上 下
12 / 15

熱帯夜

しおりを挟む
先ほどのお返しとばかりに、彼の手がクリトリスを圧し潰す。

ぐちゅり

恥ずかしいほどに濡れそぼったそこは、慶太くんの太い指先を待ちわびていたように水音で応えた。
再び膝立ちをさせられた私は、彼の口に乳首を押し付けるようにしてしなだれかかる。
慶太くんに乳首もクリトリスもどちらも同時に刺激されて、強すぎる快感に意識を手放しそうになった。
腰が抜けそうになる度に、慶太くんがしっかりと支え直してくれる。
その腕の力強さが心地良くて、私は益々うっとりと陶酔してしまった。

「んぁ…っ…」
「指、れるぞ?…痛くねぇか?」

最初の夜から変わらず、この言葉を掛けてくれる。
もう何度もしているから平気なのに、毎回その短い眉をひそめながら、心配そうに聞いてくれる。

「気持ちぃ……だけ…痛くない…よ」

だから私は毎回、彼を安心させるためニッコリ笑ってそう返す。
実際、慶太くんとのセックスは気持ち良いばっかりだ。
痛いことも苦しいことも、ない。

ぎゅぷり…っ

こうして慶太くんの太い指が膣内なか挿入はいってきても、気持ち良いだけだ。

「はぁ…んっ…♡」
「すげ…。一気に奥まで挿入はいった…。よっぽど我慢してたんだな。もっと?指増やす?」
「…ん…んっ」

コクコクと頷くと、慶太くんは薄く笑って、二本目の指をゆっくり差し込んでくれる。
これまでに彼自身が見つけた、私のいところを的確に刺激しながら、指の根元まで穿つ。

ぎゅちゅり、ぎゅちゅ、ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ

自分の指が根元まで飲み込まれたのを確認して、慶太くんは二本の指を膣壁ちつへきに沿ってぐるりと旋回させた。
それから指先を鉤型に軽く折り曲げて、深く挿入させたまま奥を抉るように動かす。
自分の指では到底届かない場所を、慶太くんの指が拓いていく。
トントンとノックするように、じっくりと時間をかけて、ゆっくりと。

ぐちゅんっ、ぐぢゅっ、ぐぢゅ

慶太くんの丹念な愛撫のお陰で、私の愛液は止まらない。
ドロドロとした透明な粘着液が、慶太くんの指と肉襞にくひだに絡み、やがて水音がくぐもったものになる。

「あっ♡あっ♡」

嬌声を上げ続けていると、慶太くんが乳首から唇を離し、誘うような目をこちらに向けた。

「日和、もう俺のチンポ欲しい?まだ指が良い?」
「……っ」
「どっち?」
「……お…ちん…ちん……っ」

満足気に細い息を吐く慶太くんに、抗議の声を上げる余裕は、私にはもう、ない。

「俺の上乗る?」

手早く避妊具を着けた彼が、上目遣いで問うた。
こういう時ばかり年下の特権を振りかざしてくる。
ずるい。

「…ん」

けれど一番ずるいのは、そうされることを望んでいるのに、全てを慶太くんに委ねている私だ。
彼と向かい合わせになるように跨り、ゆっくりと腰をおろしていく。
慶太くんの指で開かれた隘路に、慶太くんのペニスが挿入ってくる。
押し出されるようにして、愛液が溢れ出す。

ぐゅぢぃりっ

踏ん張っていられなくて、ペタンと彼の上にへたり込んだ。
当然、彼のペニスが私の最奥まで到達する。
反射的に全身が弓形ゆみなりにしなった。

「…ぁふっ……」

脳天まで貫かれてるのかと思うほど、私の膣内なかは彼が与える充溢感でいっぱいだ。
呼吸もままならず、浅い息を数度吐く。

「…動けるか?日和?」
「動け……な…ぃぃ…っ♡」
「だろー…なっ」
「…っっ♡」

ずんっ、と突き上げられて今度こそ呼吸が止まる。
それから何度も下から穿たれてしまい、ガクガクと頭が揺すぶられた。

「っとに、妄想ばっかで自分のキャパ知らねぇんだもんな…。もっと動いていい?痛くしてねぇ?」
「ん…ぁ…♡」
「…っ……その顔…」

空気を取り込もうと口を開いて、ハフハフと荒い呼吸を食らい返した。
だらしなく涎が垂れてしまって、それを拭おうと舌先をチロチロと動かす。
上手くいかなくて逆に口元を汚してしまいながら、慶太くんの問いかけに何とか首を振って答える。
すると慶太くんが私の腰元を両手で掴んで、滅茶苦茶に腰を打ち付けて来た。

「っ♡っ♡♡」

私は理性が吹き飛んでしまい、声にならない声を上げ続ける。
こんな風にガツガツと貪られたかった。
暴くように酷くされたかった。

「…っとに……ド淫乱」
「んんん♡」

最後に慶太くんが私の耳元で詰るように呟く。
私たちは同時に果てた。


念願の貪るようなセックス、けれどちっとも嫌じゃなかった。
きっと慶太くん相手なら、私は嫌だと思うことはありえないんだろうな。

私は満足して、感嘆の息を吐いた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!

ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。 ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。 そしていつも去り際に一言。 「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」 ティアナは思う。 別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか… そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。

【R18】告白は相手の身体を舐めながら

Yuki
恋愛
「相手の身体を舐めながら告白」をすれば より告白成功率が上がりカップルが増える。 加速する少子高齢化を止める為、多くの実験が政府により実施され、そこで最も効果の得た実験がこの施策だった。 これは『告白は相手の身体を舐めながら』 それが法律となった世界のとある高校の日常的な告白風景。 ※本作品は短編集となります ☆耳舐め編 【告白】 【勉強会】←更新中 ☆足舐め編 【告白】 ☆妹の友達編 【告白練習】 【???】←②更新予定 ☆集団編 【告白】 ☆腋舐め編 【告白】←①更新予定 ☆鼻舐め編 【告白】←③更新予定

R18人気モデルの千紘君は私の友達のストーカーで、私は千紘君をストーキングしている。彼は実は○○だったなんて知らなかった。

シェルビビ
恋愛
 同じ大学に通う千紘君は、今や誰もが知る人気モデル。けれど、菜々子にとってはただの「彩羽ちゃんの幼馴染」でしかない。その彼を近くでみられるのは菜々子が彩羽の都合のいい親友だからだ。  誰もが彼の一挙手一投足に注目するが、彼が彩羽ちゃんのストーカーという事を偶然知ってしまう。かなりの面倒くさい部類に入るので、菜々子は千紘を観察することにした。  いつしか千紘を応援するようになり、陰ながら支えていると何と気がついてしまった千紘。菜々子に興味を抱くようになる。  見た目がハイスペックなのに面倒くさい童貞とそれを観察していたのにターゲットになっていたヒロインの物語。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

お飾りの妃なんて可哀想だと思ったら

mios
恋愛
妃を亡くした国王には愛妾が一人いる。 新しく迎えた若い王妃は、そんな愛妾に見向きもしない。

【R18】引きこもりは旦那を嗅ぎたい

Cleyera
BL
イヌ科っぽい旦那(♂)を、ゴワゴワクンクンしてうっとりする異世界人(♂)が引きこもる話 もふもふ毛玉も生まれるよ :注意: 創作活動などをしていない素人作品とご了承ください 攻めは四足イヌ科の獣です、人化しません 全体的に性描写、性的な単語が入りますので※をつけておりません 苦手な方はすいません 同名でお月様に出没しております

いいなりな私と強気な博士R18

みずき
恋愛
いつの間にか博士との生活が始まって、いつでもいいなりの私…… 博士のペースに飲み込まれて…… いつでもどこでも乱れちゃう

処理中です...