言の葉のかけら

歌川ピロシキ

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しゅわしゅわ

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氷水から取り出したばかりのラムネの瓶はびっしりと汗をかいている。屋台の親者さんがしゅぽんと栓を抜くと、からんと涼し気な音を立ててビー玉が中に落ちた。
次いでしゅわしゅわと炭酸の泡が立つ。
一気に喉に流し込むと、ぷちぷちと弾ける炭酸の泡が涼を運んできた。

「美味っ。やっぱ、夏はラムネだよな」

にっかと笑う君が眩しい。
白く輝く夏の陽射しを受けて、薄青い瓶と君の瞳がキラキラと煌めいた。
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