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蜜夜

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じゅくっ、じゅぷりっ……

慶太くんの唾液に濡れた舌先は、私の乳首を丹念に追い立てた。
人よりも膨らみが足りない私の胸を、丁寧に、丁寧に掬い上げて、丁寧に、丁寧に、愛撫してくれる。
彼の大きな口にガプリと乳首ごと乳房を咥え込まれて、じゅこじゅこと吸い上げられると、なんとも言えない快感が下肢から全身に駆け巡るのだ。
私はその刺激を余すことなく享受しようと、壁にもたれて座る慶太くんに膝立ちで跨り、自分の胸を押し付けるようにして彼の口に差し出していた。

「あ…んんっ……気持ちぃ…もっとぉ…」

じゅぱぱっ、じゅ、じゅじゅっ

「吸って…もっとぉ♡………乳首…気持ちぃぃ…」

じゅくっ、じゅぐぐぐぐ…、じゅ

「んぁっ♡」

吸引されながら、舌の根と上顎の間に乳首を挟んでコロコロと擦り付けられる。
もう片方の乳首は慶太くんの大きな手で捏ねられたり、抓られたり、弾かれたりして刺激を受け続けている。
頭が沸騰した様に熱い。
慶太くんにもっと、もっとと胸を押し付けると、冷たい部屋の壁に頬を擦り付ける恰好になった。
その冷たさでさえ、快楽で白くなり始めた私の頭を覚ますことはできない。

じゅぱっ……じゅ、じゅ、じゅぅぅぅぅぅぅ……っっぱっ

「……あぁっ♡」

一層強く吸い上げられ、ビリビリとひり付くような痺れが下肢に降りていく。
留まり切れなくなった蜜液が、私の割れ目から慶太くんの太ももに滴り落ちた。
それと同時に慶太くんが破裂音と共に、私の乳首を開放する。

「日和、まだ下触ってないのに垂れるほど濡れてんじゃん…。本当に乳首好きだね?こっちも吸われたい?」

慶太くんはツンツン、とそれまで吸っていたのとは逆の乳首に人差し指を押し付ける。
その刺激さえも強烈な疼きになって私の中からまたドロリと蜜が落ちた。
膝立ちを続けるのが苦しくて、弱々と彼の太ももの上に腰を下ろす。

ぴちゃり

溢れんばかりに割れ目に流れ落ちた蜜が、彼の太ももとの摩擦で淫猥な音を立てた。
私は腰をくねらせて、慶太くんの太ももにクリトリスを擦り付ける。
そうしないとそこに溜まった疼きが全身に巡りそうだったからだ。

「んっ…♡…慶太く…ん…」
「…っ……日和…」

名前を呼んでキスを強請れば、片方の眉をひそめた慶太くんが深い口付けをしてくれる。
彼の濡れた舌先が隙間なく私の口内に入り込んで、唾液も吐息も理性さえも、全てを奪っていく。
慶太くんのキスを貪っていると、ふと左膝に熱い滾りを感じた。
目線だけでそちらを見下ろせば、ピクンピクンと脈打つ慶太くんのペニスを見つける。
唇が離れたタイミングで顔を下に向けて入念に観察すると、透明な液体がたらたらと流れ出していた。

「…、……っ」

慶太くんが私の動きを察知して私の名を呼ぶ前に、素早く彼のペニスを手中に収める。
ぬるんっ、とした感触に私の情欲が俄然掻き立てられた。

「舐めて…ぃぃ…?」
「……っ!…ダメだ!」

どうしてだか慶太くんは私が口でするのを嫌がる。
私はしてみたくて堪らないのに、今まで一度もさせて貰えていない。
経験が浅いから歯を当てられそうで怖いのだろうか?
確かに、私にはフェラチオの実経験はないが、妄想では何度も体験してきた。
正直、かなり上手なのではないかと思う。
……まぁ、妄想上での感想はあるが。

「…やだ……する…っ…!」

慶太くんの腕に捕まる前に、彼の股座またぐらへ身を翻し、はぷんっ、とペニスの先を咥える。
粘着質な液体が上顎に絡みつき、むわん、と彼の匂いで口内が埋め尽くされた。

「…っ……ひ、よりぃ…」

私を引き剥がそうとしたのだろうか、彼の大きな手が私の頬を撫でる。
けれど彼の手はそれ以上の動きを見せず、慶太くんが力なく私の名前を呼んだ。
その声に拒絶の意思ではなく、悦楽の色を感じ取った私は、そろそろと舌先を動かしだす。
亀頭を咥え込んだまま、舌の腹で裏筋をサリサリと舐めた。
すると口の中に先走り液カウパーが充満する。
意外と生臭くはない。
もっと不快なものかと思っていたのに、不思議と嫌悪感はなかった。
むしろずっと舐めていたいくらいだ。

「も…、やめろって……」

そう言いながら、私を無理やり押し退けない慶太くんには抵抗の意思はないらしい。
私は安心してペニスを口に含み直す。
歯が当たらないように唇で覆い、慎重に咥え込んでいった。
口を窄めながら、一回、二回…とストロークすると、慶太くんの腰がビクビクと跳ねる。
気を良くした私は、喉奥へ彼を招こうと息を吸い込んだ。
私が普段読んでいる小説では、フェラチオと言えば喉奥まで咥え込まされるもの!と書かれている。
そう言う描写が多いのだ。
だから、私はその感覚が知りたかった。
この硬い切っ先が、私の喉奥を擦り上げる感触はどんなものだろう…。

「…んっ♡」
「ちょ…、ひ…より…!」

ぐぷんっ…っ

じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっっ

じゅる、じゅるるっ

上顎や舌、そして喉奥を硬いペニスが擦り上げる感触に陶酔してしまう。
私は一心不乱に舐めしゃぶった。
飲みしだいているのは、自分の唾液なのか慶太くんのカウパーか分からない。

「…っ……日和、もう…っ…」
「ん…♡」
「口…放せ…っ…」
「…ぃや…っ…」
「……っ…く…っ…」

限界を迎えた慶太くんが私を止めようとするのに抵抗しようと、咥えたままで小さく声を発する。
その感触が最後の起爆剤になったのか、慶太くんは短く呻くと、私の口の中に射精した。
裏筋に添えた舌に、彼が精子を吐き出す為に脈打つ様がありありと伝わり、私の子宮口がズクンと疼く。
私は彼が全てを吐き出し終わるまで口を放さなかった。

「…ん♡」

ちゅうぅ、っと最後に吸い上げてから、ちゅぽんっ、とペニスを開放する。
ゆっくりと顔を上げてから、口内の彼の精液を飲み込もうとした、その時、素早く動いた慶太くんの手に私の顎が捕らえられる。
驚いていると、もう片方の手でティッシュを口元に押し当てられ、口内のものを強引に吐き出させられた。

「…っとに……、ド淫乱過ぎんだろ…」
「…けほん…飲んで…みたかった…のに…」

口内に僅かに残る彼の精液をテイスティングするように確かめてみる。
あんまり味はしなかった。

「ばっか!!んなもん味わうな!!!」
「だって……気になってたんだもん…慶太くんの…味」
「っだーーーーーー!んなこと言うな!味、とか…」
「…慶太くんだって…匂いとか…言う…!」

私が抗議の言葉を言い終わる前に、慶太くんが私の鼻先に軽く歯を立てる。
びっくりして動きが止まってしまった私に、彼はニヤリと笑ってから、こう言った。

「俺は良いんだよ。それより続きする?しない?」

そのまま彼の指が私の割れ目に伸ばされたものだから、私は黙って首を縦に振るしかなかった。
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