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ドキドキ同棲編
希帆ちゃんの恋愛相談室①
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歳下男子の精力を舐めていた。
いや、大輔くんが特別なのか…?
私は今、のっぴきならない問題に直面している。
愛しい恋人との閨は楽しいし幸せだ。
けれど、限度と言うものがあるだろう?
毎晩のように身体を重ねている私たちは、一晩辺り平均で3回は致す。
お陰様でギリギリアラサーの私の身体はバッキバキよ~。
こんなことなら、みゆねぇたちの恋愛指南を真面目に聞いてりゃ良かったな。
夜の蝶と呼ばれる彼女たちホステスの恋愛指南は、年若い私には過激すぎて話半分で流してしまっていた。
確か、誰かが『性欲が強い男との付き合い方』みたいな話をしていた気がする。
時を戻せるならあの場面に戻りたい。
うぅ、腰が痛い…。うぅぅ…。
「希帆さん、大丈夫…ですか?」
腰元を押さえて悶絶していると、左隣りから声を掛けられる。
おっといけない、いけない、今日は二人の恋愛相談を聞かなくちゃなんだった。
「ん!ごめんよ、大丈夫!!それで、今日はどんな相談だい?」
いつもの如く三富くんのお店のカウンター席に座って、私は優雅にミルクティーを飲んでいた。
私の右隣りに座るのはアカリちゃん、左隣りには日和ちゃんが座っている。
二人とも大学時代にこの店を訪れて以来の常連さんだ。
私とは3~4年の仲になる。
共に20代半ば、社会人として仕事にも慣れてきて、恋愛に対して積極的な年頃のようだ。
「ハイ!ハイ!!今日もわたしから!!!希帆さん、エッチに消極的な男性ってどうしたら良いんですか?彼がなかなかエッチしてくれないんですけど、わたしに魅力がないんでしょうか?」
アカリちゃんは活発で社交的な子だ。魅力がないなんてとんでもない。
彼女は長身美人のモデル系の見た目で、着るものも華やか過ぎず自分の長所をよく把握している。
誰に対してもフランクで、割と誰とでも打ち解けられるようだ。
恋に対しては完全なる肉食系女子。追いかけて、追いかけて、時々相手を追い越してしまう。
「うーーーん。具体的には、どんな感じなの?」
「彼はわたしの3つ上の先輩なんですけど、淡白なのかデートの度にする訳じゃないし、大体一回で終わるし、するとしても基本的にわたしが攻める側だし、彼はずっと寝転んだままで…」
「うへぇ…。そのエッチって楽しいの?」
「楽しくないから相談してるんじゃないですかぁ!!」
「お、おぅ、ごめん…」
「どうしたら良いと思いますか、希帆さんっ!!」
バンッとカウンターテーブルを両手で叩くアカリちゃんは必死の形相で、彼女の悩みの大きさを物語っている。
「希帆さんだったらどうしますか?」
答える前に別の質問を投げかけられた。
バーカン内で私たちのためにアラカルトを用意している三富くんも、フルーツカクテルを美味しそうに飲んでいる日和ちゃんも、怒涛の質問を繰り出すアカリちゃんを気にしていない。
これがアカリちゃんの通常の恋愛相談風景だからだ。
アカリちゃんは人の回答を待たずに質問を重ねるきらいがある。
「希帆さんは以前『エッチは最高のコミュニケーション』って言ってたじゃないですか?わたし、今の彼氏とコミュニケーション取れてる気がしないです…」
そう、エッチは最高のコミュニケーション。これは常々思っているし、口に出していることだ。
「わたしが一方的に壁投げしてる気がするんです!わたしはキャッチボールがしたいのに!!」
再びバンッとカウンターテーブルを両手で叩いたアカリちゃんは、顔を真っ赤にしている。
お酒に酔ったのではない、それだけ不満を募らせているのだろう。
「…三富くん、やっぱり私お酒飲む。今日はとことん相談に乗るよ、二人とも!」
私は三富くんに飲み終えたティーカップを手渡すと、何度か頼んだことのあるアマレットのカクテルを頼んだ。
恋愛相談の時はなんとなくこのカクテルを選んでしまう。
「やったぁぁ!希帆さん、いや希帆姐さん!!御指南、よろしくお願いしますっ!!」
「…お願いします…!」
アカリちゃんと日和ちゃんが両側から同時に頭を下げる。
私の恋愛指導なんて笑っちゃうほど薄っぺらなんだけどな…。
大輔くんと付き合うまでの私なんてワンナイトガールだったし…。
その前の私は恋愛した気になっているだけの幼子だった。
艶子ママやみゆねぇ曰く、昔の私は「ダメ男ばかりを踏み抜いて渡る地雷駆除機」だそうだ。
…自覚はある。
だからこそ、彼女たちの悩みを解決することができるかもしれない。
「お待たせしました」
私がゆるく深呼吸したところで三富くんがカクテルを用意し終えた。
アマレットの甘い香りとウォッカの尖った香りが心地良い。
「こちら『ゴッドマザー』です」
カクテルを私の目の前に差し出す三富くんの瞳が「ほどほどに」と呟いた気がした。
いや、大輔くんが特別なのか…?
私は今、のっぴきならない問題に直面している。
愛しい恋人との閨は楽しいし幸せだ。
けれど、限度と言うものがあるだろう?
毎晩のように身体を重ねている私たちは、一晩辺り平均で3回は致す。
お陰様でギリギリアラサーの私の身体はバッキバキよ~。
こんなことなら、みゆねぇたちの恋愛指南を真面目に聞いてりゃ良かったな。
夜の蝶と呼ばれる彼女たちホステスの恋愛指南は、年若い私には過激すぎて話半分で流してしまっていた。
確か、誰かが『性欲が強い男との付き合い方』みたいな話をしていた気がする。
時を戻せるならあの場面に戻りたい。
うぅ、腰が痛い…。うぅぅ…。
「希帆さん、大丈夫…ですか?」
腰元を押さえて悶絶していると、左隣りから声を掛けられる。
おっといけない、いけない、今日は二人の恋愛相談を聞かなくちゃなんだった。
「ん!ごめんよ、大丈夫!!それで、今日はどんな相談だい?」
いつもの如く三富くんのお店のカウンター席に座って、私は優雅にミルクティーを飲んでいた。
私の右隣りに座るのはアカリちゃん、左隣りには日和ちゃんが座っている。
二人とも大学時代にこの店を訪れて以来の常連さんだ。
私とは3~4年の仲になる。
共に20代半ば、社会人として仕事にも慣れてきて、恋愛に対して積極的な年頃のようだ。
「ハイ!ハイ!!今日もわたしから!!!希帆さん、エッチに消極的な男性ってどうしたら良いんですか?彼がなかなかエッチしてくれないんですけど、わたしに魅力がないんでしょうか?」
アカリちゃんは活発で社交的な子だ。魅力がないなんてとんでもない。
彼女は長身美人のモデル系の見た目で、着るものも華やか過ぎず自分の長所をよく把握している。
誰に対してもフランクで、割と誰とでも打ち解けられるようだ。
恋に対しては完全なる肉食系女子。追いかけて、追いかけて、時々相手を追い越してしまう。
「うーーーん。具体的には、どんな感じなの?」
「彼はわたしの3つ上の先輩なんですけど、淡白なのかデートの度にする訳じゃないし、大体一回で終わるし、するとしても基本的にわたしが攻める側だし、彼はずっと寝転んだままで…」
「うへぇ…。そのエッチって楽しいの?」
「楽しくないから相談してるんじゃないですかぁ!!」
「お、おぅ、ごめん…」
「どうしたら良いと思いますか、希帆さんっ!!」
バンッとカウンターテーブルを両手で叩くアカリちゃんは必死の形相で、彼女の悩みの大きさを物語っている。
「希帆さんだったらどうしますか?」
答える前に別の質問を投げかけられた。
バーカン内で私たちのためにアラカルトを用意している三富くんも、フルーツカクテルを美味しそうに飲んでいる日和ちゃんも、怒涛の質問を繰り出すアカリちゃんを気にしていない。
これがアカリちゃんの通常の恋愛相談風景だからだ。
アカリちゃんは人の回答を待たずに質問を重ねるきらいがある。
「希帆さんは以前『エッチは最高のコミュニケーション』って言ってたじゃないですか?わたし、今の彼氏とコミュニケーション取れてる気がしないです…」
そう、エッチは最高のコミュニケーション。これは常々思っているし、口に出していることだ。
「わたしが一方的に壁投げしてる気がするんです!わたしはキャッチボールがしたいのに!!」
再びバンッとカウンターテーブルを両手で叩いたアカリちゃんは、顔を真っ赤にしている。
お酒に酔ったのではない、それだけ不満を募らせているのだろう。
「…三富くん、やっぱり私お酒飲む。今日はとことん相談に乗るよ、二人とも!」
私は三富くんに飲み終えたティーカップを手渡すと、何度か頼んだことのあるアマレットのカクテルを頼んだ。
恋愛相談の時はなんとなくこのカクテルを選んでしまう。
「やったぁぁ!希帆さん、いや希帆姐さん!!御指南、よろしくお願いしますっ!!」
「…お願いします…!」
アカリちゃんと日和ちゃんが両側から同時に頭を下げる。
私の恋愛指導なんて笑っちゃうほど薄っぺらなんだけどな…。
大輔くんと付き合うまでの私なんてワンナイトガールだったし…。
その前の私は恋愛した気になっているだけの幼子だった。
艶子ママやみゆねぇ曰く、昔の私は「ダメ男ばかりを踏み抜いて渡る地雷駆除機」だそうだ。
…自覚はある。
だからこそ、彼女たちの悩みを解決することができるかもしれない。
「お待たせしました」
私がゆるく深呼吸したところで三富くんがカクテルを用意し終えた。
アマレットの甘い香りとウォッカの尖った香りが心地良い。
「こちら『ゴッドマザー』です」
カクテルを私の目の前に差し出す三富くんの瞳が「ほどほどに」と呟いた気がした。
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