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ドキドキ同棲編
ちぐはぐな夜★
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ようやく長い話が終わって、VIPルームで大輔くんに再会した時、彼の目元は赤くなっていて、りゅうにぃに泣かされたのかと驚いた。
朔夜さんが根掘り葉掘り話を聞き出そうとしたけれど、大輔くんは笑って誤魔化すばかりで何も分からなかった。
「…ほんとに、りゅうにぃに酷い事されてない?」
「ハハハ!なに、酷い事って?希帆さんのお兄さんはそんな事しないでしょ?」
湯船に浸かりながら何度目か分からない質問を繰り返す。
いつも通り私を後ろから抱く恰好の大輔くんは、お酒のせいか少し掠れた声で笑った。
納得出来ないで居ると、耳朶に熱い吐息がかかる。
そのまま肉厚な舌が伸びてきて、じゅぐり、と舐めとられてしまった。
「んっ…」
ぢゅぐ、ぢゅぐ、と耳殻まで舌を這わされて、抑えきれない嬌声が口から出てしまう。
浴室の空気はその声を必要以上に甘く響かせた。
ぴちゃ、ぢゅるるっ…ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ♡
「ふぁっ…ん…」
「ふふふ♡希帆さん、かーわい♡」
随分長い事私の耳を追い立てていた大輔くんは、仕上げとばかりに三回キスをして、その行為を終わらせる。
先ほどから質問を繰り返すたびに、同じような行為で話を逸らされていた。
「…そんなに言えないことなの?」
りゅうにぃに聞いても「男同士の話だからな」と言われてしまったし、イツくんに至っては目も合わせてくれなかったのだ。
のけ者にされたようで何だか寂しい。
「ん~…。希帆さんが可愛いよねぇ、って話だからなぁ。こうやって態度で示してる♡」
「なにそれ」
「あ、信じてないね?ホントだよ?」
そう言いながら、ぢゅうぅぅぅ、っと首筋に吸い付いてくる恋人に、私こそ言い出せないことがある。
会場で会った大輔くんの元カノ…。
あの人が言っていたことはどこまでが本当で、どこからが嘘なんだろう。
大輔くんが私にする行為のどこからどこまでが、あの人の残した痕跡なんだろう。
「…希帆さん?他のこと考えたらダメだよ?」
優しく諫める大輔くんの声に現実に引き戻された。
顎を掴まれて後ろを向かされる。
とろりとした唾液に包まれた熱い舌先が、するりと口内に入って来た。
ちゅく、ちゅく、と舌を絡ませ、お互いの情欲を交換し合う。
もっと良く考えないといけないのに。
あの美女が言ったことを考えないといけないのに…。
大輔くんとのキスが気持ち良すぎて何も考えられない。
ちゅっ、と舌先を吸われ、一度唇が離れる。
「……ベッド、行く?」
上気した顔でそんな質問をされたら、私じゃなくても拒めない。
…大輔くんは、この言葉を何人に言ってきたのだろうか。
「ん…。ぎゅって、して…」
心に出来た歪を隠すように、逞しいその身体に腕を回す。
そしたら私の美丈夫は、その太い腕で私を抱き寄せ、おまけに顔中にキスをくれるのだ。
キスの合間、合間に「甘えん坊さん♡可愛いね♡」なんて甘言を挟みながら。
手早く身体を拭き上げて、お姫様抱っこで寝室に向かう。
いつも抵抗する私が、素直に抱かれているものだから、大輔くんが不思議そうな顔をしている。
今まで何人の彼女をお姫様抱っこしてきたの?
あの美女にもお姫様抱っこして「可愛いね♡」って言ったの?
あぁ、もう、さっきからチラチラと余計なことが頭に浮かぶ。
ダメだ、ダメ。
もう、全部忘れさせて欲しい。
「キス…して…」
ベッドに寝かせてくれる大輔くんに、そっとお願いしてみる。
蕩ける様な笑みを浮かべた彼は、直ぐにそれを叶えてくれた。
もっと深く、もっと、もっと。
何も考えられないくらいのキスをして欲しい。
「もっとぉ…」
離れた大輔くんの舌先を追うように、自分の短い舌を突き出す。
きっと今の私は真っ赤で惚けた顔をしているんだろう。
大輔くん、このキスは何回目?
何人の女性が、キスしたときに大輔くんの舌先が上顎を擽ることを経験したの?
あまりのキスの気持ち良さに、ぼんやりと閉じた目を開けたら、色素の薄いその瞳が愛しいものを見るように、細く柔らかく薄められることを、私以外の誰が知っているの?
「んっ」
「今日は、ゆっくりするね♡」
「……や」
「嫌?なんで~?いつもは『もっとゆっくり~』って言うでしょ?」
「…今日は、やだ」
「ん~…。でも、今日は、希帆さんのこと大事に抱きたいんだもん♡」
「ふぁ…っ」
キスをしながら大輔くんの右手が胸に触れる。
壊れモノを扱うように、優しくゆっくり。
あんまりにも優しく触れるものだから、かえって意識が集中してしまう。
何度も身体を重ねているのに、まるで初めての夜みたい。
ぎこちない動きが新鮮で、なぜだかとてもドキドキした。
「希帆さん…可愛い、好き。…大好き♡」
大輔くんはそう耳元で囁きながら、私のこめかみや首筋に飽きることなく唇を落とす。
何度も視線を合わせて、目でも愛を囁いてくれる。
ようやく胸元に顔を埋めたかと思うと、乳房に円を描くように、一周ぐるりと一つ一つ触れるだけのキスをした。
それを両乳房施してから、ゆっくりと乳首に舌を乗せる。
私の目を見つめたまま、しばらく動こうとはしない。
大輔くんの肉厚な舌先に圧し潰された薄紅の尖りが、ぷっくりと自己主張を始めたころ、そこから極上の蜜が滲み出ているのかと思う程、うっとりと舐め上げられた。
じゅにゅり、じゅにゅり、と下から上へ、執拗に、何度も。
いつもは甘噛みをされている頃合いなのに、今日は舌先で舐め扱かれるばかりだ。
乳房へ圧し潰されたり、吸い上げられたり、色素の薄い瞳に見つめられたまま追い立てられていく。
「もう…やだぁ…。…お願い、意地悪しないでぇ…っ」
私の懇願に、ふ、と目元を緩めて吸引を強くしてくれる。
もうヤダ。これヤダ。
あんまり優しくされると考えちゃう。
『キスの仕方も、下着の外し方も、愛撫の方法も、全部私好みに教えたわ。あの子の全ては私が作り上げたものなのよ』
この愛撫は誰のためのもの?
誰のために覚えたもの?
「……っ…ふ…」
はらはらと涙が落ちた。
大輔くんはそれを舐めとりながら、私の割れ目に指を這わせる。
「ほらほら希帆さん、泣かないの♡どうしたの?気持ち良くなっちゃったの?」
「…んっ」
私の涙を愉悦によるものだと解釈した大輔くんに甘く宥められた。
いやいやをするように首を左右に振って、唇を重ねるために近付いて来た大輔くんの首元に腕を回す。
そしてギュッと抱き寄せてから、彼の耳元に熱く囁く。
「たくさん揺さぶって。何も考えたくないの、お願い」
ゴクリ、と生唾を飲む音が聞こえる。
今夜は私の頭が白むほど、記憶を掻き消すほどに揺さぶって欲しかった。
大輔くんで膣内を満たして、溢れるほどに注いで欲しかった。
「今日はどうしちゃったの?いつも以上にエッロいなぁ♡…でも、今日はいつも以上に大事にしたいの。お願い希帆さん、あんまり煽らないで。ね?」
小さい子供に言い聞かせるように、額に、頬に、耳に、唇に、次々にキスを落としながら大輔くんが静かに囁く。
もう一度目を合わせて「ね?」と言い含めてから、彼の顔は私の首筋を通り、下へおりていく。
ちゅ、ちゅ、ちゅ、とキスで道を作るように、全身に隈なく大輔くんの唇が触れる。
身体中が沸騰して、甘い快感に酔いしれているのに、頭の一部は冷たく冴えるようだった。
あの美女の身体にも、こうやってキスを落としたの?
これはあの元カノに教えられた愛し方なの?
「ふぅん…っ…」
触れるばかりのキスが下肢におりてくると、舌先も加わり熱量が籠ったものになる。
大輔くんは裂け目の間で蜜に塗れた肉芽を優しく食み、ぢゅぷ、ぢゅぷと舌先で転がした。
あまりの快感に引いてしまう腰をがっしりと掴んで、自分だけの宝物を愛でるように、なんども、なんども舐めしだく。
溢れる蜜を吸いあげては飲み干す彼に、私の蜜壺は反応して止まない。
飲み干されたはしから溢れてしまう。
「希帆さん…大好き。愛してる」
避妊具を付ける間中、私の耳元で甘く囁く彼に、私は頷くばかりで声を返せない。
大輔くんは自分の肉棒の先を蜜口にあてがうと、溢れた蜜をその先で掬うように擦り付けて来た。
切っ先が入口を擦り上げる度に、私ははしたなくパクパクと収斂を繰り返す。
もう、待ち遠しくて、苦しくて、息をするのも忘れていた。
「希帆さん、ね?…希帆さん、大好き。愛してるよ」
「んぁ…っ……っ」
「ほ~ら、頑張って♡」
まるで「言えないならお預けだね」と言うように、私に教え諭すような顔を見せる美丈夫に、私の胸がきゅん、と音を立てた。
「……好きぃ…、大輔くん……大好き」
「うん♡」
嬉しそうに目を細めながらも、大輔くんの切っ先は隘路を穿たない。
どころか、自身の肉棒の根を握り、先端が蜜口に入るか入らないかのギリギリで、ぢゅぢゅぢゅぢゅ、と上下に素早く扱いた。
肉芽まで一緒に擦り上げられて、全身に針を刺されたような痺れが走る。
「…あい……愛してる…愛してるからぁ…んっ……」
懇願に近い愛の告白をすれば、私の美しい恋人はようやく満足気に笑った。
「うん♡俺も、希帆さんのこと愛してるからね♡」
私の隘路を肉棒の先で穿ちながら、大輔くんの唇が私の唇を優しく奪う。
角度を変えてキスをして、深さを変えて何度も穿たれた。
最奥をゴリゴリと刺激されて、私の頭はようやく白んだ。
なんども、なんども大輔くんの唇が私の名前を形作る。
揺すぶられて、満たされて、幸せで、私も何度も大輔くんを呼んだ。
この幸福感から振り落とされないように、なんども、なんども名前を呼ぶ。
「希帆さん…っ、希帆さん…っ…好き…♡大好き……♡、希帆さん…愛してる…」
ずちゅ、ずちゅ、と腰の律動が早くなり、大輔くんの呼吸が浅く荒くなる。
囲うように置かれている彼の腕に頬を摺り寄せ、私もその時に備えた。
「んっ…好き…大輔くん、好き…っ…大好き、大好き…好きっ……んぁっ…」
白い空間に放り出されるような快感が押し寄せて、最後の最後に大輔くんに向けて言った「愛してる」の言葉が上手く声になったのか分からない。
フワフワと意識を手放した私は、その愛しい人の腕の中で深い眠りに落ちたのだった。
朔夜さんが根掘り葉掘り話を聞き出そうとしたけれど、大輔くんは笑って誤魔化すばかりで何も分からなかった。
「…ほんとに、りゅうにぃに酷い事されてない?」
「ハハハ!なに、酷い事って?希帆さんのお兄さんはそんな事しないでしょ?」
湯船に浸かりながら何度目か分からない質問を繰り返す。
いつも通り私を後ろから抱く恰好の大輔くんは、お酒のせいか少し掠れた声で笑った。
納得出来ないで居ると、耳朶に熱い吐息がかかる。
そのまま肉厚な舌が伸びてきて、じゅぐり、と舐めとられてしまった。
「んっ…」
ぢゅぐ、ぢゅぐ、と耳殻まで舌を這わされて、抑えきれない嬌声が口から出てしまう。
浴室の空気はその声を必要以上に甘く響かせた。
ぴちゃ、ぢゅるるっ…ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ♡
「ふぁっ…ん…」
「ふふふ♡希帆さん、かーわい♡」
随分長い事私の耳を追い立てていた大輔くんは、仕上げとばかりに三回キスをして、その行為を終わらせる。
先ほどから質問を繰り返すたびに、同じような行為で話を逸らされていた。
「…そんなに言えないことなの?」
りゅうにぃに聞いても「男同士の話だからな」と言われてしまったし、イツくんに至っては目も合わせてくれなかったのだ。
のけ者にされたようで何だか寂しい。
「ん~…。希帆さんが可愛いよねぇ、って話だからなぁ。こうやって態度で示してる♡」
「なにそれ」
「あ、信じてないね?ホントだよ?」
そう言いながら、ぢゅうぅぅぅ、っと首筋に吸い付いてくる恋人に、私こそ言い出せないことがある。
会場で会った大輔くんの元カノ…。
あの人が言っていたことはどこまでが本当で、どこからが嘘なんだろう。
大輔くんが私にする行為のどこからどこまでが、あの人の残した痕跡なんだろう。
「…希帆さん?他のこと考えたらダメだよ?」
優しく諫める大輔くんの声に現実に引き戻された。
顎を掴まれて後ろを向かされる。
とろりとした唾液に包まれた熱い舌先が、するりと口内に入って来た。
ちゅく、ちゅく、と舌を絡ませ、お互いの情欲を交換し合う。
もっと良く考えないといけないのに。
あの美女が言ったことを考えないといけないのに…。
大輔くんとのキスが気持ち良すぎて何も考えられない。
ちゅっ、と舌先を吸われ、一度唇が離れる。
「……ベッド、行く?」
上気した顔でそんな質問をされたら、私じゃなくても拒めない。
…大輔くんは、この言葉を何人に言ってきたのだろうか。
「ん…。ぎゅって、して…」
心に出来た歪を隠すように、逞しいその身体に腕を回す。
そしたら私の美丈夫は、その太い腕で私を抱き寄せ、おまけに顔中にキスをくれるのだ。
キスの合間、合間に「甘えん坊さん♡可愛いね♡」なんて甘言を挟みながら。
手早く身体を拭き上げて、お姫様抱っこで寝室に向かう。
いつも抵抗する私が、素直に抱かれているものだから、大輔くんが不思議そうな顔をしている。
今まで何人の彼女をお姫様抱っこしてきたの?
あの美女にもお姫様抱っこして「可愛いね♡」って言ったの?
あぁ、もう、さっきからチラチラと余計なことが頭に浮かぶ。
ダメだ、ダメ。
もう、全部忘れさせて欲しい。
「キス…して…」
ベッドに寝かせてくれる大輔くんに、そっとお願いしてみる。
蕩ける様な笑みを浮かべた彼は、直ぐにそれを叶えてくれた。
もっと深く、もっと、もっと。
何も考えられないくらいのキスをして欲しい。
「もっとぉ…」
離れた大輔くんの舌先を追うように、自分の短い舌を突き出す。
きっと今の私は真っ赤で惚けた顔をしているんだろう。
大輔くん、このキスは何回目?
何人の女性が、キスしたときに大輔くんの舌先が上顎を擽ることを経験したの?
あまりのキスの気持ち良さに、ぼんやりと閉じた目を開けたら、色素の薄いその瞳が愛しいものを見るように、細く柔らかく薄められることを、私以外の誰が知っているの?
「んっ」
「今日は、ゆっくりするね♡」
「……や」
「嫌?なんで~?いつもは『もっとゆっくり~』って言うでしょ?」
「…今日は、やだ」
「ん~…。でも、今日は、希帆さんのこと大事に抱きたいんだもん♡」
「ふぁ…っ」
キスをしながら大輔くんの右手が胸に触れる。
壊れモノを扱うように、優しくゆっくり。
あんまりにも優しく触れるものだから、かえって意識が集中してしまう。
何度も身体を重ねているのに、まるで初めての夜みたい。
ぎこちない動きが新鮮で、なぜだかとてもドキドキした。
「希帆さん…可愛い、好き。…大好き♡」
大輔くんはそう耳元で囁きながら、私のこめかみや首筋に飽きることなく唇を落とす。
何度も視線を合わせて、目でも愛を囁いてくれる。
ようやく胸元に顔を埋めたかと思うと、乳房に円を描くように、一周ぐるりと一つ一つ触れるだけのキスをした。
それを両乳房施してから、ゆっくりと乳首に舌を乗せる。
私の目を見つめたまま、しばらく動こうとはしない。
大輔くんの肉厚な舌先に圧し潰された薄紅の尖りが、ぷっくりと自己主張を始めたころ、そこから極上の蜜が滲み出ているのかと思う程、うっとりと舐め上げられた。
じゅにゅり、じゅにゅり、と下から上へ、執拗に、何度も。
いつもは甘噛みをされている頃合いなのに、今日は舌先で舐め扱かれるばかりだ。
乳房へ圧し潰されたり、吸い上げられたり、色素の薄い瞳に見つめられたまま追い立てられていく。
「もう…やだぁ…。…お願い、意地悪しないでぇ…っ」
私の懇願に、ふ、と目元を緩めて吸引を強くしてくれる。
もうヤダ。これヤダ。
あんまり優しくされると考えちゃう。
『キスの仕方も、下着の外し方も、愛撫の方法も、全部私好みに教えたわ。あの子の全ては私が作り上げたものなのよ』
この愛撫は誰のためのもの?
誰のために覚えたもの?
「……っ…ふ…」
はらはらと涙が落ちた。
大輔くんはそれを舐めとりながら、私の割れ目に指を這わせる。
「ほらほら希帆さん、泣かないの♡どうしたの?気持ち良くなっちゃったの?」
「…んっ」
私の涙を愉悦によるものだと解釈した大輔くんに甘く宥められた。
いやいやをするように首を左右に振って、唇を重ねるために近付いて来た大輔くんの首元に腕を回す。
そしてギュッと抱き寄せてから、彼の耳元に熱く囁く。
「たくさん揺さぶって。何も考えたくないの、お願い」
ゴクリ、と生唾を飲む音が聞こえる。
今夜は私の頭が白むほど、記憶を掻き消すほどに揺さぶって欲しかった。
大輔くんで膣内を満たして、溢れるほどに注いで欲しかった。
「今日はどうしちゃったの?いつも以上にエッロいなぁ♡…でも、今日はいつも以上に大事にしたいの。お願い希帆さん、あんまり煽らないで。ね?」
小さい子供に言い聞かせるように、額に、頬に、耳に、唇に、次々にキスを落としながら大輔くんが静かに囁く。
もう一度目を合わせて「ね?」と言い含めてから、彼の顔は私の首筋を通り、下へおりていく。
ちゅ、ちゅ、ちゅ、とキスで道を作るように、全身に隈なく大輔くんの唇が触れる。
身体中が沸騰して、甘い快感に酔いしれているのに、頭の一部は冷たく冴えるようだった。
あの美女の身体にも、こうやってキスを落としたの?
これはあの元カノに教えられた愛し方なの?
「ふぅん…っ…」
触れるばかりのキスが下肢におりてくると、舌先も加わり熱量が籠ったものになる。
大輔くんは裂け目の間で蜜に塗れた肉芽を優しく食み、ぢゅぷ、ぢゅぷと舌先で転がした。
あまりの快感に引いてしまう腰をがっしりと掴んで、自分だけの宝物を愛でるように、なんども、なんども舐めしだく。
溢れる蜜を吸いあげては飲み干す彼に、私の蜜壺は反応して止まない。
飲み干されたはしから溢れてしまう。
「希帆さん…大好き。愛してる」
避妊具を付ける間中、私の耳元で甘く囁く彼に、私は頷くばかりで声を返せない。
大輔くんは自分の肉棒の先を蜜口にあてがうと、溢れた蜜をその先で掬うように擦り付けて来た。
切っ先が入口を擦り上げる度に、私ははしたなくパクパクと収斂を繰り返す。
もう、待ち遠しくて、苦しくて、息をするのも忘れていた。
「希帆さん、ね?…希帆さん、大好き。愛してるよ」
「んぁ…っ……っ」
「ほ~ら、頑張って♡」
まるで「言えないならお預けだね」と言うように、私に教え諭すような顔を見せる美丈夫に、私の胸がきゅん、と音を立てた。
「……好きぃ…、大輔くん……大好き」
「うん♡」
嬉しそうに目を細めながらも、大輔くんの切っ先は隘路を穿たない。
どころか、自身の肉棒の根を握り、先端が蜜口に入るか入らないかのギリギリで、ぢゅぢゅぢゅぢゅ、と上下に素早く扱いた。
肉芽まで一緒に擦り上げられて、全身に針を刺されたような痺れが走る。
「…あい……愛してる…愛してるからぁ…んっ……」
懇願に近い愛の告白をすれば、私の美しい恋人はようやく満足気に笑った。
「うん♡俺も、希帆さんのこと愛してるからね♡」
私の隘路を肉棒の先で穿ちながら、大輔くんの唇が私の唇を優しく奪う。
角度を変えてキスをして、深さを変えて何度も穿たれた。
最奥をゴリゴリと刺激されて、私の頭はようやく白んだ。
なんども、なんども大輔くんの唇が私の名前を形作る。
揺すぶられて、満たされて、幸せで、私も何度も大輔くんを呼んだ。
この幸福感から振り落とされないように、なんども、なんども名前を呼ぶ。
「希帆さん…っ、希帆さん…っ…好き…♡大好き……♡、希帆さん…愛してる…」
ずちゅ、ずちゅ、と腰の律動が早くなり、大輔くんの呼吸が浅く荒くなる。
囲うように置かれている彼の腕に頬を摺り寄せ、私もその時に備えた。
「んっ…好き…大輔くん、好き…っ…大好き、大好き…好きっ……んぁっ…」
白い空間に放り出されるような快感が押し寄せて、最後の最後に大輔くんに向けて言った「愛してる」の言葉が上手く声になったのか分からない。
フワフワと意識を手放した私は、その愛しい人の腕の中で深い眠りに落ちたのだった。
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