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22話

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「シルフェ様、そのまま横に……」

するりとズボンを引き下ろしてから、シルフェの下着に手を掛ける。
普段、自分も履くものだから構造はわかっているけれど、誰かのものを脱がせるなどというのは初めてだった。
してもらうことに慣れた身体。
下着を脱がせると、流石に直視できずに目を逸らした。
他人の肌などなかなか見ることはない。
家族ならわかるが。
そっと薄目を開けて、手探りで触れたその部分はぴくりと震えた。
触れてしまえば、これからの行為は直視しなければならない。
意を決して目を開く。
目の前にあったのは、自分のものとは色も形も違うもの。

「……っ」

息を飲んでしまったが、ここで怖じ気付いても仕方ないと男は度胸と、どこかで聞いた言葉を思い出して口を開いた。
口淫。
噎せかえるような、匂いと味。
思っていたよりも抵抗は無かった。
むしろ、その感覚は初めてなのにもっとしたいと思ってしまう。
何故だろうか。
それは、シルフェ様がαで俺がΩだから?

「ルーカス嬢……駄目です……堪えられません、こんな早漏みたいな」

苦しげに息を吐き出したシルフェは、天井を見上げて息を詰めていた。
まだ、先端を口に含んだだけなのだが。

「シルフェ…様?」

口を離した瞬間にわざとでは無かったのだが、柔らかい部分に歯が当たってしまったのか息を詰めたシルフェが震えた瞬間、ピシャッと顔に白濁が跳ねた。

「……っ!!」

息を飲んだのは俺では無くてシルフェだった。
ドロリとした感触が頬を落ちていく。
それが何かは男である俺だってわかるものだ。

「すみません」

そう言って謝ったのはシルフェで、俺の顔をシャツで拭こうとするのはよっぽど気が動転しているからだろうか。

「大丈夫ですよ、シルフェ様。シャツで拭いてしまったらシルフェ様が困ってしまいます……タオルで拭いても構いませんか?」

伏せ目がちにお願いをしてみると、一瞬の間があったがシルフェは寝台を降りて慣れた手つきで引き出しを引くとタオルを出してくれた。
それを受け取り顔を拭くとやはり甘い香りが充満する。
寒くなるが少し窓を開けようかと窓際に寄るとふいに後ろから抱き締められた。
それは甘い恋人との逢瀬のように感じてしまう。

「シルフェ様、まだ……あの」

抱き締められた手が胸の辺りを這うように動く。

「やっ、あ……」

先程舐められて刺激を受けていた突起に指先を掛けられて、膝がくずおれる。

「ルーカス嬢、もっと求めたい……」

シルフェの少し荒くなった息づかいや甘ったるい声に俺は頷くことしかできなかった。
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