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第1章
新! ギルドカード
しおりを挟む引き続き新月がお送りします_(:3 ⌒゛)_
クロが入ってくると同時にギルド内は一瞬で宴会の騒めきとは違う騒めきに変化する。
「あの人がゴルトゴーを倒した人?!」
「いや噂だとBランクだけどSランクの凶鳥 ボルボも倒したみたいだぜ」
「1、2、3、4、5、6、……うわぁ! 何頭身あるんだよ?! でけぇ!」
「凄くオーラのあるだな。確かあいつBだよな。なら、俺達のパーティに誘ってみるか?」
「やめとけって、あいつ新しく出来たパーティ『ヴージェノヴ・ニュアレンバーグ』のリーダーだぞ?!
あいつ1人で三日も経たずにBランクに昇格してパーティランクをBに押し上げたって噂だぜ。俺達が誘っても無理だって」
「マジかよ?! ヤベェ!」
……………
………
うん、こうなるってわかってた。だから今入って来て欲しく無かった。
しかし凄いなクロの人気。俺も覚悟はしていたつもりだったんだけどな。
あの騒ぎの噂が尾ひれ胸びれ背びれが付いて泳ぎ回ったせいで想像の範囲を超えていた。
ざわざわと騒ぐ冒険者達に一瞬だけクロは視線を向けるが次の瞬間には 興味ない という風に顔を背けて歩き出しギルマスのあとに続く。
あれだけの視線を無視するとは……流石だぜクロ、
ギルマスが俺達を連れて行った先は前に通された応接室だった。応接室では三人の受付嬢が一人一人小さな箱を持って待機していた。
右からパツキンのパイオツカイデー、
スレンダーなクールビューティーのエルフ娘、
ロリ巨乳で頭と背中に小さい羽を生やしたピンク色のロングヘアーのいかにも魔族です系娘、
見事に三人とも系統がバラバラの美人だった。三人の美人受付嬢は俺達が入ってくるとすぐに顔をこちらに向けたがクロを見ても驚くことは無かった。
事前にクロの特徴でも教えていたのだろう、教育がちゃんとしていてよかった。もし、クロの目を見て嫌そうな顔をしたら俺が間違い無く喧嘩を売ってる。
『あん? てめーらみたいな《ビーーーーー》は自分が言っていい事と悪い事の分別もつかねーのかぁ?! とっとと失せろこの《バキューーーーーン!!!》がぁぁぁ!!!!』
みたいなこと普通に言ってるわ。 いつもは君とかって言うけど、てめーらって言うガラの悪い言葉使うだろうし、あと、《ズキュゥゥゥン!!》とか《バキュゥゥゥン!!》、それから《ピィーーーー》、トドメに《放送事故が起こりました。しばらくお待ち下さい》_________________
って全部伏せられてる!! 確かにちょっとヤバいかも知れないけど最後のは酷くない?
「とりあえず座ってくれ」
ギルマスが前に座っていた場所に腰掛ける。それを見た俺達も続いて前に座ったソファーに腰を下ろす。
受付嬢は三人とも後ろに控えたままだった。
「まず依頼の前にお前達にとっていい情報がある。ハリス、お前は13歳になったのでランクをEランクからDランクにしようかと思ってたんだがこの3カ月間働いていたからなCにしてやる。これからも頑張ってくれ」
「え?! ハリスくんもう13歳になったの?!」
ハリスくんここで大出世です。おめでとう パチパチーー、
しかも、オマケに俺もクロも知らない情報が出てきた。……まさか依頼こなしてたときに過ぎちゃった的な?!
うそーん!! でもなんでギルマスが知ってるの?!
「ハリスがこの前自分で言ってたぞ」
「この前に話しました」
「なんだとーー!!」
「私はちゃんと聞いてたから祝いの言葉は言ったぞ。お前が聞いてなかったのが悪いんじゃないのか?」
ギルマスとハリスくん、クロが同時に答えた。
そんなバナナ!! 俺としたことがそんな面白い企画を聞き逃してしまっていたなんて……ここはプレゼントとか称してパイ投げとかして遊べたのに!!
「クロ、帰ったらお誕生日会と言う名のパイ投げ大会をするぞ!! あ、勿論パイはクリームてんこ盛り、中にカレー入りで」
「誕生日会なのになぜパイ投げ大会になるんだせめて普通に祝えばいいだろ。あとカレーはやめろ。服が汚れても知らんぞ?」
「むしろそれが目的ですが何か?」
「尚更タチが悪い。却下」
「えー」
帰ったら速攻でパイ投げ大会をしようとクロに提案したがアッサリと却下された。
いいじゃんかー、ケチ。やってみたかったリスト《お誕生日会がパイ投げ大会に!! しかも服にいつの間にかカレーのシミが?!》が提案して0.3秒でゴミ箱に没シュート☆された。
ブウ~……豚が三匹ブゥ、ブゥ、ブゥ。
不貞腐れボイコットでもしようかと考えていると、コホン という声がして意識を前に向けさせられる。
クロの方に向けていた首を前に戻すとギルマスが無視するなと無言の圧力をかけてきた。
イヤーン☆怖~い(棒)
「お誕生日会なら他所でやってくれ、
それよりも話を戻すぞ。次にレモーネ、お前はランクがDからBへ、クロスはこの中で一番の働きっぷりを見せているのでこれからはSにする。
本当はお前達のように何度も飛び級をするのはあまり良くないんだが今までの働きからして十分レベルを上げてもいいと私は判断した。と、いう訳だ。渡してくれ」
いきなり俺とクロもレベルがドンと上がって驚いているところにギルマスが手を挙げて後ろに控えていた三人の美人受付嬢に指示を出した。
三人はギルマスの指示に従い小さな箱を持ったままこちらに移動し俺達とテーブルを挟んで立つ。
ハリスくんにはロリ巨乳が、クロにはパツキンのパイオツカイデーが、俺にはスレンダーエルフ娘が、それぞれが持っている箱を開けて中身が見えるようにテーブルの上に置くと、またギルマスの後ろに控えた。
なにが入っているのかワクワクしながら箱の中身を覗く。
ーーーぬ、これは……ギルドカード? でもこれは色が違う。 普通のギルドカードは……確か赤だった筈、だってギルドカードをじっと見つめていてもレベルなんて上がらないじゃん?
俺とクロなんて用がない時はずっと【無限の胃袋】に仕舞いっぱなしだしー、ランクが一定以上に上がると変わる。なんてこともあるかも知れないが俺は知らん。
なのにこの三枚、うち一枚がすでにおかしい。なんかブラックだ。クレジット? マンション一括購入すんの? と言いたかったがカードの中央にはデカデカとCと書かれていた。なんだ チェっ……
もう一枚がオパールのように光輝く白だ。こちらには中央にBと金で書かれている。デザイン的に金にしたんだろうけどなんか見えずらい……これ俺のだよな? ちょっと面倒い。
最後の一枚は……、なんというかガラスみたいに透明なのに光に当たると七色に変化している。こちらも金でSと書かれているが白よりも細工が細かい。いいな~、俺もこっちの方がいい。
「マルクス、これはギルドカードか?」
クロは箱からカードを取り出して一通り眺めたあと、今度は光を浴びて七色に光輝く様をを手の中で弄りながら質問をする。
俺じゃないとわからないだろうが目が少し輝いている。これはパイプを買った時と同じように興味を持っている時の表情だ。
質問をされたギルマスと受付嬢がその質問を待ってました!! と言わんばかりの笑顔をする。
余程説明したかったんだろうな。
「あぁ、ハリスのカードは黒だ。これはお前達のパーティだからっていう理由もあるが私はこれからもハリスは伸びると思っていてな。ギルドはこういう力が未数値のやつには大体この黒いカードを渡すんだ」
ハリスくんはギルマスの説明を聞くと恐る恐るといった表情をして震える手つきでギルドカードを箱から取り出す。
「これが……俺のなのか……?」
あまりの感動にそう呟いたあとは動かなくなってしまった。フリーズだ。フリーズ。
あぁ! ハリスくんーー!! カムバッーーク。
「レモーネのは通称『ジュエリーカード』っていわれるもので色は白……これは乳白色といった方がいいか。
素材はランクが上がっても書き換え易いよう特殊な金属とオパールで出来ているんだ。どうだ? 凄いだろ」
ギルドカードを持って固まっているハリスくんをよそにギルマスは俺のカードなのであろう物の説明を始める。
まるで自分の物のように自慢をしているが自慢し過ぎて鼻が天狗になっているぞ。
これ俺のであってお前のじゃないだろとツッコミたいそれにギルドカードの板の部分は確かオパールって言ったよな? 宝石じゃないか。
宝石でカードを作ることなんて出来るのかといった疑問が頭を埋め尽くしていく。
