【完結】悪女のなみだ
「カリーナがまたカレンを泣かせてる」
双子の姉妹にも関わらず、私はいつも嫌われる側だった。
カレン、私の妹。
私とよく似た顔立ちなのに、彼女の目尻は優しげに下がり、微笑み一つで天使のようだともてはやされ、涙をこぼせば聖女のようだ崇められた。
一方の私は、切れ長の目でどう見ても性格がきつく見える。にこやかに笑ったつもりでも悪巧みをしていると謗られ、泣くと男を篭絡するつもりか、と非難された。
「ふふ。姉様って本当にかわいそう。気が弱いくせに、顔のせいで悪者になるんだもの。」
私が言い返せないのを知って、馬鹿にしてくる妹をどうすれば良かったのか。
「お前みたいな女が姉だなんてカレンがかわいそうだ」
罵ってくる男達にどう言えば真実が伝わったのか。
本当の自分を誰かに知ってもらおうなんて望みを捨てて、日々淡々と過ごしていた私を救ってくれたのは、あなただった。
双子の姉妹にも関わらず、私はいつも嫌われる側だった。
カレン、私の妹。
私とよく似た顔立ちなのに、彼女の目尻は優しげに下がり、微笑み一つで天使のようだともてはやされ、涙をこぼせば聖女のようだ崇められた。
一方の私は、切れ長の目でどう見ても性格がきつく見える。にこやかに笑ったつもりでも悪巧みをしていると謗られ、泣くと男を篭絡するつもりか、と非難された。
「ふふ。姉様って本当にかわいそう。気が弱いくせに、顔のせいで悪者になるんだもの。」
私が言い返せないのを知って、馬鹿にしてくる妹をどうすれば良かったのか。
「お前みたいな女が姉だなんてカレンがかわいそうだ」
罵ってくる男達にどう言えば真実が伝わったのか。
本当の自分を誰かに知ってもらおうなんて望みを捨てて、日々淡々と過ごしていた私を救ってくれたのは、あなただった。
あなたにおすすめの小説
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
【完結】かつて神童と呼ばれたわたしも、今では立派な引き籠りになりました。ですので殿下、わたしを日の当たる場所に連れ出すのはお止めください!
ひじり
恋愛
※10話完結の短編です(エピローグ有り)。
五歳の頃、わたしは神童と呼ばれていた。
全属性の初級魔法の発動に成功したことで、虹色の魔法使いとして将来を嘱望されていた。
同い年の子たちは、まだ魔力を感じることすらできていなかった。そしてそれは王族の子でも同じだった。
ある日、わたしは王族主催のパーティーに招かれることになった。
そこでわたしは、同い年の男の子に魔力の感じ方を教えることになった。
その男の子は、憧れるような目でわたしを見てきた。だからわたしもついつい得意気になって教えてあげた。
それから十年の月日が流れた。
わたしは、神童からただの人に成り下がっていた。
七属性の魔法が使えるといっても、全てが初級魔法止まりの器用貧乏。それが今のわたしに対する評価だった。
でも、辛くはない。
だって両親はわたしのことを愛してくれている。だから家の中は居心地抜群だ。
その結果、学校に行くのを止めて毎日ダラダラと自堕落な生活を送るようになった。
つまり、引きこもりだ。
わたしのことを馬鹿にした同級生たちは、今では中級魔法を幾つか習得しているはずだ。
まあ、そんなことは今のわたしには関係のないことだ。
これから先もずっと引きこもり続ける。
それが神童ではなくなったわたしの行く末なのだから。そう思っていた。
あの日、彼と再会するまでは……。
可愛い妹を母は溺愛して、私のことを嫌っていたはずなのに王太子と婚約が決まった途端、その溺愛が私に向くとは思いませんでした
珠宮さくら
恋愛
ステファニア・サンマルティーニは、伯爵家に生まれたが、実母が妹の方だけをひたすら可愛いと溺愛していた。
それが当たり前となった伯爵家で、ステファニアは必死になって妹と遊ぼうとしたが、母はそのたび、おかしなことを言うばかりだった。
そんなことがいつまで続くのかと思っていたのだが、王太子と婚約した途端、一変するとは思いもしなかった。
婚約者に嫌われているようなので離れてみたら、なぜか抗議されました
花々
恋愛
メリアム侯爵家の令嬢クラリッサは、婚約者である公爵家のライアンから蔑まれている。
クラリッサは「お前の目は醜い」というライアンの言葉を鵜呑みにし、いつも前髪で顔を隠しながら過ごしていた。
そんなある日、クラリッサは王家主催のパーティーに参加する。
いつも通りクラリッサをほったらかしてほかの参加者と談笑しているライアンから離れて廊下に出たところ、見知らぬ青年がうずくまっているのを見つける。クラリッサが心配して介抱すると、青年からいたく感謝される。
数日後、クラリッサの元になぜか王家からの使者がやってきて……。
✴︎感想誠にありがとうございます❗️
✴︎(承認不要の方)ご指摘ありがとうございます。第一王子のミスでした💦
✴︎ヒロインの実家は侯爵家です。誤字失礼しました😵
とある令嬢の勘違いに巻き込まれて、想いを寄せていた子息と婚約を解消することになったのですが、そこにも勘違いが潜んでいたようです
珠宮さくら
恋愛
ジュリア・レオミュールは、想いを寄せている子息と婚約したことを両親に聞いたはずが、その子息と婚約したと触れ回っている令嬢がいて混乱することになった。
令嬢の勘違いだと誰もが思っていたが、その勘違いの始まりが最近ではなかったことに気づいたのは、ジュリアだけだった。
悪役令嬢、隠しキャラとこっそり婚約する
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢が隠しキャラに愛されるだけ。
ドゥニーズは違和感を感じていた。やがてその違和感から前世の記憶を取り戻す。思い出してからはフリーダムに生きるようになったドゥニーズ。彼女はその後、ある男の子と婚約をして…。
小説家になろう様でも投稿しています。
悪役令嬢は婚約破棄したいのに王子から溺愛されています。
白雪みなと
恋愛
この世界は乙女ゲームであると気づいた悪役令嬢ポジションのクリスタル・フェアリィ。
筋書き通りにやらないとどうなるか分かったもんじゃない。それに、貴族社会で生きていける気もしない。
ということで、悪役令嬢として候補に嫌われ、国外追放されるよう頑張るのだったが……。
王子さま、なぜ私を溺愛してらっしゃるのですか?
王子様、あなたの不貞を私は隠します
岡暁舟
恋愛
アンソニーとソーニャの交わり。それを許すはずだったクレアだったが、アンソニーはクレアの事を心から愛しているようだった。そして、偽りの愛に気がついたアンソニーはソーニャを痛ぶることを決意した…。
「王子様、あなたの不貞を私は知っております」の続編になります。
本編完結しました。今後続編を書いていきます。「王子様、あなたの不貞を私は糧にします」の予定になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
完結お疲れ様でした!
カリーナ、お子さん二人とフォーゼム様と末永くお幸せに!
ありがとうございます!
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
コメント、とても励みになりました!
感想ありがとうございます!
カリーナは必要以上に自分を責めてしまうので、このような心持ちになってしまいました。
引き続き楽しんでいただけると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
ええ、本当に自己中極まりなく、自分たちの欲望以外は考えられない人間たちです。
これからも引き続き読んで頂けると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
確かに、この夫婦がある意味一番醜悪かもしれません。
ぜひ、引き続き読んで頂けると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
この夫婦がある意味諸悪の根源かもしれせん。
ぜひ引き続き読んで頂けると嬉しいです。
感想ありがとうございます!
カリーナは自分が傷つけられることより、真実を知りたい気持ちが勝ってしまった感じです。
ぜひ、これからも読んで頂けると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
カリーナもカレンとは互いに関わることはなくても、それぞれ幸せに、くらいで思っていたはずなので…
引き続き楽しんでいただけると嬉しいです!
カーレーンー、立場考えなよーっと思いましたがわざと怒らせたんですね。駆け引きは流石。
姉の身代わりになるつもりなのか…。
ちゃんと女性騎士を付けておくあたりがフォーゼム様、何処ぞの愚弟と違って本当に有能。
感想ありがとうございます!
カレンの行動、見守ってください!フォーゼムはカリーナに関することならどこまでも完璧になれる男です笑
引き続きお読み頂けると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
確かに彼はなかなかやばい性格しています…カレンについては、もう少しだけカレン視点が続きますので、読んで頂けると嬉しいです!
いつも感想ありがとうございます!
カリーナは優しい性格ですが、その彼女が決別を告げたからには、生半可なことでは家族と関わることはないと思います。
カレンはカレンで捨てられて初めて自分のカリーナへの思いに気づき、これまでの行いを顧みますが、自己中心的な性格まではなかなか治らないので、確かにカリーナにとって迷惑な動きをしそうです。
これからも読んでいただけると嬉しいです!
いつも感想ありがとうございます!
カリーナも色々言いたいこともありましたが、最後はあの言葉に自分の思いを全て込めたので、すっきりしていると思います。
引き続き楽しんでいただけると嬉しいです!
いつも感想ありがとうございます!
そうなんです。カリーナはすでに家族に何も期待していなかったので、謝られても興味がない、と言ったところです。
まさに感情が向けられていない無関心です。
これからもどうぞ、楽しんでくださいね!
感想ありがとうございます!
本当お騒がせですよね。カリーナよりも目立ちたいという彼女の思いがこれほどの行動をさせてしまいました。
これからもよろしくお願いします
いつも感想ありがとうございます!
カレンも最初はかわいそうな少女だったのですが、徐々に自分の優位性を認識してからは歪んだまま成長してしまいました。
これからもぜひ楽しんでいただけると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
両親が何をもって2人を差別しているのか分からなかったカレンは、感想で書いて頂いたとおり、両親に気に入られるために、そして両親の標的にならないためにカリーナをいじめていたのだと思います。
ぜひこれからも楽しんでいただけると嬉しいです!
感想ありがとうございます!
本当、シュナイダーいいところなしですよね笑
カレンは自分の容姿に自信がありカリーナのことを馬鹿にしている一方で、嫉妬している部分もあるのが難しいところだったりします…
これからもぜひ楽しんで頂けると嬉しいです!
第一章の6で髪を溶かし始めたとありますが、髪が溶けたらハゲになっちゃいますよね。
さて、カリーナに家族は何を言ってくるのでしょうね。
更新を楽しみにしています。
感想ありがとうございます!
ご指摘ありがとうございます、修正しました!本当ですね、ブロンドとか言ってる場合ではなくなるところでした。
引き続き読んで頂けると嬉しいです。
感想ありがとうございます!
そうですね、自分がいなくなることでジェドが本当に幸せになれる機会を与えられることができたと考えたのはサシャの愛情だったのかもしれません。ジェドがサシャに愛されていると感じたのはその辺りも汲み取っていたのかもです!
カリーナの周りが後悔するまでが見てみたいです
感想ありがとうございます!
サイドストーリー終了後に、カリーナのその後を書く予定ですので、その辺りも楽しみにして頂けると嬉しいです!
好みのお話で何度も何度も読み返しています。
本編が完結、とのことですが主人公が幸せになる過程をもっとじっくり読みたいです。
ぜひ宜しくお願い致します
感想ありがとうございます!
何度も読んで頂いてるとのこと、とても嬉しいです。
カリーナについてはまた、改めて書けたらと、思っていますので(本編のその後、みたいになるかもしれませんが…)たのしみにして頂けると嬉しいです!
フォーゼム様でしょうか?
失礼しました。毎回楽しみに読ませて頂いています。
更新が早いので、何回も携帯を見て確かめてしまいます。
この先も楽しみにしています。
感想ありがとうございます!
楽しみにしていただき、とても嬉しく思います。
次の更新は本日の8時半頃を予定しております。よろしくお願いします!
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。