60 / 198
三章 破滅のタルタロス
本にある魔法、無い魔法
しおりを挟む
そろそろ昼になる。お天道様は訓練が始まって三日目……つまり、一週間の休みの四日目までずっと晴れていた。ありがたいことである。
「そろそろお昼ご飯になる。休憩しよう」
そう言うと、皆こくりと頷く。この三日目までずっと皆魔力の底上げの訓練をしていた。始めはコツを覚えたり魔力切れを起こして慌てて介抱したりしていたが、時間が経つにつれて皆の総量が上がり、魔法のキレが良くなっていった。流石Sクラス、というべきなのだろうか。磨けば光る原石とはまさにこの事である。
「どんどん早く打てるようになりますね」
「うんうん!それに、レテ君の的も段々破壊できるようになってきたし!」
ミトロとニアが話している。ほかの皆も同じような内容を話している中、シアが近づいてくる。
「基礎って本当に大事なんだね。私の総量も上がってるよ。……でも、こんな大事なこと、なんでスイロウ先生は教えないんだろう?」
それは思っていた。魔力を扱う上でこれはとても重要な事だ。自身の魔力を意識して使えばその分早く成長する。なのに何故教えないのだろうか。
(……もしかして)
ふと思いついて屋敷のテーブルまで歩くと、そこに居た執事さんに尋ねる。
「すみません、執事さん。貴方は自分の魔力について考えて意識した事ってありますか?」
「いいえ、ございません。恐らく他の方も無いでしょう。魔力を使えば使うほど……というのが習ったものでした。これで、回答になりましたでしょうか?」
「はい。十分な回答です。ありがとうございます!」
一礼してご飯の準備に戻る執事さんを見送りながら確信する。
(意図的か、もしくは知らないんだ。教えないんじゃない。教えられないんだ。魔力が自分の中に渦巻いて意識を持っていることを)
それで確かに十分だろう。戦うには鍛錬を積めば積むほど確かに無意識に魔力が上がるのだから。
けれど、その理論を。効率よく上げる方法を教えていない。自分はそれを教え、友を強くしなければならない。
友を守るために。
(皆の魔力も上がってきたな。……なら)
昼ごはんを食べ終わった後に小休憩。この時は自分も先生ではなくただのレテである。というより、先生の時間は教えている時だけだ。それ以外はただの友である。
「あんだけ的を作ってレテは大丈夫なのかよ?」
「自分は大丈夫だよ。あれは顕現系統も使って存在させ続けるからね。多分ショウが思ってるほど魔力は食わないよ」
「俺にも使えるようになるか!?ほら、壁としてさ!」
「なるよ。同じ系統なんだから。それに鍛錬もこうやって積んでいるわけだからね」
たわいも無い会話をしながら、午後の項目を決めた。新しい魔法を教える。一人一つ、実用性の高いやつで大丈夫だろう。
「それじゃあ庭に行こうと思うけど……まだダメな人いる?」
そう言うと皆が大丈夫、とばかりに首を縦に振る。
「それじゃ、庭に行こう。けど午後からは新しい魔法を教えるよ」
庭に着くと、系統と得意属性に合わせて教える魔法を選ぶために一人一人の系統を聞いていた。
クロウは収縮系統と土属性。ダイナは広域化系統と風属性。ショウは顕現系統と火属性。レンターは付与系統と光属性。
知っていたが、シアは収縮系統と水属性。ニアも収縮系統だが火属性。ファレスは付与系統と風属性。フォレスは収縮系統と土属性。ミトロは広域化系統と闇属性だ。
「……収縮系統多いな!」
「確かに多いな……」
教える九人のうち四人は収縮系統、オマケにクロウとニアは全く同じだ。
クロウが同意するように呟くと、気を取り直すようにパン、と手を叩いて教えていく。
ぶっちゃけた話だが、闇と光以外の属性は本に乗っている魔法で良い、というよりかは自分の扱う管轄外だ。先人の知恵に感謝しながら教えていく。
収縮系統の子には単純だが威力の高い、鋭い槍をイメージして打ち出す魔法を練習するように教えた。
広域化系統は文字通り広くすることが利点である。その利点を活かして、一度魔力をばら蒔いてからその魔力に属性を持たせて一気に落とす。要は大きな滝のように落とす魔法を教えた。
顕現系統のショウは、盾や剣を空中に顕現させる事を意識させた。これは顕現系統の本が少ないのと、この方が実用性が高いからである。
付与系統のファレスには、魔法を生み出して更にそこに属性を付与するという多重魔法のやり方を教えた。後は皆鍛錬あるのみだ。
「さて、レンターとミトロ。遅くなってすまない」
「……理由はわかっている。大丈夫だ」
「私たちの属性が特殊故……ですね」
そう、光と闇は自分の知識……つまり本に載っていない魔法を教える。それだけ危険性の高いものだ。
「二人には危険性……つまり一歩間違えば……いや、察してくれ。そういう魔法を教えたいと思う。大丈夫か?」
こくりと頷く二人に対し、よし、と応えるとまずはレンターに教える。
「レンターは付与系統の光属性が得意なんだよな。……だから、これを教える。まずは二人とも見ていてくれ」
そう言うと周りの訓練生の人に呼びかける。
「すみません!少しだけそこを退いてもらっていいですか!魔法が着弾するのでー!」
そう言うと皆がスペースを取ってくれる。子供が何を、と言われないのは実力を示した以上に皆年齢を気にしないからだろう。
光の球を生み出すと、そこに属性ではなく『魔法を付与』する。付与系統とは属性をつけるだけではないのだ。
「……魔法を付与した、これは……」
「……これが、レンターの切り札になってくれるよ」
そう言ってそれを思い切り空に投げつける。それが頂点に達した所だった。
光の球が爆発し、ドゴォン……という音ともに光の柱が着弾する。庭は抉れ、穴が出来てしまったので修復する。
「……これが『光の柱』だ。打ち下ろしたい場所の上に投げて、起爆。そうすると付与した光の柱の魔法が発動して一気に周囲を埋め尽くす。レンターの切り札になるように練習してほしい」
「まずは魔法に魔法を付与する所から練習してみる。ありがとう」
礼を言われると、次にミトロに振り返る。
「ミトロは広域化系統の闇属性、だったな」
「はい。だから闇を広げることが出来るのですが……私にもまだ、威力のある魔法があるのですか?」
その問いにこくり、と頷く。
「広域化系統だからあまり広くは出来ないけど、この魔法を練習してほしい」
そう言うと闇属性の球を複数個取り出し、誰もいない空間に放り投げる。
その直後。複数の玉は一気に広がり、周囲を飲み込む。その中からは何か刺すような音が聞こえる。
「……複数個はやり過ぎたかな。今のが『闇の獄』だ。球体を投げて、意図したタイミングで起爆。その中には闇属性の恐怖で塗られた槍が無数に飛び交う魔法。純粋な闇魔法だ」
「……本で読んだことの無い、新しい魔法……わかりました。とりあえず、人のいない所で練習を積んでみます。当たったか分かるようにその場所に的を置いて欲しいのですが」
「うん、分かった。的を置くよ」
そう言って誰も居ないところに土の的を置くと、皆が練習している様子を眺める。
(……戦力増強、というより自己防衛。それが出来れば……)
「そろそろお昼ご飯になる。休憩しよう」
そう言うと、皆こくりと頷く。この三日目までずっと皆魔力の底上げの訓練をしていた。始めはコツを覚えたり魔力切れを起こして慌てて介抱したりしていたが、時間が経つにつれて皆の総量が上がり、魔法のキレが良くなっていった。流石Sクラス、というべきなのだろうか。磨けば光る原石とはまさにこの事である。
「どんどん早く打てるようになりますね」
「うんうん!それに、レテ君の的も段々破壊できるようになってきたし!」
ミトロとニアが話している。ほかの皆も同じような内容を話している中、シアが近づいてくる。
「基礎って本当に大事なんだね。私の総量も上がってるよ。……でも、こんな大事なこと、なんでスイロウ先生は教えないんだろう?」
それは思っていた。魔力を扱う上でこれはとても重要な事だ。自身の魔力を意識して使えばその分早く成長する。なのに何故教えないのだろうか。
(……もしかして)
ふと思いついて屋敷のテーブルまで歩くと、そこに居た執事さんに尋ねる。
「すみません、執事さん。貴方は自分の魔力について考えて意識した事ってありますか?」
「いいえ、ございません。恐らく他の方も無いでしょう。魔力を使えば使うほど……というのが習ったものでした。これで、回答になりましたでしょうか?」
「はい。十分な回答です。ありがとうございます!」
一礼してご飯の準備に戻る執事さんを見送りながら確信する。
(意図的か、もしくは知らないんだ。教えないんじゃない。教えられないんだ。魔力が自分の中に渦巻いて意識を持っていることを)
それで確かに十分だろう。戦うには鍛錬を積めば積むほど確かに無意識に魔力が上がるのだから。
けれど、その理論を。効率よく上げる方法を教えていない。自分はそれを教え、友を強くしなければならない。
友を守るために。
(皆の魔力も上がってきたな。……なら)
昼ごはんを食べ終わった後に小休憩。この時は自分も先生ではなくただのレテである。というより、先生の時間は教えている時だけだ。それ以外はただの友である。
「あんだけ的を作ってレテは大丈夫なのかよ?」
「自分は大丈夫だよ。あれは顕現系統も使って存在させ続けるからね。多分ショウが思ってるほど魔力は食わないよ」
「俺にも使えるようになるか!?ほら、壁としてさ!」
「なるよ。同じ系統なんだから。それに鍛錬もこうやって積んでいるわけだからね」
たわいも無い会話をしながら、午後の項目を決めた。新しい魔法を教える。一人一つ、実用性の高いやつで大丈夫だろう。
「それじゃあ庭に行こうと思うけど……まだダメな人いる?」
そう言うと皆が大丈夫、とばかりに首を縦に振る。
「それじゃ、庭に行こう。けど午後からは新しい魔法を教えるよ」
庭に着くと、系統と得意属性に合わせて教える魔法を選ぶために一人一人の系統を聞いていた。
クロウは収縮系統と土属性。ダイナは広域化系統と風属性。ショウは顕現系統と火属性。レンターは付与系統と光属性。
知っていたが、シアは収縮系統と水属性。ニアも収縮系統だが火属性。ファレスは付与系統と風属性。フォレスは収縮系統と土属性。ミトロは広域化系統と闇属性だ。
「……収縮系統多いな!」
「確かに多いな……」
教える九人のうち四人は収縮系統、オマケにクロウとニアは全く同じだ。
クロウが同意するように呟くと、気を取り直すようにパン、と手を叩いて教えていく。
ぶっちゃけた話だが、闇と光以外の属性は本に乗っている魔法で良い、というよりかは自分の扱う管轄外だ。先人の知恵に感謝しながら教えていく。
収縮系統の子には単純だが威力の高い、鋭い槍をイメージして打ち出す魔法を練習するように教えた。
広域化系統は文字通り広くすることが利点である。その利点を活かして、一度魔力をばら蒔いてからその魔力に属性を持たせて一気に落とす。要は大きな滝のように落とす魔法を教えた。
顕現系統のショウは、盾や剣を空中に顕現させる事を意識させた。これは顕現系統の本が少ないのと、この方が実用性が高いからである。
付与系統のファレスには、魔法を生み出して更にそこに属性を付与するという多重魔法のやり方を教えた。後は皆鍛錬あるのみだ。
「さて、レンターとミトロ。遅くなってすまない」
「……理由はわかっている。大丈夫だ」
「私たちの属性が特殊故……ですね」
そう、光と闇は自分の知識……つまり本に載っていない魔法を教える。それだけ危険性の高いものだ。
「二人には危険性……つまり一歩間違えば……いや、察してくれ。そういう魔法を教えたいと思う。大丈夫か?」
こくりと頷く二人に対し、よし、と応えるとまずはレンターに教える。
「レンターは付与系統の光属性が得意なんだよな。……だから、これを教える。まずは二人とも見ていてくれ」
そう言うと周りの訓練生の人に呼びかける。
「すみません!少しだけそこを退いてもらっていいですか!魔法が着弾するのでー!」
そう言うと皆がスペースを取ってくれる。子供が何を、と言われないのは実力を示した以上に皆年齢を気にしないからだろう。
光の球を生み出すと、そこに属性ではなく『魔法を付与』する。付与系統とは属性をつけるだけではないのだ。
「……魔法を付与した、これは……」
「……これが、レンターの切り札になってくれるよ」
そう言ってそれを思い切り空に投げつける。それが頂点に達した所だった。
光の球が爆発し、ドゴォン……という音ともに光の柱が着弾する。庭は抉れ、穴が出来てしまったので修復する。
「……これが『光の柱』だ。打ち下ろしたい場所の上に投げて、起爆。そうすると付与した光の柱の魔法が発動して一気に周囲を埋め尽くす。レンターの切り札になるように練習してほしい」
「まずは魔法に魔法を付与する所から練習してみる。ありがとう」
礼を言われると、次にミトロに振り返る。
「ミトロは広域化系統の闇属性、だったな」
「はい。だから闇を広げることが出来るのですが……私にもまだ、威力のある魔法があるのですか?」
その問いにこくり、と頷く。
「広域化系統だからあまり広くは出来ないけど、この魔法を練習してほしい」
そう言うと闇属性の球を複数個取り出し、誰もいない空間に放り投げる。
その直後。複数の玉は一気に広がり、周囲を飲み込む。その中からは何か刺すような音が聞こえる。
「……複数個はやり過ぎたかな。今のが『闇の獄』だ。球体を投げて、意図したタイミングで起爆。その中には闇属性の恐怖で塗られた槍が無数に飛び交う魔法。純粋な闇魔法だ」
「……本で読んだことの無い、新しい魔法……わかりました。とりあえず、人のいない所で練習を積んでみます。当たったか分かるようにその場所に的を置いて欲しいのですが」
「うん、分かった。的を置くよ」
そう言って誰も居ないところに土の的を置くと、皆が練習している様子を眺める。
(……戦力増強、というより自己防衛。それが出来れば……)
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
私のバラ色ではない人生
野村にれ
恋愛
ララシャ・ロアンスラー公爵令嬢は、クロンデール王国の王太子殿下の婚約者だった。
だが、隣国であるピデム王国の第二王子に見初められて、婚約が解消になってしまった。
そして、後任にされたのが妹であるソアリス・ロアンスラーである。
ソアリスは王太子妃になりたくもなければ、王太子妃にも相応しくないと自負していた。
だが、ロアンスラー公爵家としても責任を取らなければならず、
既に高位貴族の令嬢たちは婚約者がいたり、結婚している。
ソアリスは不本意ながらも嫁ぐことになってしまう。
スキル「糸」を手に入れた転生者。糸をバカにする奴は全員ぶっ飛ばす
Gai
ファンタジー
人を助けた代わりにバイクに轢かれた男、工藤 英二
その魂は異世界へと送られ、第二の人生を送ることになった。
侯爵家の三男として生まれ、順風満帆な人生を過ごせる……とは限らない。
裕福な家庭に生まれたとしても、生きていいく中で面倒な壁とぶつかることはある。
そこで先天性スキル、糸を手に入れた。
だが、その糸はただの糸ではなく、英二が生きていく上で大いに役立つスキルとなる。
「おいおい、あんまり糸を嘗めるんじゃねぇぞ」
少々強気な性格を崩さず、英二は己が生きたい道を行く。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私から略奪婚した妹が泣いて帰って来たけど全力で無視します。大公様との結婚準備で忙しい~忙しいぃ~♪
百谷シカ
恋愛
身勝手な理由で泣いて帰ってきた妹エセル。
でも、この子、私から婚約者を奪っておいて、どの面下げて帰ってきたのだろう。
誰も構ってくれない、慰めてくれないと泣き喚くエセル。
両親はひたすらに妹をスルー。
「お黙りなさい、エセル。今はヘレンの結婚準備で忙しいの!」
「お姉様なんかほっとけばいいじゃない!!」
無理よ。
だって私、大公様の妻になるんだもの。
大忙しよ。
錬金術師カレンはもう妥協しません
山梨ネコ
ファンタジー
「おまえとの婚約は破棄させてもらう」
前は病弱だったものの今は現在エリート街道を驀進中の婚約者に捨てられた、Fランク錬金術師のカレン。
病弱な頃、支えてあげたのは誰だと思っているのか。
自棄酒に溺れたカレンは、弾みでとんでもない条件を付けてとある依頼を受けてしまう。
それは『血筋の祝福』という、受け継いだ膨大な魔力によって苦しむ呪いにかかった甥っ子を救ってほしいという貴族からの依頼だった。
依頼内容はともかくとして問題は、報酬は思いのままというその依頼に、達成報酬としてカレンが依頼人との結婚を望んでしまったことだった。
王都で今一番結婚したい男、ユリウス・エーレルト。
前世も今世も妥協して付き合ったはずの男に振られたカレンは、もう妥協はするまいと、美しく強く家柄がいいという、三国一の男を所望してしまったのだった。
ともかくは依頼達成のため、錬金術師としてカレンはポーションを作り出す。
仕事を通じて様々な人々と関わりながら、カレンの心境に変化が訪れていく。
錬金術師カレンの新しい人生が幕を開ける。
※小説家になろうにも投稿中。
グラティールの公爵令嬢
てるゆーぬ(旧名:てるゆ)
ファンタジー
ファンタジーランキング1位を達成しました!女主人公のゲーム異世界転生(主人公は恋愛しません)
ゲーム知識でレアアイテムをゲットしてチート無双、ざまぁ要素、島でスローライフなど、やりたい放題の異世界ライフを楽しむ。
苦戦展開ナシ。ほのぼのストーリーでストレスフリー。
錬金術要素アリ。クラフトチートで、ものづくりを楽しみます。
グルメ要素アリ。お酒、魔物肉、サバイバル飯など充実。
上述の通り、主人公は恋愛しません。途中、婚約されるシーンがありますが婚約破棄に持ち込みます。主人公のルチルは生涯にわたって独身を貫くストーリーです。
広大な異世界ワールドを旅する物語です。冒険にも出ますし、海を渡ったりもします。
訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
異世界でゆるゆる生活を満喫す
葉月ゆな
ファンタジー
辺境伯家の三男坊。数か月前の高熱で前世は日本人だったこと、社会人でブラック企業に勤めていたことを思い出す。どうして亡くなったのかは記憶にない。ただもう前世のように働いて働いて夢も希望もなかった日々は送らない。
もふもふと魔法の世界で楽しく生きる、この生活を絶対死守するのだと誓っている。
家族に助けられ、面倒ごとは優秀な他人に任せる主人公。でも頼られるといやとはいえない。
ざまぁや成り上がりはなく、思いつくままに好きに行動する日常生活ゆるゆるファンタジーライフのご都合主義です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる