まさに彼が付けていたものそのものだ。
「はい。それで間違いありません」
私が答えると、難しい顔をして考え込む。
「……お父様、難しい顔をしてる」
「……ああ。元々このブレスレットはアグラタム様から賜った物ではないのだ」
「えっ?」
フォレスが問いかけ、ファレスが驚く。そのレイン様の言葉に皆が食事の手を止める。
「このブレスレットは広域通信が可能な魔法具でな。私のように領地を治める者、軍のように即時伝達が必要になる者のリーダー……簡単に言えば、『とても偉い人』にしか渡されない、イシュリア王が作り、渡される物なのだ」
「な……何でそんなものをレテ君が持っているの……?」
その驚きの言葉に皆が固まり、ニアがぽつりと呟く。
私は真実を知っている。だからこそ、振る舞わねばならない。彼の為にも、知らないフリを。
「……分からない。一つだけ言えるのは、君達のような子が盗みなどでも手に入れるのは困難。ましてや彼がそんな事をするとは思えない。となると、考えられるのは一つ。彼はどこかであのブレスレットを賜っているのだ。……理由は、分からない」
謎が深まる中、冷める前に食べてしまおうというダイナの言葉で皆がご飯に手を出した。
「マジこの部屋に泊まるのかよ、シア?」
「うん。だって目覚めた時誰もいなかったら可哀想でしょ?」
食事も風呂も終わり、寝る時間になった時。私はレテ君の部屋で座って待つことにした。
「止めは……しませんが」
ミトロが言うと、からかうようにクロウが言葉を発する。
「まぁいいじゃないか。元々相部屋なんだ。シアも何だかんだ寂しいんじゃないか?」
「なっ……寂しくなんてないかな!?一人で寝るのは慣れてるから大丈夫だけど、ただ彼が心配で……」
「あ、やっぱりレテ君に惚れちゃったの!?命懸けで皆を助けたラクザの英雄に!?」
「ニアーっ!違うってばー!もう……!」
皆でひとしきり笑うと、それじゃあ任せたよ、とダイナが言って皆出ていく。何だかんだ言って彼が心配なのだろう。
(……ありがとう、ラクザを守ってくれて。私達に守るための力をくれて)
そう思いながら、彼のそばでずっと座って手を当てていた。
「間に合え……間に合え……ッ!」
ブレスレットが緊急信号を発している。未だ燃える街の空を翔ける。
これは友が、シア達が危険にあるという救難信号だ。早く行かなくては。
辿り着いたそこは、既に門を通って一緒に来た人達はやられていて。
皆がジリジリと影に追い詰められている様子だった。
「待ってろ!今助け……ッ!」
そう言って光の剣を顕現させようとするも顕現せず、自分の周りに影が纏わり付く。
「離せ……自分は……友を……ッ!」
「マモレハシナイ……」
影が語りかける。
「キサマハナニモ、マモレハシナイ……」
「オノレノムリョクヲハジテ……ジゴクヘトオチヨ……」
そう囁かれる目の前で、皆が影の刃に刺されていく。
「クロウ!ダイナ!ショウ!レンター!しっかりしろ!」
そう呼びかけるも、彼らが立つことはない。影は追撃をかける。
「ニア!ファレス!フォレス!ミトロ!今助け……!ぐっ……」
金縛りにでもあったように身体が全く動かない。皆が倒れる中、シアが囲まれる。
「シア!?シア……!逃げろ……!」
その叫びも虚しく、シアが目の前で鮮血を撒き散らして、命を枯らした。
「シア……?皆……?あ、あ、あああ……!自分が、自分が連れてきたから……あ、あああ……!」
後悔の念が浮かんで消える。影から解放されて、皆の死体を見て。叫ぶ。
「ああああああああああああああ!!!」
「ああぁっ!」
叫びながらがばりと起きる。既に暗く、先程の燃え盛っていたラクザとは大違いだ。
「……レテ君」
「シア……シア、生きている、か?」
「うん。私も……皆、生きているよ」
シアが起き上がったばかりの自分にそっと椅子から立ち上がって顔を抱きしめてくれる。
「皆が……死んで……自分は……連れてくるべきじゃ……!」
「それは夢だよ。皆生きてる。レテ君に救われた人もいる。私もここに居る。……ありがとう、レテ君」
「あ、ぁぁ……ぅう……!」
シアが優しく抱きしめてくれる中、その胸を借りて泣き続けた。
ひたすらごめんと言い続ける自分に、レテ君だけが責任を感じることじゃないと言い続けてくれて。
ようやく、自分はラクザの戦果が収束した事を理解した。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
チートな幼女に転生しました。【本編完結済み】
Nau
恋愛
道路に飛び出した子供を庇って死んだ北野優子。
でもその庇った子が結構すごい女神が転生した姿だった?!
感謝を込めて別世界で転生することに!
めちゃくちゃ感謝されて…出来上がった新しい私もしかして規格外?
しかも学園に通うことになって行ってみたら、女嫌いの公爵家嫡男に気に入られて?!
どうなる?私の人生!
※R15は保険です。
※しれっと改正することがあります。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる