79 / 84
第5章 聖王都で明かされる真実
68
しおりを挟む
シェリーの場所に向かうのは簡単です。 彼女は勇者だから、私が【 ホーリーディメンション】を 発動させれば、 あっという間に瞬間移動できますよ。
その前なお菓子の用意・・・・・・ではなくて、装備品の点検をして、消耗品の補充をしなければいけませんね。
ポーション類はユメリアが作ってくれますけど、そのためにも材料を購入しなければなりません。他にも使用した矢を買っていました。回復の矢という変わった矢も手に入れたようです。
・・・・・・普通の矢でも、 パーティーの仲間からの攻撃はダメージを受けないのですが、 ビジュアル的に積極的に当たりたいとは思いませんよね。
ユメリアだけでなく、ガルヴァスと クロードも矢を購入していました。
「ガルヴァスさんと クロード君も弓矢を使うのですか?」
「遠距離攻撃手段が限られているからな。攻撃魔法よりも弓矢の方がよほど遠くを狙えるんだぞ」
弓矢は膂力に依存しますから、ガルヴァスが 使用すれば 距離も威力も段違いなのですよ。ユメリアの立場がありませんね。
クロードはなぜか 盾を見せてきました。
「この盾は弓としても使用することが可能なんですよ」
「 シールドバッシュと見せかけて、弓矢で不意打ちで攻撃することが可能なのか。 面白いな」
「 ルナマリアさんがナイフで行ったように、 弓矢で魔法を誘発する方法も面白いかもしれませんね」
「 不意打ちを狙うのならば、 ボウガンのように片手で打てるような仕掛けにする方がいいかもしれないぞ」
「いいですね!」
ガルヴァスと クロードは、すっかり意気投合していました。
男の人って、 武器を眺めているだけでも楽しめるらしいですよね。 テンションが上がって、1日中でも熱く語れるようです。 女の私には本当に分からない世界ですよ。
さて、 準備ができたところで行くとしますか。
「【 ホーリーディメンション】!!」
私たちはまばゆい光に包まれて・・・・・・ その場から1ミリも動くことはありませんでした。
あれ?
おかしいですね。魔法はちゃんと発動したはずなのですが、どうして シェリーの所に転移することができないのでしょうか。
「失敗か?」
「ルナマリアさん、疲れが取れてないですぅ?」
「そ、そんなことありませんよ。 もう一度やってみますね。【 ホーリーディメンション】!」
何度試してみても、 シェリーの場所には移動することができませんでした。 これはエリーゼの時のように何らかの対策を立てられているのでしょうか。しかし、そうする理由が判然としません。
「あ。そういえば・・・・・・」
クロードが何かを思い出して、 そのことを告げました。
「 シェリーちゃんは神聖国家 アレクシスで勇者の選定の儀式を受けると言っていましたよ」
「なるほど。 シェリーがまだ勇者ではないから、【 ホーリーディメンション】で 彼女の場所まで瞬間移動することができなかったのですね」
シェリーの場所まで行けなかった理由はわかりました。 これからどうしたらいいものでしょうか。 私たちが現在いるのは第一の国 アインラッシュです。馬車を乗り継いで向かったのでは時間が かかりすぎます。
これは他の勇者・・・・・アシュトンの所に転移するしかなさそうですね。いえ、 彼とはなんとなく気まずいので、比較的に話しやすくなったエイミアの部屋を訪れることにしましょう。【神の眼】で 彼女が一人きりになったところで、私の【 ホーリーディメンション】を 発動させて、 みんなで押しかけることにします。
今度はうまくいきました。エイミアの部屋に転移することができました。
「ルナマリア!? それに、知らない人もいるし!? なんなのよ一体!!」
エイミアは、 私たちの突然の訪問に腹を立てているようです。 冒険者カードで事前に訪問することを知らせるべきでした。私は色々と焦りすぎですね。
「第五の国 アレクシスに向かうために、エイミアのことを 利用しました。 ごめんなさい」
「・・・・・・ルナマリアは真面目そうに見えて、実はお茶目ちゃんよね」
「そ、そんなことはありませんよ。本当ですよ?」
私がごまかすように乾いた笑みを浮かべると、エイミアは軽く溜め息をついた後に許してくれたようで、話題を変えました。
「せっかくこの国に寄ったのなら、 フレアリーゼ様にも 挨拶して行きなさいよ。でないと後で あの人に折檻されてしまうわよ?」
「それもそうですね」
リゼには挨拶しなければいけませんね。私は新しい仲間の紹介も兼ねて、 フレアリーゼ王国の王宮に向かうことにしました。
その前なお菓子の用意・・・・・・ではなくて、装備品の点検をして、消耗品の補充をしなければいけませんね。
ポーション類はユメリアが作ってくれますけど、そのためにも材料を購入しなければなりません。他にも使用した矢を買っていました。回復の矢という変わった矢も手に入れたようです。
・・・・・・普通の矢でも、 パーティーの仲間からの攻撃はダメージを受けないのですが、 ビジュアル的に積極的に当たりたいとは思いませんよね。
ユメリアだけでなく、ガルヴァスと クロードも矢を購入していました。
「ガルヴァスさんと クロード君も弓矢を使うのですか?」
「遠距離攻撃手段が限られているからな。攻撃魔法よりも弓矢の方がよほど遠くを狙えるんだぞ」
弓矢は膂力に依存しますから、ガルヴァスが 使用すれば 距離も威力も段違いなのですよ。ユメリアの立場がありませんね。
クロードはなぜか 盾を見せてきました。
「この盾は弓としても使用することが可能なんですよ」
「 シールドバッシュと見せかけて、弓矢で不意打ちで攻撃することが可能なのか。 面白いな」
「 ルナマリアさんがナイフで行ったように、 弓矢で魔法を誘発する方法も面白いかもしれませんね」
「 不意打ちを狙うのならば、 ボウガンのように片手で打てるような仕掛けにする方がいいかもしれないぞ」
「いいですね!」
ガルヴァスと クロードは、すっかり意気投合していました。
男の人って、 武器を眺めているだけでも楽しめるらしいですよね。 テンションが上がって、1日中でも熱く語れるようです。 女の私には本当に分からない世界ですよ。
さて、 準備ができたところで行くとしますか。
「【 ホーリーディメンション】!!」
私たちはまばゆい光に包まれて・・・・・・ その場から1ミリも動くことはありませんでした。
あれ?
おかしいですね。魔法はちゃんと発動したはずなのですが、どうして シェリーの所に転移することができないのでしょうか。
「失敗か?」
「ルナマリアさん、疲れが取れてないですぅ?」
「そ、そんなことありませんよ。 もう一度やってみますね。【 ホーリーディメンション】!」
何度試してみても、 シェリーの場所には移動することができませんでした。 これはエリーゼの時のように何らかの対策を立てられているのでしょうか。しかし、そうする理由が判然としません。
「あ。そういえば・・・・・・」
クロードが何かを思い出して、 そのことを告げました。
「 シェリーちゃんは神聖国家 アレクシスで勇者の選定の儀式を受けると言っていましたよ」
「なるほど。 シェリーがまだ勇者ではないから、【 ホーリーディメンション】で 彼女の場所まで瞬間移動することができなかったのですね」
シェリーの場所まで行けなかった理由はわかりました。 これからどうしたらいいものでしょうか。 私たちが現在いるのは第一の国 アインラッシュです。馬車を乗り継いで向かったのでは時間が かかりすぎます。
これは他の勇者・・・・・アシュトンの所に転移するしかなさそうですね。いえ、 彼とはなんとなく気まずいので、比較的に話しやすくなったエイミアの部屋を訪れることにしましょう。【神の眼】で 彼女が一人きりになったところで、私の【 ホーリーディメンション】を 発動させて、 みんなで押しかけることにします。
今度はうまくいきました。エイミアの部屋に転移することができました。
「ルナマリア!? それに、知らない人もいるし!? なんなのよ一体!!」
エイミアは、 私たちの突然の訪問に腹を立てているようです。 冒険者カードで事前に訪問することを知らせるべきでした。私は色々と焦りすぎですね。
「第五の国 アレクシスに向かうために、エイミアのことを 利用しました。 ごめんなさい」
「・・・・・・ルナマリアは真面目そうに見えて、実はお茶目ちゃんよね」
「そ、そんなことはありませんよ。本当ですよ?」
私がごまかすように乾いた笑みを浮かべると、エイミアは軽く溜め息をついた後に許してくれたようで、話題を変えました。
「せっかくこの国に寄ったのなら、 フレアリーゼ様にも 挨拶して行きなさいよ。でないと後で あの人に折檻されてしまうわよ?」
「それもそうですね」
リゼには挨拶しなければいけませんね。私は新しい仲間の紹介も兼ねて、 フレアリーゼ王国の王宮に向かうことにしました。
0
お気に入りに追加
1,030
あなたにおすすめの小説
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
虹の向こうへ
もりえつりんご
ファンタジー
空の神が創り守る、三種の人間が住まう世界にて。
智慧の種族と呼ばれる心魔の少年・透火(トウカ)は、幼い頃に第一王子・芝蘭(シラン)に助けられ、その恩返しをするべく、従者として働く日々を送っていた。
しかしそれも、透火が種族を代表するヒト「基音」となり、世界と種族の繁栄を維持する「空の神」候補であると判明するまでのこと。
かつて、種族戦争に敗れ、衰退を辿る珠魔の代表・占音(センネ)と、第四の種族「銀の守護者」のハーク。
二人は、穢れていくこの世界を救うべく、相反する目的の元、透火と芝蘭に接触する。
芝蘭のために「基音」の立場すら利用する透火と、透火との時間を守るために「基音」や「空の神」誕生に消極的な芝蘭は、王位継承や種族関係の変化と共に、すれ違っていく。
それぞれの願いと思いを抱えて、透火、芝蘭、占音、ハークの四人は、衝突し、理解し、共有し、拒絶を繰り返して、一つの世界を紡いでいく。
そう、これは、誰かと生きる意味を考えるハイファンタジー。
ーーーーーーーーー
これは、絶望と希望に翻弄されながらも、「自分」とは何かを知っていく少年と、少年の周囲にいる思慮深い人々との関係の変化、そして、世界と個人との結びつきを描いたメリーバッドエンドな物語です。
※文体は硬派、修飾が多いです。
物語自体はRPGのような世界観・設定で作られています。
※第1部全3章までを順次公開しています。
※第2部は2019年5月現在、第1章第4話以降を執筆中です。
パーティーを追放された落ちこぼれ死霊術士だけど、五百年前に死んだ最強の女勇者(18)に憑依されて最強になった件
九葉ユーキ
ファンタジー
クラウス・アイゼンシュタイン、二十五歳、C級冒険者。滅んだとされる死霊術士の末裔だ。
勇者パーティーに「荷物持ち」として雇われていた彼は、突然パーティーを追放されてしまう。
S級モンスターがうろつく危険な場所に取り残され、途方に暮れるクラウス。
そんな彼に救いの手を差しのべたのは、五百年前の勇者親子の霊魂だった。
五百年前に不慮の死を遂げたという勇者親子の霊は、その地で自分たちの意志を継いでくれる死霊術士を待ち続けていたのだった。
魔王討伐を手伝うという条件で、クラウスは最強の女勇者リリスをその身に憑依させることになる。
S級モンスターを瞬殺できるほどの強さを手に入れたクラウスはどうなってしまうのか!?
「凄いのは俺じゃなくて、リリスなんだけどなぁ」
落ちこぼれ死霊術士と最強の美少女勇者(幽霊)のコンビが織りなす「死霊術」ファンタジー、開幕!
祖母の家の倉庫が異世界に通じているので異世界間貿易を行うことにしました。
rijisei
ファンタジー
偶然祖母の倉庫の奥に異世界へと通じるドアを見つけてしまった、祖母は他界しており、詳しい事情を教えてくれる人は居ない、自分の目と足で調べていくしかない、中々信じられない機会を無駄にしない為に異世界と現代を行き来奔走しながら、お互いの世界で必要なものを融通し合い、貿易生活をしていく、ご都合主義は当たり前、後付け設定も当たり前、よくある設定ではありますが、軽いです、更新はなるべく頑張ります。1話短めです、2000文字程度にしております、誤字は多めで初投稿で読みにくい部分も多々あるかと思いますがご容赦ください、更新は1日1話はします、多ければ5話ぐらいさくさくとしていきます、そんな興味をそそるようなタイトルを付けてはいないので期待せずに読んでいただけたらと思います、暗い話はないです、時間の無駄になってしまったらご勘弁を
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
追放からはじまるもふもふスローライフ
小津カヲル
恋愛
旧題:冒険者パーティーを追放されたので、植物園でもふもふ養ってます
園芸店の店員をしていた植村花純は、ある日なぜか異世界にトリップ。助けてくれたのは、優しくカッコいいリヒトたち冒険者パーティー。彼らと旅をしながら魔法習得を試みたものの、結局一つの魔法しか習得できず、役立たず認定を受けてパーティーから追放されてしまう。
そんなとき、ちょっと強引に勧誘してきたのは植物園の主と名乗る男性レヴィ。彼に連れられていった植物園で、自分の特性をいかして働くことにするのだが、大事に育てている花畑を魔物に荒らされてしまう。けれども花を食べた魔物に驚くべき変化が現れて……
花咲かじいさんならぬ、花咲か乙女(?)的主人公が、もふもふ&憧れのスローライフを守る物語。
書籍化予定につき、本編引き下げさせていただきました(2020.9.25)
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
Fragment-memory of future-Ⅱ
黒乃
ファンタジー
小説内容の無断転載・無断使用・自作発言厳禁
Repost is prohibited.
무단 전하 금지
禁止擅自转载
W主人公で繰り広げられる冒険譚のような、一昔前のRPGを彷彿させるようなストーリーになります。
バトル要素あり。BL要素あります。苦手な方はご注意を。
今作は前作『Fragment-memory of future-』の二部作目になります。
カクヨム・ノベルアップ+でも投稿しています
Copyright 2019 黒乃
******
主人公のレイが女神の巫女として覚醒してから2年の月日が経った。
主人公のエイリークが仲間を取り戻してから2年の月日が経った。
平和かと思われていた世界。
しかし裏では確実に不穏な影が蠢いていた。
彼らに訪れる新たな脅威とは──?
──それは過去から未来へ紡ぐ物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる