19 / 50
【第19話】
しおりを挟む
「子供の産めない私なんて、あなたにとっては家政婦も同じよね」
苦々しい想いで、妙子は言った。
「それはちがう。確かに、子供の産めなくなった君から気持ちが離れていったのも事実さ。だけど、君を家政婦のように思ったことなんて一度もないよ」
弁解にもならない夫のその言葉は、妙子を苛つかせた。
「そうかしら。私にはそう思えないわ。だってそうでしょ? 会話もない生活の中で、私は食事を作り、掃除と洗濯をするだけ。そんな毎日なのよ。これで家政婦じゃないって言える? いいえ、家政婦のほうがまだましだわ。帰る家があるもの。私はただの奴隷よ」
感情が昂ぶり始めているのを知り、そんな自分を抑えようと妙子は水を飲んだ。
和彦はたじろいで顔をしかめ、テーブルの上に視線を落とした。
「すまなかった……。僕は、自分のことしか考えてなかった。だけど聞いてくれ。僕は僕で苦しんだんだ。君に子供ができたとき、僕はほんとうにうれしかった。君と産まれてくる子供のために、命を捧げて生きていくって誓ったよ。それがあんな結果になってしまって、君は……、それでも君がいればいいって、産まれてこれなかった子供のぶんまで君を愛していこうって、そう思ったのも事実だ。だけど、日が経つにつれて、しだいに君のことが疎ましく思えてきて、気づくと君のこと憎んでさえいたよ。君が子供を殺したんだって……、そんな自分が情けなかった。僕よりも辛いのは君なのに、それがわかってるのに、君を前にすると避けるようになって。おふくろは君と別れろっていい始めるし。頭が変になりそうだった。そんなときに彼女と知り合って……」
そこまで言うと和彦はふいに黙りこみ、唇を噛んだ。
そこに店員がやってきて、妙子の前にティ・カップを置いた。
妙子はティ・カップを手に取り、
「彼女、いくつ?」
と訊いた。
唐突にそう訊かれ、和彦はその意味を理解しかねて、半端に口を開いた。
妙子自身、どうしてそんなことを訊いたのかわからなかった。
「べつに意味なんてないの。ただ、彼女が私とあまり歳が変わらないように見えたから」
思い出したくもない、女の顔が甦った。
「君のひとつ上だよ」
その言葉に、ティ・カップを持った妙子の手が止まり、それでも自然を装い、
「そう……」
ティ・カップを口にした。
年上の女――
それはいちばん知りたくなかったことだった。
そしてそれは、妙子の胸を抉った。
ひとつでも年下の女だったなら、まだ少しは救われただろう。
年下ならば、妻としての威厳を保つこともできた。
だが年上は別だった。
年上は妙子のプライドを傷つけた。
そして何よりも妙子を傷つけるのは、その女には、その身に子供を宿すことができるということだった。
それが年上だからこそ、妙子には赦せないのだ。
自分が失ってしまったものを、あの女は持っている……。
それは耐えがたい屈辱だった。
どうして年上の女なのよ……。
女の嘲笑う声が聴こえてくる。
自尊心が切り裂かれていく。
敗北したような思いに、妙子は逃げ出したい衝動に駆られた。
それでも、その衝動を抑え、
「その歳なら、尚のこと私と別れて、結婚してあげたほうがいいんじゃない」
あくまで冷静に妙子は言った。
「彼女も、それを望んでる」
その言葉が、妙子の胸に針を刺す。
「だったら、私たちの離婚になんの問題もないわね」
「待ってくれ。僕は彼女と結婚する気はないよ」
「どうして?」
「彼女とは別れるつもりだ」
一瞬、妙子は夫に眼を見張ったが、すぐに眼をそらし、
「離婚を突きつけられて、臆病風に吹かれただけじゃないの、そんなの」
そう言った。
「そんなんじゃない。このことは前から考えてたことなんだ。あのときだって、その話をしてたんだ。そこに君が……」
「そんなこと、口ではなんとでも言えるわよ」
「ほんとだ、信じてくれ。だから、考え直してくれないか」
「あなたはきっと、彼女といるところを見られてしまって、それが原因で私が離婚をすると思ってるでしょうけど、それはちがうわ」
和彦は、意味がわからない、といった表情で眉根をよせた。
「あのときはすでに離婚届を置いて、家を出たあとよ。それであのホテルに一泊するつもりだったの」
「どういうことだ……」
「私はもう、あなたと別れることを決めていたのよ」
「―――――」
和彦は愕然とした顔をした。
「私はずっと耐えてきた。口も利かず、私の存在も否定するようなあなたの眼や態度にも。あなたから子供を奪ってしまった、罪の償いなんだって。どんなに辛くても、子供をこの世に送り出してやれなかったことへの罰なんだって。そうやって自分を責めつづけてたのよ。悪いのは私なんだって、呪文のように言い聞かせてたわ。女がいることだって、ずっと前から気づいてた。それでも、あなたの心が私のもとに帰ってくることを信じてた。でも、もう限界。これ以上は耐えられない。私も妻である前に、ひとりの女なのよ」
意思をこめた眼で、妙子は夫を見返した。
和彦は結んだ口許を震わせ、その眼には哀しみを滲ませていた。
「悪かった。許してくれ。この償いは一生かけてもする」
和彦は頭を下げた。
その姿が、見合いの席で、いまと同じように頭を下げたあのときの夫の姿と重なった。
どんなに話しかけても、冷めた眼で見つめることしかなかった夫が、いまこうして頭を下げている。
妙子は胸が熱くなった。
意思が溶けるように揺らいでいく。
この償いは一生かけてもする――
夫のその言葉は、母親から聞いた、父親が言ったという言葉と同じだった。
父親にそういわれたとき、実際のところ母親はどう思ったのだろうか。
母親は父親を赦してないと言った。
けれど、その思いを隠しつづけてきた。
胸の奥に。
そうしながらも、夫婦としてやってこれたのは、家族がいたからというだけではないだろう。
やはり父親を愛していたからではないのか。
父親も、一度犯した過ちを心から反省し、家族を守り、そして母親を大切にしてきた。
その父親の愛を、母親は受け止めたのではないのか。
妙子にはそう思えた。
それならば、母親のように、夫の過ちを許し、すべてを白紙にもどすことはできないけれど、頭を下げて許しを請う夫に、応えてもいいのではないか。
幸せだったあのころに、もどれるなら……。
胸の中で渦巻くそんな思いが、妙子を衝き動かそうとする。
許すわ――
だが、その言葉を口にすることはできなかった。
何かが妙子を押しとどめている。
それが何なのかわからないまま、
「もう遅いのよ。私の気持ちは変わらないわ」
こぼれ出た言葉は、思いとは裏腹なものだった。
和彦は頭を上げると、無言の視線を妙子に向けた。
苦渋に満ちたその顔は、哀願するようでもあり、遺憾な思いに打ちひしがれたようにも見えた。
妙子は眼を瞑った。
眼鏡の奥の、哀しいまでの夫の眼から逃れるために。
そして、胸を締めつける思いからも逃れようと、妙子は席を立ち、夫に背を向けた。
店をあとにしても、夫は追ってこなかった。
あのラウンジのときと同じように。
だが、あのときは、あの女がいた。
そして夫を引き止めた。
けれど、いまはあの女はいない。
それなのに、なぜ夫は追いかけてこないのだろう。
女と別れると言ったのではないか。
やり直すために、許しを求めてきたのではないか。
なのになぜ、去っていく妻を引きとめようとしないのか。
どうして……。
いま、夫が追いかけてきたなら、すべてを吹っ切り、迷わず夫の胸に跳びこんでいける気がする。
妙子は、背に神経を集中させる。だが、夫が追ってくる気配はない。
妙子は急に哀しくなった。
夫が追いかけてこないことにではない。
別れを宣告しながら、それなのに、夫に縋りたいと思っているそんな自分にだった。
自分だけが空回りしている。
優柔不断で勝手な自分が情けなく、そして憐れだった。
馬鹿よ、私は……。
自分を嘲り、気づくと涙が頬を濡らしていた。
苦々しい想いで、妙子は言った。
「それはちがう。確かに、子供の産めなくなった君から気持ちが離れていったのも事実さ。だけど、君を家政婦のように思ったことなんて一度もないよ」
弁解にもならない夫のその言葉は、妙子を苛つかせた。
「そうかしら。私にはそう思えないわ。だってそうでしょ? 会話もない生活の中で、私は食事を作り、掃除と洗濯をするだけ。そんな毎日なのよ。これで家政婦じゃないって言える? いいえ、家政婦のほうがまだましだわ。帰る家があるもの。私はただの奴隷よ」
感情が昂ぶり始めているのを知り、そんな自分を抑えようと妙子は水を飲んだ。
和彦はたじろいで顔をしかめ、テーブルの上に視線を落とした。
「すまなかった……。僕は、自分のことしか考えてなかった。だけど聞いてくれ。僕は僕で苦しんだんだ。君に子供ができたとき、僕はほんとうにうれしかった。君と産まれてくる子供のために、命を捧げて生きていくって誓ったよ。それがあんな結果になってしまって、君は……、それでも君がいればいいって、産まれてこれなかった子供のぶんまで君を愛していこうって、そう思ったのも事実だ。だけど、日が経つにつれて、しだいに君のことが疎ましく思えてきて、気づくと君のこと憎んでさえいたよ。君が子供を殺したんだって……、そんな自分が情けなかった。僕よりも辛いのは君なのに、それがわかってるのに、君を前にすると避けるようになって。おふくろは君と別れろっていい始めるし。頭が変になりそうだった。そんなときに彼女と知り合って……」
そこまで言うと和彦はふいに黙りこみ、唇を噛んだ。
そこに店員がやってきて、妙子の前にティ・カップを置いた。
妙子はティ・カップを手に取り、
「彼女、いくつ?」
と訊いた。
唐突にそう訊かれ、和彦はその意味を理解しかねて、半端に口を開いた。
妙子自身、どうしてそんなことを訊いたのかわからなかった。
「べつに意味なんてないの。ただ、彼女が私とあまり歳が変わらないように見えたから」
思い出したくもない、女の顔が甦った。
「君のひとつ上だよ」
その言葉に、ティ・カップを持った妙子の手が止まり、それでも自然を装い、
「そう……」
ティ・カップを口にした。
年上の女――
それはいちばん知りたくなかったことだった。
そしてそれは、妙子の胸を抉った。
ひとつでも年下の女だったなら、まだ少しは救われただろう。
年下ならば、妻としての威厳を保つこともできた。
だが年上は別だった。
年上は妙子のプライドを傷つけた。
そして何よりも妙子を傷つけるのは、その女には、その身に子供を宿すことができるということだった。
それが年上だからこそ、妙子には赦せないのだ。
自分が失ってしまったものを、あの女は持っている……。
それは耐えがたい屈辱だった。
どうして年上の女なのよ……。
女の嘲笑う声が聴こえてくる。
自尊心が切り裂かれていく。
敗北したような思いに、妙子は逃げ出したい衝動に駆られた。
それでも、その衝動を抑え、
「その歳なら、尚のこと私と別れて、結婚してあげたほうがいいんじゃない」
あくまで冷静に妙子は言った。
「彼女も、それを望んでる」
その言葉が、妙子の胸に針を刺す。
「だったら、私たちの離婚になんの問題もないわね」
「待ってくれ。僕は彼女と結婚する気はないよ」
「どうして?」
「彼女とは別れるつもりだ」
一瞬、妙子は夫に眼を見張ったが、すぐに眼をそらし、
「離婚を突きつけられて、臆病風に吹かれただけじゃないの、そんなの」
そう言った。
「そんなんじゃない。このことは前から考えてたことなんだ。あのときだって、その話をしてたんだ。そこに君が……」
「そんなこと、口ではなんとでも言えるわよ」
「ほんとだ、信じてくれ。だから、考え直してくれないか」
「あなたはきっと、彼女といるところを見られてしまって、それが原因で私が離婚をすると思ってるでしょうけど、それはちがうわ」
和彦は、意味がわからない、といった表情で眉根をよせた。
「あのときはすでに離婚届を置いて、家を出たあとよ。それであのホテルに一泊するつもりだったの」
「どういうことだ……」
「私はもう、あなたと別れることを決めていたのよ」
「―――――」
和彦は愕然とした顔をした。
「私はずっと耐えてきた。口も利かず、私の存在も否定するようなあなたの眼や態度にも。あなたから子供を奪ってしまった、罪の償いなんだって。どんなに辛くても、子供をこの世に送り出してやれなかったことへの罰なんだって。そうやって自分を責めつづけてたのよ。悪いのは私なんだって、呪文のように言い聞かせてたわ。女がいることだって、ずっと前から気づいてた。それでも、あなたの心が私のもとに帰ってくることを信じてた。でも、もう限界。これ以上は耐えられない。私も妻である前に、ひとりの女なのよ」
意思をこめた眼で、妙子は夫を見返した。
和彦は結んだ口許を震わせ、その眼には哀しみを滲ませていた。
「悪かった。許してくれ。この償いは一生かけてもする」
和彦は頭を下げた。
その姿が、見合いの席で、いまと同じように頭を下げたあのときの夫の姿と重なった。
どんなに話しかけても、冷めた眼で見つめることしかなかった夫が、いまこうして頭を下げている。
妙子は胸が熱くなった。
意思が溶けるように揺らいでいく。
この償いは一生かけてもする――
夫のその言葉は、母親から聞いた、父親が言ったという言葉と同じだった。
父親にそういわれたとき、実際のところ母親はどう思ったのだろうか。
母親は父親を赦してないと言った。
けれど、その思いを隠しつづけてきた。
胸の奥に。
そうしながらも、夫婦としてやってこれたのは、家族がいたからというだけではないだろう。
やはり父親を愛していたからではないのか。
父親も、一度犯した過ちを心から反省し、家族を守り、そして母親を大切にしてきた。
その父親の愛を、母親は受け止めたのではないのか。
妙子にはそう思えた。
それならば、母親のように、夫の過ちを許し、すべてを白紙にもどすことはできないけれど、頭を下げて許しを請う夫に、応えてもいいのではないか。
幸せだったあのころに、もどれるなら……。
胸の中で渦巻くそんな思いが、妙子を衝き動かそうとする。
許すわ――
だが、その言葉を口にすることはできなかった。
何かが妙子を押しとどめている。
それが何なのかわからないまま、
「もう遅いのよ。私の気持ちは変わらないわ」
こぼれ出た言葉は、思いとは裏腹なものだった。
和彦は頭を上げると、無言の視線を妙子に向けた。
苦渋に満ちたその顔は、哀願するようでもあり、遺憾な思いに打ちひしがれたようにも見えた。
妙子は眼を瞑った。
眼鏡の奥の、哀しいまでの夫の眼から逃れるために。
そして、胸を締めつける思いからも逃れようと、妙子は席を立ち、夫に背を向けた。
店をあとにしても、夫は追ってこなかった。
あのラウンジのときと同じように。
だが、あのときは、あの女がいた。
そして夫を引き止めた。
けれど、いまはあの女はいない。
それなのに、なぜ夫は追いかけてこないのだろう。
女と別れると言ったのではないか。
やり直すために、許しを求めてきたのではないか。
なのになぜ、去っていく妻を引きとめようとしないのか。
どうして……。
いま、夫が追いかけてきたなら、すべてを吹っ切り、迷わず夫の胸に跳びこんでいける気がする。
妙子は、背に神経を集中させる。だが、夫が追ってくる気配はない。
妙子は急に哀しくなった。
夫が追いかけてこないことにではない。
別れを宣告しながら、それなのに、夫に縋りたいと思っているそんな自分にだった。
自分だけが空回りしている。
優柔不断で勝手な自分が情けなく、そして憐れだった。
馬鹿よ、私は……。
自分を嘲り、気づくと涙が頬を濡らしていた。
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
隠れ御曹司の愛に絡めとられて
海棠桔梗
恋愛
目が覚めたら、名前が何だったかさっぱり覚えていない男とベッドを共にしていた――
彼氏に浮気されて更になぜか自分の方が振られて「もう男なんていらない!」って思ってた矢先、強引に参加させられた合コンで出会った、やたら綺麗な顔の男。
古い雑居ビルの一室に住んでるくせに、持ってる腕時計は超高級品。
仕事は飲食店勤務――って、もしかしてホスト!?
チャラい男はお断り!
けれども彼の作る料理はどれも絶品で……
超大手商社 秘書課勤務
野村 亜矢(のむら あや)
29歳
特技:迷子
×
飲食店勤務(ホスト?)
名も知らぬ男
24歳
特技:家事?
「方向音痴・家事音痴の女」は「チャラいけれど家事は完璧な男」の愛に絡め取られて
もう逃げられない――
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
婚約者のいる側近と婚約させられた私は悪の聖女と呼ばれています。
鈴木べにこ
恋愛
幼い頃から一緒に育ってきた婚約者の王子ギルフォードから婚約破棄を言い渡された聖女マリーベル。
突然の出来事に困惑するマリーベルをよそに、王子は自身の代わりに側近である宰相の息子ロイドとマリーベルを王命で強制的に婚約させたと言い出したのであった。
ロイドに愛する婚約者がいるの事を知っていたマリーベルはギルフォードに王命を取り下げるように訴えるが聞いてもらえず・・・。
カクヨム、小説家になろうでも連載中。
※最初の数話はイジメ表現のようなキツイ描写が出てくるので注意。
初投稿です。
勢いで書いてるので誤字脱字や変な表現が多いし、余裕で気付かないの時があるのでお気軽に教えてくださるとありがたいです٩( 'ω' )و
気分転換もかねて、他の作品と同時連載をしています。
【書庫の幽霊王妃は、貴方を愛することができない。】
という作品も同時に書いているので、この作品が気に入りましたら是非読んでみてください。
【完結】もう一度やり直したいんです〜すれ違い契約夫婦は異国で再スタートする〜
四片霞彩
恋愛
「貴女の残りの命を私に下さい。貴女の命を有益に使います」
度重なる上司からのパワーハラスメントに耐え切れなくなった日向小春(ひなたこはる)が橋の上から身投げしようとした時、止めてくれたのは弁護士の若佐楓(わかさかえで)だった。
事情を知った楓に会社を訴えるように勧められるが、裁判費用が無い事を理由に小春は裁判を断り、再び身を投げようとする。
しかし追いかけてきた楓に再度止められると、裁判を無償で引き受ける条件として、契約結婚を提案されたのだった。
楓は所属している事務所の所長から、孫娘との結婚を勧められて困っており、 それを断る為にも、一時的に結婚してくれる相手が必要であった。
その代わり、もし小春が相手役を引き受けてくれるなら、裁判に必要な費用を貰わずに、無償で引き受けるとも。
ただ死ぬくらいなら、最後くらい、誰かの役に立ってから死のうと考えた小春は、楓と契約結婚をする事になったのだった。
その後、楓の結婚は回避するが、小春が会社を訴えた裁判は敗訴し、退職を余儀なくされた。
敗訴した事をきっかけに、裁判を引き受けてくれた楓との仲がすれ違うようになり、やがて国際弁護士になる為、楓は一人でニューヨークに旅立ったのだった。
それから、3年が経ったある日。
日本にいた小春の元に、突然楓から離婚届が送られてくる。
「私は若佐先生の事を何も知らない」
このまま離婚していいのか悩んだ小春は、荷物をまとめると、ニューヨーク行きの飛行機に乗る。
目的を果たした後も、契約結婚を解消しなかった楓の真意を知る為にもーー。
❄︎
※他サイトにも掲載しています。
夫の愛人が私を殺そうとしました。まさかそれが最後の一手だったとは。
重田いの
ファンタジー
伯爵夫人ルクレツィアはつねに厳かな雰囲気の貴族女性。
夫である伯爵リカルドはたくさんの愛人を囲った奔放な魔法使い。
彼らは二十年前に亡くした息子のことだけを考え、お互い傷つけあって生きてきた。
夫の連れてきた若く美しいイザベラはルクレツィアを目の仇にする。
ある嵐の夜、イザベラはとうとうルクレツィアの部屋に乗り込み、彼女を殺そうとするが…。
何かがもう少しだけ違っていたら、魔王は生まれなかったかもしれない。
ファンタジー世界のヒューマンドラマです。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる