後宮の巫術妃
後宮の一角には誰も近寄ることのない宮がある。
招かれざる客は呪われ、招かれた者もまた呪われる…そう伝えられ、妃たちはおろか女官や下女すら近寄らなかった。
「巫妃様、そろそろ表に顔をお見せになられませんか。いつまでも巫宮に籠っておられては…」
「みんなが私を忘れる?」
「いえ、巫宮を怖がったものによって付け火されるかもしれません」
「…」
唯一の侍女である梅寧の言葉によって、およそ14年ぶりには巫妃宝珠は巫宮を出ることになった。
招かれざる客は呪われ、招かれた者もまた呪われる…そう伝えられ、妃たちはおろか女官や下女すら近寄らなかった。
「巫妃様、そろそろ表に顔をお見せになられませんか。いつまでも巫宮に籠っておられては…」
「みんなが私を忘れる?」
「いえ、巫宮を怖がったものによって付け火されるかもしれません」
「…」
唯一の侍女である梅寧の言葉によって、およそ14年ぶりには巫妃宝珠は巫宮を出ることになった。
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