10 / 46
ミュルの大勝利
しおりを挟む
日が落ちた頃。しっかりとしたマジックバッグを手に入れてムフフ、と乙女にあるまじき顔をする。
私の名前はミュル。警備局で返金手続きをして貰い、全額戻ってきたところで今度は警備局の役員さんにお勧めされた店に行ってきた。
その店のバッグは質が良く、普通に買えるバッグでも今のより良い物が取り扱われていた。けれど……。
(やっぱり冒険者たるもの、冒険しなきゃ!)
そう奮起してクジ引きに挑戦。店員さんに持ってきてもらった箱から無造作に一つ取り出すと……。
そこには金色に輝く、一等の証が握られていた。
「大当たり~!お客様おめでとうございます!」
「えっ、あっ!金色!やったぁぁ!!」
周りの騎士や冒険者、それに店員からも拍手を受けながら一等のマジックバッグを貰う。
「おぉ……とっても軽い!」
なんと言っても持った時の感触が違う。高級な布でも使われているのだろうか。これなら長時間背負っていても疲れが溜まりにくそうだ。
「そうでしょう!更に容量もそこらの商品とは比較になりません!何よりも……」
「な、何よりも……?」
ゴクリ、と唾を飲み込んで次の言葉を待つ。
「この布地!なんと防水加工の技術が使われております!これで急な雨の日は当然、酒場で急にお酒をかけられたり水溜まりに間違って足を踏み入れても水滴一つ付かない代物です!」
「おおぉーっ!」
防水加工。簡単故に分かりやすい。
テントでキャンプしていて間違えて水を零してバッグがダメになる……なんて事も無くなるわけだ。これは大切にしなければいけない。
「ありがとうございます!」
「ご当選、改めておめでとうございます!良き旅路がそのバッグと共に訪れますように!」
欲望と羨望の視線、それと祝福の視線に囲まれながら店を出た。
それからは必要な物の買い出し、前のバッグを冒険者ギルドで引き取ってもらい、代わりにスンを貰う。
「いっけない!そろそろ宿に戻らなきゃ……!」
時間を確認すれば既に夜の九時は過ぎている。浮かれすぎて時間を忘れていた。
大急ぎで宿に向かおうとすると、その途中で今日の……ひいてはこの冒険者生の中でも感謝してもしきれない人が一人黄昏ていた。
「ロイヤリーさん!」
「ロイヤリーさん!」
物思いに耽っていた所を急に呼ばれ、ふと振り向く。そこには昼間見た少女が居た。
「あぁ、昼間の……ええっと、名前は……」
「ミュル、ミュルと申します!あの後お陰で無事に新しいバッグを買えたんです!しかも一等の!」
じゃーん!とばかりに背中から外して見せてもらうと、なるほど。確かにいいバッグだ。
「ミュルさん。いいバッグを買えてよかったね。……うん。こんな綺麗な防水加工付きなんて中々お目にかかれない」
「そうなんです!これ背負ってても本当に軽くて……って、あれ?何で防水加工してあるって分かったんですか?」
そう問いかけられるとつんつん、と自身の目をつつく。
「目はいい方なんだよ。……それはそうと、そろそろ宿に戻らなきゃ行けないんじゃないかな?」
冒険者の宿は基本いつでも開いているが、冒険者の体力は無限ではない。次の日のために体力の回復は必須と言えるだろう。
「はい!けど、ロイヤリーさんを見かけたのでお礼がしたくて……。……あれ?あの、妖精さんは?」
ヤコの事だろう。確かに目立つから居ないと心配されても仕方がない。
「今、俺の旧友に酒場に連れて行ってもらって飲んでるよ」
「へぇーっ!そうなんですね!……あれ?じゃあロイヤリーさんは何で一人なんですか?」
その問いに自分でも清々しい程の笑顔を浮かべて答える。
「居心地悪くなっちゃったから」
「……そんな場所にヤコさんを残して大丈夫なんですか?」
ミュルは若干怒っているのか、不満げな声だ。けれどあの酒場なら心配はない。
「大丈夫。ギルドマスターのラーナさんも付いてるし、酒場って『円卓』だから」
「……あ、え、円卓ぅぅ!?って言うかその口ぶりだとロイヤリーさんの旧友ってギルドマスターの……!」
あ、しまった。と口を滑らせた後悔が湧いてくる。しかしここで変に誤魔化すのも相手に失礼だ。正直に答えるしかない。
「そそ。冒険者ギルドマスターで《数者》のラーナさん。……意外だね、ミュルさんも『円卓』の事知っているんだ」
ここで話題をズラす。これ以上追求されると面倒くさそうだ。それに、あの酒場が一般的にどんな扱いを受けているのかも知りたい。
「それは勿論知っていますよ!ティタスタ王国のお偉いさんがたや名高い騎士や冒険者、それになんと言っても《数者》様達が出入りするって!中は見たことありませんけど、一度でいいから入ってみたいなあ……」
(なるほど。存在は認知されているけれど周りが偉すぎて普通の人は入れない……と言った印象なのか)
ロイヤリーは納得しつつ、一つ提案をする。
「そうだ。宿一泊分遅くなるかもしれないけれど、俺が懇意にしてる宿で飲むかい?酒も飯も、普通のジュースも美味しいよ。なんたって《アウトナンバー》二人が経営してるからね」
その言葉にピクっと反応するミュル。その目はキラキラと輝いている。
「《アウトナンバー》の人に会えるんですか!?それは是非行ってみたいです!今日一泊ぐらい宿は帰らなくても大丈夫ですし、そっちの方が貴重です!」
「そう言って貰えるとアルトの姐さんもダグザさんも喜ぶだろうよ。じゃあ案内するから着いてきて」
歩きだそうとして、ふとミュルが何か聞きたそうにしているのに気づく。足を止めて問いかける。
「……どうかしたか?」
「あの……アルト様とダグザ様って聞いた事あります。『無限』のアルト様と『豊穣』のダグザ様。お二人共《数者》の中でも強力だったのに、数年前に突然辞められて……号外の新聞が飛んだのを覚えてます」
「……」
そこまで噂になっていたのか、と再確認させられる。あの二人は確かに強い。今でも現役復帰させてくれ、と言えば顔パスで通れる程には。
「ロイヤリーさんは……なにかご存知ですか?その、辞めたきっかけとか……」
「うーん?俺はちょっと顔の広い冒険者だから、《数者》とかの込み入った事情は知らないかな……ごめんね」
その言葉に慌ててミュルは歩幅を詰めてくれながら言う。
「そ、そうですか。そうですよね……。変な事聞いてごめんなさい。なんか、ラーナ様といいお二人といい、まるで元《数者》だったような……そんな気がして」
「はは、まさか」
その返しにチクリと胸が痛みながらも、太陽の沈んだ街の外へと歩き出した。
私の名前はミュル。警備局で返金手続きをして貰い、全額戻ってきたところで今度は警備局の役員さんにお勧めされた店に行ってきた。
その店のバッグは質が良く、普通に買えるバッグでも今のより良い物が取り扱われていた。けれど……。
(やっぱり冒険者たるもの、冒険しなきゃ!)
そう奮起してクジ引きに挑戦。店員さんに持ってきてもらった箱から無造作に一つ取り出すと……。
そこには金色に輝く、一等の証が握られていた。
「大当たり~!お客様おめでとうございます!」
「えっ、あっ!金色!やったぁぁ!!」
周りの騎士や冒険者、それに店員からも拍手を受けながら一等のマジックバッグを貰う。
「おぉ……とっても軽い!」
なんと言っても持った時の感触が違う。高級な布でも使われているのだろうか。これなら長時間背負っていても疲れが溜まりにくそうだ。
「そうでしょう!更に容量もそこらの商品とは比較になりません!何よりも……」
「な、何よりも……?」
ゴクリ、と唾を飲み込んで次の言葉を待つ。
「この布地!なんと防水加工の技術が使われております!これで急な雨の日は当然、酒場で急にお酒をかけられたり水溜まりに間違って足を踏み入れても水滴一つ付かない代物です!」
「おおぉーっ!」
防水加工。簡単故に分かりやすい。
テントでキャンプしていて間違えて水を零してバッグがダメになる……なんて事も無くなるわけだ。これは大切にしなければいけない。
「ありがとうございます!」
「ご当選、改めておめでとうございます!良き旅路がそのバッグと共に訪れますように!」
欲望と羨望の視線、それと祝福の視線に囲まれながら店を出た。
それからは必要な物の買い出し、前のバッグを冒険者ギルドで引き取ってもらい、代わりにスンを貰う。
「いっけない!そろそろ宿に戻らなきゃ……!」
時間を確認すれば既に夜の九時は過ぎている。浮かれすぎて時間を忘れていた。
大急ぎで宿に向かおうとすると、その途中で今日の……ひいてはこの冒険者生の中でも感謝してもしきれない人が一人黄昏ていた。
「ロイヤリーさん!」
「ロイヤリーさん!」
物思いに耽っていた所を急に呼ばれ、ふと振り向く。そこには昼間見た少女が居た。
「あぁ、昼間の……ええっと、名前は……」
「ミュル、ミュルと申します!あの後お陰で無事に新しいバッグを買えたんです!しかも一等の!」
じゃーん!とばかりに背中から外して見せてもらうと、なるほど。確かにいいバッグだ。
「ミュルさん。いいバッグを買えてよかったね。……うん。こんな綺麗な防水加工付きなんて中々お目にかかれない」
「そうなんです!これ背負ってても本当に軽くて……って、あれ?何で防水加工してあるって分かったんですか?」
そう問いかけられるとつんつん、と自身の目をつつく。
「目はいい方なんだよ。……それはそうと、そろそろ宿に戻らなきゃ行けないんじゃないかな?」
冒険者の宿は基本いつでも開いているが、冒険者の体力は無限ではない。次の日のために体力の回復は必須と言えるだろう。
「はい!けど、ロイヤリーさんを見かけたのでお礼がしたくて……。……あれ?あの、妖精さんは?」
ヤコの事だろう。確かに目立つから居ないと心配されても仕方がない。
「今、俺の旧友に酒場に連れて行ってもらって飲んでるよ」
「へぇーっ!そうなんですね!……あれ?じゃあロイヤリーさんは何で一人なんですか?」
その問いに自分でも清々しい程の笑顔を浮かべて答える。
「居心地悪くなっちゃったから」
「……そんな場所にヤコさんを残して大丈夫なんですか?」
ミュルは若干怒っているのか、不満げな声だ。けれどあの酒場なら心配はない。
「大丈夫。ギルドマスターのラーナさんも付いてるし、酒場って『円卓』だから」
「……あ、え、円卓ぅぅ!?って言うかその口ぶりだとロイヤリーさんの旧友ってギルドマスターの……!」
あ、しまった。と口を滑らせた後悔が湧いてくる。しかしここで変に誤魔化すのも相手に失礼だ。正直に答えるしかない。
「そそ。冒険者ギルドマスターで《数者》のラーナさん。……意外だね、ミュルさんも『円卓』の事知っているんだ」
ここで話題をズラす。これ以上追求されると面倒くさそうだ。それに、あの酒場が一般的にどんな扱いを受けているのかも知りたい。
「それは勿論知っていますよ!ティタスタ王国のお偉いさんがたや名高い騎士や冒険者、それになんと言っても《数者》様達が出入りするって!中は見たことありませんけど、一度でいいから入ってみたいなあ……」
(なるほど。存在は認知されているけれど周りが偉すぎて普通の人は入れない……と言った印象なのか)
ロイヤリーは納得しつつ、一つ提案をする。
「そうだ。宿一泊分遅くなるかもしれないけれど、俺が懇意にしてる宿で飲むかい?酒も飯も、普通のジュースも美味しいよ。なんたって《アウトナンバー》二人が経営してるからね」
その言葉にピクっと反応するミュル。その目はキラキラと輝いている。
「《アウトナンバー》の人に会えるんですか!?それは是非行ってみたいです!今日一泊ぐらい宿は帰らなくても大丈夫ですし、そっちの方が貴重です!」
「そう言って貰えるとアルトの姐さんもダグザさんも喜ぶだろうよ。じゃあ案内するから着いてきて」
歩きだそうとして、ふとミュルが何か聞きたそうにしているのに気づく。足を止めて問いかける。
「……どうかしたか?」
「あの……アルト様とダグザ様って聞いた事あります。『無限』のアルト様と『豊穣』のダグザ様。お二人共《数者》の中でも強力だったのに、数年前に突然辞められて……号外の新聞が飛んだのを覚えてます」
「……」
そこまで噂になっていたのか、と再確認させられる。あの二人は確かに強い。今でも現役復帰させてくれ、と言えば顔パスで通れる程には。
「ロイヤリーさんは……なにかご存知ですか?その、辞めたきっかけとか……」
「うーん?俺はちょっと顔の広い冒険者だから、《数者》とかの込み入った事情は知らないかな……ごめんね」
その言葉に慌ててミュルは歩幅を詰めてくれながら言う。
「そ、そうですか。そうですよね……。変な事聞いてごめんなさい。なんか、ラーナ様といいお二人といい、まるで元《数者》だったような……そんな気がして」
「はは、まさか」
その返しにチクリと胸が痛みながらも、太陽の沈んだ街の外へと歩き出した。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる