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【第22話】
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アパートに引っ越しを終えた妙子は、窓を開け、細い舗道の向こう側にある、駐車場をぼんやりと眺めていた。
「ほとんど片づいたし、私は帰るわね」
手伝いにきてくれていた静江が、ベッドの端から立ち上がった。
「まだいいじゃない。ゆっくりしてけば」
妙子はふり返り、引き止める。
「なに言ってるの、はるばる遠くからきたわけじゃあるまいし、腰を落ち着けていても仕方ないでしょう。近いんだから、いつでも来れるわよ」
そう言ったときには、もう静江は玄関に立っている。
「じゃあ、送ってく」
いいわよ、そう遠慮する静江に、そこの角まで、と妙子は一緒に部屋を出た。
静江が言ったように、妙子の借りたアパートは、実家から歩いても三十分くらいのところだった。
「わさざわざアパートなんて借りなくたって……」
角まで来ると、静江が洩らした。
「もういいでしょ、それは。引越しもすんじゃったんだから」
「そうだけど……」
まだ何か言いたそうな母親に、
「弁護士に相談することは、お父さんには絶対に内緒よ」
妙子は話を切り替えた。
「それはわかってるけど、でも、穏便にすますことはできないのかい? 離婚するのに弁護士だなんて」
「仕方ないのよ。あの人に別れる意思がないんだから。それに、弁護士にお願いしたほうが穏便にすむのよ」
和彦とのことは、弁護士に依頼することにした。
その弁護士とは三日後に会うことになっている。
あれからなんどか、和彦から電話が掛かってきたが、妙子は一切出なかった。
もう声も聴きたくなかった。
いまでも和彦のあの眼が脳裡に浮かぶときがあり、そのたびに脅えた。
静江にはあのときのことを話してない。
その話を聞けばきっと、静江はショックを受けるだろう。
話せるわけがなかった。
だから静江には、夫との話し合いがこじれ、仕方なく弁護士に依頼することにした、と話したのだった。
「でも、心配しないで。裁判になるようなことはないと思うから」
「裁判になるかも知れないの?」
静江はかえって心配そうな顔をした。
「だから、そうならないように弁護士にお願いして、穏便にすませるのよ」
「ならいいけど。くれぐれも穏便ね。和彦さんの両親にだって、ご迷惑がかかることなんだし、いくら和彦さんに非があるにしても、親ってものはそうは思わないんだから」
「わかってます」
静江はうなずき、「夕飯食べに来る?」と訊いた。
妙子が首をふると、くれぐれも、ともう一度念を押して帰っていった。
部屋に戻った妙子は、新しく買ったシングル・ベッドに横になった。
わずかながら揃えた調度品の並ぶ部屋を眺める。
調度品といっても、どれも高価なものではない。
商店街にある店で買ったものだ。
そこは、低価格な商品を、人ひとりがやっと通れるスペースしかないほどぎっしりと並べて置いてある店だった。
クローゼットや箪笥には、衣類はほとんど入っておらず、ドレッサーにも数少ない化粧品があるだけだ。
TVもオーディオ機器もない。
電話だけはないと困るので、二、三日のうちに引くつもりでいる。
そんなところから始める生活ではあったが、それでも、いままで一度もひとり暮らしをしたことのない妙子には、 実家から近いとはいえ、独立したというような気分に心浮き立つものがあった。
「新しい生活が始まるのね」
妙子はひとりごちて、ベッドの横の丸テーブルに置いてある目覚まし時計に眼をやった。
時刻は午後の一時半を回っている。
妙子はベッドから降りて、浴室に向かった。
今日は、晃一と会う約束をしている。
静江が思ったより早く帰っていったので、待ち合わせの時間にはまだ余裕がある。
晃一とは、新宿駅東口の交番前で五時に待ち合わせをしていた。
新宿の街は、学生の頃に一度行ったことがあったが、恐い思いをした経験があり、妙子は初め難色を示した。
けれど、どうしても行きたいところがあるんだ、と言う晃一に押し切られ、仕方なく承知したのだった。
まったく強引なんだから……。
浴室に湯を張りながら、あの日の夜のことを思い出していた。
店へと走っていった晃一は、私服に着替えてもどってきた。
「友だちがバイクで事故を起こして、それで病院に行きますって店長に言ってきた」
そう言うと妙子の手を引いた。
だが、妙子は動こうとしなかった。
「広瀬くん、あのね……」
そのときになって、自分が言ってしまったことを後悔し、そして変な想像に走っていた自分に狼狽した。
「ヤダな先生、なにか誤解してない?」
晃一は妙子の顔を覗きこんだ。
「誤解って、え? 私はなにも、誤解なんてしてないわよ」
妙子は否定したが、そらした眼は宙を泳いでいた。
「だったら、ほら、行くよ」
そう言うと晃一は背を向け歩き出した。
妙子はすぐに動けず、それでも、
「ちょっと待ってよ」
と晃一のあとを追った。
晃一のあとをついていき、着いた場所は静かなところとはまるで正反対の、騒音と縦横無尽に動きまわる人たちで あふれる、パチンコ店だった。
店内のその光景に妙子は立ち止まり、パチンコ台から弾かれる玉の音に耳を塞いだ。
そんな妙子に晃一は笑いかけた。
「先生、パチンコは初めて?」
「あたり前でしょ。私がパチンコをやるように見える? そんなことより、私は静かなところに連れていってと言ったのよ。それなのにどうしてここなのよ」
妙子はわけがわからなくなった。
「いいからいいから」
晃一は意に介さないといった顔で、妙子の手を引いた。
店内を歩いて廻りながら、空いている台の前で脚を止めると、晃一は台の上部にあるデータをチェックしたり、盤面を覗きこんだりした。
妙子はなにをしているのかわからず、不思議に思った。
「なにしてるの?」
妙子はそう訊いた。
「うん、台の顔色を見てるんだ」
晃一は、パチンコ台の盤面を覗きこみながら答えた。
「台の顔色?」
「そう。パチンコの台はいろんな顔を持ってるんだ。怒ってたり、落ちこんでたり、笑ってたりね。それが毎日変わるんだよ。顔色のいい台を探し出せれば、オレの顔色もよくなるってわけさ」
「ふーん、そういうものなの。私はやったことがないから、よくわからないけど、パチンコなんて運だと思ってた」
「運は重要だよ。いくら顔色のいい台でも、突然機嫌が悪くなったりするから。そういうときの引き際がいちばん難しいんだ。欲が絡むと運にも見放される」
「なにか複雑なのね。奥が深いっていうか」
「そんな大したことじゃないよ。パチンコはゲームと一緒で、必ず攻略法はあるってことさ。だけど、どんなに攻略法があったとしても、百パーセントは勝てない。パチンコは生きものだから。だからオレのやってることは、勝つ確立を上げてるってことなんだ」
「勝つ確立が上がるってことは……」
「負けてないってこと」
「それって凄いことじゃない」
晃一は口端で笑った。
何台目かを見て回ると、二台並んで空いているところがあり、晃一は二台ともデータと釘をチェックした。
「この二台なら遊べるな」
そう言うと晃一は、それぞれの現金挿入口に三千円を入れると、一台に妙子を坐らせ、隣に坐った。
「打ち方を教えるよ」
手ほどきで妙子に説明し、晃一は自分の台を打ち始めた。
「ねえ、さっきも訊いたけど、どうしてパチンコなの?」
妙子は疑問をぶつけた。
「洒落たところ、期待した?」
「期待っていうか……」
妙子は口ごもる。
「オレ、洒落たところって苦手でさ」
「だからって、ここは静かなところとは、まるで正反対じゃない」
「そう、だからここに来たんだよ」
「どういうこと?」
妙子は晃一を見た。
「先生、自棄になってたからさ」
その言葉に妙子は胸を突かれた。
「そういうときはさ、静かな場所に行くより、こういう騒がしい場所のほうがいいんだよ。余計なこと考えずにすむから。いまの先生は、静かなとこに行っても、ダークに落ちるだけだよ。そんなときって、抱いてほしい、なんて思っちゃうんでしょ? 女って。さっきの先生は、まさにそんな感じだったかな」
晃一は、自分の台に顔を向けたまま言った。
「嘘よ、そんなこと。それに、それって女性に対して失礼よ。訂正しなさい」
妙子は顔を赤くした。
「訂正なんてしないよ。だってほんとでしょ?」
晃一は妙子に顔を向けた。
妙子は恥ずかしさに、自分の台に顔をもどした。
「ほとんど片づいたし、私は帰るわね」
手伝いにきてくれていた静江が、ベッドの端から立ち上がった。
「まだいいじゃない。ゆっくりしてけば」
妙子はふり返り、引き止める。
「なに言ってるの、はるばる遠くからきたわけじゃあるまいし、腰を落ち着けていても仕方ないでしょう。近いんだから、いつでも来れるわよ」
そう言ったときには、もう静江は玄関に立っている。
「じゃあ、送ってく」
いいわよ、そう遠慮する静江に、そこの角まで、と妙子は一緒に部屋を出た。
静江が言ったように、妙子の借りたアパートは、実家から歩いても三十分くらいのところだった。
「わさざわざアパートなんて借りなくたって……」
角まで来ると、静江が洩らした。
「もういいでしょ、それは。引越しもすんじゃったんだから」
「そうだけど……」
まだ何か言いたそうな母親に、
「弁護士に相談することは、お父さんには絶対に内緒よ」
妙子は話を切り替えた。
「それはわかってるけど、でも、穏便にすますことはできないのかい? 離婚するのに弁護士だなんて」
「仕方ないのよ。あの人に別れる意思がないんだから。それに、弁護士にお願いしたほうが穏便にすむのよ」
和彦とのことは、弁護士に依頼することにした。
その弁護士とは三日後に会うことになっている。
あれからなんどか、和彦から電話が掛かってきたが、妙子は一切出なかった。
もう声も聴きたくなかった。
いまでも和彦のあの眼が脳裡に浮かぶときがあり、そのたびに脅えた。
静江にはあのときのことを話してない。
その話を聞けばきっと、静江はショックを受けるだろう。
話せるわけがなかった。
だから静江には、夫との話し合いがこじれ、仕方なく弁護士に依頼することにした、と話したのだった。
「でも、心配しないで。裁判になるようなことはないと思うから」
「裁判になるかも知れないの?」
静江はかえって心配そうな顔をした。
「だから、そうならないように弁護士にお願いして、穏便にすませるのよ」
「ならいいけど。くれぐれも穏便ね。和彦さんの両親にだって、ご迷惑がかかることなんだし、いくら和彦さんに非があるにしても、親ってものはそうは思わないんだから」
「わかってます」
静江はうなずき、「夕飯食べに来る?」と訊いた。
妙子が首をふると、くれぐれも、ともう一度念を押して帰っていった。
部屋に戻った妙子は、新しく買ったシングル・ベッドに横になった。
わずかながら揃えた調度品の並ぶ部屋を眺める。
調度品といっても、どれも高価なものではない。
商店街にある店で買ったものだ。
そこは、低価格な商品を、人ひとりがやっと通れるスペースしかないほどぎっしりと並べて置いてある店だった。
クローゼットや箪笥には、衣類はほとんど入っておらず、ドレッサーにも数少ない化粧品があるだけだ。
TVもオーディオ機器もない。
電話だけはないと困るので、二、三日のうちに引くつもりでいる。
そんなところから始める生活ではあったが、それでも、いままで一度もひとり暮らしをしたことのない妙子には、 実家から近いとはいえ、独立したというような気分に心浮き立つものがあった。
「新しい生活が始まるのね」
妙子はひとりごちて、ベッドの横の丸テーブルに置いてある目覚まし時計に眼をやった。
時刻は午後の一時半を回っている。
妙子はベッドから降りて、浴室に向かった。
今日は、晃一と会う約束をしている。
静江が思ったより早く帰っていったので、待ち合わせの時間にはまだ余裕がある。
晃一とは、新宿駅東口の交番前で五時に待ち合わせをしていた。
新宿の街は、学生の頃に一度行ったことがあったが、恐い思いをした経験があり、妙子は初め難色を示した。
けれど、どうしても行きたいところがあるんだ、と言う晃一に押し切られ、仕方なく承知したのだった。
まったく強引なんだから……。
浴室に湯を張りながら、あの日の夜のことを思い出していた。
店へと走っていった晃一は、私服に着替えてもどってきた。
「友だちがバイクで事故を起こして、それで病院に行きますって店長に言ってきた」
そう言うと妙子の手を引いた。
だが、妙子は動こうとしなかった。
「広瀬くん、あのね……」
そのときになって、自分が言ってしまったことを後悔し、そして変な想像に走っていた自分に狼狽した。
「ヤダな先生、なにか誤解してない?」
晃一は妙子の顔を覗きこんだ。
「誤解って、え? 私はなにも、誤解なんてしてないわよ」
妙子は否定したが、そらした眼は宙を泳いでいた。
「だったら、ほら、行くよ」
そう言うと晃一は背を向け歩き出した。
妙子はすぐに動けず、それでも、
「ちょっと待ってよ」
と晃一のあとを追った。
晃一のあとをついていき、着いた場所は静かなところとはまるで正反対の、騒音と縦横無尽に動きまわる人たちで あふれる、パチンコ店だった。
店内のその光景に妙子は立ち止まり、パチンコ台から弾かれる玉の音に耳を塞いだ。
そんな妙子に晃一は笑いかけた。
「先生、パチンコは初めて?」
「あたり前でしょ。私がパチンコをやるように見える? そんなことより、私は静かなところに連れていってと言ったのよ。それなのにどうしてここなのよ」
妙子はわけがわからなくなった。
「いいからいいから」
晃一は意に介さないといった顔で、妙子の手を引いた。
店内を歩いて廻りながら、空いている台の前で脚を止めると、晃一は台の上部にあるデータをチェックしたり、盤面を覗きこんだりした。
妙子はなにをしているのかわからず、不思議に思った。
「なにしてるの?」
妙子はそう訊いた。
「うん、台の顔色を見てるんだ」
晃一は、パチンコ台の盤面を覗きこみながら答えた。
「台の顔色?」
「そう。パチンコの台はいろんな顔を持ってるんだ。怒ってたり、落ちこんでたり、笑ってたりね。それが毎日変わるんだよ。顔色のいい台を探し出せれば、オレの顔色もよくなるってわけさ」
「ふーん、そういうものなの。私はやったことがないから、よくわからないけど、パチンコなんて運だと思ってた」
「運は重要だよ。いくら顔色のいい台でも、突然機嫌が悪くなったりするから。そういうときの引き際がいちばん難しいんだ。欲が絡むと運にも見放される」
「なにか複雑なのね。奥が深いっていうか」
「そんな大したことじゃないよ。パチンコはゲームと一緒で、必ず攻略法はあるってことさ。だけど、どんなに攻略法があったとしても、百パーセントは勝てない。パチンコは生きものだから。だからオレのやってることは、勝つ確立を上げてるってことなんだ」
「勝つ確立が上がるってことは……」
「負けてないってこと」
「それって凄いことじゃない」
晃一は口端で笑った。
何台目かを見て回ると、二台並んで空いているところがあり、晃一は二台ともデータと釘をチェックした。
「この二台なら遊べるな」
そう言うと晃一は、それぞれの現金挿入口に三千円を入れると、一台に妙子を坐らせ、隣に坐った。
「打ち方を教えるよ」
手ほどきで妙子に説明し、晃一は自分の台を打ち始めた。
「ねえ、さっきも訊いたけど、どうしてパチンコなの?」
妙子は疑問をぶつけた。
「洒落たところ、期待した?」
「期待っていうか……」
妙子は口ごもる。
「オレ、洒落たところって苦手でさ」
「だからって、ここは静かなところとは、まるで正反対じゃない」
「そう、だからここに来たんだよ」
「どういうこと?」
妙子は晃一を見た。
「先生、自棄になってたからさ」
その言葉に妙子は胸を突かれた。
「そういうときはさ、静かな場所に行くより、こういう騒がしい場所のほうがいいんだよ。余計なこと考えずにすむから。いまの先生は、静かなとこに行っても、ダークに落ちるだけだよ。そんなときって、抱いてほしい、なんて思っちゃうんでしょ? 女って。さっきの先生は、まさにそんな感じだったかな」
晃一は、自分の台に顔を向けたまま言った。
「嘘よ、そんなこと。それに、それって女性に対して失礼よ。訂正しなさい」
妙子は顔を赤くした。
「訂正なんてしないよ。だってほんとでしょ?」
晃一は妙子に顔を向けた。
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