「宝石でカードなんか作れるのか?」
あ、俺が言おうとしたのに、興味津々なクロが先に質問をしてしまった。
質問を聞いたギルマスは「よくぞ聞いてくれた!」と叫びテーブルを叩き大きな音が部屋に響く。静かになってしまった部屋で視線が自分にへと集まったことに気が付いたギルマスは顔を少し赤らめてわざとらしく咳払いをすると強引に話を戻した。
「い、いや普通は出来ない。
が、宝石を薄く切って加工する技術はある。巨大な宝石を薄く切ってすぐに硬化魔法をかけるんだ。そうすることで宝石は薄くすることが出来る。だが、同時に加工は難しくなってしまう。
そこで、世界屈指、しかも五本指に入るドワーフに加工をしてもらったのがこの特注品だ!! これは結構高くついたが仕方ない、未来への投資だ。
ハリスも伸びるだろうがレモーネ、お前も伸びる。それもEXに行く可能性があるの。これはその時のためのカードだ」
期待してくれているのか。
いや~見直したぞギルマス!! そんなこと言われたら俺、木にも登っちゃいそう! いや木登りどころが天まで飛べちゃうんだけどね~。
「それに黙ってりゃー美人だからな。お前が有名になればなるほど貴族がじゃんじゃん寄付をしてくる。そうなればあの馬鹿と変態どものせいで飛んでいく金を補える。そのためならこれも必要なことだ」
ギルマスに合わせて受付嬢達もうんうんと首を縦に振った。どうせ外見がこれで中身がこんなんですよ! 悪かったね!!
さっきまではこれはそんなことをしてまで作られているのかと思う程、カード作りの作業工程は確かに凄かった。凄かった が、最後の方の話の方に驚きを掻っ攫われた。そんなに迷惑行為をしてるのかここの冒険者は。もう豚箱にでもぶち込んどいた方が世の為、人の為、俺達の為では無いだろうか? と首を傾げたくなった。
「最後にクロスのカードだがカードの作られ方はレモーネと大体同じだ。しかし、カードの方の材料はもっと凄い物を使っているぞ~。
なんてたってこれには《吹雪の大陸》の夜にしか出て来ないオーロラを切り取ってダイヤモンドに閉じ込めたものだ。こんな物は世界に2つとしてない宝のようなものだぞ!」
最後にクロのカードの話が始まりギルドカードの話がピークに達した。
釣られてギルマスも暴走し始める。さらにそれに釣られて受付嬢達の頷きも早くなる。
もう俺もクロも話についていけない。ハリスくんは固まったままだけど、
「普通最高ランクのEXのカードは大抵が宝石で作られている。レモーネがこれだな。
だが、宝石で作られている物はそう多くは無いが魔界のなんかはルビー、オージュンのはアメジストで出来てる。なんて物もあるがこれはどこのギルドでも作っていないもんだ。でもこれからは違う! いつも、
『お前のところの冒険者は元気が有り余っているなようだな。まるで、というより割と本気で幼稚園だよな~(笑)
それに問題もよく起こしているそうじゃないか、いっそのことギルドの名前を「禁断の書から「禁断の箱にした方がしっくりくると思うぞぉ~?』
なんて言ってくるあのクソ王国の「力の頂点ならぬ「人間主義の頂点にも居ない《ジュエリーカード》持ちに今までに前例の無い……」
ギルマスの口が止まった。
部屋に響いていた声が聞こえなくなり一瞬だけ無音の空間になる。一体どうしたんだ?
「そうだ。これは名前がまだ無いんだった」
「無いんかい! 途中で止めるなよ。驚くじゃん」
間を開けてなんでも無い答えが返ってくる。なんだよ! 心配して損した。
ハハハと笑って「いや、すまんすまん」とギルマスが謝る。
「まぁ、これは報告も兼ねて女帝に話を先に通しておくさ。
あ、そうだ女帝で思い出した。こんなギルドカードを渡したからにはお前達を女帝に挨拶をさせなくてはいけない。てな訳でお前達には三日後、王宮の方へ行って貰う。
で、以来だがこれは俺からの頼みだ。クロスかハリスのどちらかがギルドのためにご機嫌取りをしてきてくれ!
最近はお前達の噂でギルドの評判が良くなってきているが前に変態騒ぎがあっただろ?ほら広場に寝そべる変態と全裸で走り回るって変態ってやつだ。今はあいつらは謹慎処分にしてるんだが毎度の事なんで多分懲りずにまたやらかす。
おかげで女帝がピリピリしてるんだ!なんとかしてきてくれ! お代は私の出来る限りのことをするから」
マジで?! メタいなこの展開。
でもこれって知ってる。こういうのは厄介ごとの押し付けって言うんだって!
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